砂糖が甘い理由
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#1 [花]
はじめまして
自作小説書きます
頑張ります
つまらなぃカモ知れないケド,一生懸命書きます
学生なので,更新が遅れがちになりますが,そこら辺はスィマセン
読んでくれると嬉しいなぁ-
>>2登場人物
>>3あらすじ
:06/05/24 15:44 :F700iS :RlKehEjQ
#2 [花]
登場人物
城谷 紗弥(シロタニ サヤ)
高A☆バイトや家事で学校をサボりがち。自由気ままな性格 非情に振る舞っているからゆえ,周りカラ避けられがち
柿山 達也(カキヤマ タツヤ)
高A☆美穂子と付き合いながらも,紗弥が気になってしまう
優しいけど,優柔不断…
下島 美穂子(シモジマ ミホコ)
高@☆達也の彼女
裏がありそう☆ワラ
城谷 裕也(シロタニ ユウヤ)
中A☆紗弥の弟 心臓が弱い
:06/05/24 15:45 :F700iS :RlKehEjQ
#3 [花]
あらすじ
達也は進級してからずっと空いている自分の隣の席が気になっていた
そんなある日偶然屋上で空を眺める紗弥にであい,不思議な気持ちになる
興味なのか,嫌悪なのかそれとも―恋。。。なのか
:06/05/24 15:46 :F700iS :RlKehEjQ
#4 [花]
今日も空が綺麗だ
俺,今人生最高に幸せかもしんねぇ
[達也-!!]
可愛い高い声だ。俺のコト呼んでる
[美穂子,ぉはよう]
俺は照れながら挨拶する。
美穂子は小さくて白くて,学年で一番と言われるくらい可愛い!そんな美穂子がが俺のものになったんだ!!!!こんな幸せあるか!?
美穂子は頬を膨らませ,
[ぉはよう。ぢゃナイょ〜今日何の日だ???]
そう!今日は俺らの@ヶ月記念日☆
ちゃんとプレゼントも買ったんだ。
[ぉいおい。お二人サン!仲良しじゃ-ん]
横カラ口を挟んだのは,親友の優。 優のおかげで美穂子と付き合えた。感謝してもしきれない。今の生活,俺にとったら天国!!!!
:06/05/24 15:47 :F700iS :RlKehEjQ
#5 [花]
[今日は一緒に帰ろうな]笑顔で言えば 美穂子は
[ぅん!!!!]
頷いて笑顔で返してくれる。
そして俺と優の間にある空いた席に小さくて細い体をおろした
[そぉいえば-さ,達也の隣の席ッて何でいつも空いてるの???]
大きな目をくりくりさせて訪ねてきた
そおいえば。。。俺も,隣の席のヤツは見たことない
いつも美穂子の座る席。とか勝手に思ってた
[さぁ。。。?登校拒否とか!?]
と,苦笑い気味に優と美穂子に言った
[たしか。。。名前は城谷 紗弥だっけ?]
:06/05/24 15:49 :F700iS :RlKehEjQ
#6 [花]
すると,美穂子が驚いた顔して
[ぇ!?この席城谷サンなの!?達也,知らないの?しかも席隣ぃ-???美穂子,心配…]
優も何かを思い出したように
[あ!!城谷 紗弥なんだ〜この席。
平気だよ美穂子チャン♪たぶん@年に半年も学校来ないし,来たとしてもいつも遅刻か早退だったじゃん何で留年しないんだ?]
と言った。
[城谷…わかんね-。@年でもクラスにはそんな名前いなかった。
優も知ってるのか?美穂子,何が心配なんだょ]
俺は一人,その城谷紗弥とゆ-女の話についていけなかった。
[そっかぁ!!達也はD組だったもんね☆優君も美穂子も城谷サンもA組だったから。。。]
美穂子はそう説明した。
:06/05/24 15:51 :F700iS :RlKehEjQ
#7 [花]
なるほど。エスケープ野郎,おまけにクラス違うなら知らなくて当然
優は
[お前,城谷知らないなんて…ほんとMr.オクレだな]
なんて言いやがる!!
[だから〜城谷紗弥ってどんな有名なヤツなの?それと美穂子,何が心配なんだよ(>Д<;)]
:06/05/24 15:52 :F700iS :RlKehEjQ
#8 [花]
美穂子は,城谷の席を立ち
[城谷サンッてね,ものすごく美人なの!!]
と言った。
俺はてっきり城谷 紗弥ッて子は,昔美穂子をいじめてたとか,ヤンキーみたいなヤツとか思っていた。
拍子抜け…
[あはは,大丈夫だよ美穂子。俺には美穂子しか考えられないから]
俺はそう言うと,美穂子の頭を撫でた。
隣で小さく優が
[俺も久しぶりに城谷見たいな〜]
なんて言ったけど
美穂子は心配そうな顔はまだ少ししていたが,笑顔だった。
この頃は まだ城谷がどんな子かなんて想像もしてなかった
まさか― 俺が城谷に対してこんな風になってしまうなんて
:06/05/24 15:53 :F700iS :RlKehEjQ
#9 [花]
その日の帰りは 美穂子と二人でどこへ行こうかという話になって,
結局近場で過ごそうと 美穂子が言ったので 学校から5分ほど歩いたところにあるファーストフード店で @ヶ月記念のために買った,ペアリングを渡した。[M.T 5.20]ッて彫ってあるシンプルなシルバーのやつ
美穂子は
[ありがとう!!!!大切にするネ]
な-んて 可愛い笑顔でいうから 俺は勃ちそうだった('□`υ)
たわいもない話を数々してから,美穂子を家まで送って 俺は満足した気分で俺も家に帰った
:06/05/24 16:38 :F700iS :RlKehEjQ
#10 [花]
家に帰っても,浮かんでくるのは美穂子の笑顔ばかりだった。
ふと思い出した[城谷 紗弥]の名前。。。顔がわからないから,すぐその名前は頭から消えた。
でも,何で サボってばっかなんだろう…とは思った。
:06/05/24 16:43 :F700iS :RlKehEjQ
#11 [花]
次の日,俺は美穂子のことを考えながら,自慰行為を三回もしてしまったせいか,大遅刻!!
自らを最低なヤツとか思いながら,学校へ行く準備をとろとろ始めた
学校に着くと,担任から呼び出され,一限分説教された。。。つ-か,俺より先に俺の隣のヤツ学校引っ張り出してこいよ!!!!
教室に入ると すぐ美穂子が覗きに来た。美穂子は今B組で俺はC組だから隣のクラスってわけ♪
[おはょう。寝坊???今日も城谷サンの席座っちゃお]
とか言って,笑ってる
俺は眠たさピ-クだったけど,その睡魔も美穂子には勝てない
優も今は俺と同じクラス。優がまた横から口を挟む
[達也〜遅刻なんて久々じゃん。
あ,残念だったなぁ。今日二限目まで城谷学校来てたよ]
:06/05/24 19:54 :F700iS :RlKehEjQ
#12 [花]
[ぅそッ!!]
ガタッと美穂子は城谷の席から離れた。
[美穂子,平気だって。優,昨日会いたがってたじゃん。話したりした?]
俺が聞くと,優は笑いながら言った
[城谷なんかに話し掛けれるヤツなんかたぶんこの学校にゃいね-よ。]
美穂子も頷いて笑う
[何だそれ!?どんなヤツなんだよ]
なんだか すごく城谷がまた想像しずらくなってきた。美人なのに無口?しかもサボり魔?
:06/05/24 21:59 :F700iS :RlKehEjQ
#13 [花]
[ぁ-ん。優君がそんなこと言うから達也が城谷サンのこと考えてる!!!!]
