短編サスペンス
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#36 [正人]
 
 
 
 
「では、この倉庫内を徹底的に調べましょうか」

「そうですね」


俺達は警官や鑑識らが捜査している所から少し離れた所にやってきた。


遺体があった場所からもかなり離れているので証拠は見つからないような気がしたが北峰はだからこそ、そこは犯人達にとって証拠を隠すには有利な場所になると踏んだのだろう。


被害者は心臓麻痺という事で、まだ殺人事件と断定された訳ではないのだが。
 
 
 
 

⏰:12/02/02 13:04 📱:W62P 🆔:☆☆☆


#37 [正人]
 
 
 
 
まあ、殺人事件の方が調査のしがいがあるという点はわからなくもない。


被害者が何に対して驚いたのか…

その秘密が、この倉庫の調査でわかるのだろうか。


「丹葉君…ちょっと」

「あ、はい」

とにかく、俺が死体の第一発見者なのだから、できる所までやってやる。


そうでないと被害者が浮かばれない。
 
 
 
 

⏰:12/02/04 11:11 📱:W62P 🆔:☆☆☆


#38 [正人]
 
 
 
 
「なんですか?」

「そこの段ボール…匂いますね」

俺達の目の前に積み上げられた大量の段ボールを指差す北峰。


「これ…ですか?別に普通の段ボールだと思いますけど」

「とにかく、これらを降ろすの手伝ってもらえますか?」

言われた通りに、一番上の俺の背より少し高く積まれた一つ目の段ボールに手をかける。


「うわっ!」

だがそれは明らかに重さが20キロほどはあり、どうせ軽いだろうと思って特に姿勢をとらずに持ち上げた為、箱を持った瞬間思わずよろけそうになった。
 
 
 
 

⏰:12/02/04 11:14 📱:W62P 🆔:☆☆☆


#39 [正人]
 
 
 
 
「大丈夫ですか?丹葉君」

焦る俺とは裏腹に軽く爽やかに言う北峰。


「な、なんとか」

はあはあ言いながら20キロほどある段ボールを地面に置く。


「おそらく中身は土木関係の仕事に使われる機材といったところでしょうか」

「よくわかりますね…」

できれば箱を持ち上げる前に言って欲しいものだ。
 
 
 
 

⏰:12/02/04 11:16 📱:W62P 🆔:☆☆☆


#40 [正人]
 
 
 
 
「では次のをお願いします」

「え…」

まさかとは思うが、自分はやらない気なのか?

俺はあからさまにそう言わんばかりの表情を見せる。


が、北峰はそれ以上に“お願いします”と言わんばかりの笑みを浮かべた。


見つめ合うくらいなら、さっさとやった方がマシだ。


「……わかりました!」

「ありがとうございます。感謝しますよ、丹葉君」

本当に心から感謝しているのか疑問であるが、今はそれについて議論している場合ではない。
 
 
 
 

⏰:12/02/04 11:17 📱:W62P 🆔:☆☆☆


#41 [正人]
 
 
 
 
残りの段ボールも全て20〜30キロはあり、全て地面に降ろし終わった時には息切れ寸是だった。


「はあ…はあ…終わりました…」

「お疲れ様です」

地面にへたりこむ俺を、北峰は笑顔で見下ろしながら言う。


だが次に北峰が口にした言葉で、その笑顔が悪魔に変わる。


「さて、では元に戻してもらえますか?」

「…………………………は?」

「あれ聞こえませんでしたか?この段ボールを元の位置に戻してもらえますか、と言いました」

…嘘だろ。

じゃあ何の為にこんな量の…それも一つ何十キロもある段ボールを降ろさせたのだ!?
 
 
 
 

⏰:12/02/04 11:21 📱:W62P 🆔:☆☆☆


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