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#509 [愛華]
嵐のようだった体育祭から一週間



部屋の鍵は、以前のように
閉めたまま眠るようになった。





「あ、陽向それちょーだい」

「やだよ。天宮のコロッケ
美味しいんだもん」

「皐月自分の弁当あるだろ。
陽向さんの取るなよ」

⏰:11/06/19 20:40 📱:840SH 🆔:292N.W/M


#510 [愛華]
「タッキー厳しい!
しょーがない。要のコロッケ
もらうかなぁ」

「あげるわけないだろ馬鹿」



いつも通りの昼ごはん。
いつも通りのメンバーで
いつも通りの他愛ない会話。



なのに、あたしと天宮の間には
見えない薄い壁ができてしまった

⏰:11/06/19 20:46 📱:840SH 🆔:292N.W/M


#511 [愛華]
『お願いだから警戒して下さい』


そう言ってあたしにキスした
あの体育祭の後。


あれからいくら考えても、
天宮があたしに何を伝えたかったのか全然わからない。

何のためにキスしたのかも。


ただ、なんとなく怖くなった。


天宮はいつも通りにあたしに
接しているけれど、本当は
どんな気持ちであたしに
向かっているのか
わからなくなってしまったから。

⏰:11/06/19 23:32 📱:840SH 🆔:292N.W/M


#512 [愛華]
「陽向さん、箸止まってますよ」

「へぁ?あぁ……うん」


天宮の声で我にかえり、
次は何を食べようかと弁当に
目を戻すと、端っこに入っているヤツの存在に気づいた。


「む…………」


あたしはそれをひょいっと掴み
隣の要君の弁当に紛れこませる。

⏰:11/06/19 23:38 📱:840SH 🆔:292N.W/M


#513 [愛華]
要君は何事もなかったかのようにそれを黙って口に運ぶ。


「かーなーめー…?」


が、それを天宮が
見逃すはずもなく。


「陽向さんを甘やかすな!」

「えーこれ、俺のせいかよ…」

「陽向さんも!ピーマンぐらい
食べれるでしょ!いい加減要に
頼るのやめて下さい!」

⏰:11/06/19 23:43 📱:840SH 🆔:292N.W/M


#514 [愛華]
「だってマズイもん。要君、
ピーマン好きでしょ?」

「うーん、好きか嫌いかで言うと普通だけどね〜」

「ね?ほら!」

「なにが、ほら!なんですか?
晩御飯抜きにしますよ」


天宮がじとっとした目で
あたしを見つめる。

⏰:11/06/20 07:45 📱:840SH 🆔:UpmhJRIM


#515 [愛華]






あ。これだ…………。




「……か、要君は優しいから。
食べてくれるよね?」

「俺は食べてあげたいけど、
滝に怒られるのは俺なんだ
けどねぇ…………」

⏰:11/06/26 11:27 📱:840SH 🆔:3bKqr/YU


#516 [愛華]
あたしはさりげなく天宮から
視線を外し、弁当に目を戻した。


以前と変わったことのひとつ。
天宮の視線に耐えられなくなった



前は天宮が見つめてくれるだけであたしの存在を認めてくれて
いるようで安心できたのに。


今は天宮の目を見る度に
あの日のことを思い出して
心臓の音に心が乱される。

⏰:11/06/26 11:33 📱:840SH 🆔:3bKqr/YU


#517 [愛華]
「………陽向、次体育だよ!
食べるの遅すぎ。もう行くよ」

「え?ちょ、待って皐月!」


呆れたような皐月の声に
慌てて答えると、まだ食べ終えていない弁当にフタをした。


……あぁ、また自分の世界に
入るとこだった。




あたしはため息をついた後、
皐月と共に屋上を出た。

⏰:11/06/27 20:23 📱:840SH 🆔:ZExqMvxU


#518 [愛華]






「やれやれ……………」


まるで妹を見送るような目線で
扉を見つめる要。



あの日から1週間。
何も変わらないはずなのに。


変わったのは俺と陽向さん。
どっちなんだろうか?

⏰:11/07/01 07:25 📱:840SH 🆔:0m7ARGzo


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