美穂子はまだ何か言いたそうだったが,午後の授業の予鈴が鳴ったので,自分のクラスに戻っていった。
俺は朝から怒鳴られたイラつきと,美穂子へのムラムラがあるせいか,なんだか授業を受ける気になれず
[俺,午後サボるわ]
優に言ったが,あいつはすでに寝る体制。
優を残し,先生が来る前に教室を静かに抜け出した。
:06/05/24 22:25 :F700iS :RlKehEjQ
#14 [花]
今からどうしようかと考えながら,ふと外を見るとすげーいい天気。
[決めた☆今日の昼寝は屋上]
一人でそう呟いて,授業中のクラスの前を通らないように,渡り廊下を渡って第二本館の屋上に向かった。
第二本館は工作室や,視聴覚室などがある場所で,広いわりには午後からの授業ではほとんど使わない。
こっちなら誰にもバレずに昼寝できるな♪
美穂子も誘えばよかった。なんて 思う
:06/05/24 23:49 :F700iS :RlKehEjQ
#15 [花]
立入禁止の立て掛けを外すと,ごちゃごちゃした携帯のストラップから秘密の鍵と書かれたキーホルダーを抜く。
一年の頃に仲がよかった先輩にもらった屋上の鍵。
俺のペアリングの次に大切な宝物だ。
:06/05/24 23:55 :F700iS :RlKehEjQ
#16 [花]
鈍い音と共に,明るい陽射しと心地いい風が俺を包んだ。
ドアを閉めて鍵をかけ直す。
[これで今から屋上は俺の領域♪]
せっかく先輩にもらった役立つ鍵だ。これから活用していきたいと思った。一年の頃はサボりなんて考えたことなかったけど,以外とこの陽射しは病み付きになる。
そう思いながら,第一本館から死角になる場所を探す。
:06/05/25 00:01 :F700iS :ZKjiJJZE
#17 [花]
あの後ろ,ちょうどいいなと思った倉庫の角を曲がると
驚いた―
冊から身を乗り出して,空に向かって顔を突き出す女の子がいた
まるで。。。その子が太陽にキスしていみたいに見えた。
俺は彼女を見た瞬間,なぜか直感でわかった。
この子が[城谷 紗弥]だろうなッて―
:06/05/25 00:07 :F700iS :ZKjiJJZE
#18 [花]
☆★☆★☆★☆★☆★
これが 俺と城谷紗弥
との出会い。
この出会いが運命な
のか,偶然なのか今だ
にわからない。
でも,どっちにしろこ
の出会いから逃れる
ことはできない。逃れ
たりしたくない
☆★☆★☆★☆★☆★
:06/05/25 00:15 :F700iS :ZKjiJJZE
#19 [花]
その子は俺に気がつくと,無言でその場から立ち去ろうとした。
[あのさ…!!君,城谷。。サンだょな?]
俺はなぜか彼女に向かって声を発していた。
彼女は立ち止まって俺の方を見て頷いたが,何も喋らない。
彼女の俺を見る目は真っ直ぐで,澄んだ綺麗な目をしているが,どっか冷たくて鋭い気がする。
俺は自分から呼び止めたくせに,彼女の目を見ていると次の言葉が見つからない。
(優が言ってた,[城谷と話せるやつはいない]ってわかる気がする)
:06/05/25 00:23 :F700iS :ZKjiJJZE
#20 [花]
思わず 城谷から目を反らすと,城谷はまた出口の方へ歩こうとした。
[俺…俺,城谷と同じクラスの柿山。。。柿山達也!!
ちなみに,席隣だよ!今日はたまたま俺もサボりだし,遅刻だけど]
焦って早口で言うと
城谷はまた俺の方へ振返り,無表情で
[知ってるよ]
とだけ言って,屋上から消えた
:06/05/25 00:30 :F700iS :ZKjiJJZE
#21 [花]
城谷の姿が消えたのを確認した俺は,さっきまで城谷が立っていた場所に座った。
美穂子と優の城谷についての言葉が頭を過ぎる
[たしかに美人で有名になるって話…わかるな]
俺はさっきまでこの場にいた城谷の姿をもう一度思い出す
綺麗な栗色で真っすぐな長い髪,柵から乗り出した細い体,背もたぶん170pくらいありそうだ
髪の色と似た,切れ長の大きい澄んだ目。。。
:06/05/25 00:39 :F700iS :ZKjiJJZE
#22 [花]
優や美穂子が心配するのわかる。
城谷ッて,ほんと美人つ-か,綺麗だ…ヤベェ。なんか俺かなり城谷のこと考えてるし!!俺はもう少し城谷のことを考えていたかったが,陽射しが暖か過ぎていつのまにか寝てしまっていた。
城谷ッて…何で学校サボるんだろ?たるいのもわかるケド,半年はキツい。
それに,何であんなに綺麗な目してるのに。。。どっか寂しそうだし冷たいんだろう
とか思いながら,さっき城谷がキスしてた(みたいに見えた)太陽に照らされていると考えると,俺はなぜか嬉しくなった…のかな?
:06/05/25 07:21 :F700iS :ZKjiJJZE
#23 [花]
E限目が終わった頃に教室に戻ると,SHRが始まりかけていたので慌てて自分の席についた。
―もちろん城谷の姿は隣にはない
(あいつ…やっぱりそのままサボりやがったな)
:06/05/25 11:06 :F700iS :ZKjiJJZE
#24 [花]
:06/05/25 13:12 :F700iS :ZKjiJJZE
#25 [みぃ]
:06/05/25 14:11 :N900i :☆☆☆
#26 [花]
その日の帰りも,美穂子と一緒に帰った。
[………ゃ,達也!!]
俺は美穂子の声で我に帰った。
[どしたの〜???さっきカラ上の空だょ!!!!]
頬を膨らませて俺の腕にしがみつく。
俺は軽く悪いって感じに頭を下げると,美穂子は何か考え込んだみたいに黙った。
[それじゃ☆また明日]
美穂子は家につくと,するりと俺の腕から手を離した。
[ぁあ…ぢゃぁな]
:06/05/25 17:20 :F700iS :ZKjiJJZE
#27 [花]
みいサン ありがとうございます
:06/05/25 17:21 :F700iS :ZKjiJJZE
#28 [みぃ]
:06/05/25 18:00 :N900i :☆☆☆
#29 [花]
そう言って,俺も帰ろうとしたら美穂子が
[ぁ,忘れ物]
ッて小さく言った。俺が持ってた荷物は渡したと思った…
[え???]
びっくりした。美穂子素早くは俺の首に手を回して,そのまま。。。キスしてた
:06/05/25 21:06 :F700iS :ZKjiJJZE
#30 [花]
[おやすみ。。。達也]
美穂子は恥ずかしそうに小走りで家に入って行った。
俺は一瞬何が起きたかわからなくなったが,なぜか頭を過ぎったのは城谷の横顔。
[美穂子。。。ごめん]
なんだかとても美穂子に悪いことをしたと思って謝っておいた。
:06/05/25 21:09 :F700iS :ZKjiJJZE
#31 [花]
次の日も,隣に城谷の姿はなかった。
―隣にいるのは美穂子
そこは城谷の席だ。
美穂子は楽しそうに色んなことを話していた。時折遊ぶ約束なんかもしてたかもしれないけど,俺は第二本館の屋上をただ見つめていて
聞いてなかったからわからない。
美穂子は朝の予鈴が鳴ると
[お昼一緒に食べようね]って言って自分のクラスに帰って行った。
昼飯の話しか聞いてなかったな。。。俺
:06/05/25 21:21 :F700iS :ZKjiJJZE
#32 [花]
その日の昼は,B限目から雨が降り出したので,俺は
(屋上には出れない)
と考えて,きっと城谷も屋上には行ってないと思った。
美穂子にジュースをおごり,一緒に弁当を食べていると,近くにいた女子が
[まぢで〜!?]
[信じらんない。有り得ない]
とかいう会話が聞こえた。
明らかに俺の方見て言ってる…
:06/05/25 21:27 :F700iS :ZKjiJJZE
#33 [花]
俺はきっと[柿山君が,美穂子の彼氏!?有り得ない。釣り合わない]って言ってるんだろって勝手に被害妄想。でもきっとそうだ。前にも何回か言われたし
でも,美穂子は俺を選んでくれたんだからいいんだ なんて自己満してみた☆
今日は雨だし,きっと美穂子はすぐ家に帰るだろう。
:06/05/25 21:31 :F700iS :ZKjiJJZE
#34 [花]
次の日も雨。その次も。きっとB日間は続いてたな。
俺は雨のおかげで少しだけ楽になれたし,美穂子の話もよく聞けた。
雨が降ってるから,屋上には城谷はいない。って思ってさ
俺の隣にもいないんだけど…
それと同時になんで こんなに学校来ないのか
気になって仕方なかった。
今度会ったときは必ず聞こうと思った。
うまく話せるかわからないけど…まだ会えるかもわからいけど
:06/05/25 21:40 :F700iS :ZKjiJJZE
#35 [くみ]
:06/05/25 21:47 :N901iC :☆☆☆
#36 [花]
:06/05/25 21:50 :F700iS :ZKjiJJZE
#37 [花]
やっと晴れた日にはもぅ金曜で,この一週間は早かったのか遅かったのかわからなくて,ただ城谷が隣にいるのを願ったりして通学してた。
今日は屋上に行ってみよう
:06/05/25 21:54 :F700iS :ZKjiJJZE
#38 [花]
D限目になる前に俺は美穂子や優に見つからないことを確認して,携帯だけを持って渡り廊下を駆け足で渡った。
[城谷…いるかな]
なんて思いながら階段を急ぐ
いつものように鍵を回すと,ドアから明るい陽射しと風が漏れた
あの日と同じ匂いの屋上。
微かに甘い匂いがする。俺はもしかして,と思い倉庫がある方へ走った
:06/05/25 21:59 :F700iS :ZKjiJJZE
#39 [花]
―倉庫の裏には誰もいなかった。
微かにする甘い匂いはきっと城谷の香水か何かだと思う。だから今さっきまで城谷はここにいたんだと思う。
俺は後悔しながら,出会ったときの様に 城谷が立っていた場所に座り,城谷の匂いを感じてみた。
どこいったのかな…城谷
:06/05/26 12:02 :F700iS :.bgtjuBk
#40 [カォリ]
面白ィですッ(((>∀<*O)続き楽しみにしてまあす(○w'v`*●)
:06/05/26 16:58 :W31K :m6jg.HJE
#41 [花]
カォリ サン☆ぁりがとぉ(●'V`艸)
俺は,ゆっくり深呼吸をしたあと,はっと気付いた。
城谷は,教室に戻ったのかも!!!!
