拝啓、中二の僕へ。
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#67 [だーいし]
恐る恐る真也は部屋の扉を開けた。
『ど、ども。』
『た、多田木君…?』
なんとも言えない空気がそこには流れた。
世の中にはどうしてそうなったか思い出せないような瞬間・空間がある。
『多田木君、ほら、肉いい感じよ〜。』
和気あいあいとしているこの空間。真也は箸を持ちながらこう思った。
(なんで俺は鍋をつついているんだろう。)
:12/05/07 23:11
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#68 [だーいし]
真也は目を閉じ必死に経緯を思い出した。
(確かあの後、変な空気が流れて太一のオカンがメシを用意…そういう事か!でも、なんで美緒ちゃんが??)
『あの〜なんで美、瀧川さんが?』
真也は尋ねた。
美緒と太一は目を合わせるがすぐそらせた。太一の母が答える。
『この2人ね、小さい頃から幼なじみなの。』
『あっそうなんですか!』
『美緒ちゃんはこうして今でも家に来てくれるんだけど、最近喧嘩が多くてね〜。』
『は、はぁ。。』
:12/05/07 23:17
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#69 [だーいし]
『お邪魔しましたぁ!おばさん!また来ます!』
『お、お邪魔しました。』
挨拶を交わし、真也と美緒は太一の家を後にした。
『じゃあ、多田木君バイバイ!』
『あっ家まで送るよ。暗いし、あぶねぇから。』
(本当はもっと喋りたいし、家を見てみたい。)
『あ、うん、ありがと!』
:12/05/08 06:03
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#70 [だーいし]
うっすら夏の匂いが香り始めた夜道を歩く。
月は満月で2人を照らしていた。
『まさか、幼なじみだったとはなぁ。』
『うん、家族ぐるみで仲良くて小さい頃はよく2人で遊んでた。小学校の頃は「将来は美緒ちゃんと結婚するんだぁ」とか言ってて。』
『へっ?結婚?』
『アハハ、よくある子供が言う事よ。』
『アハハ、そうか、そりゃそうだよな。』
(あぁ楽しいな〜。てか、俺普通に話せてるし!)
:12/05/08 06:10
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#71 [だーいし]
『でもさ、なんで学校では喋らないの?』
『ん〜なんか、中学校に上がる時ね…』
―――――――
『美緒。』
『何?』
『中学なったら僕と喋るのはやめろ。』
『なんで?』
『僕は暗くて、人見知りで、こんな分厚いメガネだから、多分…いやっ絶対に誰も友達が出来ない。こんな僕に話してたら美緒まで嫌われる。』
『へっ?何それ私は別に』
『いいから!絶対だぞ!絶対!』
―――――――
:12/05/08 06:17
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#72 [だーいし]
『そっからは話してないな、あんまり。』
『なるほどね、なんかでも分かるな〜。太一の気持ち。』
『えっ?』
『なんつーか「自分を犠牲にしてまでも大切」にしたかったんじゃないかな、美…瀧川さんの事。』
『えっ…。』
美緒は思わず真也の方を見た。
『幼なじみってそういうもんじゃない?ほらっ「タッチ」とか。』
『かもね♪多田木君は幼なじみいないの?』
:12/05/08 06:23
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#73 [だーいし]
『小学校3年の途中でこっちに引っ越してきたんだ俺。それまではいたな〜記憶うっすらだけど。』
『へぇ〜女の子?』
『うん。』
『ん〜可愛い?』
『んーー多分。ハハハッ』
『アハハハッ!あっ私、家ここだから!ありがと。また学校で!じゃ!』
『おう!それじゃ!』
美緒と別れ、真也はニヤつきながらゆっくりと家路へむかう。
『今日はいい日だったな〜。美緒ちゃんと話せたし。あっまた連絡先聞きそびれた。。まっまた今度でいいかっ。』
月がいつもより綺麗な日だった。
『友達……か。』
真也はスキップをして帰った。
:12/05/08 06:32
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#74 [だーいし]
それからというものの、真也は美緒と気軽に話せるようになっていた。始めこそ男子達の視線が痛かったが、段々気にならなくなっていた。
(キーパーソンってそういう意味だったんだ。)
真也は噛みしめながら思った。
そしてある想いがこの時から芽生え始めていた。
【告白】
それは、真也の頭の中を右往左往していた。
そんなある日、久しぶりに手紙がきた。
:12/05/08 07:35
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#75 [だーいし]
『さぁどんな内容かな?』
【久しぶりの手紙になる。最近は美緒ちゃんと喋れているだろうか?】
『はい、おかげさまで。』
【いきなりだが、明日とんだサプライズがある。楽しみにしていてくれ。以上。】
『えっ?終わり?』
真也は手紙の裏や、封筒の中を調べたが何も書いていなかった。
『サプライズかぁ〜。なんだろ。まさか、美緒ちゃんから告白ぅ?な訳ないか!グフフ!』
真也はそのまま寝息を立てた。本当にそれはとんだサプライズだった。
:12/05/08 07:41
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#76 [だーいし]
次の日、サプライズが起きるという日なのに何故かぐっすり寝られた真也は笑顔で自転車をいつもの場所に停めた。
『真也ー!!おははよーん!』『おははよーん!』
真壁は驚いた。
『初めてだ!初めて「おははよーん!」をやってくれた。俺はうれしいよ。。うっ……う。』
真壁は泣くフリをし、次の瞬間ニヤつきながら真也の肩を組む。
『さてはお主、もうあの件を知っての諸行か?』
『あの件?』
『とぼけよって!今日、うちのクラスに転校生が来るらしいぜ!』
:12/05/08 17:30
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