砂糖が甘い理由
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#50 [花]
ぃじゅサン あゅサン
ぁりがとぅござぃます頑張ります

⏰:06/05/27 15:24 📱:F700iS 🆔:ibiJqfro


#51 [花]
俺は,上機嫌で教室に戻った。もうE限目が終わって休み時間だ
―明日カラ,俺の隣に城谷が来る…

[達也-☆]
はっとその声に反応すると,美穂子が手を振って廊下から呼んでる。
[どうした?美穂子]
美穂子に呼ばれて,俺は今までしていたことと,考えていることに,真っ正面から向き合った気がした。
俺って,何城谷のことばっか考えてんだよ!!
もしかして…俺
でも,俺には…俺の目の前には,美穂子がいる

⏰:06/05/27 15:30 📱:F700iS 🆔:ibiJqfro


#52 [花]
罪悪感と裏腹に,美穂子への想いが滲む。
そのかわり,城谷のあの目が俺を 考え込ませる。美穂子は確かに好きだ。ぅん…たぶん!!いや,絶対。
俺にとって,城谷はきっとただの一つの疑問。俺はただ,学校をサボる理由が聞きたいだけで,城谷のこと…好きなわけない!!
自分の心はわかるくせに,わざと逆を言い聞かせて逃避をする。

⏰:06/05/27 15:37 📱:F700iS 🆔:ibiJqfro


#53 [花]
美穂子は
[明日からテストだし,今日は先に帰るね,ゴメンね]
と言って,俺の手を握った。
俺はあいまいに返事をして,美穂子を見送った。


そうだ。。。テスト!!!!
俺は,ただでさえ頭悪いのに 全く勉強なんかしてない。 まずい…(T_T)
とにかく,今日は徹夜だな

⏰:06/05/27 15:42 📱:F700iS 🆔:ibiJqfro


#54 [花]
結局,どーにもこーにも勉強が進まず テスト当日を迎えた俺は…開き直り。
[とにかく留年さえしなきゃい-んだよ!!!!]
美穂子がくすくす隣で笑った。
そう。俺の隣の席にいるのは城谷ぢゃない。
美穂子は笑顔で
[テスト終わったら,一緒に気晴らし行こうよ☆]
と言った。
[もちろん。行こうな]
っと言って,英語の単語帳を開いた。

⏰:06/05/28 11:49 📱:F700iS 🆔:PQj.7yfM


#55 [花]
予鈴が鳴ると,いつものように美穂子は自分のクラスに戻った。
美穂子の後ろ姿とすれ違ったのは
―城谷 紗弥!!
あいつが学校来たんだ。
この前は二限目までしかいなかったから,ほとんどのやつが
[城谷だ…]という顔して,城谷に視線を注いでいた。挨拶をしようとするやつなんかいない。
城谷は何も言わずに,いや…何も気にしている感じもなく,あの目で俺に近づいてくる

⏰:06/05/28 11:54 📱:F700iS 🆔:PQj.7yfM


#56 [花]
俺の隣にどさっと鞄を降ろすと,今までざわついていた周りの奴は,一斉に静かになった。
チャイムだけが響く。

[城谷,おはよう]

俺は静けさと,気まずさに耐えかね,城谷にあいさつした。まわりが俺と城谷に視線を集中させているのが痛いほどわかった。
城谷は,軽く俺に頭を下げるようなそぶりをしたが,返事はない。

[達也!!!!]