俺はそう思った次の瞬間には,立ち上がり全速力で屋上を出ていた。
階段を二段飛ばしで勢いよく降りている途中に またあの甘い匂いがした。
俺は,階段の踊り場で急いでいた足を止めると,はっきり見えた。
あの綺麗な長い髪は…城谷
:06/05/26 22:42 :F700iS :.bgtjuBk
#42 [花]
[城谷!!!!]
俺は自分が無意識に出した声に気付いて 焦った。
本当に城谷かをもう一度確認するために城谷がいる二階を見ると,城谷はあの無表情な顔で足を止めて,俺の方を見ていた。
何で城谷止めたくせに…言葉出ね-んだよ!
俺はどーにも真っ直ぐ城谷を見れない。
城谷はずっと俺を見ている。 沈黙の中,その沈黙を破ったのは
城谷だった
:06/05/26 23:02 :F700iS :.bgtjuBk
#43 [花]
[何???]
たったこれだけ。
俺はごくっと息を飲み,城谷に向かって一気に言った
[あのさ!城谷何でいつも学校サボるのか気になってさ。
たるいのはわかるけど,俺と席隣じゃん?なんつ-か,ホラ。やっぱ寂しいんだよな〜。だからって別に探しにきてたわけじゃなくて…]
俺は自分で何言ってるのかわからなくなって,言葉を詰まらせ 城谷を見た。
:06/05/26 23:18 :F700iS :.bgtjuBk
#44 [花]
城谷はさっきから顔色一つ変えないで,ただ俺を見ていた。
[城谷,今からどうすんの?]
ありきたりで,何ともつまらない質問をした自分に後悔する。
城谷は,無表情から一瞬うざそうな顔をして
[あんたはど-すんの?]
と言った。
俺は………
[俺は,城谷と一緒に教室に戻るつもりだ]
こ-ゆうときにかぎって,自分の素直な性格が丸出しになる。
:06/05/26 23:23 :F700iS :.bgtjuBk
#45 [花]
城谷は何も言わずに,歩き出した。向かっている方向は…玄関。。。
[あたし,今からバイトだから。授業には出れない]
[そっか…でも明日からテストじゃん!来る?]俺は繋ぎ止めるように聞く
城谷はため息をついて
[来るよ]
と言った。
俺の顔には自然と笑みが浮かんだ…
でもそんな俺とは裏腹に俺をを見つめる城谷の目は,遠くを見るような,とても悲しそうな目をしていた
:06/05/26 23:31 :F700iS :.bgtjuBk
#46 [あイx]
毎日見てますo(*>ч<)o
頑張ってください☆
:06/05/27 09:15 :W32S :☆☆☆
#47 [花]
ァイ サン☆ぁりがとゥござぃます(≧∪≦●)毎日トカ。。。嬉しいィ↑↑
頑張ります!!!!
城谷は,俺がこれ以上話し掛けてこないとわかったら,さっさと靴を履き変えて 学校を出て行った。
俺はまた,城谷がサボる理由と,あの冷たい目の理由を聞くことができなかった。。。
俺は,なんか胸が苦しいような気がした。でも城谷の姿を見れて話せて 舞い上がっている自分がいるのは,しっかりわかった。
:06/05/27 10:14 :F700iS :ibiJqfro
#48 [ぃじゅ]
:06/05/27 10:56 :SH902i :dfuzeXmA
#49 [あゆ]
あた∪も
毎日よンでます
楽∪いです
これからどうなるか
楽∪みです
ミ・ω・ミ
:06/05/27 14:03 :P700i :OfYCmtnw
#50 [花]
:06/05/27 15:24 :F700iS :ibiJqfro
#51 [花]
俺は,上機嫌で教室に戻った。もうE限目が終わって休み時間だ
―明日カラ,俺の隣に城谷が来る…
[達也-☆]
はっとその声に反応すると,美穂子が手を振って廊下から呼んでる。
[どうした?美穂子]
美穂子に呼ばれて,俺は今までしていたことと,考えていることに,真っ正面から向き合った気がした。
俺って,何城谷のことばっか考えてんだよ!!
もしかして…俺
でも,俺には…俺の目の前には,美穂子がいる
:06/05/27 15:30 :F700iS :ibiJqfro
#52 [花]
罪悪感と裏腹に,美穂子への想いが滲む。
そのかわり,城谷のあの目が俺を 考え込ませる。美穂子は確かに好きだ。ぅん…たぶん!!いや,絶対。
俺にとって,城谷はきっとただの一つの疑問。俺はただ,学校をサボる理由が聞きたいだけで,城谷のこと…好きなわけない!!
自分の心はわかるくせに,わざと逆を言い聞かせて逃避をする。
:06/05/27 15:37 :F700iS :ibiJqfro
#53 [花]
美穂子は
[明日からテストだし,今日は先に帰るね,ゴメンね]
と言って,俺の手を握った。
俺はあいまいに返事をして,美穂子を見送った。
そうだ。。。テスト!!!!
俺は,ただでさえ頭悪いのに 全く勉強なんかしてない。 まずい…(T_T)
とにかく,今日は徹夜だな
:06/05/27 15:42 :F700iS :ibiJqfro
#54 [花]
結局,どーにもこーにも勉強が進まず テスト当日を迎えた俺は…開き直り。
[とにかく留年さえしなきゃい-んだよ!!!!]
美穂子がくすくす隣で笑った。
そう。俺の隣の席にいるのは城谷ぢゃない。
美穂子は笑顔で
[テスト終わったら,一緒に気晴らし行こうよ☆]
と言った。
[もちろん。行こうな]
っと言って,英語の単語帳を開いた。
:06/05/28 11:49 :F700iS :PQj.7yfM
#55 [花]
予鈴が鳴ると,いつものように美穂子は自分のクラスに戻った。
美穂子の後ろ姿とすれ違ったのは
―城谷 紗弥!!
あいつが学校来たんだ。
この前は二限目までしかいなかったから,ほとんどのやつが
[城谷だ…]という顔して,城谷に視線を注いでいた。挨拶をしようとするやつなんかいない。
城谷は何も言わずに,いや…何も気にしている感じもなく,あの目で俺に近づいてくる
:06/05/28 11:54 :F700iS :PQj.7yfM
#56 [花]
俺の隣にどさっと鞄を降ろすと,今までざわついていた周りの奴は,一斉に静かになった。
チャイムだけが響く。
[城谷,おはよう]
俺は静けさと,気まずさに耐えかね,城谷にあいさつした。まわりが俺と城谷に視線を集中させているのが痛いほどわかった。
城谷は,軽く俺に頭を下げるようなそぶりをしたが,返事はない。
[達也!!!!]
:06/05/28 11:58 :F700iS :PQj.7yfM
#57 [花]
俺を呼んだのは,優だ。
優はすげ-顔して
[お前,すげ-よ]
と小さい声で呟いた。
まわりのやつらもそんな感じ。
先生がはいって来て,城谷の姿を見つけ
[おはよう]
と言ったが,城谷は俺にしたように頭を軽く下げるだけ。
テストが始まる…
俺は城谷が気になり過ぎて,何限もテストに集中できなかった。
:06/05/28 12:03 :F700iS :PQj.7yfM
#58 [花]
城谷の隣…あの甘い匂いはやっぱり城谷の香りだ。 落ち着くんだけど,落ち着けない自分がいる。
テスト中に城谷を何度も何度も盗み見た。まるでカンニングだな(笑)
城谷は,書くのをやめることなく,ずっとテストだけに集中してるみたいだった。
その横顔は本当に綺麗。長い髪をかき上げるたびに甘い香りが俺に流れる。
俺はもう,テストどころじゃない。
この心臓の鼓動が,城谷やクラスのやつに聞こえてないだろうか,と思うほど大きくてはちきれそうだった。
:06/05/28 12:13 :F700iS :PQj.7yfM
#59 [沢子]
最初からずぅっと読んで松(
∪≦
)すんごくおも∪ろい
ドラマ化してほしい感じ(
∀<
)
figntです
頑張ってね
〃(ちなみにざわこですヮラ)
:06/05/28 18:15 :P700i :3OYWvSlg
#60 [花]
:06/05/28 18:29 :F700iS :PQj.7yfM
#61 [花]
[ゃっと終わった〜!!]
