――CHANDAN。
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#101 [ケまッきーx]
   


走り出した瞬間
雨が激しく降り
雨が当たる皮膚が
少し痛んだ。


やべーよ。


昨日の由美子の言葉
が頭をかすめた。

⏰:07/01/19 16:00 📱:W42SA 🆔:UUnvlvsE


#102 [ケまッきーx]
  


坂道を下れば
家はもうすぐだ。

波は一気に
駆け降りた。


玄関の前で
鞄を胸にしまいこみ
雨に打たれている
由美子がいた。

⏰:07/01/19 16:02 📱:W42SA 🆔:UUnvlvsE


#103 [ケまッきーx]
  


「由美ッ!!!!」


その声に
ゆっくり顔を上げた


「ごめんね・・・。」
息が荒れて
それ以上が話せない


波は鍵を開けて
由美子の背中を
ゆっくり押した。

⏰:07/01/19 16:05 📱:W42SA 🆔:UUnvlvsE


#104 [ケまッきーx]
  


「また掃除に
なっちゃって・・」

タオルで由美子の頭
を拭きながら話した。

「雨降るって言って
無かったのになあ」


「ごめんね本当。
寒くない?」


「俺の服着る?」

⏰:07/01/19 16:08 📱:W42SA 🆔:UUnvlvsE


#105 [ケまッきーx]
  

どんな言葉を
投げ掛けても

由美子は言葉を
発しなかった。


波はタンスから
スウェット上下を
由美子に差し出す。


由美子はその手を
思い切り叩いた。


由美子なりの
精一杯の反抗。

⏰:07/01/19 16:10 📱:W42SA 🆔:UUnvlvsE


#106 [ケまッきーx]
  

スウェットは音も無く
波の腕から落ちた。


「風邪引くよ。」


「乾燥機に入れるから
貸して?」


波は立ち上がり
由美子を見つめた。

⏰:07/01/19 16:14 📱:W42SA 🆔:UUnvlvsE


#107 [ケまッきーx]
  


由美子は立ち上がり
後ろを向いて
脱ぎ始めた。


着替え終わり
自分の服を波に投げた

「よくできました」
波は言って部屋を出た

⏰:07/01/19 16:16 📱:W42SA 🆔:UUnvlvsE


#108 [ケまッきーx]
  


ガコンッガコンッ

乾燥機の音に包まれ
波は溜め息を付いた


罪悪感でいっぱい。


波はぼんやり
クルクル回っている
由美子の洋服を
眺めていた。

⏰:07/01/19 20:42 📱:W42SA 🆔:UUnvlvsE


#109 [ケまッきーx]
  


「波さん?
帰ってたの」


波は驚いた顔で
振り返った。


「あれ?帰ったの?」

予想外だった。

いつもこの時間は
明日の花を買いに
行っているのに。

⏰:07/01/19 20:47 📱:W42SA 🆔:UUnvlvsE


#110 [ケまッきーx]
  

「今日はゆっくり。
お友達来てるの?」

「うん。」

波は乾燥機を止め
見えないように
自分のセーターの中に
洋服を丸め込んだ。


「靴が女物だった
から・・・。」


「・・・うん。」
波は気まづくなり
母親をすり抜け
部屋へ向かった。

⏰:07/01/19 20:50 📱:W42SA 🆔:UUnvlvsE


#111 [ケまッきーx]
  

ガチャンッ・・・

波は部屋に入ると
溜め息をついた。

由美子はベッドに
横になってアルバムを
眺めている。


波は座りこみ
由美子の生暖かい
洋服をたたみ始めた

⏰:07/01/19 20:56 📱:W42SA 🆔:UUnvlvsE


#112 [*]
>>73-100

⏰:07/01/19 21:01 📱:W32H 🆔:JZ1GAZjA


#113 [ケまッきーx]
  
*さンI
ありがとうコフ

⏰:07/01/19 23:24 📱:W42SA 🆔:UUnvlvsE


#114 [ケまッきーx]
   