⏰:06/05/28 11:58 📱:F700iS 🆔:PQj.7yfM


#57 [花]
俺を呼んだのは,優だ。
優はすげ-顔して
[お前,すげ-よ]
と小さい声で呟いた。
まわりのやつらもそんな感じ。
先生がはいって来て,城谷の姿を見つけ
[おはよう]
と言ったが,城谷は俺にしたように頭を軽く下げるだけ。

テストが始まる…
俺は城谷が気になり過ぎて,何限もテストに集中できなかった。

⏰:06/05/28 12:03 📱:F700iS 🆔:PQj.7yfM


#58 [花]
城谷の隣…あの甘い匂いはやっぱり城谷の香りだ。 落ち着くんだけど,落ち着けない自分がいる。
テスト中に城谷を何度も何度も盗み見た。まるでカンニングだな(笑)
城谷は,書くのをやめることなく,ずっとテストだけに集中してるみたいだった。
その横顔は本当に綺麗。長い髪をかき上げるたびに甘い香りが俺に流れる。
俺はもう,テストどころじゃない。
この心臓の鼓動が,城谷やクラスのやつに聞こえてないだろうか,と思うほど大きくてはちきれそうだった。

⏰:06/05/28 12:13 📱:F700iS 🆔:PQj.7yfM


#59 [沢子]
最初からずぅっと読んで松(∪≦)すんごくおも∪ろいドラマ化してほしい感じ(∀<figntです頑張ってね〃(ちなみにざわこですヮラ)

⏰:06/05/28 18:15 📱:P700i 🆔:3OYWvSlg


#60 [花]
沢子サン ァリガdです ドラマ化トカ。。。かなり嬉しいデスッ
めっちゃ励みになるょォ頑張るネッ

⏰:06/05/28 18:29 📱:F700iS 🆔:PQj.7yfM


#61 [花]
[ゃっと終わった〜!!]

最後の古典を終わらすと,優がデカい声で行った。クラス中がざわざわし始めるのに,城谷はやっぱり無表情。疲れの一つも見せない。
城谷はSHRが始まる前に鞄に問題用紙や筆箱をしまうと,すぐに立ち上がり,教室を出ていこうとした。
俺はすぐさま追い掛ける。
[城谷!帰るのかよ]

⏰:06/05/28 18:41 📱:F700iS 🆔:PQj.7yfM


#62 [花]
[せっかくテスト終わったんだし,どっか遊びに行かね!?]
城谷は,俺の声に振り返らずに進む。
俺は走って城谷の横に並んで,歩き続ける城谷の顔を覗き込んだ。
城谷は,あの冷たい目でいかにも俺が欝陶しいといった感じで,俺を睨んだ。
[あたしはテストのために来ただけ。あんたと遊ぶ時間なんかない]
城谷がこう言った後,俺は何も言えずに 廊下に一人残された。

⏰:06/05/28 18:46 📱:F700iS 🆔:PQj.7yfM


#63 [花]
城谷って何であんな風なんだろ。何があんなに忙しいんだろう。バイトってまさか…危ない系!?
俺はこんな妄想をするばかり。
何で俺こんなに城谷が気になるのか。。。まだ認められずにいた。

でも―どうしても,もっと城谷のことを知りたいんだ。話したいんだ。
明日も晴れるはず。
屋上へ行こう

⏰:06/05/28 18:50 📱:F700iS 🆔:PQj.7yfM


#64 [花]
教室に戻ると,美穂子と優が話してた。
美穂子は少し顔が赤い。
[美穂子!!帰ろうぜ]
俺は声をかけたが,反応しない。
優が口を挟む
[達也が城谷に夢中だから,美穂子チャン悲しそうだぜ]
チクったのお前だろ!!!!(汗)
[達也…美穂子のコト嫌い?]
なんて涙目で聞かれたら,こっちだって困る。
[あ。。。あったりまえぢゃん!!!!
城谷なんかただ,隣の席なだけで,夢中になんかなってね-よ。ほら,泣くなよ,今日はおごるしさ!]
焦って話す俺を見て,美穂子は涙を拭き,笑った

⏰:06/05/28 18:59 📱:F700iS 🆔:PQj.7yfM


#65 [花]
やっぱり,美穂子を裏切るわけにはいかない。
そう思いつつも,俺の頭は城谷 紗弥でいっぱいだった。
その日の帰りは,カラオケ行って,プリクラとって,ファミレスで夕飯食って。。。美穂子ペースだった。もちろんすべて俺のおごり。
帰り際に,また美穂子にキスを迫られた。
俺は緊張しながらも,美穂子の温かい唇に自分のを重ねた。
美穂子は満足そうに
[好きだよ,おやすみ]
と言って,帰った。