最後の古典を終わらすと,優がデカい声で行った。クラス中がざわざわし始めるのに,城谷はやっぱり無表情。疲れの一つも見せない。
城谷はSHRが始まる前に鞄に問題用紙や筆箱をしまうと,すぐに立ち上がり,教室を出ていこうとした。
俺はすぐさま追い掛ける。
[城谷!帰るのかよ]
:06/05/28 18:41 :F700iS :PQj.7yfM
#62 [花]
[せっかくテスト終わったんだし,どっか遊びに行かね!?]
城谷は,俺の声に振り返らずに進む。
俺は走って城谷の横に並んで,歩き続ける城谷の顔を覗き込んだ。
城谷は,あの冷たい目でいかにも俺が欝陶しいといった感じで,俺を睨んだ。
[あたしはテストのために来ただけ。あんたと遊ぶ時間なんかない]
城谷がこう言った後,俺は何も言えずに 廊下に一人残された。
:06/05/28 18:46 :F700iS :PQj.7yfM
#63 [花]
城谷って何であんな風なんだろ。何があんなに忙しいんだろう。バイトってまさか…危ない系!?
俺はこんな妄想をするばかり。
何で俺こんなに城谷が気になるのか。。。まだ認められずにいた。
でも―どうしても,もっと城谷のことを知りたいんだ。話したいんだ。
明日も晴れるはず。
屋上へ行こう
:06/05/28 18:50 :F700iS :PQj.7yfM
#64 [花]
教室に戻ると,美穂子と優が話してた。
美穂子は少し顔が赤い。
[美穂子!!帰ろうぜ]
俺は声をかけたが,反応しない。
優が口を挟む
[達也が城谷に夢中だから,美穂子チャン悲しそうだぜ]
チクったのお前だろ!!!!(汗)
[達也…美穂子のコト嫌い?]
なんて涙目で聞かれたら,こっちだって困る。
[あ。。。あったりまえぢゃん!!!!
城谷なんかただ,隣の席なだけで,夢中になんかなってね-よ。ほら,泣くなよ,今日はおごるしさ!]
焦って話す俺を見て,美穂子は涙を拭き,笑った
:06/05/28 18:59 :F700iS :PQj.7yfM
#65 [花]
やっぱり,美穂子を裏切るわけにはいかない。
そう思いつつも,俺の頭は城谷 紗弥でいっぱいだった。
その日の帰りは,カラオケ行って,プリクラとって,ファミレスで夕飯食って。。。美穂子ペースだった。もちろんすべて俺のおごり。
帰り際に,また美穂子にキスを迫られた。
俺は緊張しながらも,美穂子の温かい唇に自分のを重ねた。
美穂子は満足そうに
[好きだよ,おやすみ]
と言って,帰った。
―俺,何してんだろ。
:06/05/28 19:28 :F700iS :PQj.7yfM
#66 [花]
俺は家に帰っても,何も出来ず,ただただ城谷への疑問を浮かべるばかりいた。
(今日の城谷,ほんと綺麗だったな…始めてあったときもかなり綺麗だったけど)
城谷の姿を想像しながら俺は自慰行為をした(笑)
我ながら健康な男児だな。。。
でも,今のままではどんなにもがいても,城谷に近づくのは難しいと思う。明日もし,城谷と屋上で会えたら…
(アドレスとケー番聞こう)
俺は決めた。
:06/05/28 21:36 :F700iS :PQj.7yfM
#67 [花]
次の日,やっぱり俺の隣の席は空いていた。
俺は二限目と三限目をサボり,屋上へ出向いたけど,城谷の姿はない。
美穂子を放って昼休みにも覗きに行ったが,誰もいなかったし,城谷が来ていた形跡もない。
[今日はダメかな…]
そう思って教室へ帰る。(何がダメなんだ)
俺の机の上には昨日のテストの,回答用紙が無残に広がっている。
もちろん点数は最悪…
[何なんだよ。。。]
愚痴っぽく呟き,城谷のいない席を横目で見る。
そこには俺と同じように無数の回答用紙が散らばっていた。
俺は城谷のバラついたテストをしっかり整えた。
テストの点数は。。。
[えぇ!?]
:06/05/29 17:01 :F700iS :SY1c0nQQ
#68 [花]
その時返ってきていた教科はBつ。
すべて満点だった。。。
[へぇ〜!城谷ッてだから留年にも退学にもならないワケだな]
優が俺の耳元で言った。
[びっくりした!!優か…
そうだな。こんな頭いいなんて,以外だな]
本当に以外だと思う。
[頭もいいし,美人!!しかもミステリアスで魅力的☆達也が夢中になるワケだ。]
優がこんなコトを言ったけど,俺は無視した。
一方で,このテストを利用に城谷に会うチャンスだと思った。
[この回答,城谷に渡さなくちゃな]
:06/05/29 17:14 :F700iS :SY1c0nQQ
#69 [花]
テスト期間で更新できずにすぃません(PД`q)゚。
また,続き頑張ります(●'V`艸)
俺がそう言ったのを聞いた優ははじめ,とても驚いた顔をして俺を見ていたが,何も言わずに少しだけ微笑んでくれてた。
俺は優が何で驚いて,何で微笑んでくれたのか わかってる。俺らは小学校からの深友なんだ。優はきっと俺よりも俺のコトを知ってる。
―ありがとな。
自分でまとまった答が出たら,俺から話す。まだわからないんだ。俺は,城谷が―
なんて,これも言わなくてもわかってくれてるよな…
もう一度,あの日と同じ時間に屋上へ
:06/06/09 18:55 :F700iS :jMmLMjA6
#70 [花]
城谷のテストをまとめて,午後の予鈴が鳴る前に 教室を出た。
優と軽く目が合ったので,俺も微笑んで見せた。
屋上へ向かう俺の足は,重くもあるが,早歩きをする。
きっと,城谷はいる。
重たい扉を開ける瞬間を思い浮かべながら,丁寧に階段を上る
:06/06/09 19:02 :F700iS :jMmLMjA6
#71 [花]
屋上のドアノブを掴み,回す。鍵はかかっている。でも,城谷は俺と同じように警戒して,鍵をかけてたし。
俺は一息ついて,扉を開けた。
城谷がいた倉庫裏は暗い。わざと足音を立てて近づく。
:06/06/09 19:08 :F700iS :jMmLMjA6
#72 [花]
角を曲がろうとした瞬間, 強い風が吹いた。その風と一緒に[あの匂い]が俺を横切った。
[城谷!?]
無意識出た 声は,しっかり受け止められた。
[何???]
城谷は倉庫にもたれて座り,俺の顔を見ずにそう言った。
:06/06/09 19:16 :F700iS :jMmLMjA6
#73 [花]
俺は 嬉しさと驚きを隠しきれたのかよくわからないまま 城谷に一歩づつ近づく。
城谷はまだ俺に顔を向けない。
[あのさ…コレ,テスト返ってきてたのに 机に置きっぱなしだったから]
城谷に会うための口実をおどおどと話す。
城谷は何も言わずに,俺の方をやっと見た。
やっぱり真っ直ぐ,綺麗な目だ。
[ありがとう]
無表情のままの城谷は俺に手を出した。
:06/06/09 19:23 :F700iS :jMmLMjA6
#74 [花]
差し出された手をぼけっと眺めていると,城谷はうんざりしたように顔を歪ませて 手を引き戻した。
俺は慌てて城谷にテスト用紙を渡す。力を入れていたせいか,城谷のテストは俺の手汗と力でぐしゃぐしゃ。 城谷は点数を見ることもしずに,さっさと鞄にテストをしまて立ち上がった。
[城谷!!!!今日も,バイト?時間あるなら少し話さねぇ〜]
帰ろうとする城谷を引き止めるための俺の精一杯の言葉。
城谷は少し遠くを見つめてから,小さくため息をついて 何も言わずにさっきと同じ場所に座った。
俺も何も言わずに城谷の隣に座った。
:06/06/09 23:27 :F700iS :jMmLMjA6
#75 [花]
沈黙が続く。。。
俺が呼び止めたくせに,何やってんだろ 馬鹿か!!俺は。
城谷は前を向いたまま何も話さない。こんなに静かなのに息遣いさえ聞こえない。
城谷の香水が漂う空気が気持ちよくて,だから話したいことも切り出せない。城谷の横顔がとても近くて 見とれてる。
そんな風に城谷に虚ろになっている俺をいきなり見つめた。
[あたし,D時に帰らなくちゃいけないから]
そう言って,また黙り込んでしまった。
[今日もどっか行くの?]
