砂糖が甘い理由
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#338 [花◆AV8KevAYKk]
[俺も好きだよ,紗弥のこと大好きだよ。]
[ほんとー?やっぱりお姉ちゃんは人気者なんだね]
裕也君は無邪気に笑う。
うん…ほんとに,好きだよ。俺は紗弥が大好きだ。
そんな話を終えたころ,紗弥が部屋に戻ってきた。と,もう一人。
白衣を着た長身の男の人。もちろん一目で医者だとわかった。
:06/08/21 22:45 :F700iS :9MSW5YGA
#339 [花◆AV8KevAYKk]
[あッ,中林先生!こんにちは。
お兄ちゃん,僕の担当のお医者さんだよ]
裕也君は,その中林先生という人に丁寧にあいさつをして,嬉しそうに俺に紹介してくれた。
[はいこんにちは,裕也君。元気だね。
えっとお兄さん…?]
中林先生は細い目を俺に向けて,頭を少し下げた。
[あッ俺は…]
俺が自分のことをはなそうとするとすぐ紗弥が横から口を出した。
[私の同級生です。
裕也に会わせたくて,今日連れてきただけで…]
:06/08/21 22:55 :F700iS :9MSW5YGA
#340 [花◆AV8KevAYKk]
[そうかね。優しそうなお兄さんだね〜
裕也君,紗弥さん]
と言って,顔を緩めた。
[はい!
先生,今日はどうしたんですか?]
紗弥も裕也君と同様,隣で頷いてくれた。
[今日はね,大事なお話があるんだよ]
俺はなんだか中林先生の口調と,紗弥の優しそうだけど,深刻を交えた顔付きを見て,手術の話だと思って,席を外そうとした。
:06/08/21 23:00 :F700iS :9MSW5YGA
#341 [スィミー]
:06/08/22 17:50 :N901iC :☆☆☆
#342 [たけのこ山]
:06/08/22 23:26 :F901iC :Q1XPEe1I
#343 [花◆AV8KevAYKk]
:06/08/22 23:34 :F700iS :MU5SA70Y
#344 [花◆AV8KevAYKk]
でも,紗弥は部屋を出ていこうとした俺の腕を掴んだ。
[いいから…てゆーか,傍にいて]
俺は黙って紗弥に寄り添うように隣に立った。
中林先生は笑顔で話を続ける。
裕也君も紗弥も中林先生を見つめる顔は真剣。
[裕也君はそろそろ入院して長いんだ。
体も前よりは成長してきてるし,手術には耐えれるように思える。]
裕也君は不安げだけど,中林先生から視線を外さない。
心臓がどう悪いかは全く知らないけど,今はいい方向に進んでるんだよな???
:06/08/22 23:40 :F700iS :MU5SA70Y
#345 [花◆AV8KevAYKk]
そして,俺達に気を使ってくれたのか,中林先生は紗弥だけを連れてまた部屋を出ていった。
裕也君はまた空を見上げた。
[僕ね…元気になったらいっぱいやりたいことがあるんだ]
黙り込んでいるかと思ったら,また明るく話を仕出した。
[そっか〜例えば?
俺も一緒にできることある?]
[うん!例えばサッカーとか,遊園地に行くとかさ…
とにかく学校に行きたいんだ〜]
え?いつから裕也君は病気だったんだ?
なんだかだんだんわからなくなってきた。
:06/08/22 23:46 :F700iS :MU5SA70Y
#346 [花◆AV8KevAYKk]
紗弥は中学を長野から転校して来ているのに,弟の裕也君が病気だってことは優は知らなかった。
でも両親が何らかでいなくなったんだから,きっと転校したのはそれと同時ぐらいだろう。
プリクラは古かったけどどう考えても,紗弥は高校生だった…
でも学校に行きたいって?ただ名残惜しんでるだけ???
[裕也君は…いつから入院してるの?]
単刀直入。
裕也君は少しだけ暗い顔をした。紗弥が無表情のときと一緒の…あの目をして。
[小学校のC年生からだよ]
:06/08/22 23:54 :F700iS :MU5SA70Y
#347 [花◆AV8KevAYKk]
ってことは紗弥はその時中@…
たしか転校は中A。
じゃあ裕也君が入院してからしばらくは,両親はまだ亡くなってなかったてことだよな。
[紗弥とプリクラ撮った頃は,動けたんだ?]
[あ!あの時は気分転換だって,お姉ちゃんが…
あとで看護婦さんにすごく怒られたよ]
やっぱり。
あのプリクラの時期にはもうここに入院していたんだ。
紗弥は高校からバイトを始めて学校をサボってた。
両親が亡くなったのは…A,B年前ってことか。
:06/08/22 23:58 :F700iS :MU5SA70Y
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