悪魔と天使の暇潰し
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#79 [匿名]
「ターゲットはかなりの男好きらしい。しかも顔の整った男には弱い、ってターゲットの友人に聞いたんだ。」
ふーん、だから俺がいきなり話し掛けた時も、警戒せずにホイホイついてきたのか。本当に馬鹿だな。
「だったら、自殺なんかしなくったって次の男を探せばいいのにな。」
「うん、そうだね。でもターゲットは好きになると依存しやすくて、振られると毎回ああなるみたい。」
:11/05/20 20:38 :F06B :GlDLFNtM
#80 [匿名]
「迷惑なやつ。」
毎回そんな理由で死なれちゃ神様もたまったもんじゃないだろうな。
「それで今日はターゲットの実家にお呼ばれされているんだ。行きたくないけど、行かなくちゃターゲットが死にそうだ。」
はあ、とため息を吐き出し、だるそうな顔をする。
「天使がそんな顔していーのかよ!なんなら俺が代わりに行って暴れて来ようか?」
:11/05/20 20:41 :F06B :GlDLFNtM
#81 [匿名]
「…遠慮しとく。」
そしてあいつはふわふわと下へ向かった。
あいつがターゲットを自殺に追い込む事は100%ありえない。いや、200%ありえないな。
だから俺は見ない事にした。考えなくてはならない事が1つある。
どうやってあの浮気男をこらしめるかだ。
:11/05/20 20:43 :F06B :GlDLFNtM
#82 [匿名]
そうだなぁ。
いろいろ考えたが、あの浮気男をこらしめるには、やっぱり家族をめちゃくちゃにするしかない!
結論が出ると暇になる。ちょっとだけあいつの様子を見た。
ターゲットとその両親、そしてあいつが、楽しそうにアルバムを見ている。
つまらない。
絶対にあいつも早く帰りたくて仕方がないんだろうな。天使も楽じゃない。
:11/05/20 20:45 :F06B :GlDLFNtM
#83 [匿名]
なんて考えているとあいつがそそくさと帰ってきた。
疲労感たっぷりで帰って来るかと思ったら、あいつは少し笑っていた。
「つまんねー。早く次のターゲット決めようぜ。」
自殺を免れ幸せいっぱいの話なんかされたら、寒気がしてしまう。
「そうだね。」
そう言いながらも、何かを考えているようだった。
:11/05/20 20:49 :F06B :GlDLFNtM
#84 [匿名]
「あ!その前にさ、俺あの浮気男をこらしめに行こうと思うんだよ!お前も行くか?」
こいつも珍しく人間相手に苛ついてた。どうにか痛い目に合わせたいと思うのは同じだろう。天使だけど。
「僕もそう思っていた所だ。良い考えがあるんだ…」
天使のくせになんとも残酷な。俺には考えもつかない事だったから、この話しに乗った。
:11/05/20 20:50 :F06B :GlDLFNtM
#85 [匿名]
.仕返し
ターゲットと再会したのは、その翌日。
考えがまとまったら早く実行に移さないと気がすまないのは、俺の長所だ。
あいつには短所だと言われるが。
今日はあいつと二人で下にきた。俺だけがターゲットに会っても、きっと話は聞いてくれない。
しゃくだけど、こいつの事を頼るしかない。
:11/05/22 17:52 :F06B :2D2DV3U.
#86 [匿名]
俺達二人が一緒にいるのを見て、ターゲットは驚いた。ただそれも最初だけ。
あいつの話を聞き、復讐しようという提案を出した頃には、すっかり俺たち二人を信用してくれた。
「じゃあ今日にでもあいつの奥さんに会いに行こう。」
時間は18時。まだ浮気男は家には帰っていないだろう。
その前に奥さんに話をするんだ。浮気男とターゲットの関係を。
:11/05/22 17:54 :F06B :2D2DV3U.
#87 [匿名]
「上手くいきますかね?」
ターゲットは不安そうにつぶやいた。
「大丈夫だよ。僕達が企んで、失敗した事なんて1つもないから。」
俺とあいつが二人で何かを企んだ事はない。普段は敵同士。
だが今回は仲間だ。実際二人で何かを企てた事はないけれど、失敗する気がしない。
「ああ、俺達を信じろよ。」
:11/05/22 17:56 :F06B :2D2DV3U.
#88 [匿名]
「君はもう大丈夫なの?あの男に、未練はない?」
「正直、分かりません。でも今日仕返しして、スッキリ忘れるつもりです!」
無理矢理笑ったターゲットは少し痛々しかったけど、頼もしさを感じた。こうやって少しずつ忘れればいいんだ。
「その為にも、ちゃんと演技しろよー!」
「あなたが一番心配!」
「は?お前俺の演技力なめんなよ!」
:11/05/22 17:57 :F06B :2D2DV3U.
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