くだらない質問を問い掛ける。
:06/06/10 11:22 :F700iS :rQjm4tGw
#76 [ゅω]
ヵなリぉも∪ろぃです☆★早<続きが見たレ1です(*´艸`)
更新頑張ッτ±ぃ☆
:06/06/10 14:50 :V703SH :☆☆☆
#77 [花]
ゅω サン☆ァリガトゥござぃます(●'V`艸)
まだ火曜日までテストがぁるので,更新遅れがちですが,応援お願いします。
城谷は俺の質問に答えずに,小さく俺に言った
[あんたは,ここでいつも何してんの?]
俺は,城谷と会話をしてる嬉しさに焦り,考えようともしずに答えた
[サボりだよ!理由なんかない]
なんて 言ってみたけど,あの日サボったのは偶然で。。。今日もここに来ているのは城谷に会うため。―なんて言えない。
[理由がない?]
城谷は俺の方を見た。
:06/06/10 15:24 :F700iS :rQjm4tGw
#78 [花]
[理由がないっていう言葉,あたし嫌いなの。
あと,普通とか。どっちでもイィって言う奴]
なんて言い出した。
俺は緊張する。だってそう,城谷の嫌いな奴=俺。俺って口癖[どっちでもいいよ]だし。
ショックで黙り込んだ俺を見て,城谷は
[あたし,この学校でこんなに話したのあんただけだよ]
って言った。
俺はその言葉で立ち直る(笑) 単純だな。
[こんなにって…まだ5分も話してなかったね]
そう言うと,城谷は薄く笑ったような顔をした。
:06/06/10 15:31 :F700iS :rQjm4tGw
#79 [花]
[言わなかったっけ?
俺,柿山達也だよ]
城谷の顔を覗き込んで俺はしっかり目を見て言った。
城谷はうん,といったように頭を軽く頷かせた。
[城谷は,紗弥だよな!!可愛い名前だな]
きっと城谷の親は,自分の娘が美人だって予想できる人だったんだろうな。
[達也は,兄弟いる?]
いきなり名前を呼ばれた。達也って…
質問内容なんか聞き取れない。城谷が俺の名前を呼んだフレーズだけが頭を駆け巡る
[な。。。何!?]
:06/06/10 15:36 :F700iS :rQjm4tGw
#80 [花]
城谷は,はぁッと大袈裟にため息をつくと さっきより数倍大きな声で
[達也は兄弟とかいんの!?ッて聞いたんだよ]
と言った。
俺は慌てて答える
[俺には兄貴と妹がいるよ。S歳とN歳!!]
俺の家庭はにぎやかなほうだと,自分でも思う。
[。。。そっか]
城谷は俺の答を聞いて,少し何かいいたそうだった。
[城谷は?兄弟いんの?]
話を繋げようと,同じ質問を返す。会話ってこんなもんだよな。
城谷はただでさえ無表情の顔をさらに,感情を表にはださまいといった感じに 堅くさせ
[いるよ,弟がね。]
:06/06/11 13:50 :F700iS :Zt462Nrw
#81 [花]
そう言うと,城谷は口を閉ざした。俯き加減の顔は,地面を睨むように一点だけを見つめている。
[城谷には弟がいんだ。見てみたいな,似てる?]
なんて聞くけど,ほんとに俺が知りたいのは,城谷の悲しげな瞳の理由。とにかく今は,城谷が知りたい。まずは,城谷が知りたい。
[似てるのかな。他人に二人一緒に会ったことほとんどないから,わからないよ
あたしはきっと母親似だと思う。裕也は―…]
城谷は途中までゆっくり言った。
[裕也っていうんだ。裕也君は父親似なのか?]
俺は聞く。
:06/06/13 18:44 :F700iS :0f6NT8xo
#82 [我輩は匿名である]
:06/06/13 23:33 :N701i :pSkV/rBw
#83 [花]
俺がそう聞くと,城谷はふっと鼻先で笑い
[知らない。
父親も,母親もいないから。あたしの家族は裕也だけだよ
たぶん,そうじゃないかなって思っただけ]
城谷の突然の話に,驚き言葉を失う。
[…ごめん。]
俺は何て言ったらいいのかわからず,城谷に謝った。 城谷は何も言わずに,俺を見た。少し優しい目だった。
[裕也は,心臓が弱くてさ,あたしが入院費貯めなきゃ。裕也にはあたししかいないんだよ
だから達也には悪いけど学校には今までどうり来ない。]
俺は胸を締め付けられるような気がした。それは城谷の言葉が悲しかったんじゃない。
城谷に同情したわけでもない。 ただ,何かが強く俺の中で動いた気がした。
:06/06/14 17:12 :F700iS :ac5yCum2
#84 [花]
その気持ちは抑え切れないように俺の心臓を上下に激しく動かす。
城谷は無言の俺の顔を覗き込んで
[達也???ごめん。こんな話されても困るよね]
って小さく言った。
俺はそう言った城谷を次の瞬間抱きしめてた。自分でも驚くくらい,すげー強い力で。
城谷は始め俺の腕の中で少しだけ暴れたが,すぐに大きくゆっくり呼吸をして黙っていた。
俺も何も言わなかった。言えなかった。
けど,言いたかったコトは山ほどあった。けど,言葉にならなかったんだ。
だから城谷を抱きしめてたんだと思う
:06/06/22 20:43 :F700iS :CSfgJbRE
#85 [花]
城谷を放すと城谷は俺を見て,またあの無表情で
[裕也はあたしが守るんだって決めたんだ]
って強い口調で言った。
俺は頷いて微笑んで見せたけど,城谷は笑うどころか,強張ったポーカーフェースで静かに空気を吸い込んだ。 俺は隣で心臓をなで降ろしながら,綺麗な城谷の横顔を眺めた
:06/06/22 20:49 :F700iS :CSfgJbRE
#86 [花]
それからまた沈黙やら,たわいもない話やらしたけど,ぶっちゃけ俺は嬉しかった。今日一日でかなり城谷に近づけたような気がしたから。
城谷も満更でもなさそうな顔してる気もした。いつものポーカーフェースだったかもしれないけど,俺はそう信じたかった。
最後に言った俺の言葉
[今度 裕也君に会わせてよ]
城谷は落ち着いて答えた
[町病院の205号室だよ。だけど,達也一人じゃ行かせられない。]
俺は笑って城谷の肩を叩いて言ってみた
[一緒に行こう]
城谷は俺の顔は見ずに大きく頷いた。
その顔は夕日に照らされていたせいなのか,赤く染まっていた。
:06/06/27 19:15 :F700iS :oRKFvmTM
#87 [さ-]
城谷はD時に帰ると言っていたから,C時半頃には
[もう行かなきゃ。今日はありがとう。またね]
と言って,帰っていった。俺は城谷の香水の匂いが消えるまで屋上にいた。
はっと気付く頃には,E時をまわっていて危うく管理当番に見つかるところだった。
俺も帰ろうと思い,携帯を開くと城谷と話している間に携帯にメールがI件と不在着信がD件もあった。マナーモードにしてたからな…なんて思いながら焦って確認。
メールは全部美穂子。着信は@件だけ優でそれ以外は美穂子だった。
そういえば,城谷にアドレス聞くのを忘れたことも思い出した。
:06/06/27 19:23 :F700iS :oRKFvmTM
#88 [花]
美穂子からのメールの内容は。。。相変わらず
[何してンの〜???]
[何処にいンの〜???]
[誰といンのぉ…???]
こんな感じが繰り返し。
さっさとメールを見終えると,俺は少しうんざりしながらも着信履歴から美穂子を呼び出す。
:06/07/01 10:16 :F700iS :4LexLe.w
#89 []
ホントにこの話大好きです
大変だと思うけどがんばってください
早く続き読みたいです
この話はあなたにしか書けないです
:06/07/02 03:02 :F901iC :VaUjat12
#90 [花]
:06/07/02 09:42 :F700iS :iPOEZ4WI
#91 [花]
美穂子はワンコールで電話に出た。
[達也!?今どこにいるの]電話に出たと同時に美穂子の言葉が飛んできた。
俺は一息着くと
[ちょっとサボりたくなってさ。今はうちに帰る途中だよ,ゴメンな]
と言った。
[も〜。。。。達也,最近変だよ???]
