その日が来る前に、3
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#336 [愛華]
「……那佑の、お母さんがね。
話ならタカにも一緒に聞いて
ほしいって言ってて…」
時刻は、午前4時。
「…………タカ」
「………………」
「なんか言ってよぉ………」
:11/02/07 22:04
:840SH
:I4D24sKM
#337 [愛華]
梓は、泣いていた。
静かに。
どうしてお前はそんなに
強いんだよ。
教えてくれよ。なぁ。
いつのまにか明るくなっていた。
:11/02/07 22:07
:840SH
:I4D24sKM
#338 [愛華]
「………那佑のとこ、行こ?」
「見れないよ」
たくさんの管に繋がれていた。
今にも消えそうな。
そんな呼吸をしていた那佑。
もう一度なんて見れない。
「話だって………聞けない」
余命?これからの治療法?
:11/02/07 22:25
:840SH
:I4D24sKM
#339 [愛華]
そんな話聞けない。
聞きたくない。
わかってた。
いつかこんな時が来るって。
でも、なんで今なんだよ?
俺は…………弱いから。
:11/02/07 22:43
:840SH
:I4D24sKM
#340 [愛華]
那佑の側にいたって。
どんなに祈ったって。
那佑を救う方法はわからない。
どうすればいいかわからない。
苦しみに、押し潰されそうだ。
:11/02/07 22:55
:840SH
:I4D24sKM
#341 [愛華]
「……………タカ………」
「梓。俺、どうすればいい?」
自分の弱さが嫌になる。
神様でも誰でもいい。
誰でもいいから。
那佑を連れていかないで。
:11/02/07 23:02
:840SH
:I4D24sKM
#342 [愛華]
「こんなとこでなにしてんの」
「…………え」
玄関から出てきたのは
那佑なんかなわけなくて。
ましてや神様なんかじゃなくて。
「直純……………」
「さっさと病室戻れよ。隆兄」
:11/02/07 23:06
:840SH
:I4D24sKM
#343 [愛華]
息をきらして、短パンにTシャツのままの直純。
よほど急いで来たんだろう。
「…………白石に会ったよ。
安定してるけど、いつまた急変
してもおかしくないんだって?
で、そんな時にあんたは
何やってんだよ?」
鋭くて、突き刺さるような言葉。
:11/02/07 23:11
:840SH
:I4D24sKM
#344 [愛華]
その通りだ。でも………
「………那佑の姿、見れない」
「見れなくても見ろよ。
最後かもしれねぇんだぞ」
「直純、あんたなに言って…」
「梓は黙ってろよ」
直純の言葉も。
するすると通り抜けてく。
心を強くえぐって。
:11/02/07 23:15
:840SH
:I4D24sKM
#345 [愛華]
「ぼろぼろな白石なんか
見たくないのかよ?」
「そんなんじゃねぇ」
「逃げてんだろ」
「てめぇ何言って………」
「現実見ねぇふりしてんなよ!」
見ない、フリ?
那佑を見ないふり………?
:11/02/07 23:18
:840SH
:I4D24sKM
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