辺りには
お香の匂いが
立ち込める。


2人に会話は無かった



「機嫌直してよ・・」
沈黙を破ったのは
洋服をたたみ終わった
波だった。

⏰:07/01/20 00:50 📱:W42SA 🆔:JU6UDQH6


#115 [ケまッきーx]
  

由美子は何も言わない

「誤る事しか・・・
できないよ。」

波はうつ向いた。


ッ・・

波の背中が
暖かい物に包まれた

波の大好きな
香水の香りが
心に染み渡る。

⏰:07/01/20 00:53 📱:W42SA 🆔:JU6UDQH6


#116 [ケまッきーx]
  

「寂しかったの・・」

今日初めての
由美子の言葉が
波の心に響く。


「・・マジごめん」


「雨寒かったの・・」

「・・うん。」


「ムカついちゃったの」

「うん・・・」

⏰:07/01/20 00:57 📱:W42SA 🆔:JU6UDQH6


#117 [ケまッきーx]
  

「でも・・・
なっちゃんと
ずーと話ししない
なんて無理なの。」


波は正面を向き
由美子を抱き寄せた


「なっちゃん・・」

「・・・ん?」

「・・・好き。」

波は由美子に
唇を這わせた。

⏰:07/01/20 01:01 📱:W42SA 🆔:JU6UDQH6


#118 [ケまッきーx]
  

トレーナーを捲り上げた時由美子は嫌がった。


「まだやだッ・・・」

「いーぢゃん。
もう無理っ・・・」

波は由美子の耳元で
優しく囁く。

⏰:07/01/20 01:04 📱:W42SA 🆔:JU6UDQH6


#119 [ゅぃ]
由美ちゃんカワイイ(>_<)ゅぃもそんなカワイイ女になってみたいっす…(--;)

いっぱい更新してあっていっぱい読めて幸せっす★ため読みもいいなぁf(―ω―)でも続ききになちゃって
頑張ってください♪アゲ

⏰:07/01/20 20:14 📱:P902iS 🆔:0UkGix0.


#120 [ケまッきーx]
  
ゆいさンケx
由美子可愛いですかx

こんな純粋な子
うちとは正反対な
レベルですよケ↓


今から書くので
また見て下さいエ♪

⏰:07/01/21 01:54 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#121 [ケまッきーx]
  


波は器用に
由美子の下着を
外していく。


「・・・電気・・」
由美子が波に
弱々しく問いかける


「良いよっ・・・」
波は由美子の唇に
舌を絡ませた。


由美子は少し
苦しそうに
波に応える。

⏰:07/01/21 01:58 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#122 [ケまッきーx]
  

その瞬間
ドアが開く音と
ガラスが割れる音が
辺りに響いた。


2人は驚き
唇を離した。


「波さんっ・・」

そこには
母親が愕然とした顔で
立ちつくしていた。

⏰:07/01/21 02:00 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#123 [ケまッきーx]
  


2人は離れた。

由美子はうつ向き
トレーナーを元に戻す。


波は何も言わず
割れた食器を
片付け始めた。


「ノックしなよ・・」
波は母親の顔を見ず
呟いた。

⏰:07/01/21 02:03 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#124 [ケまッきーx]
  

「しようとしたけど
波さん部屋で
いつも大きい音で
音楽聞いてるから・」

波は何も言わない。

「ごめんなさいね?」

母親は波の顔を
覗き込む。

⏰:07/01/21 02:07 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#125 [ケまッきーx]
  


「だいたいのは
拾ったから。ぢゃね」
波は母親の肩を押し
扉を閉めた。


由美子は
涙目でうつ向いている

⏰:07/01/21 02:08 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#126 [ケまッきーx]
  

「最低。本当ごめん」

波は頭を抱えて
その場にしゃがみむ


「気まづい思い・・
させちゃったな・・」

由美子は頷く。




本当は今日
うちに泊めて
改めて彼女だって
紹介したかったのに

⏰:07/01/21 02:12 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#127 [ケまッきーx]
  

「・・帰る。」

由美子は立ち上がり
服を着替え始めた

「もう帰んの?」
波は由美子を見た。


由美子は頷く。

「まだいーぢゃん。」
波は由美子を
抱き寄せた。


「やだッ!!!!!」
由美子は
波を押し退けた。


波は無理矢理
由美子を抱き寄せる

⏰:07/01/21 02:18 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#128 [ケまッきーx]
  

