その日が来る前に、2
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#582 [愛華]
苦しい。辛いよ。
心が黒い闇に覆われていく。
その夜は、ベッドで涙が枯れる
まで泣いた。
1階から、お父さんとお母さん
の泣いている声が聞こえた。
あたしのせいで。あたしの……
:10/12/19 12:23
:840SH
:zGGkPD26
#583 [愛華]
こんな時。やっぱり浮かぶのは。
『……………隆則………』
あなたなんだ。
やっぱりあなたなんだよ。
頭を撫でて。抱きしめて。
「大丈夫だよ。ここにいるよ」
って笑ってみせてよ……
:10/12/19 12:31
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:zGGkPD26
#584 [愛華]
あなたのぬくもりが欲しい。
他にはなにもいらないから。
一瞬だけでもいいから。
側にいてほしい。
でも、いないんだ。
1番側にいてほしい時に
あなたはもういない。
もう、抱きしめてはくれない。
もう……………戻ってはこない。
:10/12/19 12:40
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:zGGkPD26
#585 [愛華]
'
キーンコーンカーンコーン……
気がついたら、授業の終わりを
告げるチャイムが鳴っていた。
………やば……また寝てた…
:10/12/19 19:34
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:zGGkPD26
#586 [愛華]
「あぁーいってぇー!!」
「ったく……あとで保健室
行きなよね。運動オンチ!」
1番に教室に入ってきたのは
直純くんと梓だった。
「えー?直純くんどうしたの?」
「梓のやろーが足ひっかけた!」
「ひっかかるほうが悪い」
:10/12/19 19:41
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:zGGkPD26
#587 [愛華]
「あはは、一理あるね!!」
大丈夫かな。
ちゃんと笑えてるかな。
「あーぁ、喉かわいちゃった。
飲み物買ってくるよー」
「梓、俺と白石コーラな!」
「ほいほい」
梓は教室からだるそうに
でていった。
他のクラスメートたちも少しずつ教室に戻ってきて、騒がしい。
:10/12/19 19:45
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:zGGkPD26
#588 [愛華]
その騒がしさが心地好かった。
……あれ、なんか視線が………
「………な、直純くん?なんで
そんなに見るの?」
直純くんはあたしをじーっと
見つめる。……は、恥ずかしい。
「………目、赤いなぁ……」
:10/12/19 19:50
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:zGGkPD26
#589 [愛華]
直純くんがポソッと呟いた。
……最近寝れてないからな…
「……なんかあったろ?白石」
「なんかって………なにが?」
「俺に言えないよーなこと?
目赤くするくらい寝ないで…
それぐらい悩んでること?」
全部………お見通しなんだね。
:10/12/19 19:56
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:zGGkPD26
#590 [愛華]
「最近疲れてるだけだよ。
心配しなくてい………」
まぶたに優しいぬくもりが宿る。
それは直純くんの唇から伝わって
ぬくもりは熱となり、あたしの
体をかけめぐっていった。
優しくて、あたたかくて。
すごく、切なくなった。
:10/12/19 20:03
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:zGGkPD26
#591 [愛華]
「直純くん……今、目にキス…」
「よく寝れるようにおまじない。
なんかあったら言えな?」
そういって直純くんはいつものようにニヒッと笑った。
切ない。苦しい。
胸の奥から感情が溢れてくる。
それは涙となって現れた。
:10/12/19 20:08
:840SH
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