―俺,何してんだろ。

⏰:06/05/28 19:28 📱:F700iS 🆔:PQj.7yfM


#66 [花]
俺は家に帰っても,何も出来ず,ただただ城谷への疑問を浮かべるばかりいた。
(今日の城谷,ほんと綺麗だったな…始めてあったときもかなり綺麗だったけど)
城谷の姿を想像しながら俺は自慰行為をした(笑)
我ながら健康な男児だな。。。
でも,今のままではどんなにもがいても,城谷に近づくのは難しいと思う。明日もし,城谷と屋上で会えたら…
(アドレスとケー番聞こう)
俺は決めた。

⏰:06/05/28 21:36 📱:F700iS 🆔:PQj.7yfM


#67 [花]
次の日,やっぱり俺の隣の席は空いていた。
俺は二限目と三限目をサボり,屋上へ出向いたけど,城谷の姿はない。
美穂子を放って昼休みにも覗きに行ったが,誰もいなかったし,城谷が来ていた形跡もない。
[今日はダメかな…]
そう思って教室へ帰る。(何がダメなんだ)

俺の机の上には昨日のテストの,回答用紙が無残に広がっている。
もちろん点数は最悪…
[何なんだよ。。。]
愚痴っぽく呟き,城谷のいない席を横目で見る。
そこには俺と同じように無数の回答用紙が散らばっていた。
俺は城谷のバラついたテストをしっかり整えた。
テストの点数は。。。
[えぇ!?]

⏰:06/05/29 17:01 📱:F700iS 🆔:SY1c0nQQ


#68 [花]
その時返ってきていた教科はBつ。
すべて満点だった。。。
[へぇ〜!城谷ッてだから留年にも退学にもならないワケだな]
優が俺の耳元で言った。
[びっくりした!!優か…
そうだな。こんな頭いいなんて,以外だな]
本当に以外だと思う。
[頭もいいし,美人!!しかもミステリアスで魅力的☆達也が夢中になるワケだ。]
優がこんなコトを言ったけど,俺は無視した。
一方で,このテストを利用に城谷に会うチャンスだと思った。
[この回答,城谷に渡さなくちゃな]

⏰:06/05/29 17:14 📱:F700iS 🆔:SY1c0nQQ


#69 [花]
テスト期間で更新できずにすぃません(PД`q)゚。
また,続き頑張ります(●'V`艸)


俺がそう言ったのを聞いた優ははじめ,とても驚いた顔をして俺を見ていたが,何も言わずに少しだけ微笑んでくれてた。
俺は優が何で驚いて,何で微笑んでくれたのか わかってる。俺らは小学校からの深友なんだ。優はきっと俺よりも俺のコトを知ってる。
―ありがとな。
自分でまとまった答が出たら,俺から話す。まだわからないんだ。俺は,城谷が―
 なんて,これも言わなくてもわかってくれてるよな…

