ぼくらのみかた
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#48 [輪廻◆j6ceQ96kak]
沈黙は金なりとは言うが、黙っていては何も始まらない。


自分から動き出さないと意味がないんだ。


相変わらず恋人は作る気はないが、友達作りにはとにかく熱中した。


いつしか、休み時間には俺の席の周りに沢山の人が集まってくる。



…と思っていた俺が甘かったのか。

⏰:11/08/09 11:31 📱:T004 🆔:2k340WRo


#49 [輪廻◆j6ceQ96kak]
またよからぬ噂が飛び交ったのは数日後の事。


まただ…朝学校に来たら黒板の周りに人だかり。


どうせまた奴が何か書いたんだろう。


軽い気持ちで黒板の文字を見にいった。



『高見順一 人に番号やアドレスを聞き回って個人情報収集!?』


俺は愕然とした。


でもこれまた身も蓋もない事だし、みんなもわかってくれるだろう…そう思った。

⏰:11/08/09 11:37 📱:T004 🆔:2k340WRo


#50 [輪廻◆j6ceQ96kak]
しかし、みんなが俺を見る視線がいつもと違う。


まるで怪しい人を見るような目つき、疑いの眼だ。


俺はさすがにこれは否定せざるを得なかった。


『ちょっと待ってよ! こんなの嘘に決まってるしょ!』

シーンとなる教室。

この空気、どうやら誰も信用していないようだ。


一人の女子が長い沈黙を破ってポツリとこう言ったんだ…


『やけに色んな人に話しかけてると思ってたらこんな事してたんだ…最低』

俺はその一言で、弾丸が体を貫通したような感覚で体が固まった。

⏰:11/08/09 11:45 📱:T004 🆔:2k340WRo


#51 [輪廻◆j6ceQ96kak]
続けて男軍団も俺に言葉の弾丸を放っていった。


『お前収集マニアだったのかよ、きめえ』


『お前なんかに教えなきゃよかったよ。あ〜あ…番号とアドレス変えなきゃな』


『さいなら』

一気に離れていく人だかり。



終わった…直感でそう思った。

⏰:11/08/09 11:50 📱:T004 🆔:2k340WRo


#52 [輪廻◆j6ceQ96kak]
もう久保の顔を見る気も起きなかった。


しかし一瞬だけ見てみた。


奴は…笑ってないしドヤ顔もしていない?


普通に携帯電話をいじっている?


なぜだ?


お前は俺の情けない姿を見たいのではないのか?


奴はまるで何事もなかったかのように携帯電話とにらめっこしていた。

⏰:11/08/09 11:55 📱:T004 🆔:2k340WRo


#53 [輪廻◆j6ceQ96kak]
まさかこれも奴の手の内なのか?


久保が何を考えているのか一瞬にしてわからなくなった。


黒板の文字を消して、とぼとぼと席戻る。


いつものようにチャイムが鳴って担任がやってくる。


勝負に燃えていた俺はもういなかった。


言うまでもなく、それからの日々は地獄だった。


誰が漏らしたのか全クラスに俺の噂が行き届き、廊下を歩いているだけで男子、女子から嫌な視線を向けられる。

⏰:11/08/09 12:02 📱:T004 🆔:2k340WRo


#54 [輪廻◆j6ceQ96kak]
こそこそ話をしているグループもいるが、こそこそ話しするならもっと小さい声で言えよと言いたくなるほど大きな声で俺の事を言ってる奴らもいた。


積極的に味方を作ろうと思っていたのが全てアダになった訳だ。


全ての元凶は当然、久保の奴だろう。


しかし奴の態度に違和感があるのも確かだ。


一つ目の黒板事件の時はフォローしてくれた人もいたし、久保も笑っていやがった。

⏰:11/08/09 12:07 📱:T004 🆔:2k340WRo


#55 [輪廻◆j6ceQ96kak]
でも二つ目の黒板事件の時はそれとは逆だった。


フォローしてくれる人もいなかったし、久保も俺は関係ないと言わんばかりの態度。


誰か教えてくれ。


一体、俺はどうしたらいいんだ?


もう俺に味方は一人もいないのか?


そう思っていた矢先、俺は信頼できると思われる別のクラスの肉食系男子と出会ったんだ―



〜episode2 END〜

⏰:11/08/09 12:15 📱:T004 🆔:2k340WRo


#56 [輪廻◆j6ceQ96kak]
■episode3■
『草食&肉食の化学反応』



『なあ、お前ここで何してんの?』

俺が学校の屋上で仰向けになりながら空を眺めていると、目の前に見た事もない男が現れたではないか。


『…誰ですか?』

見た目はチャラく年上っぽいので先輩だと思って思わず敬語を使った。

⏰:11/08/09 12:19 📱:T004 🆔:2k340WRo


#57 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『はあ〜、なんで敬語なのよ?』

男は残念そうな顔をした。


それは敬語を使ったからではなくて年上だと思われた事が嫌だったのか?


『お前A組の高見っしょ?』

やけに馴れ馴れしい口調だが、それを言うとどんな目に合わされるかもわからないだろう。


『え…それで君は?』

同い年で同じ学年とは思えないほど背が高く、ワックスでガチガチに固められたその髪型からチャラさが醸しでている。

よく見るとミントのガムを噛んでていかにも不良だ。

⏰:11/08/09 12:26 📱:T004 🆔:2k340WRo


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