美穂子は不機嫌そうに言い返す。俺はどうしようもなくいらついてきたので素早く謝って
[またこっちから連絡するよ。また明日学校でな]と言い残して電話を切った。
:06/07/02 19:50 :F700iS :iPOEZ4WI
#92 [花]
校門をくぐる頃には,既に辺りは暗くて少し肌寒かった。
俺は,城谷との約束を思いだし,ニヤつく。
どうしようもない俺の城谷への気持ちが溢れ出す。
でも…美穂子はどうする???と,頭を過ぎる。
今はそんなこと考えたくなかった。城谷との連絡手段・裕也君のお見舞い・城谷の体の感触
そんなことを考え続けているうちに家についた。
そういえば,着信履歴に優からのコールもあったコトを思い出した
:06/07/02 19:56 :F700iS :iPOEZ4WI
#93 [花]
優の着信履歴は,一番最後で一番最近だった。
家に帰って優に電話をすると,優は眠たそうに電話に出た。
[優???悪い…電話何だった?]
[電話???俺したっけ〜???]
とぐだぐだ答えた。
何もなかったならいいんだ。と電話を切ろうとすると,優が電話口で叫んだ。
[どうした???]
[俺,城谷がバイトしてる店見つけたぜ!!あいつ駅前の居酒屋にいた。]
と眠気も吹っ飛んだみたいに言った。
優…よくゃった!!!!
こんな風に褒めてやりたかったが,俺は平然を装う
[そうなんだ。優,見たのか???]
:06/07/02 20:05 :F700iS :iPOEZ4WI
#94 [花]
優は興奮したように続ける
[おぅ,見たんだよ!しかも,居酒屋の店長の話によると,あいつB件掛け持ちらしいぜ。居酒屋の後は,たしか達也の家の近くのコンビニだったぜ〜!]
[店長にまで探り入れたのかよ〜]
と俺は呆れ声で言ったが,ほんとは優の心遣いはかなり嬉しかった。
そして俺は携帯を片手に制服のまま家を飛び出した。
が…時間は夜のG時。
居酒屋のバイトのあとにコンビニなら,きっと深夜勤務だろうな,と思ってまた家に戻る。
:06/07/02 20:18 :F700iS :iPOEZ4WI
#95 [いずみ]
イマまとめて全部読んだんですケド、めちャ
おもしろぃです
(つ∀・
)
ほんと目が離せませんでした
(
)
期待してぃるので、これカラも頑張って下さい
:06/07/02 21:13 :P900iV :5VZbTO.o
#96 [花]
:06/07/03 23:16 :F700iS :C8WrST7s
#97 [ニゴ]
今全部読んだんですが、とても良い作品だと思います
作者の人は微妙な表現をうまく使えているので凄いと思いました~~~
作者の方はまだ高校生ですか
:06/07/04 11:47 :W41CA :zAqIhNFM
#98 [花]
:06/07/04 12:10 :F700iS :iOcvIwc.
#99 [花]
優は落ち着きを取り戻したようにもう一つの用件を話し出した。
[そういえば…美穂子チャンかなり心配してたぜ〜
一応フォローしといたけど,達也疑ってたし
お前まじで城谷のコト好きになった???]
優は返事はいらないけど。と,真剣にかつ冷静に話してくれた。
電話の向こう側で悩む俺を察知してくれたんだろう,優は正しい。きっと俺は今じゃ答を出せなかったから
[優……ありがとな,ごめんな]
俺は呟くように嘆くと,優はあっさりいつもの明るい口調に戻り
[いいってことよ!!そのかわり俺にも可愛い子の情報教えろよ]
と言ってさっさと電話を切った。
俺は城谷を抱きしめてしまった自分の腕を強く睨みつけた。
:06/07/05 07:27 :F700iS :8xklNsrQ
#100 [ゲット]
:06/07/05 10:18 :SH901iC :K2v5FvLg
#101 [寿]
俺不器用だからうまく言えないけど・・・この小説好き・・・読んでると心が優しくなる感じがする・・・続きまってます。
:06/07/07 16:04 :P901iS :TknfuYr6
#102 [花]
寿サン
ぁりがとぅござぃます
男性の方に感想ぃただけるのは多分始めて
なので嬉しいデス
今日の夜に,また少し更新したいと思います
:06/07/07 19:47 :F700iS :Kz.tby9A
#103 [花]
そろそろ J時を回る。
俺は夕飯も風呂もゆっくりできずに,ただ時間が過ぎるのを待った。
携帯の時計がちょうどJ時になったとき,俺は家を出た。
行き先は―
コンビニ。そう,優が言っていた城谷が働いているらしいコンビニだ。
にぎりしめた携帯を再度確認する。
いいたい言葉も練習した。
[連絡先教えてよ]
って何度も何度も。
:06/07/07 21:00 :F700iS :Kz.tby9A
#104 [花]
チャリを飛ばしてD分。
細道から国道沿いに出ると,明るく電灯が光るコンビニに着いた。
きっと城谷はいるはずだ。
チャリを駐車場の際に起き,深呼吸をして胸をなで降ろす。 そして入る前にもう一度 あの言葉を練習する。
横目で覗いたレジの中に見えた―
髪を二つに結んだ女の子… 城谷だ。
:06/07/07 21:08 :F700iS :Kz.tby9A
#105 [花]
城谷の姿がしっかり確認されると,俺は怖じ気づいたように 心臓が揺れた。
しかし足は震えながらも動いていた。
城谷がいるコンビニの扉の方へ…
ピンポン ピンポ-ン
入ってしまった。
どうしようもなくなり城谷のほうを見ると
[いらっしゃいませ,こんばんわ]
城谷が軽く投げ掛けた。
そして城谷は俺の顔を見ると,驚いたように目を丸くしていた。俺は城谷から目を反らせなくなっていた。足も扉から動かない。
[達也…???]
城谷が俺の名前を呟いた
:06/07/07 21:14 :F700iS :Kz.tby9A
#106 [花]
俺は顔がほてる自分に気がつき,焦って城谷に返事を返す
[おす。何だよ,城谷こんなとこでバイトしてたんだ。俺ん家すぐそこだからさ〜]
平然を装ったつもりが,逆に声が裏返った。
[うん。深夜勤務だから会うことなかったんだね]と,城谷はまた呟くような声で言った。
俺は お茶と雑誌を素早く選んで城谷のいるレジに立った。
言わなくきゃいけない…あんなに練習もしたんだ。
言わなきゃ。
今,言わなきゃ…
[城谷!!!!あのさぁ〜]
:06/07/07 21:24 :F700iS :Kz.tby9A
#107 [花]
城谷はレジを打ちながら,上目で俺をちらりと見た。
以外に背が高くないのかも。
170pくらいあると思っていた城谷の身長は165pあるかないかだった。俺は180pだから二人の差は…とくだらない計算を始めて,言おうと思っていた言葉のタイミングを失う。
[バイト,こんな時間まで大変だな]
笑顔で吐き出した言葉は全く練習してきたものとは違う言葉。
俺は自分の不甲斐なさに呆れる。
城谷は無表情で
[これくらい平気だよ]
と言った。
:06/07/07 21:41 :F700iS :Kz.tby9A
#108 [花]
そう言った城谷の目はいつものように綺麗だが,冷たく鋭い。
きっと今の城谷の言葉のあとに続くのは
[これくらい平気だよ…裕也のためなら]
だと勝手に思った。
俺は城谷の髪型の感想やら,品揃えの話やらを口走るが,いいたい言葉は出ない。
たった少しなのに。
だんたんにぎりしめていた携帯が汗で滑る。
明日は土曜だから学校もない。
言うなら今日しかないんだと思った
:06/07/07 21:46 :F700iS :Kz.tby9A
#109 [花]
城谷はお茶と雑誌を袋につめ終わって
[ありがとうございました]
と言って俺に袋を差し出した。
俺は城谷と目を合わせた。城谷も不思議そうに俺を見つめる。
[城谷…]
俺はごくりと唾を飲む。
[あの……連絡先…教えてくれる???]
:06/07/08 16:09 :F700iS :75UxT/gw
#110 [花]
言った!!!!