もう一度,あの日と同じ時間に屋上へ

⏰:06/06/09 18:55 📱:F700iS 🆔:jMmLMjA6


#70 [花]
城谷のテストをまとめて,午後の予鈴が鳴る前に 教室を出た。
優と軽く目が合ったので,俺も微笑んで見せた。


屋上へ向かう俺の足は,重くもあるが,早歩きをする。
きっと,城谷はいる。

重たい扉を開ける瞬間を思い浮かべながら,丁寧に階段を上る

⏰:06/06/09 19:02 📱:F700iS 🆔:jMmLMjA6


#71 [花]
屋上のドアノブを掴み,回す。鍵はかかっている。でも,城谷は俺と同じように警戒して,鍵をかけてたし。

俺は一息ついて,扉を開けた。
城谷がいた倉庫裏は暗い。わざと足音を立てて近づく。

⏰:06/06/09 19:08 📱:F700iS 🆔:jMmLMjA6


#72 [花]
角を曲がろうとした瞬間, 強い風が吹いた。その風と一緒に[あの匂い]が俺を横切った。

[城谷!?]
無意識出た 声は,しっかり受け止められた。

[何???]
城谷は倉庫にもたれて座り,俺の顔を見ずにそう言った。

⏰:06/06/09 19:16 📱:F700iS 🆔:jMmLMjA6


#73 [花]
俺は 嬉しさと驚きを隠しきれたのかよくわからないまま 城谷に一歩づつ近づく。
城谷はまだ俺に顔を向けない。
[あのさ…コレ,テスト返ってきてたのに 机に置きっぱなしだったから]
城谷に会うための口実をおどおどと話す。
城谷は何も言わずに,俺の方をやっと見た。
やっぱり真っ直ぐ,綺麗な目だ。
[ありがとう]
無表情のままの城谷は俺に手を出した。

⏰:06/06/09 19:23 📱:F700iS 🆔:jMmLMjA6


#74 [花]
差し出された手をぼけっと眺めていると,城谷はうんざりしたように顔を歪ませて 手を引き戻した。
俺は慌てて城谷にテスト用紙を渡す。力を入れていたせいか,城谷のテストは俺の手汗と力でぐしゃぐしゃ。 城谷は点数を見ることもしずに,さっさと鞄にテストをしまて立ち上がった。

[城谷!!!!今日も,バイト?時間あるなら少し話さねぇ〜]
帰ろうとする城谷を引き止めるための俺の精一杯の言葉。
城谷は少し遠くを見つめてから,小さくため息をついて 何も言わずにさっきと同じ場所に座った。
俺も何も言わずに城谷の隣に座った。

⏰:06/06/09 23:27 📱:F700iS 🆔:jMmLMjA6


#75 [花]
沈黙が続く。。。
俺が呼び止めたくせに,何やってんだろ 馬鹿か!!俺は。

城谷は前を向いたまま何も話さない。こんなに静かなのに息遣いさえ聞こえない。
城谷の香水が漂う空気が気持ちよくて,だから話したいことも切り出せない。城谷の横顔がとても近くて 見とれてる。
そんな風に城谷に虚ろになっている俺をいきなり見つめた。
[あたし,D時に帰らなくちゃいけないから]
そう言って,また黙り込んでしまった。
[今日もどっか行くの?]
くだらない質問を問い掛ける。

⏰:06/06/10 11:22 📱:F700iS 🆔:rQjm4tGw


#76 [ゅω]
ヵなリぉも∪ろぃです☆★早<続きが見たレ1です(*´艸`)
更新頑張ッτ±ぃ☆

⏰:06/06/10 14:50 📱:V703SH 🆔:☆☆☆


#77 [花]
ゅω サン☆ァリガトゥござぃます(●'V`艸)
まだ火曜日までテストがぁるので,更新遅れがちですが,応援お願いします。

城谷は俺の質問に答えずに,小さく俺に言った
[あんたは,ここでいつも何してんの?]
俺は,城谷と会話をしてる嬉しさに焦り,考えようともしずに答えた
[サボりだよ!理由なんかない]
なんて 言ってみたけど,あの日サボったのは偶然で。。。今日もここに来ているのは城谷に会うため。―なんて言えない。

[理由がない?]
城谷は俺の方を見た。

⏰:06/06/10 15:24 📱:F700iS 🆔:rQjm4tGw


#78 [花]
[理由がないっていう言葉,あたし嫌いなの。
あと,普通とか。どっちでもイィって言う奴]
なんて言い出した。
俺は緊張する。だってそう,城谷の嫌いな奴=俺。俺って口癖[どっちでもいいよ]だし。
ショックで黙り込んだ俺を見て,城谷は
[あたし,この学校でこんなに話したのあんただけだよ]
って言った。
俺はその言葉で立ち直る(笑) 単純だな。
[こんなにって…まだ5分も話してなかったね]
そう言うと,城谷は薄く笑ったような顔をした。