抵抗する由美子。
その唇に無理矢理
舌を捻り込ませた。

由美子は嫌がり
両手で波の肩を叩く




由美子の足が震える


波ははっと
我に返った。

⏰:07/01/21 02:22 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#129 [ケまッきーx]
  

由美子の目は
涙でいっぱいだった


「・・・!!」
気が動転して
上手く言葉が出ない。

「なっちゃん・・・
私の事・・」

由美子は
ひとつ間をおいた。


「・・・嫌い?」


その言葉が
ずっしりと重く
波の心臓に
のしかかった。

⏰:07/01/21 02:26 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#130 [ケまッきーx]
  

「は?!んな事ある訳
ねーだろッ!!!」


波の大きな声に
由美子の肩が
ビクッと上下する。



「怖い・・」


波は戸惑い
頭をかきむしった。


「・・ごめんね?
俺は絶対由美の事
嫌いなんかぢゃ無い
嫌いなんてなれない」


由美子の頬からは
まだ涙が溢れている

⏰:07/01/21 02:33 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#131 [ケまッきーx]
  

「無理矢理チューとか
無理矢理したりとか
そんな事・・・
前は無かったモン・・」


「・・・そうだよね。
傷つけちゃったね・・
俺最低だよね。
本当ごめんね・・・」

波はそう言って
由美子の前に
座りなおした。



「・・やだ。」


「ん・・・?」




「なっちゃん・・
すぐ謝る・・・・」

⏰:07/01/21 02:38 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#132 [ケまッきーx]
  

「・・・・」


ぢゃあどうすれば
由美子は泣きやむ?


喧嘩なんてしたくない

辛い顔は見たくない


ただ一緒にいたい


ただ一緒に


笑ってたいだけなのに

⏰:07/01/21 02:40 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#133 [ケまッきーx]
  

「・・・ごめん。」


波は心の言葉を
押し殺して
笑顔を作った。


だがいつものように


上手く笑えない



「お邪魔しましたっ」

由美子は涙を拭って
部屋を去った。



波は溜め息をついた

⏰:07/01/21 02:45 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#134 [ケまッきーx]
  

何で今日
泊まりだったのか


由美子は忘れたの?


明日は俺等の
記念日なのに・・・


「最悪過ぎ・・・」


波は鞄から包み紙を
取り出した。


サイズ合ってるかな?


気にいってくれるかな

2人でいる時に
こっそり買った
ペアリング。

⏰:07/01/21 02:48 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#135 [ケまッきーx]
  

明日渡したかったな


そういえば俺等


今まで喧嘩した事
1度も無かったね。


「どうすりゃ
良いのかな・・・」


波は包み紙を
見つめて


涙をこらえた。

⏰:07/01/21 02:50 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#136 [ケまッきーx]
  


時間は刻々と過ぎ
20時を回った。


「波さん・・・?」


母親の
扉越しに呼ぶ声。


「ご飯出来たけど、
お友達の分も・・」

⏰:07/01/21 13:29 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#137 [ケまッきーx]
  

「いらない。」
波はポツリと言った。


「お友達は?」


波は乱暴に扉を開けた

「帰った。しかも
あの子は友達ぢゃなくて・俺の彼女。」


母親はうつ向いた。


「いつから?」


「3ヶ月前ぐらい」

⏰:07/01/21 13:33 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#138 [ケまッきーx]
  

「まだ高校生よ?!
なのに・・あんな事
それにあの子は
どこのどんな家の子?
イヤらしい軽い子ね。」


その言葉に波の理性は
どこかふっきれた。


「あんな事?
あんた達だって
そーゆー事したから
俺が生まれたんでしょ
俺だって由美を
愛してるから・・・」

パシンッ!!!


廊下に乾いた音が
響きわたる。

⏰:07/01/21 13:40 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#139 [ケまッきーx]
  

「子供のくせに
イヤらしいっ…。」


波は叩かれた
頬をさすり
扉を閉めた。


「明日お稽古…
忘れないでね…?」
母親はそれだけ言って
歩いて行った。



何で殴り返さない。


何で言い返さない?