ついに出した言葉は,震えていたし,小さかったし,何とも情けなかった。勇気を振り絞って言ったものの城谷からの返事はない…
沈黙が少々続いたあと,城谷が申し訳なさそうに返事をくれた
[ゴメン達也。あたし携帯持ってない。
家の電話番教えても,ほとんど家にいないから出ないし…今時ダサいよね。でもあたしには必要ないし]
恥ずかしそうに俯いて,それ以上何も話さない城谷。
:06/07/08 16:28 :F700iS :75UxT/gw
#111 [花]
俺は城谷がすごく愛おしくなった。
俺は俯いた城谷の顔を優しく持ち上げ
[いいんだ。俺こそ悪かった。じゃあ変わりに月曜…屋上で話がしたい]
と言った。
あれだけ連絡先を聞くのに戸惑っていた俺なのに,この時はこんな大胆な言葉がすんなり出たのか自分でもわからない。
でも,城谷と話したい気持ちが強かったからだと思う。
:06/07/08 16:29 :F700iS :75UxT/gw
#112 [我輩は匿名である]
:06/07/08 19:46 :SH901iS :vOG7/W2Y
#113 [花]
:06/07/08 21:01 :F700iS :75UxT/gw
#114 [花]
城谷は,また黙って少し考え込んでから何も言わずに頷いた。
俺は城谷が了承してくれただけでもう充分胸いっぱいだった。
[じゃあ…月曜午後から屋上に行くよ]
と,時間の約束をして俺はコンビニを出た。
帰る途中,何度もニヤけそうになった自分の顔をひっぱたいた。
俺はきっと校内で城谷に誰よりも近い存在だと思う。城谷は俺をどう思っているんだろう。
熱い心をさらに焦がす。城谷の甘い香りが肌に絡み付いているような気がした。
:06/07/08 21:10 :F700iS :75UxT/gw
#115 [花]
俺は家に着いてからもずっと城谷のことを考えていた。
城谷が学校に来ない理由は裕也君の医療費を稼ぐために沢山の場所で働いているから…
そのために自分の携帯さえ買っていない。
こんなことを考え始めると,次は裕也君のことが気になり始めた。
どんな心臓の病気なんだろうとか,城谷に大切にされてるんだからいい子なんだろうな… とか。
とにかく早く月曜日になれ。まだまだ聞きたいことがいっぱいあるんだ。
:06/07/08 23:02 :F700iS :75UxT/gw
#116 [花]
俺は始め,城谷の姿に夢中になっていたが,いつのまにかありのままの城谷を知りたいと思った
と同時に
まだ城谷が笑ったところを見たことない俺はあの冷たい瞳を溶かしたいとも思った。
城谷を思うとそんな欲張りな自分が生まれたんだ。
不思議と城谷のためならなんでもできる気がした。城谷の隣にいれたら…城谷が隣にいてくれたら
:06/07/08 23:06 :F700iS :75UxT/gw
#117 [梨奈+゚]
読ませてもらッてまス
`)この小説
面白いし^口)
ハマってます(圉*'V`)
+゚
コレカラも頑張ッて下さい
:06/07/09 08:35 :SH902i :☆☆☆
#118 [花]
梨奈サン
ァリガdです
今日わバイト
なので,更新できるかわからナイけど
応援お願いします
:06/07/09 16:00 :F700iS :Z9bLWnv6
#119 [花]
そんなことを考えているうちに 時刻は深夜A時過ぎになっていた。
俺は今まで城谷のことで頭がいっぱいだったのに,時間を思ったら急に眠たくなった。
できれば城谷のことを考えたまま眠って,城谷の夢をみたかった。
その日の夢には,案の定 期待外れに城谷は出てこなかった。だけどどんな夢かはあまりはっきり覚えていないけど,不思議と暖かくてとても心地いい夢だったような気がする。
ずっと覚めずにいたくなるような…
そんな夢
明日は土曜だし,予定もない。でもきっと城谷は明日もバイトだ。
だけどいいんだ。
今日の夜テレビで見た月曜日の天気予報のマークは晴れだった気がする。
俺には,城谷との約束があるから。
:06/07/10 12:58 :F700iS :97TFzTaY
#120 [花]
ずっと覚めずにいたくなるような…
そんな夢
明日は土曜だし,予定もない。でもきっと城谷は明日もバイトだ。
だけどいいんだ。
テレビで見た月曜日の天気予報のマークは晴れだった気がする。
俺には,城谷との約束がある。
:06/07/10 12:59 :F700iS :97TFzTaY
#121 [花]
次の日の朝は,優の電話で起こされた。
よりによって優からのモーニングコール。勘弁してくれよ,と呟きながら電話に出た。
[おーす!達也ぁ???
今日 俺に付き合ってほしいんだけど,暇だろ?]優は朝からハイテンションで話した。
[あぁ〜???何だよせっかくの休みなのに]
俺は不機嫌に答える。
[いいだろ!昨日重大報告してやったの忘れたのかよ,この恩知らずが!]
:06/07/11 18:57 :F700iS :ObfepiuY
#122 [花]
うそだよ。ほんとは不機嫌に答えたけど,断るつもりなんかないよ。
俺は心の中で優にしっかり伝えた。
[仕方ねえなぁ。
付き合ってやるよ!!!!]俺は,優に言い返すように不器用に言った
[サンキュー☆]
上機嫌の優は,時間と待ち合わせ場所を話して電話を切った。
優には毎回世話になってばかりだ。俺だって優の役に立ちたいと思うけど,いつも優には逆に 迷惑かけちゃうんだよな。
ありがとな…
:06/07/11 19:04 :F700iS :ObfepiuY
#123 [寿]
もう一回いちから読んだけど、まじ楽しい 俺と同い年でこんだけ良い小説かけるのは素直にすげぇと思った 更新待ってます
:06/07/16 23:32 :P901iS :2E3TU0c2
#124 [みゆ]
いっきに読んでみましたぁ
((*>∀<*))ノかなりおもしろぃです
:06/07/17 10:37 :D902i :nDlKK97g
#125 [花]
最近忙しくて更新できずにすいません
寿サン
A度も,嬉しい言葉
ァリガトぅござぃます
ァタシなんか ただの高校生ですょ
でもそぅ言ってもらぇると,かなり嬉しい
同い年ですか
それわ,ァタシ的にも親近感
これカラも ょかったら感想ァタシに伝えてくださぃ
みゆサン
ァリガトござぃます
これからもよろしくお願いします
:06/07/17 16:52 :F700iS :m588wMvw
#126 [花]
優との待ち合わせ場所は駅前の公園だった。
俺の家からは結構遠い。遠いといっても,チャリを走らせればS分くらいでつく。
小さい町だし。
公園にはスケボーをしてはしゃぐ中学生や,子連れの夫婦の姿がちらほらあったが,肝心の優がいない。
俺は渋々携帯を開き,優をコールする。
:06/07/18 22:29 :F700iS :i5Qy/rTM
#127 [花]
Aコールしたとき向こうから電話を切られた。
俺は舌打ちをしてもう一度かけ直そうとすると,通りから手を降る優の姿が見えた。
[悪い悪い,達也!!!!]
笑顔で走ってくる優は汗をかいていたし,とても暑そうだった。
きっと 遅れそうだったから走ったんだろう。
[おせ〜よ]
俺は優にタックルして二人で笑いあった。
:06/07/18 22:34 :F700iS :i5Qy/rTM
#128 [花]
[で,今日は何なんだよ。付き合ってくれって…
どっか行きたい場所とかあるのか???]
用件を聞かされていなかった俺は,優のいつもの気まぐれだろうと予想して,イヤミっぽく優に問い掛けた。
[聞いて驚くなよ!]
優もイヤミっぽく言い返す
[いいから,さっさと話せよ〜]
[実は,城谷の卒業した中学を探したんだよ。
そしたら,隣の市に見つけたんだ]
優は得意げにそう言った
:06/07/18 22:40 :F700iS :i5Qy/rTM
#129 [花]
[どういうことだよ???]
[城谷って,あんなに美人なのにみんな連絡先とか,家族構成とか,出身知らないじゃん?
あんな奴だぜ,こんな小さい町や市なんだ。すぐに噂になるハズなのに,高校に入るまでみんな城谷の事知らなかっただろ?
俺にはそれが謎でさ〜
知り合いにガサ入れして出身調べたんだ!]
優は,汚いアルバムを鞄から取り出しながら話を続けた。
俺は黙って 優の話を聞いた。
:06/07/18 22:46 :F700iS :i5Qy/rTM
#130 [花]
[城谷は,隣の市にも中二のときに転校してきたらしいぜ。
その前はたしか,長野県にいたって。
…で,このアルバムが中学の!!!!知り合いのイトコが偶然城谷と同じ中学でさ〜。あいつ弟がいるんだってよ
昔から美人で成績優秀。まあ性格は相変わらず無愛想だったらしいけど]
優の持ってきたアルバムには[緑ヶ森中学校]と書いてあった。
そういえば,中学の部活の試合でこんな学校あったかな,と思った。
:06/07/18 22:52 :F700iS :i5Qy/rTM
#131 [花]
そう思った矢先,優も同じ事を言った。
[たしか,俺らがサッカー引退した時試合して負けたのってここじゃなかったっけ〜?]
