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#31 [愛華]
「…………行かなきゃ」
あたしは立ち上がると、次の
施設に向かった。
頼るひとなんていない。
いらない。必要ない。邪魔。
それでも会うと決めたひとが
心にいるから。 だから
あたしは今日も歩いていける。
:11/02/18 20:55
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#32 [愛華]
あたしは施設に入ると、ホールにいる女の人のもとへ向かった。
「すいません。ここでこの女性
が働いてると聞いたのですが…」
女の人はにっこり微笑むと、
優しくあたしに話しかける。
「お母様ですか?お名前は?」
「あ、羽田みちると言います」
:11/02/18 21:02
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#33 [愛華]
「羽田みちるさん………
ここではそのような方は
いらっしゃいませんが……」
ここもか………。
いないならいい。
あたしはさっさと帰ろうと
振り返ると、そこには2人の
警官が立っていた。
………………は?
:11/02/18 21:06
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#34 [愛華]
「………なんですか?」
大丈夫。落ち着け。
あたしが家出したってばれてる
わけじゃないんながら。
連れていかれるわけじゃない。
堂々としていなきゃ………。
それでも心臓は鳴り止まない。
「……君、お母様を探されてる
んですよね?」
:11/02/18 21:15
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#35 [愛華]
「えっと…………」
「最近、色んな介護施設に女の子がお母さんを捜しに来ているって話を聞きましてね。
最近家出とかそういうもので
お母さん頼ってくる未成年の子が増えてまして…………」
………ちょっと、やばいかな?
いや、ちょっとじゃない。
コレかなりヤバいな。
:11/02/18 21:20
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#36 [愛華]
髭の生えた二人の警官は
あたしに手を伸ばす。
あたしはそれを反射的に避ける。
「……家出なんかじゃないです」
「じゃあなぜお母さんを?」
「えっと………」
警官は顔を見合わせると、
あたしに1歩近づき、さらに
手をつかもうとした。
:11/02/18 21:25
:840SH
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#37 [愛華]
「話聞かせてもらえるかな?
君の力にもなれるからね」
………連れてかれる!!
そう思った瞬間。
聞いたことのある声がした。
「なにやってんだよ、夏子」
「……………は?」
:11/02/18 21:28
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#38 [愛華]
その声のするほうを向くと、
やっぱり見たことのある顔。
天宮滝。
天宮はゆっくりあたしと警官の
ところに歩いてきた。
「………妹が、なにか?」
「そちらはお兄さんで……」
「はい。」
:11/02/18 21:35
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#39 [愛華]
おいおい何いってんの?
つーかこの状況なに?
誰よ、夏子って。
「この子ね、お母さん捜しに
色んな施設まわってるんだって。お兄さん知ってた?」
「あー…知りませんでした。
うちは母子家庭なもので、母が
家を空けがちでして…………。
寂しかったんだと思います」
「お兄さんならしっかり妹さんの世話してあげないと。」
:11/02/18 22:33
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#40 [愛華]
「はい、すいませんでした。
ほら夏子。お前も。」
だから夏子って誰。
でも天宮があたしを助けようと
してくれてるのはわかった。
警官たちも天宮の登場によって
今は1歩下がっている。
今はのっかったほうがいい。
「……すいませんでした」
:11/02/18 22:38
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