俺……最低だな。


波は涙をこらえて
ベッドに横になった

⏰:07/01/21 13:49 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#140 [ケまッきーx]
  

波の頭に
懐かしい風景が浮かぶ


「何度言ったら
分かるのッ!!!??
もう知りません!!」


「お母さん!!
良いでしょ?
バスケ教室
入りたいんだよっ!」

小学3年生の時だ。

⏰:07/01/21 13:56 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#141 [ケまッきーx]
  

「土曜日だけなの!
土曜日はお稽古
何も無いでしょっ?」

母親の洋服の裾を
引っ張りながら言う


「習字もお花も琴も
ちゃんとやるから!!
俺バスケ上手いって
誉められたんだよ?」

母親は波を見ずに
花を束ねている。


「お願いっ!!」

⏰:07/01/21 14:00 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#142 [ケまッきーx]
  

「健も亮も
明日からやるんだよ
俺も良いっ?
ねぇ!お母さんっ?」


パシンッ…!!


「駄目よっ!!?
まだあの子達と
仲良しなの?
辞めなさいって
言ったじゃない!!」


母親は話を
バスケットから
友達に移しかえた


「健と亮は友達だもん
辞めるなんて
出来ないよっ…!」


それに気付か無いで
涙目になる俺。

⏰:07/01/21 14:06 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#143 [ケまッきーx]
  

「その2人。
この前貴方の歯を
馬鹿にしてたわ?」


まだこの頃
俺には両サイドに
八重歯があった。


「そんなのっ…。
気にしてないっ!!」


「人の悪口言う人は
ろくな子ぢゃない。
とにかく辞めなさい」

波は黙った。
目から涙が溢れる。

⏰:07/01/21 14:12 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#144 [ケまッきーx]
  

「帰ったぞ。」

タイミング悪く
父親が帰って来た。

涙を必死で拭う。


「波。
また泣いてるのか?」

波は首を横に降る。


「波がバスケットを
習いたいって……」


父親の顔色が曇る。


「習字もろくに
できない奴が?
笑わせるな。
駄目だっ!!!」

⏰:07/01/21 14:17 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#145 [ケまッきーx]
  

「ウジウジ泣くな!!
まずその女々しい
性格を直せ!!!」


父親は波を押し出し
居間の扉を閉めた。


「…ひッく…ぇッ……」
横隔膜が痙攣を起こし
息が上手くできない


夜の長廊下は
薄暗くて
小さい頃は恐怖で
いっぱいだった。

⏰:07/01/21 14:21 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#146 [ケまッきーx]
  

波は
居間の隣のふすまを
ゆっくり開けた。


暖かい灯り。
琴の音色が
一瞬止まった。


「こりゃまた
ひどい顔だな〜…」


「…ばぁちゃんッ…」

波は祖母に駆け寄る


俺の唯一の味方。

⏰:07/01/21 14:26 📱:W42SA 🆔:o35IfNEM


#147 [おはな]
?前の話から読んでます応援してるんでこれからも頑張ってください あげ

⏰:07/01/22 16:18 📱:N901iC 🆔:7N02BpEA


#148 [ゅぃ]
まっきーもカワイイですよ

あ〜ケンカかぁやだね(>_<)早く仲直りしてラブラブカップルにもどって欲しいです♪

あげあげ

⏰:07/01/23 03:44 📱:P902iS 🆔:B43pmpUQ


#149 [ゅぃ]
あげぇ(/^^)/

続き待ってます

⏰:07/01/25 23:26 📱:P902iS 🆔:tAHwTa9o


#150 [おはな]
あげ

⏰:07/01/26 09:39 📱:N901iC 🆔:n9KweaHo


#151 [ゅぃ]
あぁぁぁぁぁげ

⏰:07/01/27 01:29 📱:P902iS 🆔:D4/LwwpI


#152 [ケまっきーx]
おはなさンス
はじめまして!
ありがとう
ございますx
これからも
読んでやッて下さい

⏰:07/01/27 12:18 📱:W42SA 🆔:DfJG0vSs


#153 [ケまっきーx]
ゆいさンIx
いつもありがとうx
喧嘩ですよm。
まっきーも今
喧嘩中です…刻ホ
これからも
読んでやッて下さい

⏰:07/01/27 12:19 📱:W42SA 🆔:DfJG0vSs


#154 [ケまっきーx]
  

