Stay with me...
最新 最初 全 
#535 [愛華]
「………陽向さん。俺は…」
「あたしの………せい?」
天宮の目が大きく見開かれる。
「あたしが……天宮が警戒しろって言ったのにしないから?」
「違う……」
「天宮に頼ってばっかで……」
「違う……」
:11/07/10 23:23
:840SH
:JPLGslaw
#536 [愛華]
腕に力が入らなくなってきた。
視界がぼやけてゆく。
「あたしが……天宮に依存
しすぎてるから……?」
「……………」
「あたしのこと嫌いになっ……」
その続きは、天宮があたしを
強く抱きしめたことで遮られた。
「そんなわけない………」
:11/07/10 23:27
:840SH
:JPLGslaw
#537 [愛華]
嫌。
ひとりは嫌。
もう、戻りたくない。
ひとりぼっちの夜は辛すぎるよ。きっと耐えられない。
天宮がいなきゃ………
あたしは、あたしじゃなくなる。
「………じゃ、なんで……?」
:11/07/10 23:30
:840SH
:JPLGslaw
#538 [愛華]
「……陽向さん。俺たちは
『家族』であると同時に、
ただの男と女でもあるんです。
このままじゃダメなんです」
「いみ……わかんなっ…」
涙のせいで上手く言葉が
繋がらない。
天宮はゆっくり体を引き離すと、あたしを哀しそうに見つめる。
「依存してるのは、俺なんです」
:11/07/10 23:39
:840SH
:JPLGslaw
#539 [愛華]
あたしの頬を包む優しい両手の
掌は、あたたかかった。
「会えなくなるわけじゃない。
学校でも会えますし。
だから、もう泣かないで」
そう言うと、天宮は
涙で濡れたあたしの瞳にキスを
落とした。
次に頬、耳、額、首。
天宮の熱が刻まれる。
:11/07/10 23:47
:840SH
:JPLGslaw
#540 [愛華]
「……天宮ぁ……」
「だから泣くなっつの。
そんな顔されたら揺らぐだろ」
天宮は吐息がかかるほど近い
距離でそう呟いた。
敬語じゃないのに優しい口調。
もう、わからない。
天宮の本音がどこにあるのか。
:11/07/10 23:52
:840SH
:JPLGslaw
#541 [愛華]
あたしはただ天宮の側にいたい。
天宮がいてくれればいい。
でも天宮は違うの?
キスしたり、抱きしめたり
それで簡単に離れてゆく。
なのに哀しそうな目で呟く。
依存しているのは自分だと。
天宮は、本当は…………
あたしのことどう思ってるの?
:11/07/14 07:45
:840SH
:D5xQpm0Q
#542 [愛華]
「うっ……ふぇっ……」
泣くな、泣くな。
天宮が困っちゃうじゃん。
そう言い聞かせても涙は溢れて
天宮のTシャツを濡らしてゆく。
「陽向さん」
「………ふぇっ…」
「大好きだよ」
:11/08/10 21:32
:840SH
:AMDq/Sfw
#543 [愛華]
『大好き』
それはずっと昔お母さんが
あたしにくれていた気持ち。
言葉で注がれる愛。
絶対的な、安心。
「あたしの、ほう、が………
天宮すきだ、もん」
「いーえ。俺ですね」
「あたしだもん」
:11/08/10 21:37
:840SH
:AMDq/Sfw
#544 [愛華]
そう言ってあたしは天宮の胸から
顔を上げ、天宮を睨んだ。
「……ふっ」
「なんで笑うの!」
「あのね、睨んでも意味ない。
可愛いだけですから」
「………なっ…」
まるでこの場に似合わないような甘い言葉に、顔が赤くなるのが自分でもわかる。
:11/08/10 21:46
:840SH
:AMDq/Sfw
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194