ぼくらのみかた
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#345 [輪廻◆j6ceQ96kak]
小学生の時に流行っていたから得意な友達に聞いて練習した結果、その得意な友達よりも得意になってしまってなぜか縁を切られてしまったという悲しい過去があったりする。


たかがペン一本で友情が壊れてしまうなんて、俺はペンと自分を呪った。


それ以来ペン回しをする事はなくなって今に至る。


またペンが原因で友情が壊れるのは嫌だ。


俺は特技の項目に『特になし』と記入した。

⏰:11/09/10 21:52 📱:S004 🆔:w1pFl2Mw


#346 [輪廻◆j6ceQ96kak]
>>341 訂正
なんとも綺麗な事だ ×
なんとも綺麗な声だ ○
――――――――――


他の趣味や自己アピールを夢中で書いている内に1時間始業のチャイムが鳴って、担任が再び教室に入ってきた。


『自己紹介カードをまだ書き終えてない人は9時15分までに書いてください。書き終わっている人は、どう自己紹介するかを自分なりに考えておいてくださいね』

担任はニコニコ顔で言うが、そう言われても困る。


自分なりの自己紹介で自分を印象づけろという事なんだろうけど、あいにく俺はそこまで器用ではないのだ。

⏰:11/09/10 22:32 📱:S004 🆔:w1pFl2Mw


#347 [輪廻◆j6ceQ96kak]
だから、残念だが先生の期待には応えられない。


自己紹介なんてヘタに飾らずに自然のまままに、ありのままを伝えるのが一番いいのだ。


『時間です。では一人ずつ前に出て自己紹介しましょう。そっちの席から順に男子からいきましょうか』

担任から見て左側のドアがある方の一番前の席の男子が、担任の合図で立ち上がって前に出た。


俺は女子の列を挟んで縦三列目の一番後ろの席。


縦一列が5人だから、俺は10番目になるわけか。

⏰:11/09/10 22:57 📱:S004 🆔:w1pFl2Mw


#348 [輪廻◆j6ceQ96kak]
自己紹介一人目を飾るのは、背が小さく眼鏡をかけたインテリ系の奴だ。


趣味や特技などを言ってる最中に時々、眼鏡を中指でクイッとあげる仕草を見せる。


一見おとなしそうな奴だけど、プライドが高く勉強ヲタクという感じで俺とは気が合いそうもない。


彼のようなタイプだったら学級委員とか生徒会委員に喜んで立候補しそうだ。


彼の自己紹介が終わると、担任の拍手によって他の皆もつられて拍手をする。

⏰:11/09/10 23:10 📱:S004 🆔:w1pFl2Mw


#349 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『では石橋くん、写真を撮るのでそこに立ってください』

窓際に座る担任がピンク色の高級そうなデジカメを取り出して言った。


石橋とやらは、また中指で眼鏡をクイッとあげてから担任の方を向いて立つ。


その表情からは全く緊張している様子はない。


これがいわゆるポーカーフェイスというものだろうか。

⏰:11/09/10 23:26 📱:S004 🆔:w1pFl2Mw


#350 [輪廻◆j6ceQ96kak]
当然だけど俺も含め皆の視線は写真を撮られている奴に集中する。


担任のデジカメからシャッターが2回ほど押され、石橋は担任にカードを渡してやっと席に戻された。


自己紹介のうえに写真撮影なんて、そこまで大袈裟な事をしなくてもいいじゃないか。


ここまで時間が5分もかかったぞ。


一人の自己紹介に5分もかけるなんぞ時間の無駄だ。

⏰:11/09/10 23:40 📱:S004 🆔:w1pFl2Mw


#351 [輪廻◆j6ceQ96kak]
次は石橋の後ろの席の奴が立って前に出る。


俺は多少心臓をバクバクさせながら出番を待つ。


『桐谷蓮でっす! 趣味はゲーム。特技は野球とかサッカーとか。よろしく!』

インテリ系の次は、随分と調子のよさそうな男がきたか。


俺はスポーツは卓球とかバドミントンしか興味がない。


…これまた気が合いそうもないな。

⏰:11/09/11 09:26 📱:S004 🆔:ihm0PsH6


#352 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『桐谷くんはお父さんが忙しい人で転勤する事が多く、よく転校やお引っ越しを繰り返していたのよね?』


『そうなんすよ! だからせっかく友達できてもすぐ別れてばっかりで!』

…それは辛いだろうな。


少し嫌味にも聞こえたが、実際俺も奴と同じ立場だったら悲しいだろう。


『だから多分、また転校するかもしれないからそれまでみんな仲良くしてくれよな!』

そう言って満面の笑みを浮かべてピースサインをした。

⏰:11/09/11 23:49 📱:S004 🆔:ihm0PsH6


#353 [輪廻◆j6ceQ96kak]
そして桐谷とやらが写真を撮って席に戻る際、偶然にも俺と目が合ってしまった。


彼はなぜか顔をニヤつかせてきたが俺はすぐに目を反らす。


彼の存在が俺のイメージを変えていくなんてその時は想像もせずに。



自己紹介…ついに俺の番が回ってきた。


カードを持っておぼつかない足で黒板の前に立って皆の顔を見回す。


この視線が集中する感覚はやっぱり苦手だ。


例えば小学生の時だったら夏休みなどの自由研究で前に出て発表するという事があり、俺はそういうのがとにかく大嫌いだった。

⏰:11/09/13 00:25 📱:S004 🆔:x0bAJc16


#354 [輪廻◆j6ceQ96kak]
中学では自由研究はないものの、他の発表などあると思うと気が遠くなってくる。


『えと…高見順一です。趣味はゲームとかバドミントンで、特技は特にありません。よろしくお願いします』

これこそが俺流のシンプルな自己紹介だ。


『ではこちらに来てください』

担任の方を向いて写真を撮って貰い、カードを渡して早々と席に戻った。

⏰:11/09/13 22:08 📱:S004 🆔:x0bAJc16


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