その日が来る前に、2
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#585 [愛華]
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キーンコーンカーンコーン……


気がついたら、授業の終わりを
告げるチャイムが鳴っていた。


………やば……また寝てた…

⏰:10/12/19 19:34 📱:840SH 🆔:zGGkPD26


#586 [愛華]
「あぁーいってぇー!!」

「ったく……あとで保健室
行きなよね。運動オンチ!」


1番に教室に入ってきたのは
直純くんと梓だった。


「えー?直純くんどうしたの?」

「梓のやろーが足ひっかけた!」

「ひっかかるほうが悪い」

⏰:10/12/19 19:41 📱:840SH 🆔:zGGkPD26


#587 [愛華]
「あはは、一理あるね!!」

大丈夫かな。
ちゃんと笑えてるかな。


「あーぁ、喉かわいちゃった。
飲み物買ってくるよー」

「梓、俺と白石コーラな!」

「ほいほい」


梓は教室からだるそうに
でていった。
他のクラスメートたちも少しずつ教室に戻ってきて、騒がしい。

⏰:10/12/19 19:45 📱:840SH 🆔:zGGkPD26


#588 [愛華]
その騒がしさが心地好かった。



……あれ、なんか視線が………



「………な、直純くん?なんで
そんなに見るの?」

直純くんはあたしをじーっと
見つめる。……は、恥ずかしい。


「………目、赤いなぁ……」

⏰:10/12/19 19:50 📱:840SH 🆔:zGGkPD26


#589 [愛華]
直純くんがポソッと呟いた。


……最近寝れてないからな…



「……なんかあったろ?白石」

「なんかって………なにが?」

「俺に言えないよーなこと?
目赤くするくらい寝ないで…
それぐらい悩んでること?」


全部………お見通しなんだね。

⏰:10/12/19 19:56 📱:840SH 🆔:zGGkPD26


#590 [愛華]
「最近疲れてるだけだよ。
心配しなくてい………」




まぶたに優しいぬくもりが宿る。
それは直純くんの唇から伝わって
ぬくもりは熱となり、あたしの
体をかけめぐっていった。


優しくて、あたたかくて。

すごく、切なくなった。

⏰:10/12/19 20:03 📱:840SH 🆔:zGGkPD26


#591 [愛華]
「直純くん……今、目にキス…」

「よく寝れるようにおまじない。
なんかあったら言えな?」

そういって直純くんはいつものようにニヒッと笑った。



切ない。苦しい。
胸の奥から感情が溢れてくる。


それは涙となって現れた。

⏰:10/12/19 20:08 📱:840SH 🆔:zGGkPD26


#592 [愛華]
「…………白石!?」

「あれ、あたし……」


止まらない。次から次へ溢れる。
涙ってどうやって止めるの?


「おぃー!品野が白石泣かせてんぞー!女たらしー!」

「るせー!!見せもんじゃねぇ!散れ散れ!!」

⏰:10/12/19 20:16 📱:840SH 🆔:zGGkPD26


#593 [愛華]
直純くんがクラスの男子たちに
怒鳴りながら、一生懸命涙を
ぬぐってくれる。
でも、涙は止まらない。



だって、あったかかった。
あたしが求めていたぬくもり。




くれたのは隆則じゃなくって…
直純くんだった。

⏰:10/12/19 20:24 📱:840SH 🆔:zGGkPD26


#594 [愛華]
何度も思ったんだ。

こんなにあたしを大事にしてくれる直純くんを好きになれたら。

幸せになれるんだろうかって。



でもあたしが求めるのは
あなたではないひとなんだ。


切なくて、申し訳なくて。

ぬくもりは、涙となった。

⏰:10/12/19 20:36 📱:840SH 🆔:zGGkPD26


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