[俺もそう思った]
俺はぶっきらぼうに答えて,優に渡されたアルバムを手に取った。
やっぱり???と優は自分の記憶力すげーとかでかい声でほざいてる。(笑)
アルバムの最初には卒業生全員の集合写真があった。一人一人が小さすぎて表情はわからない。
学ランとセーラー服の中学だった。
城谷はここにいたんだ…
:06/07/18 23:09 :F700iS :i5Qy/rTM
#132 [花]
アルバムを順番に見ていくけど,知らない顔に知らない名前ばかり。
当たり前の事だけど,知らない土地にいた時の城谷がなんだかとても心配になった。
―きっとあの目をして,まわりに避けられながら一人で…いや,裕也君と二人きりで過ごしてきたんだろうな。。。
[あっ!!]
優が叫んでアルバムをめくる手を止めた。
[達也!これ,城谷!]
:06/07/19 10:20 :F700iS :tbkOFwww
#133 [花]
優が止めたクラスはB年D組
城谷は一番下の左隅に写っていた。
今より少し幼いけど,あの目は今と全く変わらない。綺麗な顔でまっすぐこっちを見ていた。
俺はその写真を見つめながら,公園のベンチにゆっくり座った。
:06/07/19 11:35 :F700iS :tbkOFwww
#134 [花]
[達也!]
俺が城谷の写真にみとれているうちに,優は近くの自販機でジュースを買ってきてくれた。
[サンキュー…]
ぼーっと城谷を眺めながら月曜のことを考えた。城谷に会える。
中学の話聞いてみようかな,なんて考えた。
[達也さ〜…もしかして昨日俺と電話したあと城谷に会った???]
優が意外な事を聞いてきて 俺は驚いた。
鋭い…
:06/07/19 21:58 :F700iS :tbkOFwww
#135 [花]
優の真っすぐな言葉に俺は隠し切れずに,小さく頷いた。
優はやっぱりといったように,俺を見下ろし,空を仰いだ。
[でも,城谷とはコンビニで少し話しただけで,すぐ帰ったんだ]
俺は焦って話す。
[連絡先とか聞かなかったのか?達也らしくないな〜]
見透かしたように優は軽く言った。
[別に俺は…]
俺が言葉に詰まっていると,優はため息をついた。
:06/07/20 17:38 :F700iS :vh5TIEvQ
#136 [花]
[無理にうそつくなよ。らしくない
俺は何もやましく思ってねーし,達也の事なら少しは理解してるつもりだよ]
話しながら優は飲み終えた缶ジュースをごみ箱に投げた。
…少しじゃねーよ。優は俺の全て理解してくれてるじゃん。
泣きそうになった。
俺城谷のことが好きなんだ…!!
逃げ続けてきた俺の中の事実をしっかり自分自身で確かめた。
優は泣きそうな俺を察して,背を向けたままでいてくれた。
:06/07/20 17:44 :F700iS :vh5TIEvQ
#137 [花]
そんな時,俺の携帯がいきなり鳴った。
正直二人とも驚いて,優は背を向けていたが振返り,苦笑いをした。
携帯の着信の相手は美穂子。まさにバットタイミング…
俺はため息をついてから思い切りまた空気を吸い込み,電話に出た。
[もしもし,美穂子???]
:06/07/22 19:09 :F700iS :O2aYlb92
#138 [花]
[達也ァ-!今どこにいる???家???]
美穂子はハイテンションで明るく話し掛けてくれる。
俺は少しためらったが,すぐ返事を返した。
[今は駅前の公園。優と一緒だよ]
[そっかぁ。ねぇ明日会える???]
この美穂子の言葉に
[悪い。明日は家族で出掛けるんだ]
と咄嗟に言ってしまった。明日は何も予定なんかないのに…
優は黙って俺のほうを心配げにみている。
弱くて卑怯な自分がいやになった。
:06/07/22 19:24 :F700iS :O2aYlb92
#139 [寿]
仕事中だけど更新まってます 頑張ってね
:06/07/28 12:45 :P901iS :RTRQQiHE
#140 [花]
:06/07/28 17:30 :F700iS :YbfMQd/6
#141 [花]
美穂子は一瞬電話の向こうで静まった。
そしてすぐ
[わかった!!!!また連絡する]
と言って,明るく返事をした。
俺は自分の弱さに加えて美穂子に申し訳なくて,また涙が出そうになった。
電話を切ったあと,また深いため息が出た。
優は俺の肩を軽く撫でてくれた。
[なぁ…優
俺 どうしたらいいんだろう。わかんねぇよ]
:06/07/28 17:40 :F700iS :YbfMQd/6
#142 [花]
情けなくて,不甲斐なくて,優柔不断な自分。
俺は城谷のコトを思えば思うほど,城谷に魅かれていく。
でも美穂子に別れを告げる自信なんか…あるわけない。
優は少しの間黙っていた。
[…達也は優し過ぎるんだよ。
でもその優しさがきっと両方をいつか傷つけることになる。
ケジメ…つけるんだよ]
と おおらかに言った
:06/07/28 17:47 :F700iS :YbfMQd/6
#143 [花]
優と別れてからどれくらい時間が経ったんだろう。
駅から俺の家までこんなにかかったっけ…。
そう気がついた頃には,もう午後D時過ぎ。
そして虚ろな俺がたどり着いた先,それは
―学校
[何してんだよ。俺…]
俺は優に貸してもらった城谷の中学のアルバムを片手に学校を見上げた。
夕焼けと屋上が重なってすげー綺麗。
また目が潤んで空が霞んだ。
俺 いつからこんなに涙脆くなったんだっけ。
:06/07/28 17:55 :F700iS :YbfMQd/6
#144 [花]
フラフラな足取りで玄関に手をかけたが,もちろん開かない。
グラウンドの方から野球部の声が微かに聞こえた。
俺は玄関先に座込み,アルバムを開いて城谷の写真を見ると,心が熱くなった。
じーんと体に響くみたいに,あの目の冷たさが伝わる。
部活動別の写真の中に城谷を探す。
[女子テニス部]
赤のユニホームにポニーテールをした城谷がいた。可愛いけどやっぱり笑ってない。
その他の行事のページも見たが,城谷の姿はひとつもなかった。
:06/07/28 18:04 :F700iS :YbfMQd/6
#145 [レイザーラモンHC]
砂糖わ甘いに決まってるふぉ〜
常識four
:06/07/28 18:07 :W41CA :☆☆☆
#146 [花]
中学の頃から不登校だったのかな…
やっぱり城谷には誰か傍にいてあげなくきゃいけないと思った。
それが俺であればいい。
城谷がそう望んでくれたら,もっといい。
アルバムを閉じ,急いで家に帰った。
やっぱり今は城谷のコトしか考えられない。
無我夢中になって家までへの道則を必死になってチャリをこいだ。
早く月曜になれ。
会いたい…
城谷に会いたい。
:06/07/28 18:23 :F700iS :YbfMQd/6
#147 [新]
この小説大好きデス
主サン~ガンバって~くださぁいヘヘ
:06/07/28 18:56 :W41T :☆☆☆
#148 [花]
:06/07/28 20:18 :F700iS :YbfMQd/6
#149 [花]
それから家に着いて,眠るまでは覚えていない。いつのまにか眠っていた。気付いた頃にはもう日曜の昼。
携帯を開くと,メールが@件 美穂子からだ
[お出かけいってらっしゃい(*б∀б*)
楽しんで来てね☆]
だって…
また胸が少し痛んだ。
これからどうするか。
昨日ヒステリックになって泣いた分だけ今日しか考える時間は残されていない。
でもやっぱり…美穂子に別れを告げるなんて俺から告白したくせにできるわけない。俺って弱い。
頭を抱えて唸るけど,何も思い浮かばない。
それどころかまた,考えたく無くなる。
:06/07/29 19:54 :F700iS :VqvEW8Wg
#150 [花]
階段をおりて,キッチンに向かった。
暑いし,嫌なコト考えたし,喉渇いた。
俺は勝手に半ギレ
居間では母さんが洗濯物をたたんでいた。
[あら,達也今おきたの??勉強してるの?
いい加減大人になりなさい]
なーんて小言。
[昨日は少し色々あったんだよ〜]
そう言い返して冷蔵庫からお茶を取り出してラッパ飲み。
―ゲシッ!!!!
[いってぇ!!!!]
[チョット!!お兄チャン汚いんだけど。
もう菜々子 お茶飲めないじゃん馬鹿!]
俺の足を蹴って,馬鹿だと言い放ったのは妹の菜々子。 顔は可愛い癖に生意気…
俺はシカトでまた自分の部屋に戻った。
:06/07/29 20:09 :F700iS :VqvEW8Wg
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