遠い昔の不思議な話。
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#35 [()。]
麻子は今にもくずれそうな体を必死に支えた。

目眩いがする。


手に感触がまだ残っている。
だめだ!ここで私がしっかりしなきゃ!

⏰:07/01/03 14:27 📱:N702iD 🆔:DoMroGM6


#36 [()。]
横には母が…。

ただ泣いている。
子供みたいだ…。

こんな母を見たのは初めて。

麻子の中で何かがキシむ。

⏰:07/01/03 21:53 📱:N702iD 🆔:DoMroGM6


#37 [()。]
「お母さん…お父さん…殺されたの?」

「…‥」
母は何も話さなかった。

麻子は続けた。
「仁は?来てないの?」

麻子には二つ下の弟がいた。
ここには来ていない。
連絡はしたのだろうか?
母はそれから一言も喋ってくれなかった。

⏰:07/01/05 02:57 📱:N702iD 🆔:d6rVGv7g


#38 [()。]
麻子は父の顔をじッと見つめた。

父の顔つきは少し麻子に似ている。
父に似て性格も明るく気が少し強い。
だがすぐ泣くのは母ゆずりだ。
麻子は父の顔を見ながら言った。

「…‥あ−‥もうお父さん寝る時間だね?…‥」

麻子はそっと白い布を父の顔にかぶせたのだった。

⏰:07/01/05 11:38 📱:N702iD 🆔:d6rVGv7g


#39 [()。]
第6章。
    ━闇━

今日も良太は学校に来ていた。
麻子はいない…。

良太は麻子が心配だった。
一人で泣いているんぢゃないかと……

……い…!

「竹野川先生!!」

良太は名前を呼ばれハッとした。
「あ…ごめんごめん」

「先生悩み事−?」

「あ−もしかして今日麻子先生休みだから落ち込んでんの−?!」
笑いながらゆう生徒にゆわれ良太は思った。

⏰:07/01/07 00:02 📱:N702iD 🆔:opGLGo2c


#40 [()。]
最近のガキはすぐ大人の問題に首をつっこむ…。
良太は苦笑いした。


「余計な事ゆってる暇があるならこの問題解いてみろ!」

「げ−!!」

今日も教室には笑いが飛ぶ。

と…その光景を一人の男が遠くから見ていた。

薄気味悪い笑みをうかべながら。

⏰:07/01/07 00:09 📱:N702iD 🆔:opGLGo2c


#41 [()。]
良太は目線を感じその方向に目をやった。

…………?

しかし誰もいない。
気のせいか…
そりゃそうだよな、ここ2階だし。

良太は気にせずそのまま授業を続けた。

──────
ふぅ− 危ない危ない
気付かれてしまうとこだった。
今はまだ…逢えない。

すっぱい木の実が甘〜いピンクの実に熟すまで…

クックックッ
────────

⏰:07/01/07 00:24 📱:N702iD 🆔:opGLGo2c


#42 [()。]
すると男はスゥーっと消えていった。

学校も終わり良太は家に帰る途中だった。

どうせ家に帰っても何もないだろ。
ラーメンでも食べて帰るか。

そう思ったその時。

〜♪

良太の携帯が鳴った。

⏰:07/01/07 00:52 📱:N702iD 🆔:opGLGo2c


#43 [()。]
画面を見ると母親からだった。

ピッ─
「もしもし?」

「もしもし良太?母ちゃんだけどねぇ、あんた元気でやってるの?連絡ぐらいよこしなさい!」

「あぁ、ごめん母ちゃん。
元気だよ、学校でもなんとかうまくやってる。心配する事なんてないよ。」

「そうかぁ、それを聞いて安心したよ。休みにはこっちに顔でも出しな。」

──ピッ

⏰:07/01/07 12:03 📱:N702iD 🆔:opGLGo2c


#44 [()。]
電話を切った。

母は言う。
「良太は元気そうでしたよ。………まだ。」
母は悲しそうな顔をする。

「そうか、よかった。だが安心は出来ない。…悠……あいつが殺されるとは。」
父はくやしそうにゆう。

⏰:07/01/07 12:12 📱:N702iD 🆔:opGLGo2c


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