⏰:06/06/10 15:31 📱:F700iS 🆔:rQjm4tGw


#79 [花]
[言わなかったっけ?
俺,柿山達也だよ]
城谷の顔を覗き込んで俺はしっかり目を見て言った。
城谷はうん,といったように頭を軽く頷かせた。
[城谷は,紗弥だよな!!可愛い名前だな]
きっと城谷の親は,自分の娘が美人だって予想できる人だったんだろうな。
[達也は,兄弟いる?]
いきなり名前を呼ばれた。達也って…
質問内容なんか聞き取れない。城谷が俺の名前を呼んだフレーズだけが頭を駆け巡る
[な。。。何!?]

⏰:06/06/10 15:36 📱:F700iS 🆔:rQjm4tGw


#80 [花]
城谷は,はぁッと大袈裟にため息をつくと さっきより数倍大きな声で
[達也は兄弟とかいんの!?ッて聞いたんだよ]
と言った。
俺は慌てて答える
[俺には兄貴と妹がいるよ。S歳とN歳!!]
俺の家庭はにぎやかなほうだと,自分でも思う。
[。。。そっか]
城谷は俺の答を聞いて,少し何かいいたそうだった。
[城谷は?兄弟いんの?]
話を繋げようと,同じ質問を返す。会話ってこんなもんだよな。
城谷はただでさえ無表情の顔をさらに,感情を表にはださまいといった感じに 堅くさせ
[いるよ,弟がね。]

⏰:06/06/11 13:50 📱:F700iS 🆔:Zt462Nrw


#81 [花]
そう言うと,城谷は口を閉ざした。俯き加減の顔は,地面を睨むように一点だけを見つめている。
[城谷には弟がいんだ。見てみたいな,似てる?]

なんて聞くけど,ほんとに俺が知りたいのは,城谷の悲しげな瞳の理由。とにかく今は,城谷が知りたい。まずは,城谷が知りたい。
[似てるのかな。他人に二人一緒に会ったことほとんどないから,わからないよ
あたしはきっと母親似だと思う。裕也は―…]
城谷は途中までゆっくり言った。
[裕也っていうんだ。裕也君は父親似なのか?]
俺は聞く。

⏰:06/06/13 18:44 📱:F700iS 🆔:0f6NT8xo


#82 [我輩は匿名である]
>>50

失礼しましたぁッッッ

⏰:06/06/13 23:33 📱:N701i 🆔:pSkV/rBw


#83 [花]
俺がそう聞くと,城谷はふっと鼻先で笑い
[知らない。
父親も,母親もいないから。あたしの家族は裕也だけだよ
たぶん,そうじゃないかなって思っただけ]
城谷の突然の話に,驚き言葉を失う。
[…ごめん。]
俺は何て言ったらいいのかわからず,城谷に謝った。 城谷は何も言わずに,俺を見た。少し優しい目だった。
[裕也は,心臓が弱くてさ,あたしが入院費貯めなきゃ。裕也にはあたししかいないんだよ
だから達也には悪いけど学校には今までどうり来ない。]
俺は胸を締め付けられるような気がした。それは城谷の言葉が悲しかったんじゃない。
城谷に同情したわけでもない。 ただ,何かが強く俺の中で動いた気がした。

⏰:06/06/14 17:12 📱:F700iS 🆔:ac5yCum2


#84 [花]
その気持ちは抑え切れないように俺の心臓を上下に激しく動かす。
城谷は無言の俺の顔を覗き込んで
[達也???ごめん。こんな話されても困るよね]
って小さく言った。
俺はそう言った城谷を次の瞬間抱きしめてた。自分でも驚くくらい,すげー強い力で。
城谷は始め俺の腕の中で少しだけ暴れたが,すぐに大きくゆっくり呼吸をして黙っていた。
俺も何も言わなかった。言えなかった。
けど,言いたかったコトは山ほどあった。けど,言葉にならなかったんだ。
だから城谷を抱きしめてたんだと思う

