… 極楽(18禁)愛戯 …

-

「れえたんさ～…最近雰囲気変わったよね!」

そうか？と龍は煙を口から吐き出すと灰をトントンと灰皿の上に落とす｡

「うん☆ 前より表情柔らかくなったよ♪」

「…それって歳とるにつれて落ち着いてきたからじゃね？」

いや､たぶん凛の存在が大きいんだと思う｡

「今のれえたんのほうが､みのりんは好きだなあ～♪」

とほほえみながら注文したオレンジジュースを無邪気に飲むみのり｡

-

-

ありがと､と小声で言うとアペタイザーがでてくる｡みのりはさっさと小皿に分けるとハイ､と龍に渡す｡

他愛ない話をしながら数時間を過ごしてチェックをすると､みのりは絶対さきにお金を出す｡みのりって女は､龍のためなら…て思うから､男をたてるとかでなく､ただ自分が払っていい女を龍に見せたいって感覚だ｡

「御馳走様｡」

龍はみのりとの間にルールを決めてる｡《彼女が金を出す瞬間》にだけ笑顔をみせる｡

それ以外はただのぶっきらぼうな男だ｡

その笑顔をみるためにみのりは金を落とす｡その一瞬だけみれる愛するひとの顔のために……

-

-

――3人目｡

みのりを店内に連れていってから､さやかが店前にいることを確認するとすぐに店にいれず近くの屋台にいく｡

「れお♪」

「おはよ､さやか｡」

甘えたのさやかには､飛びっきりの笑顔で迎えると頭をなでなでしてあげる｡

「小腹減ってない？」

うんうん♪というさやかにどれでも選びなさい､と優しく言ってあげる｡

「さあやね～…えとお､これとこれと～…これっ!」

それを全部かってあげると店に入る｡

-

-

さやかと座るときは俺とかなりひっついて座ってきて､向こうが俺の膝に手を置いて､にゃんにゃん言ってくる｡

「はいっ､れお♪あ～んっ…」

箸でつまんだものを俺の口に運んでくる｡俺は､いやがるふりをしながらぱくっとそれを食べるとさやかは喜ぶ｡

できたてほやほやのカップルみたいなことをする｡

携帯が鳴って､瑠璃が数十分後にくると連絡がくる｡オープンしてすぐに３組は確保｡残りは適当に連絡とれば来ることくらいわかってる｡

毎日そんなスケジュールと女の子の性格にあてはめて､接客するのは確かにしんどいと思う｡けど…毎日がペテン師なら､それはそれでいい｡

-

-

…もうすぐ凛と住める､凛と一緒にいれるなら…と思えば､なんとなく頑張れる気がした｡

営業を終了して外にでると､もう朝日はとっくにのぼってる｡

終わったよとメールを､誰よりも先に凛にいれるとすぐに電話が鳴る｡

「もしもし？」

「…朝ご飯つくってまっとくね｡あたし今日休みだから､早起きなんだ｡」

トントンと包丁でなにかを切ってる音がする｡凛は俺が終わる時間に一度起きてご飯をつくってくれて､帰りを待ってくれる｡

ほんと俺の癒し｡俺が手放したくない人｡

-

-

………

誰だろう､凛の彼氏｡

凛が昨日彼氏と同棲するから､家を出ると言い出した｡あたしにとっては独りのほうがよかったし､風俗の仕事で十分稼いでたから､全く問題なかった｡

ただ､気になる…誰なのか｡

ゴソゴソ玄関で音が聞こえる｡凛がどこかにいくみたいだ｡こんな朝方になにしにいくんだろう…

ぱっと玄関まで出てみる｡

「凛､どっかいくの？」

「…あっ､うん｡彼氏んとこ｡」

そっかというとバイバイして家を出る凛｡

-

-

窓から見ると黒い高級車が停まってる｡フルスモークで中は当然みえない｡そこにめがけて走る凛｡

……なに､此処まで迎えにくる金持ちのいい男なの？

絶対奪ってやる｡

「あ……」

夜の商売をしてるひと達のことが書かれた掲示板がある｡

《club lapis 花梨》で検索をかけるとあがってきたスレがあった｡

-

-

投稿者:匿名
あの子整形？

投稿者:匿名
田舎から出てきたしそれはないんじゃない