悪魔と天使の暇潰し
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#14 [匿名]
とりあえず下に行こう。

ターゲットと浮気男はカフェにいた。テラス席でお茶を飲んでる。

「今日は仕事お休みでよかったねぇ〜」

鼻にかかった甘えた声でターゲットは浮気男に触れている。

「そうだな。」

少しだけ笑った浮気男を見ると、温度差を感じてならない。

⏰:11/04/28 12:41 📱:F06B 🆔:RexzSorE


#15 [匿名]
観察を続けると、こんな俺でもすぐに分かった。ターゲットは本気でこの浮気男の事が好きだ。

でも浮気男はターゲットの事は好きじゃないだろう。若くて可愛い女だから、遊んでいるだけなんだ。

その証拠に、10分もしないうちにカフェを出てホテルに向かってしまった。まだ17時過ぎだというのに、馬鹿だな。

⏰:11/04/28 12:43 📱:F06B 🆔:RexzSorE


#16 [匿名]
脅す証拠に絶望の証拠。
暇潰しに勝つにはそれが必要だ。

あと少しで二時間が終わってしまう。考えてみればホテルに入った男女が二時間もかからないうちに出てくるとは思えにくい。

出て来た二人を写真におさめれば決定的な脅しの品になる。次にこんなチャンスはいつ来るか分からないから、今日のうちに撮っておきたいのだが、難しいかもしれない。

他に何か証拠になるようなものはあるのか?

⏰:11/04/28 12:46 📱:F06B 🆔:RexzSorE


#17 [匿名]
諦めかけたその時、ホテルからターゲットと浮気男が出て来た。

二時間になる五分前。
俺はなんという悪運の強さだろうか。まあ当たり前か、俺は悪魔なんだから。


「今度は朝までいたいなー」

ベッタリと浮気男にくっつきながら甘えるターゲットを見ると、なんだか惨めな気持ちになった。

この男には家庭がある事を早く教えてあげたくなる。

⏰:11/04/29 10:24 📱:F06B 🆔:CkGxWalM


#18 [匿名]
二日目


「昨日は上手く写真撮れたみたいだね。」

余裕の笑みであいつが声をかけて来た。非常にむかつく。今この暇潰しにリードしているのは間違いなく俺だ!

「おう!俺にかかればこんなもんだよ!お前はどーなんだ?昨日何かしたのかよ?」

多分何もしてない。

「昨日は上で見てたよ。今日は下に行って来ようと思う。」

⏰:11/04/29 10:26 📱:F06B 🆔:CkGxWalM


#19 [匿名]
こいつのフワフワした喋り方が俺の苛立ちを落ち着かせていく。

多分俺とあいつは相性が良いに違いない。

「何しに行くんだ?」

「何しにって、ターゲットを救いにだよ。悪魔が付きまとってるらしいからね!」

「ふん、挑むところだ!」

人間だったら良い友人になっていたのだろうか?そんな事を考えながら俺は下に降りた。

⏰:11/04/29 18:55 📱:F06B 🆔:CkGxWalM


#20 [匿名]
あいつはターゲットに会いに行ったのだろうか。そしたら何をするのだろう。

まだ俺はターゲットに何もしていないから、あいつはする事がないかもしれない。

まあ、明日になればあいつも大忙しになるだろうな。そう思いながら俺はあの浮気男の元へと行った。

夜の7時。
浮気男が仕事を終わらせ、家に帰る途中の道。

⏰:11/04/29 18:56 📱:F06B 🆔:CkGxWalM


#21 [匿名]
最寄りの駅で降り、改札を抜けた瞬間を見計らい俺は声をかけた。

「ちょっとー」

浮気男は気付かない。しょうがなく肩をポンポンと叩いた。

振り返った浮気男は俺の顔を見るとすぐに嫌な顔をした。少し悲しい気持ちになるがそんな事はもう慣れた。

⏰:11/04/29 19:01 📱:F06B 🆔:CkGxWalM


#22 [匿名]
人間の世界に行けば俺らも普通の人間と同じ姿になる。だけど悪魔っぽく感じるのかもしれない。


浮気男を間近で見ると意外と男前だった。堂々とした貫禄があり、女にモテてきたんだなと感じる。
ターゲットが騙されて、本気で好きになってしまうのも無理はない気がしてきた。

⏰:11/04/29 19:05 📱:F06B 🆔:CkGxWalM


#23 [匿名]
「話したい事があるんだけど、いいかな?」

俺はあまり演技はしない。前に警察と幽霊を演じて、それはそれは上手くターゲット達を騙したけど、疲れる。

「何でしょうか?」

浮気男の嫌な顔は崩れない。

「ここじゃ話しにくい内容なんだけど、いいの?」

俺の言葉に浮気男の顔はどんどん歪んでいく。

⏰:11/05/02 13:13 📱:F06B 🆔:ITgRPnl6


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