⏰:06/06/22 20:43 📱:F700iS 🆔:CSfgJbRE


#85 [花]
城谷を放すと城谷は俺を見て,またあの無表情で
[裕也はあたしが守るんだって決めたんだ]
って強い口調で言った。
俺は頷いて微笑んで見せたけど,城谷は笑うどころか,強張ったポーカーフェースで静かに空気を吸い込んだ。 俺は隣で心臓をなで降ろしながら,綺麗な城谷の横顔を眺めた

⏰:06/06/22 20:49 📱:F700iS 🆔:CSfgJbRE


#86 [花]
それからまた沈黙やら,たわいもない話やらしたけど,ぶっちゃけ俺は嬉しかった。今日一日でかなり城谷に近づけたような気がしたから。
城谷も満更でもなさそうな顔してる気もした。いつものポーカーフェースだったかもしれないけど,俺はそう信じたかった。
最後に言った俺の言葉
[今度 裕也君に会わせてよ]
城谷は落ち着いて答えた
[町病院の205号室だよ。だけど,達也一人じゃ行かせられない。]
俺は笑って城谷の肩を叩いて言ってみた
[一緒に行こう]
城谷は俺の顔は見ずに大きく頷いた。
その顔は夕日に照らされていたせいなのか,赤く染まっていた。

⏰:06/06/27 19:15 📱:F700iS 🆔:oRKFvmTM


#87 [さ-]
城谷はD時に帰ると言っていたから,C時半頃には
[もう行かなきゃ。今日はありがとう。またね]
と言って,帰っていった。俺は城谷の香水の匂いが消えるまで屋上にいた。
はっと気付く頃には,E時をまわっていて危うく管理当番に見つかるところだった。
俺も帰ろうと思い,携帯を開くと城谷と話している間に携帯にメールがI件と不在着信がD件もあった。マナーモードにしてたからな…なんて思いながら焦って確認。
メールは全部美穂子。着信は@件だけ優でそれ以外は美穂子だった。
そういえば,城谷にアドレス聞くのを忘れたことも思い出した。

⏰:06/06/27 19:23 📱:F700iS 🆔:oRKFvmTM


#88 [花]
美穂子からのメールの内容は。。。相変わらず
[何してンの〜???]
[何処にいンの〜???]
[誰といンのぉ…???]
こんな感じが繰り返し。
さっさとメールを見終えると,俺は少しうんざりしながらも着信履歴から美穂子を呼び出す。

⏰:06/07/01 10:16 📱:F700iS 🆔:4LexLe.w


#89 []
ホントにこの話大好きです大変だと思うけどがんばってください早く続き読みたいですこの話はあなたにしか書けないです

⏰:06/07/02 03:02 📱:F901iC 🆔:VaUjat12


#90 [花]
サン
ぁりがとぅござぃますめちゃX02嬉しい言葉感激です更新遅くてスミマセン
今日わ@日バイトなので,夜に更新していきます待っててさぃ

⏰:06/07/02 09:42 📱:F700iS 🆔:iPOEZ4WI


#91 [花]
美穂子はワンコールで電話に出た。
[達也!?今どこにいるの]電話に出たと同時に美穂子の言葉が飛んできた。
俺は一息着くと
[ちょっとサボりたくなってさ。今はうちに帰る途中だよ,ゴメンな]
と言った。
[も〜。。。。達也,最近変だよ???]
美穂子は不機嫌そうに言い返す。俺はどうしようもなくいらついてきたので素早く謝って
[またこっちから連絡するよ。また明日学校でな]と言い残して電話を切った。

⏰:06/07/02 19:50 📱:F700iS 🆔:iPOEZ4WI


#92 [花]
校門をくぐる頃には,既に辺りは暗くて少し肌寒かった。
俺は,城谷との約束を思いだし,ニヤつく。
どうしようもない俺の城谷への気持ちが溢れ出す。

でも…美穂子はどうする???と,頭を過ぎる。

今はそんなこと考えたくなかった。城谷との連絡手段・裕也君のお見舞い・城谷の体の感触
そんなことを考え続けているうちに家についた。
そういえば,着信履歴に優からのコールもあったコトを思い出した

⏰:06/07/02 19:56 📱:F700iS 🆔:iPOEZ4WI


#93 [花]
優の着信履歴は,一番最後で一番最近だった。
家に帰って優に電話をすると,優は眠たそうに電話に出た。
[優???悪い…電話何だった?]

