ぼくらのみかた
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#14 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『なあ、お前それでOKしたの?』
一応聞いてみたが、さっき彼女ができたと言ってたから聞くまでもなかったか。
『もち。まさか俺に彼女ができるなんて思ってもみなかったよ!』
やけに自慢気に話しているが、その場合到底いつか両親に紹介する時がくる。
その時、サイトでたまたま知り合いましたなんて言ったらお互いの両親はなんて思うだろう。
:11/08/08 21:29
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:jFWiLo7I
#15 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『その子、何歳なの?』
気になるのは年だ。
同い年くらいの場合、その子の親は心配するぞきっと。
父親としては、可愛い娘をそう簡単には渡したくないだろうし。
もっとも、こいつとその子の父親の気が合えば話は別かもしれないが。
だがこいつは俺の知ってる限りじゃ目上の人には人見知りするタイプだと思う。
:11/08/08 21:34
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:jFWiLo7I
#16 [輪廻◆j6ceQ96kak]
よって頑固な父親だった場合は、あたふたするのは確実。
すると自動的に別れさせられるという展開は俺にも予想できている。
『名前は茜ちゃんって言って、俺の二つ下』
…は?
ちょっと待て。
二つ下という事は、中学二年生?
何考えてるんだこいつは。
年下がタイプなんて聞いた事もない。
これにはさすがに呆れた俺は柄にもなく忠告した。
:11/08/08 21:39
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:jFWiLo7I
#17 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『お前、それやめた方がいいんじゃない?』
しかし奴は聞く耳を持たなかった。
それどころか反発してきた。
『俺の勝手じゃん。お前にどうこう言われる筋合いないわ』
これには俺の堪忍袋の尾が切れた。
頭の血管がプチンと切れたのと同時に
『何かあっても知らねーからな!』
俺の出した大声に教室の皆の視線が集中した。
:11/08/08 21:45
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:jFWiLo7I
#18 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『高見…なした?』
『大きな声出さないでよ!』
『うるさいんだけど!』
ほとんどの女子から罵声を浴びせられた俺は恥ずかしくなって教室を飛び出した。
穴があったら入りたいとはまさにこの事だろう。
気がついたらトイレの個室に入っていた。
休み時間終了まではあと五分くらいだろうか。
教室に戻りたくなくなった。
:11/08/08 21:49
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#19 [輪廻◆j6ceQ96kak]
高校は義務教育ではない。
このまま次の授業をサボる事を決めた。
…しまった。
ポケットをまさぐるが、あれが出てこない。
そう、携帯電話が。
机の上に置きっぱなしだ。
取りに戻らないと誰かに見られてしまう。
別にやましい事はないのだが、携帯電話はなぜかいつも手元にないと落ち着かない。
:11/08/08 21:54
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#20 [輪廻◆j6ceQ96kak]
せめて電源を切っておけばよかったと後悔しても遅かった。
俺はしぶしぶ教室に戻る事にした。
携帯電話を見られるくらいなら、女子からの罵声と冷ややかな視線の方がマシかもしれない。
戻ろうかと思った矢先に次の授業の始まりのチャイムが鳴り響いた。
俺は血相を変えて早足で教室へ入った。
あいにく先生はまだきていなかった。
:11/08/08 22:00
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:jFWiLo7I
#21 [輪廻◆j6ceQ96kak]
席に着くと同時に隣の席の女が俺を見てきた。
『なんだよ?』
静まり返った教室内で俺は小声で聞く。
女は小さく笑って何も答えずに前を向いた。
首を傾げていると数学の先生がやってきた。
一見すると頑固そうな親父だが、意外にも子供好きで優しかったりする。
見た目とは違って声も地味に高い。
その外見から立派な亭主関白っぽいが、家では実際妻の方が強そうだ。
妻の言う事をなんでもハイハイ聞いているようなイメージ。
:11/08/08 22:10
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#22 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『45ページ開いてぇ』
先生が背を向け黒板に問題を書き始める。
その一瞬を見計らって携帯電話をいじる奴が多い。
そして先生が前を向くと、とっさに隠す。
なんという早技だろうかと感心している俺がいる。
俺はどこででも寝れるタイプらしく、欠伸が一回でも出るとすぐにパタリと寝てしまう事が多い。
それが俺の長所でもあり短所でもあった。
:11/08/08 22:16
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:jFWiLo7I
#23 [輪廻◆j6ceQ96kak]
前の授業で寝たせいか、眠気はなかった。
だからといって授業も真面目に受けようとも思わない。
つくづく駄目人間なのだ。
だから積極性に欠けてるとか言われるのかもしれない。
そうこう考えてる内に授業は着々と進み、終わりのチャイムが鳴った。
『ねえ』
机に突っ伏している俺に話しかけてきたのは、クラスでも気が強い女子のトップ5に入っている野村可奈恵。
:11/08/08 22:39
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