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#68 [愛華]
第3章 -特別恋愛-
:11/02/20 21:02
:840SH
:EuWhtOcA
#69 [愛華]
『家族』
それがどんなものかと聞かれたら
多分こんなものなんじゃないか。
あたしはそう思った。
あんたに会って、そう思った。
「陽向さーん。朝ですよー」
「眠い………」
「俺、学校あるんですから。
朝ごはん片付きませんよー…」
:11/02/20 21:08
:840SH
:EuWhtOcA
#70 [愛華]
「わかったよ、うっさいな」
あたしは布団から出ると、
ドアの鍵を開けて、リビングに
出た。テーブルには天宮がいる。
「……おはようございます!」
「うん。おはよう」
天宮と暮らしはじめてから2週間
ドアの鍵は閉めたまま眠る。
:11/02/20 21:12
:840SH
:EuWhtOcA
#71 [愛華]
ほかほかのごはんに目玉焼き。
そのあたたかさが嬉しい。
「いただきまー……」
あたしが食べようとすると
天宮が皿をひょいっと取り上げる
「ちょっと、何すんの」
「さっき起こしてあげた時。
『うっさい』ってことは
ないんじゃないですか?」
「人間小さいよ、天宮」
:11/02/21 22:58
:840SH
:RLLSXJ5o
#72 [愛華]
「はい、ごめんなさいは?」
………お前は親父か。
「悪かったってば…あたしが
朝弱いの知ってるでしょ?」
「謝る時は目を見て!!」
天宮はあたしの顔をぐいっと
自分の顔に近づける。
だから近いっつの!!
天宮はたまになんのためらいも
なくこうやって顔を近づける。
天宮との距離数センチ。
:11/02/21 23:03
:840SH
:RLLSXJ5o
#73 [愛華]
「ごめ……なさ…い」
「はい、いいですよ!」
天宮はにっこり笑うと
水玉のエプロンを外して
朝食を食べ始めた。
天宮はたった2週間であたしの
心をときほぐしていった。
まるで本当の家族に接するような
そんなあたたかさで。
:11/02/21 23:08
:840SH
:RLLSXJ5o
#74 [愛華]
'
「一緒に暮らす?何言ってんの」
あたしは手当を終えたばかりの
腕をぎゅっと握りしめる。
「だって行くとこないんでしょ?ここなら部屋はありますし。
お母さんを探すのだって俺、
手伝いますから」
:11/02/21 23:11
:840SH
:RLLSXJ5o
#75 [愛華]
何言ってんの、この男。
「…………そんなことして。
あんたになんの得があんの?」
「そんなの考えてないです」
「じゃあ、同情?」
「残念、それも違います」
「じゃあ何が目的」
「なんだと思います?」
天宮は優しく笑った。
:11/02/21 23:14
:840SH
:RLLSXJ5o
#76 [愛華]
あたしの胸がきゅうっとなる。
しめつけられるような………
「………助けたい。だけです」
天宮はあたしをゆっくりと
同じ目線で抱きしめた。
あたしよりもずっと大人で
包みこんでくれるあたたかさ。
こんな温もりを忘れていた。
ずっと昔のどこかに置いてきて
しまっていたもの。
:11/02/21 23:18
:840SH
:RLLSXJ5o
#77 [愛華]
信用するわけじゃ、ない。
でも少しなら。
お母さんと同じにおいのする
このひとなら。
見知らぬ土地で出会った人。
だけどこのひとなら。
頼るわけじゃ、ない………。
利用するだけ…………。
あたしは天宮の背中に手を回す。
なぜかわからないけれど、
一粒だけ涙が流れた。
:11/02/21 23:22
:840SH
:RLLSXJ5o
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