ぼくらのみかた
最新 最初 全 
#279 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『…ちょっと待っててください』
そう言って妹さんが兄を呼びに行った。
『おう高見〜。来たか〜』
数秒して、リズムにのった声と共に吉田さんが現れた。
『吉田さん。さっきの話ですけど…』
『茜ちゃんなら佳代の部屋にいるぜ〜』
彼はなぜこんなにテンションが高いのだろう。
それにしても、妹さんの名前は佳代ちゃんというのか。
:11/08/22 10:11
:T005
:0Fa9Sr/Y
#280 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『佳代の部屋はここね〜。勝手に入ったらぶっ飛ばされるからちゃんとノックするんだぞ〜』
…笑顔で、しかも陽気な声で言われると逆に怖いんですけど。
『あの…吉田さんも一緒に入ってくれませんか?』
『そりゃ無理〜』
…こいつも即答かよ。
理由は聞く気もおきなかったので、仕方なく俺一人で佳代ちゃんの部屋に入る事にした。
:11/08/22 10:17
:T005
:0Fa9Sr/Y
#281 [輪廻◆j6ceQ96kak]
ぶっ飛ばされたら怖いので、ドアを3回ノックした。
佳代ちゃんはすぐにドアを開けてくれたが、さっきまでのかわいらしい顔とは裏腹に強ばっているではないか。
そのまま『失礼しました』と冷や汗をかきながら言ってドアを閉める人をテレビなどでよく見かける。
でも俺は別に君に用があるわけではない。
その部屋に一緒にいる木下の娘の茜さんに用があるのだ。
:11/08/22 10:27
:T005
:0Fa9Sr/Y
#282 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『何ですか?』
『あ、あの…この部屋に木下茜さんという子は…?』
年下の、しかも女の子にこんな情けない態度をしなくてはならないとは。
『佳代、どうかしたの?』
佳代ちゃんの後ろから高い声がして、ついに彼女が俺の前に姿を現した。
『この人、茜に用があるんだって。茜の知ってる人?』
茜さんは俺の顔をガン見する。
:11/08/22 10:37
:T005
:0Fa9Sr/Y
#283 [輪廻◆j6ceQ96kak]
その子は、父親とは似ても似つかない顔でおとなしそうな子だった。
『え…知らないけど』
初めて会うから知らないのも当然なんだけど、真顔でそう言われるとちょっとヘコむ。
『あの、なんで茜の名字知ってるんですか?』
…それを一から説明するのは面倒だ。
ここは一言でまとめよう。
『あの、俺の通ってる高校に木下っていう先生がいて…君がその…』
俺がここまで言うと、茜さんは何か納得したような表情を見せた。
:11/08/22 10:46
:T005
:0Fa9Sr/Y
#284 [輪廻◆j6ceQ96kak]
>>272 訂正
苦労は買ってまでしろ ×
苦労は買ってでもしろ ○
――――――――――
『ああ…佳代のお兄ちゃん達から聞いてます。高見さん…ですよね?』
『あ、まあ…そうかな』
吉田さん…俺のあることないことベラベラ喋ってないだろうな?
それにしても、今彼女が言った『お兄ちゃん達』とはどういう事だろう。
他にこの家と交流がある人は…
…いた。
:11/08/22 18:07
:T005
:0Fa9Sr/Y
#285 [輪廻◆j6ceQ96kak]
俺の考えに間違いがなければ、それは雪乃ちゃんしかいないだろう。
『あの、雪乃ちゃんって知ってる?』
俺は茜さんの目を見て聞いたのだが、答えたのは佳代ちゃんだった。
『もちろん知ってるよー。雪乃っちは兄貴の彼女だもん』
この女…俺に慣れてきたのかタメ口になりだしたぞ。
『ああそう…。雪乃ちゃん、俺の事何か言ってませんでした?』
ちょっと怖いが、気になるので思い切って聞いてみた。
:11/08/22 18:17
:T005
:0Fa9Sr/Y
#286 [輪廻◆j6ceQ96kak]
茜さんと佳代ちゃんはお互いの顔を見合わせ、再び俺の方に視線を戻すと、佳代ちゃんがいきなり笑い出した。
『ふふっ…もしかして雪乃っちの事好きなの?』
『い、いやいや…そういうつもりで聞いたんじゃ…』
彼女が笑っている中、俺は赤面していた。
…穴があったら入りたい。
:11/08/22 18:25
:T005
:0Fa9Sr/Y
#287 [輪廻◆j6ceQ96kak]
『じゃあ教えてあげるー』
じゃあってなんだよ、じゃあって…。
勝手に好きだと決めつけられてしまったようだ。
吉田さんに知られたら特大パンチをくらうぞこれは…。
『誰にも言わないでって言われてたんだけど、あなたの事が気になるみたいな事言ってたよー』
…はい?
これは夢だろうか。
もしくはドッキリとか?
:11/08/22 18:36
:T005
:0Fa9Sr/Y
#288 [輪廻◆j6ceQ96kak]
俺は今、はてしなく動揺している。
『そ、それは本当なの?』
『…ホントだよ。ちょっと中入っていいよー』
佳代ちゃんに手を引っ張られて部屋に入れさせられた。
まあ、部屋に入れただけでも好都合だ。
部屋の中はいかにも女の子の部屋だ。
壁紙はピンク、ベッドの枕や毛布もピンク、カーペットもピンク。
よっぽどピンク色が好きなのだろう。
…女の子なら当然だが。
:11/08/22 18:42
:T005
:0Fa9Sr/Y
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194