ばあちゃんは
昔は琴の先生で
結構有名だった。


小さい頃から
優しくて
俺が泣くと
話しを聞いてくれた



「また怒られた?」

波は頷き
祖母の胸に頭を埋める

「波何かしたのか?」

⏰:07/01/27 12:40 📱:W42SA 🆔:DfJG0vSs


#155 [ケまっきーx]
  

波は一部始終を
全て話した。


ばあちゃんは
優しく頷いて
話しを聞いてくれた


「友達馬鹿にされるの
はお母さんが駄目だ」

「ひどいよ……」


思い出すと
また波が溢れる。

⏰:07/01/27 12:44 📱:W42SA 🆔:DfJG0vSs


#156 [ケまっきーx]
  

「バスケットを習いた
いのは分かった。」


「習字もお花も
続けられる?」

波は頷く。


「1日も休まない?」

波は頷く。

⏰:07/01/27 12:48 📱:W42SA 🆔:DfJG0vSs


#157 [ケまっきーx]
  

「波は優しいから
約束を破る事なんか
無いよな?」


「お花も習字も
下手だけど……
ちゃんとやる。」


波の顔は真剣だった

⏰:07/01/27 12:50 📱:W42SA 🆔:DfJG0vSs


#158 [ケまっきーx]
   


「お母さんも
きっと分かってくれた
と思うんだが……」

祖母は顔をしかめた


「…もう行かないと」

「ばあちゃん
疲れちゃうし…」


波は立ち上がった。


祖母は病気で
自分1人では
立ち上がれなかった


「優しいな波は。
死んだおじいちゃん
にそっくりだよ。」

⏰:07/01/27 12:57 📱:W42SA 🆔:DfJG0vSs


#159 [ケまっきーx]
  

「そうかな…
ただの泣き虫だよ。」

祖母は眼鏡を外した
真剣な目を波に向け


「波…笑うんだ。」


波は首を傾げた。

「お前の笑顔は…
人を幸せにする。」

⏰:07/01/27 13:07 📱:W42SA 🆔:DfJG0vSs


#160 [ケまっきーx]
  

「お前の笑顔は
人を助ける。
どんなに悔しい事が
起こっても
笑顔だけは
忘れるな…?
お前のじいちゃんは
そうだったぞ…?」


「…うん。」

いつになく
真剣な祖母の顔に
思わず頷いた。


これが
ばあちゃんと話す
最期の日だったね。

⏰:07/01/27 13:14 📱:W42SA 🆔:DfJG0vSs


#161 [ケまっきーx]
   

「お前は優しい。
良い男だよ。
鶴田家の誇りだ。」


ばあちゃんは
気づいてたのかな?
自分の身体の事……


「…おやすみっ!」

戸惑いを隠せずに
部屋を飛び出した。

真っ暗な廊下を
うつ向いて
早歩きで歩く。

⏰:07/01/27 15:49 📱:W42SA 🆔:DfJG0vSs


#162 [ケまっきーx]
    



目が覚めると
目には涙が
たまっていた。



最近よく見る夢。



ばあちゃん。



俺・どうしたのかな?

⏰:07/01/27 15:53 📱:W42SA 🆔:DfJG0vSs


#163 [ケまっきーx]
   

気付くと携帯を
手に取っていた。


「もしもし…?」


相手は返事をしない。

「今日は本当ごめん
親に紹介する前に
あんな事………」


波は続ける。


「明日…ってか今日
記念日だからさ…?」

「俺はずっと由美の事
絶対嫌いなんかには
ならないからね?」

⏰:07/01/28 00:05 📱:W42SA 🆔:Cf.TqwVg


#164 [ケまっきーx]
  