[電話???俺したっけ〜???]
とぐだぐだ答えた。
何もなかったならいいんだ。と電話を切ろうとすると,優が電話口で叫んだ。
[どうした???]

[俺,城谷がバイトしてる店見つけたぜ!!あいつ駅前の居酒屋にいた。]
と眠気も吹っ飛んだみたいに言った。

優…よくゃった!!!!

こんな風に褒めてやりたかったが,俺は平然を装う
[そうなんだ。優,見たのか???]

⏰:06/07/02 20:05 📱:F700iS 🆔:iPOEZ4WI


#94 [花]
優は興奮したように続ける
[おぅ,見たんだよ!しかも,居酒屋の店長の話によると,あいつB件掛け持ちらしいぜ。居酒屋の後は,たしか達也の家の近くのコンビニだったぜ〜!]

[店長にまで探り入れたのかよ〜]
と俺は呆れ声で言ったが,ほんとは優の心遣いはかなり嬉しかった。
そして俺は携帯を片手に制服のまま家を飛び出した。
が…時間は夜のG時。
居酒屋のバイトのあとにコンビニなら,きっと深夜勤務だろうな,と思ってまた家に戻る。

⏰:06/07/02 20:18 📱:F700iS 🆔:iPOEZ4WI


#95 [いずみ]
イマまとめて全部読んだんですケド、めちャおもしろぃです(つ∀・)

ほんと目が離せませんでした()
期待してぃるので、これカラも頑張って下さい

⏰:06/07/02 21:13 📱:P900iV 🆔:5VZbTO.o


#96 [花]
ぃずみサン
ぁりがとぅござぃます嬉しいかぎりです
頑張ります

⏰:06/07/03 23:16 📱:F700iS 🆔:C8WrST7s


#97 [ニゴ]
今全部読んだんですが、とても良い作品だと思います
作者の人は微妙な表現をうまく使えているので凄いと思いました~~~
作者の方はまだ高校生ですか

⏰:06/07/04 11:47 📱:W41CA 🆔:zAqIhNFM


#98 [花]
ニゴサン
ァリガdござぃますなんだかそんな褒め言葉,もったぃナイなぁ
ァタシは現役高校生ですちなみにA年です
こんな普通な小娘が書いてるのに,褒めてくださって感激
更新は遅れがちですが,これからも続き読んでください

⏰:06/07/04 12:10 📱:F700iS 🆔:iOcvIwc.


#99 [花]
優は落ち着きを取り戻したようにもう一つの用件を話し出した。
[そういえば…美穂子チャンかなり心配してたぜ〜
一応フォローしといたけど,達也疑ってたし
お前まじで城谷のコト好きになった???]
優は返事はいらないけど。と,真剣にかつ冷静に話してくれた。
電話の向こう側で悩む俺を察知してくれたんだろう,優は正しい。きっと俺は今じゃ答を出せなかったから

[優……ありがとな,ごめんな]

俺は呟くように嘆くと,優はあっさりいつもの明るい口調に戻り
[いいってことよ!!そのかわり俺にも可愛い子の情報教えろよ]
と言ってさっさと電話を切った。
俺は城谷を抱きしめてしまった自分の腕を強く睨みつけた。

⏰:06/07/05 07:27 📱:F700iS 🆔:8xklNsrQ


#100 [ゲット]
100
頑張れ

⏰:06/07/05 10:18 📱:SH901iC 🆔:K2v5FvLg


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