その日が来る前に、2
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#316 [愛華]
>>315 あんちむ様
アンカーありがとうございます!
:10/11/19 22:57
:840SH
:LWhAa5yQ
#317 [愛華]
「白石にはわかんねぇよな。
欲しいものがすぐ側にあるんだし
なぁ、梓から奪ったときとかさ
どういう気持ちだったわけ?」
どうしてそんなこと言うの?
どうして………
「わかるか?人間は自分の欲の
為なら平気で人を不幸にする。
結局は自分が1番なんだよ。
他の人間は大切だって言っても
2番目以降でしかない。
それでも俺と隆則を助けたいって
言うんなら、俺を1番にしろよ。
俺の望みを叶えてみろよ」
:10/11/19 23:04
:840SH
:LWhAa5yQ
#318 [愛華]
「直純くんの……望み……?」
「お前が欲しい」
わたしはいつから
こんなに直純くんの気持ちが
わかるようになったのかな。
するすると、水みたいに
私の中にはいってくる。
「…………べつに、いいよ」
「……………は?」
:10/11/19 23:07
:840SH
:LWhAa5yQ
#319 [愛華]
「直純くんがそうしたいんなら
べつにいーよ」
「……後悔すんなよ」
直純くんの顔が近づく。
…………キスされる!!
:10/11/20 17:08
:840SH
:h3TbMS3A
#320 [愛華]
でも直純くんの唇はあたしの
頬に優しくふれた。
「………へ……」
「んな顔すんな」
頬に唇をつけたまま直純くんは
つぶやいた。くすぐったい。
やっぱり。
直純くんは嘘つきだよ。
いつも思ってないことばかり。
:10/11/20 19:21
:840SH
:h3TbMS3A
#321 [愛華]
「直純くん。隆則も同じくらい
苦しんでたんだよ」
「……また綺麗事かよ」
直純くんはそう言って顔を背け
またソファに座りなおした。
襲う気なんて最初から
少しもなかったくせにさ。
ほんとに嘘つき。
でも、優しいんだね。
:10/11/21 19:21
:840SH
:wRh6S.zA
#322 [愛華]
「俺は憎まなきゃダメなんだ。
許しちゃいけないんだよ。
俺をほっといたあいつを……」
「しなきゃいけない、なんて
おかしいよ。直純くんだって
本当はわかってるでしょう?」
「おかしくなんてない。白石が
そう言うのは隆兄のためだから
だろ。 そんなの俺にとっては
迷惑なだけなんだよ!
同じことを言わせんなよ!」
どうしても口調がきつくなる。
:10/11/21 21:23
:840SH
:wRh6S.zA
#323 [愛華]
「……確かに直純くんを1番に
することなんてできないよ」
直純くんは少しだけ顔を歪ませた何かをこらえてるみたいに。
「…でもね、直純くんも大事なの
出会ってからの時間なんて少しも
関係ないんだよ。
あたし、欲張りなんだ。
直純くんも、隆則も大切なの」
それが綺麗事というのなら
それでもいい。
:10/11/22 00:47
:840SH
:dT1tHja6
#324 [愛華]
「あたしは直純くんも隆則も
傷ついてるの、耐えられない。
あたしは………きっとまた泣く」
「白石…………」
わかってるよ。
だからこっちを向いて。
前を向くには誰かのぬくもりが
必要なの。
あなたにそれをくれる人は
たくさんいるんだよ。
気づいていないだけなんだよ。
:10/11/22 00:51
:840SH
:dT1tHja6
#325 [愛華]
気がつくと、直純くんの家に
来てから1時間経っていた。
外は真っ暗だ。
どこまで自分の気持ちが
伝わったのかわからない。
でもあたしは、伝えた。
「言いたいことは終わり」
:10/11/22 01:01
:840SH
:dT1tHja6
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