ぼくらのみかた
最新 最初 全 
#239 [輪廻◆j6ceQ96kak]
もしかすると木下先生は昨日、ここに来たのではないか?
それなら納得できるけど、あの先生が担任でも副担任でもないクラスの生徒のいる病院にお見舞いに来るのには違和感を覚える。
すると、誰かを通して知った事になる。
…久保の母親だろうか?
木下先生にはもう話す事はないと言ったが、今すぐにでも言いたい事ができてしまった。
:11/08/18 22:40
:T005
:wwhjTjoQ
#240 [輪廻◆j6ceQ96kak]
しばらくして、担任が血相を変えて戻ってきた。
『先生…どうかしたんですか?』
担任は野村を無視して久保の傍に駆け寄る。
『ちょっと! 先生まで無視ですか…』
『野村! いい加減にしろよ!』
久保の事を何もわかっておらず、ふざけている野村に我慢できなくなった俺は彼女相手に初めて声を荒げた。
:11/08/18 22:59
:T005
:wwhjTjoQ
#241 [輪廻◆j6ceQ96kak]
野村は俺の声に驚いて周りの空気を悟ったのか、おとなしくなった。
『先生、久保くんどうかしたんですか?』
そう言う雪乃ちゃんの顔は、たくさん泣いたせいか目の回りが真っ赤になっている。
『今担当の先生から聞いてきた。久保は…心因性失声症という病気にかかったと…』
担任のその言葉を聞いた雪乃ちゃんと野村は、途端に呆然となった。
:11/08/18 23:11
:T005
:wwhjTjoQ
#242 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『先生…心因性ってどういう事ですか…?』
雪乃ちゃんが震えた声で担任に聞く。
『主に精神的なショックやストレスなどが原因という事だ』
『…それってやっぱり、久保くんが謹慎になった事が関係しているんですか?』
『松下…知っていたのか』
そう言って担任は俺に何か言いたげな視線を向けてきた。
:11/08/18 23:27
:T005
:wwhjTjoQ
#243 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『…まあいい。皆にはいずれわかる事だしな』
…危ない。
雪乃ちゃんに言ってしまった事で怒られるかと思った。
『皆へは、来週の期末テストが終わってから言う。それまでこの事はお前達の胸にしまっておいて欲しい』
担任のお願いに、俺達は小さく頷いた。
:11/08/19 08:28
:T005
:CS3FwOpI
#244 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『よし、じゃあ先生はテストの問題作りがあるから学校に戻るな。お前達もあまり遅くまでいないようにな』
担任は俺達に手を振って、病室をあとにしていった。
『じゃあウチらもそろそろ帰る?』
『雪乃ちゃん、野村…先に帰っていいよ。俺はもうちょっとだけ残る』
『カナ、私も残るから帰っててもいいよ』
俺と雪乃ちゃんが残ると言った中、野村は申し訳なさそうな顔をして『じゃあ帰るわ』と言って病室を出ていった。
:11/08/19 08:44
:T005
:CS3FwOpI
#245 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『高見くん…私、高見くんに謝らなくちゃならない事があるの』
『え…?』
彼女が謝るような事何かしたか?
『昨日の帰り道で高見くんから聞いた事…実は知ってたの』
『どういう事?』
つい疑問系で聞いたが、薄々わかってきた気がする。
:11/08/19 09:06
:T005
:CS3FwOpI
#246 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『前に優斗くんから聞いてたの。木下先生の娘さんと久保くんが付き合ってる事とか、謹慎になったのは久保くんだった事とか…』
『そうだったんだ』
…吉田のやつ、この場合だと他の人に言いふらすのも時間の問題だろう。
『昨日は、初めて聞いた事にしちゃってごめんなさい』
『いやいや、別にそんな謝るような事じゃ…』
深々と頭を下げる彼女に、俺は必死に頭を上げるように言った。
:11/08/19 09:21
:T005
:CS3FwOpI
#247 [輪廻◆j6ceQ96kak]
その時だった。
『た………か…………み…』
ベッドにいる久保が途切れ途切れの声で俺の名前を呼んだ。
俺と雪乃ちゃんは驚いて、すぐ久保の傍にいった。
『久保くん! 喋れるの!?』
俺が話しかける前に雪乃ちゃんがすかさず話しかける。
:11/08/19 09:30
:T005
:CS3FwOpI
#248 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『…き…きて……』
かなり近くに寄らないと聞き取りづらい小さな声ではあったが、俺はとにかく久保が喋れる事に安心した。
『久保、なんだ?』
『きて……く……れ…て……さ…』
雪乃ちゃんは首をかしげていたが、俺は久保が何を言いたいのか理解できた。
:11/08/19 09:36
:T005
:CS3FwOpI
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194