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#297 [愛華]
あたしの不正転入疑惑。
みるみるうちに噂は広まり、
今ではクラスメイトの視線も
かなり痛かったりする。


「ねぇ、陽向!駅前にね、
おいしいケーキ屋があるの♪
今日そこに4人で行こうよ!」

「うん、皐月ちゃん。今
正直それどころじゃない……」

「噂なんかほっとけばぁ?
そのうちなくなるってば!」

そんな話をしていると、教室の
後ろから怠そうに欠伸をした
要君と天宮が入ってきた。

⏰:11/03/21 23:53 📱:840SH 🆔:F7MCsyEo


#298 [愛華]
教室が一瞬ざわめいたけど、
すぐにざわめきは収まって
それは疑いの視線となり天宮の
背中に降り注いだ。


「………やっかいですね……」


天宮はふーっと息をつくと、
あたしの隣の席に腰を降ろした。

天宮はまだ噂の事を知らない。

「……天宮、実はね。松矢君から聞いたんだけど……」

⏰:11/03/21 23:57 📱:840SH 🆔:F7MCsyEo


#299 [愛華]
「知ってます。校長から
昼休みに聞きましたから」

「あ、呼び出された理由って…」

「その噂のことですよ。
放っておいてもそのうちなくなると思いますけど、なるべく
俺から離れないようにね」


……天宮から、離れないように?


「…………どうして?」

「どうしても」

⏰:11/03/22 00:59 📱:840SH 🆔:1HSINVcg


#300 [愛華]
即答かい。
天宮のあたしに対する過保護
具合は今に始まった
ことではないけどさ。

今の段階では………


「……45点……かな」

「陽向さん、何か言いました?」

「いえ、こっちの話です」


少なくとも朝より機嫌は
いいみたいだなぁ。
よかったよかった。

⏰:11/03/22 01:04 📱:840SH 🆔:1HSINVcg


#301 [愛華]
「……そういえば陽向さん。
松矢から噂のこと聞いたって
言いましたね。いつですか?」


ギク。
ここで松矢君とお昼ご飯
一緒に食べましたー なんて
言ったら………。


あたしは黙って俯く。


「……陽向さん?聞いてます?」


聞いてます。
答えられないだけです。

⏰:11/03/22 01:07 📱:840SH 🆔:1HSINVcg


#302 [愛華]
……っていうか。
どうして天宮はあたしと松矢君が親しくするのを嫌うのかな…


天宮は松矢君があまり
好きじゃないみたいだ。

松矢君はそんなに悪そうな人には見えないけどなぁ……。


「……あ、のね」

「はい」

「お昼ご飯一緒に食べて……
その時に聞いたの」

「…………へぇ…」

⏰:11/03/22 01:11 📱:840SH 🆔:1HSINVcg


#303 [愛華]
……まずい、20点に下がった。

天宮の周りの空気が冷たい。
それに気づいたのか、隣で
談笑していた要君と皐月ちゃんの動きもピタリと止まる。



「……で、でもね。
天宮は松矢君のことあまり
好きじゃないみたいだけど。
あの人、あまり悪い人じゃない
みたいだよ。多分……」


あたしは焦ったように弁解する。

⏰:11/03/22 01:15 📱:840SH 🆔:1HSINVcg


#304 [愛華]
「……多分、でしょう?
いいやつだっていう確信はない」

冷たい、天宮の言葉。



たまに天宮は冷たい。
いつもは優しいけど……

あれも本当の天宮なの?


「……あたし……は。
天宮の嫌いな人とは仲良く
しちゃダメなの………?」

⏰:11/03/22 01:18 📱:840SH 🆔:1HSINVcg


#305 [愛華]
「…………」

「天宮が心配してくれるのは
わかるよ。別に嫌じゃない。
でも、どんな人と関わっていくかは自分で決めたいよ……」


ただ、真っ直ぐに天宮を見つめる


あたし今どんな顔してるかな……
きっとすごく不細工だ。


心配してくれてる天宮に
こんなこと言うのは……
きっと恩知らずなこと。

⏰:11/03/22 12:36 📱:840SH 🆔:1HSINVcg


#306 [愛華]
先に目をそらしたのは天宮。



まるで、「もういい」って
言ってるみたいで。


見捨てられたような気になった。




お母さんが出ていった時と
似てる。 この感覚。

⏰:11/03/22 12:40 📱:840SH 🆔:1HSINVcg


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