「うん…。
私もごめんなさい。
ひどい事言って…」


由美子が口を開いた


「明日は…
会えない?」


母の言葉が
頭をかすめる。


「…夜なら。」


「夜ぢゃやだよ…」

⏰:07/01/28 00:14 📱:W42SA 🆔:Cf.TqwVg


#165 [ケまっきーx]
   

「次の日なら!」

波はバイトを休む
決意をしていた。


「次の日は友達が
泊まりに来るんだ」


女友達なら良いの?
俺も泊まり行きたい


波は言葉を飲み込み
そっか…と呟いた。

⏰:07/01/28 00:16 📱:W42SA 🆔:Cf.TqwVg


#166 [ケまっきーx]
  

「ごめんっ。
お父さん呼んでる…」



「あー分かった!
ぢゃあおやすみ!」


波は電話を切った。


お香を付けて
深呼吸をする。



ベッドの下の
埃をかぶった
アルバムを取り出す

⏰:07/01/28 00:19 📱:W42SA 🆔:Cf.TqwVg


#167 [ケまっきーx]
  

書道をしている姿

活け花をしている姿


家での写真は
そればっかりだった。

祖母との写真は
小学校の運動会で
終わっていた。


懐かしそうに
祖母を見つめる。




祖母が死んでから
波は変わった。

⏰:07/01/28 00:22 📱:W42SA 🆔:Cf.TqwVg


#168 [ケまっきーx]
   

髪の毛を染め初めて

万引き。

早退。


親を無理矢理
納得させて
バスケットも始めた



小学生のくせに
いきがってたと
今なら思う。

今の先輩達と
出会ったのも
この時期だ。


そのせいか
小学4年生から
卒業までの写真は
全く無かった。

⏰:07/01/28 00:26 📱:W42SA 🆔:Cf.TqwVg


#169 [ケまっきーx]
   

中学に入ると
もっと酷くなった。
親に取ってもらった
写真ではなく
自分で撮った写真だ



特に…中学1年。
眉毛は全く無くて
制服もちゃんと
着ていた記憶なんて
少しも無い。


同い年の友達より
先輩とつるんでいた


あんなに好きだった
バスケット部も
入ってすぐ辞めた。



「きもっ……」
写真を見て
波は苦笑いに呟く。

⏰:07/01/28 00:30 📱:W42SA 🆔:Cf.TqwVg


#170 [ケまっきーx]
   

中学2、3年は
やたら女と写っていた

男の全盛期ってやつ?

中学から高校を
見比べてみると
大分落ち着いたと
自分でも思う。


写真は全て
変わらない笑顔で
写っている。



この笑顔で…
人が助かる?
幸せにできる?


俺が鶴田家の誇り?


「んな訳ねぇよ…」


波はアルバムを閉じた

⏰:07/01/28 00:34 📱:W42SA 🆔:Cf.TqwVg


#171 [ケまっきーx]
    

気付いたら朝を迎え
学校を休む事にした


今日掃除だ…。

そんな事が頭に浮かぶ

今日は笑顔を
作れる自信が無い。


波はベッドに
潜りこみ
寝息をたてた。

⏰:07/01/28 00:37 📱:W42SA 🆔:Cf.TqwVg


#172 [ケまっきーx]
   

「今日はうちの息子
も参加させて下さい」

皆の視線に
戸惑い会釈をした。


「波君大きく
なりましたね〜!」


「お父さんに似て
綺麗な顔立ち。」


俺……母さん似
なんですけどねっ


言葉を飲み込み
笑顔で挨拶する。

⏰:07/01/28 00:43 📱:W42SA 🆔:Cf.TqwVg


#173 [ケまっきーx]
  

「少し考えて
くれないかしら?」


稽古が終わり
居間でくつろぐ
波に母親は睨む。


「何が?」
お菓子を口に含みなが
ら波は言った。


「服装。上のトレーナーは
ともかく、ダボダボの
ズボンで…。」


母親はお茶を
差し出し
向かいに座った。

⏰:07/01/28 00:47 📱:W42SA 🆔:Cf.TqwVg


#174 [ケまっきーx]
   

「そんなダボっと
してないのにしたよ」

お茶をすすり
母を見つめる。


「だらしない。
お母さんが恥かくの
普段許してるんだから
けじめ付けなさい?」

けじめ?
ぢゃあ何着れば
良かったわけ?
制服でも
着れば良かった?
そしたらまた
バカ高校って
恥をかくんぢゃない?

