砂糖が甘い理由
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#132 [花]
アルバムを順番に見ていくけど,知らない顔に知らない名前ばかり。
当たり前の事だけど,知らない土地にいた時の城谷がなんだかとても心配になった。

―きっとあの目をして,まわりに避けられながら一人で…いや,裕也君と二人きりで過ごしてきたんだろうな。。。

[あっ!!]
優が叫んでアルバムをめくる手を止めた。
[達也!これ,城谷!]

⏰:06/07/19 10:20 📱:F700iS 🆔:tbkOFwww


#133 [花]
優が止めたクラスはB年D組
城谷は一番下の左隅に写っていた。
今より少し幼いけど,あの目は今と全く変わらない。綺麗な顔でまっすぐこっちを見ていた。
俺はその写真を見つめながら,公園のベンチにゆっくり座った。

⏰:06/07/19 11:35 📱:F700iS 🆔:tbkOFwww


#134 [花]
[達也!]
俺が城谷の写真にみとれているうちに,優は近くの自販機でジュースを買ってきてくれた。

[サンキュー…]
ぼーっと城谷を眺めながら月曜のことを考えた。城谷に会える。
中学の話聞いてみようかな,なんて考えた。

[達也さ〜…もしかして昨日俺と電話したあと城谷に会った???]
優が意外な事を聞いてきて 俺は驚いた。
鋭い…

⏰:06/07/19 21:58 📱:F700iS 🆔:tbkOFwww


#135 [花]
優の真っすぐな言葉に俺は隠し切れずに,小さく頷いた。
優はやっぱりといったように,俺を見下ろし,空を仰いだ。

[でも,城谷とはコンビニで少し話しただけで,すぐ帰ったんだ]
俺は焦って話す。

[連絡先とか聞かなかったのか?達也らしくないな〜]
見透かしたように優は軽く言った。

[別に俺は…]
俺が言葉に詰まっていると,優はため息をついた。

⏰:06/07/20 17:38 📱:F700iS 🆔:vh5TIEvQ


#136 [花]
[無理にうそつくなよ。らしくない
俺は何もやましく思ってねーし,達也の事なら少しは理解してるつもりだよ]
話しながら優は飲み終えた缶ジュースをごみ箱に投げた。

…少しじゃねーよ。優は俺の全て理解してくれてるじゃん。
泣きそうになった。
俺城谷のことが好きなんだ…!!
逃げ続けてきた俺の中の事実をしっかり自分自身で確かめた。
優は泣きそうな俺を察して,背を向けたままでいてくれた。

⏰:06/07/20 17:44 📱:F700iS 🆔:vh5TIEvQ


#137 [花]
そんな時,俺の携帯がいきなり鳴った。
正直二人とも驚いて,優は背を向けていたが振返り,苦笑いをした。
携帯の着信の相手は美穂子。まさにバットタイミング…
俺はため息をついてから思い切りまた空気を吸い込み,電話に出た。

[もしもし,美穂子???]

⏰:06/07/22 19:09 📱:F700iS 🆔:O2aYlb92


#138 [花]
[達也ァ-!今どこにいる???家???]
美穂子はハイテンションで明るく話し掛けてくれる。
俺は少しためらったが,すぐ返事を返した。

[今は駅前の公園。優と一緒だよ]

[そっかぁ。ねぇ明日会える???]

この美穂子の言葉に
[悪い。明日は家族で出掛けるんだ]
と咄嗟に言ってしまった。明日は何も予定なんかないのに…
優は黙って俺のほうを心配げにみている。
弱くて卑怯な自分がいやになった。

⏰:06/07/22 19:24 📱:F700iS 🆔:O2aYlb92


#139 [寿]
仕事中だけど更新まってます           頑張ってね

⏰:06/07/28 12:45 📱:P901iS 🆔:RTRQQiHE


#140 [花]
最近更新してなくてスミマセン
まだ ゥチの夏休みになってナイんです


寿サン
たしか,花とタメでしたょね???
お仕事なさってるンですか大変なのに更新待ちァリガトぅござぃます
ぅれしぃです

⏰:06/07/28 17:30 📱:F700iS 🆔:YbfMQd/6


#141 [花]
美穂子は一瞬電話の向こうで静まった。
そしてすぐ
[わかった!!!!また連絡する]
と言って,明るく返事をした。
俺は自分の弱さに加えて美穂子に申し訳なくて,また涙が出そうになった。
電話を切ったあと,また深いため息が出た。
優は俺の肩を軽く撫でてくれた。

[なぁ…優
俺 どうしたらいいんだろう。わかんねぇよ]

⏰:06/07/28 17:40 📱:F700iS 🆔:YbfMQd/6


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