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#44 [愛華]
「…天宮はなんであそこに?」

「たまたま通りかかったら、
外から警官と女の子がもめてる
のが見えまして。よく見たら
陽向さんだったので………」

「そっか。助けてくれて
ありがとう。助かったよ」


あたしがそう言うと、天宮は
初めて会った時のように
ゆっくり微笑んだ。

よく見たらちゃんと男だ。
(当たり前だけど…。)

⏰:11/02/19 15:06 📱:840SH 🆔:VlElYrtI


#45 [愛華]
大人っぽくて……


幸せそうなひと。



「それじゃ、あたし行くね」

「行くってどこにですか?」

「それは天宮には関係ない」

「関係ないとかそういう問題
じゃないで…………しょっ」


「…………いった!」

⏰:11/02/19 16:21 📱:840SH 🆔:VlElYrtI


#46 [愛華]
天宮に持ち上げられたあたしの腕に激痛が走る。

長袖のTシャツからは血が
じんわりとにじんでいた。



「この暑いのに長袖なんか変
だと思ったんですよ。
どうしたんですか、これ?」

「だから関係ないってば…」

「家で手当してあげますから。
来てください」

「余計なお世話」

⏰:11/02/19 16:25 📱:840SH 🆔:VlElYrtI


#47 [愛華]
あたしがそう言うと、天宮は
悲しそうな目であたしを見る。


べ、別にあたし間違ったことは
言ってないし…………

そんな目で見ないでよ。



「………だ、だいたいなんで
あたしにそんなかまうの?
赤の他人でしょ?あたしたち」

「……………」

⏰:11/02/19 16:41 📱:840SH 🆔:VlElYrtI


#48 [愛華]
「家出娘がめずらしい?
なんかいやらしいことしようとか考えてんじゃないのー?」

「……………」


笑えよ、馬鹿。

天宮の無言の圧力が重い……。



「………手当だけですから。
させてもらえますか?」

「……………やだ」

⏰:11/02/19 16:49 📱:840SH 🆔:VlElYrtI


#49 [愛華]
「なにもしませんから」


あたしは自分の傷を見る。
治療道具なんかにお金なんか
使いたくないし…………。

頼るわけしゃない。
利用させて、もらうだけ。



「じゃあ………包帯だけもらう」

「………!!十分です」

天宮は満面の笑顔を浮かべた。

⏰:11/02/19 22:02 📱:840SH 🆔:VlElYrtI


#50 [愛華]
天宮って………変。
まぁいいや。包帯だけもらって
さっさとホテルに戻ろう。



天宮と一定の距離を保ちながら
一緒の道を歩く。


日は暮れはじめていた。

横から見る天宮はよく見ると
綺麗な顔立ち。
きっとモテるんだろうな。

学校でもこんな喋り方なのか?

………どーでもいいか。

⏰:11/02/19 23:38 📱:840SH 🆔:VlElYrtI


#51 [愛華]
「そこらへんに座って下さい」


そんなことを考えてるうちに
いつのまにか天宮の家についた。
そこまで広くはないけど、
一人暮らしには十分なマンション

知らない家の匂いがする。


あたしはふかふかのソファに
遠慮がちに腰を下ろした。

「……あれ、救急箱………」

⏰:11/02/20 12:32 📱:840SH 🆔:EuWhtOcA


#52 [愛華]
「救急箱ないの?」

「いや、確かここに…あった!」

天宮は戸棚の中から白いケースを取り出した。
それを持つと、あたしの隣の椅子にゆっくり座った。


「…………手、出して下さい?」

「…………お願いします…」

天宮はちょっとだけ微笑むと
包帯を丁寧にほどいてゆく。

⏰:11/02/20 12:38 📱:840SH 🆔:EuWhtOcA


#53 [愛華]
なんか……………変な感じ。

人にこんなに優しく触れられたのなんていつぶりだろうか?


「……ずいぶんずさんな包帯の
巻きかたですね……」

「悪かったね」

天宮は包帯を取ると、むきだしになっている傷に消毒していく。

「……新しい包帯だけくれれば
それでいいって言ったじゃん」

⏰:11/02/20 12:43 📱:840SH 🆔:EuWhtOcA


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