horrorU〜二重連鎖〜
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#222 [輪廻]
5年ぶりに続き書きます。
ずっと忙しくて書けなかったので、覚えてる方、読んでくれてた方いましたら引き続きよろしくお願い致しますm(__)m
:18/04/10 19:27 :iPhone :FOMomahs
#223 [輪廻]
ミシミシと音が鳴る廊下を過ぎ、フロントへやってきた二人。
キョロキョロとしている二人に、フロントにいる女将が声をかけてきた。
『あの、お客様。どうかなされましたか?』
響歌が言葉を返す前に七瀬がいち早く口を開く。
『あの!ここに男の人が2人通ったりしませんでした?』
七瀬がそう聞くと、女将は少し首を傾げた後
何かを思い出したように目を見開いた。
:18/04/10 19:55 :iPhone :FOMomahs
#224 [輪廻]
『ああ、はいはい。確かに。つい10分前ほどになりますかね』
そう聞くと七瀬は女将のすぐ近くに歩み寄る。
『その2人がどこに行ったかわかりませんか?』
『…そうでございますね。男性お二方はそこで少し話しをしてましたが、片方の男性が私と顔を合わせるなり、そそくさとお風呂場の方へ歩いてお行きになりました。もう片方の男性もその後に続いておいでになられましたね』
『……ありがとうございます!』
響歌と七瀬は顔を見合わせ、女将に軽く頭を下げると、さっさとお風呂場の方へと急いだ。
:18/04/10 20:08 :iPhone :FOMomahs
#225 [輪廻]
『…蓮!いるの?!』
"男湯"と書かれたのれんがある場所まで来ると、七瀬が大声で叫ぶように言う。
…だが返事はない。
『響歌、行こう』
『…え?男湯だけど…いいのかな…』
『今はそんな事考えてる時じゃないよ。
なんだか…すごい胸騒ぎがするの…』
『…………』
響歌は少し考えたが、胸騒ぎするのは自身も同じであった。
『……そうだね。ナナ、行こう』
覚悟を決めた二人はのれんを手で払いのけ、男湯の脱衣所へと足を踏み入れる。
:18/04/10 20:30 :iPhone :FOMomahs
#226 [輪廻]
『……蓮!!』
七瀬が叫びながら脱衣所へ来ると、着替え途中の数人の客が一斉にこちらを見る。
『…ナナ、やっぱりマズかったかも…』
響歌が顔を赤くして七瀬の方を見る。
『…でもこっちに2人が来たのは間違いないみたいだし』
『もしかしたら風呂に入ってるのかも』
響歌がそう言い下を向いてじっとしてる中、七瀬は辺りをキョロキョロと見回し2人を探す。
:18/04/10 20:45 :iPhone :FOMomahs
#227 [輪廻]
だが、2人は見当たらない。
『ナナ、やっぱりお風呂に入ってるかもしれないから出て来るまで外で待ってようよ…』
響歌は下を向いているが、客の視線が痛いほど2人を突いてくるのがわかる。
『…そうだね』
ポツリと言い、2人は脱衣所を出る。
フロント前のソファに腰掛けると、2人が来るのを待った。
時刻はすでに明け方午前4時30分を回っていた。
その間、七瀬は男湯ののれんからずっと目を離さず、響歌は下を向いてじっとする。
:18/04/10 20:56 :iPhone :FOMomahs
#228 [輪廻]
どれくらい待っただろうか。
5分、10分、20分…
朝というだけあり、風呂場へ向かう客と上がって戻ってくる客が忙しなく行き交う。
『もう5時過ぎだけど、2人共上がってこないね…』
30分ほどの長い沈黙の後、響歌がやっと口を開く。
『一旦部屋に戻ろうか…』
七瀬が疲れた声で言い、2人で立ち上がろうとしたまさにその時であった。
:18/04/10 21:29 :iPhone :FOMomahs
#229 [輪廻]
旅館の入り口の自動ドアが開いたと思うと、2人の警察官が中に入ってきた。
『…?!』
響歌と七瀬が驚いたようにそちらを見る。
警官の1人がフロントの女将の元へと駆け寄ると、『警察です』と言いながら警察手帳を見せている。
もう1人の警官は辺りをキョロキョロ見回す。
『…何?なんなの?』
七瀬がポカーンとしながら警官を見つめ呟いていると、2人の視線に気がついたのかその警官がこちらに寄ってきた。
:18/04/22 08:28 :iPhone :bZq4VFrI
#230 [輪廻]
『警察ですが、少しお話を聞かせて貰ってもいいですか?』
そう言って深く被っていた帽子のつばを上げる警官。
『……!?』
その警官の顔をまじまじと見た響歌は言葉を失った。
…そう。
あの警官であった。
『どうしてここに…』
警官の顔を見つめながら声を震わせポツリと呟く。
隣の七瀬は、警官と響歌の顔を交互に見ながら「?」マークを浮かべる。
:18/04/23 06:59 :iPhone :p47YuG4A
#231 [輪廻]
『…響歌?どうしたの?』
その声にハッとして七瀬に視線をやる。
それと同時にフロントで女将に話を聞いていた警官がこちらに駆け寄ってきた。
男は再び帽子を深く被り、駆け寄る警官に視線を戻す。
『被害者が泊まってた旅館で間違いないみたいだ』
『了解です。すぐ本部に連絡と応援を呼びます』
そう言って無線機を取り出す。
そんな2人の警官のやりとりを黙って見る響歌と七瀬。
:18/04/23 07:07 :iPhone :p47YuG4A
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