悪魔と天使の暇潰し
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#37 [匿名]
夜の8時。空は黒く、街の明かりが賑やかに感じる。

ターゲットは一人家を出て駅に向かって歩いている。相変わらず髪の毛はくるくるしていて、スカートは短めだ。

駅の改札の前、ターゲットが向かってくるのを待つ。若い男にいきなり声をかけられたらきっと警戒するだろうな。もしかしたら俺の事を無視するかもしれない。

⏰:11/05/07 17:49 📱:F06B 🆔:igzhg2pM


#38 [匿名]
どう声をかけようか悩んだが、良いアイディアは浮かばない。しょうがない、行動あるのみだ!


ターゲットが視界に入る。俺がずっとターゲットを見ていると目が合った。

すぐに目を反らされる。想定の範囲内だ。

悩んでいてもしょうがないんだから声をかける事にした。

「ねぇねぇ。」

⏰:11/05/07 17:51 📱:F06B 🆔:igzhg2pM


#39 [匿名]
「はい!」

ターゲットは笑顔で振り返った。目がキラキラと輝いている。

想定外だ。


「ちょっと話したいんだけど、いいかな?」

「10分くらいなら〜」

ターゲットは上目遣いで俺を見てくる。

「あ、ありがとう。」

⏰:11/05/07 17:53 📱:F06B 🆔:igzhg2pM


#40 [匿名]
駅から少し遠ざかり、人通りの少ない公園のベンチに腰掛けた。

「何ですか〜?話しって。」

早くこの場を去りたい。

「君さ、彼氏いるでしょ?」

「え?」

ターゲットは困った顔をした。

⏰:11/05/07 17:55 📱:F06B 🆔:igzhg2pM


#41 [匿名]
「その彼氏の事なんだけど、そいつはもう結婚してんだ。子供もいる。どこにでもいる幸せな家庭を築いてんだよ。」

ターゲットは下を向いたまま何も喋らない。そりゃショックだろう。自分が騙されていたんだから。

「君は騙されてたんだ。」

「…知ってます。」

え?知ってる?

⏰:11/05/07 17:58 📱:F06B 🆔:igzhg2pM


#42 [匿名]
「彼に家庭がある事は知ってます。それでも好きになってしまったんです!」

俺が自分に好意を抱いていないと分かったターゲットは上目遣いをやめ、喋り方もハキハキとしだした。

「彼には家庭がある。だから身を引け。そう言いに来られたんですか?」

⏰:11/05/07 18:02 📱:F06B 🆔:igzhg2pM


#43 [匿名]
一瞬、このターゲットも遊びで浮気男と付き合っているのかと思ったが、やはりそうではなさそうだ。

「罪悪感はないのか?」

「何のですか?」

「何のって、向こうには家族がいるんだぞ?それをめちゃくちゃにしようとしてる。」

⏰:11/05/07 18:07 📱:F06B 🆔:igzhg2pM


#44 [匿名]
「彼は奥さんとは上手くいってないんです。離婚の話もしていて、もうすぐ離婚出来るから、そしたら一緒に暮らそう!って二人で話してます。」

だから私は罪悪感なんかないんです。むしろ居心地の悪い場所から彼を救ってあげるんです。とでも言い切りそうだった。

やっぱり騙されている。ほっとした。

⏰:11/05/07 18:12 📱:F06B 🆔:igzhg2pM


#45 [匿名]
「それは全部嘘だ。」

ここからだ。

「嘘?」

ターゲットは笑顔を浮かべる。この男は何をいきなり不思議な事を言っているのかしらー、と俺を哀れむ目だ。

「あんたと一緒になる気は、あの男にはねーよ。多分あんたみたいな若い女とヤりたかっただけだね。」

⏰:11/05/08 18:10 📱:F06B 🆔:ZMQXqiQY


#46 [匿名]
「何が言いたいんですか?」

ターゲットはどうしてあんな男の事を信じれるのだろう。
恋は盲目だと誰かが言っていたのを思い出した。こいつの事だったのか!と今になって納得出来た。

「だから、あんたに言ってる事全部嘘なんだって!」

「本人に聞いたんですか?」

⏰:11/05/08 18:15 📱:F06B 🆔:ZMQXqiQY


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