「はいはい。
てか腹減った。」
言葉を押し殺して
椅子にもたれかかった

⏰:07/01/28 00:51 📱:W42SA 🆔:Cf.TqwVg


#175 [ケまっきーx]
  

「お父さん遅いわね」

「飲みでも行ってる
んぢゃないの?」


母は首を振る。


「ぢゃあ浮気だっ!」
母は波を睨む。


「…嘘!先食べてよ!
俺限界〜!!」


母は渋々立ち上がり
食事の支度をした。

⏰:07/01/28 00:56 📱:W42SA 🆔:Cf.TqwVg


#176 [ケまっきーx]
   


食事をすませて
部屋に戻ると
着信があった。


<<要>>


「飯食ってた!何?」


「今から出れる?」


「良いよ!どこ?」


電話ごしは
騒がしかった。


「お前のバイト先。
暇だから遊び行った」

「マジ!?行くー!」

波はジャケットを
はおり部屋を出た。

⏰:07/01/29 00:05 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#177 [ケまっきーx]
   


「波さん?」

玄関を開ける直前に
母親と出くわした。


「ちょっと遊びに。
朝には戻るよ!」


波は靴ひもを縛り
家を出た。


母親の制止の声が
後ろから聞こえる。

⏰:07/01/29 00:08 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#178 [ケまっきーx]
   


バイト先には
見慣れたバイクが2台
止まっていた。


スタッフルームを開ける

「よっ!」
要が煙を吐く。


「お前何ここ
入ってんだよっ」
要は2週間前に
辞めたばかりだった。

「いいぢゃん!
ねぇ先輩?」


横で頷く先輩。

⏰:07/01/29 00:11 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#179 [ケまっきーx]
   

しばらく雑談を
していると

扉が開いた。


「あっ…」

3人は一斉に振り向く


「愛ちゃーん!?
今日入ってたんだ」


愛の頬は真っ赤に
染まっていた。


「先輩遊びに
来たんですかっ?」


波は頷く。

⏰:07/01/29 00:14 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#180 [ケまっきーx]
  

「今から飯食い行く
けど、愛ちゃんも
行こうよっ?ね?」


愛は戸惑い髪を触る


「でも制服?」
要は嫌そうに呟く


「平気っしょ!
どうせあそこっしょ?行こうよっ」


波は愛の頭を撫でた


「…行きたいです」
愛はうつ向いた。

⏰:07/01/29 00:20 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#181 [ケまっきーx]
  


「おっちゃーん!
こんばんわー!!」

波達の言葉に
振り向く男。


「波!要!よく来たな
ん…?彼女か?」


「ちっ…違います!
全然そんな事っ!!」


愛は手を降った。


「バイトの後輩!
可愛いでしょ〜?」


「まあ座れ。」


3人は席についた。

⏰:07/01/29 00:24 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#182 [ケまっきーx]
   

「ここね?中学ン時
から御用達なんだ。
ここのラーメン
マジうまいよっ!
要も認めた味」


要は無愛想に頷く。


「そうなんですか。
いただきます!!」


愛は美味しそうに
ラーメンを食べた。


要はしばらくして

「由美さんとは
ここ来ないの?」

⏰:07/01/29 00:28 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#183 [ケまっきーx]
  

愛の動きが止まる。


「由美ラーメン嫌い
らしんだよねー…
だから来た事無い」


要は愛の表情の変化を
見逃さなかった。


「そうなんだ。」


「先輩…彼女
いるん…ですか…?」

愛は波を直視せず
質問をする。

⏰:07/01/29 00:31 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#184 [ケまっきーx]
  

「いるよ?
喧嘩したけどね…」


波は苦笑いをして
腕を組む。


「彼女ねー
ちょっと…かなりの
ワガママちゃんなの
だから優しくしないと
泣いちゃうからさ。」

「そうなんですか…」

愛は続ける。


「私だったら…
先輩が彼氏だったら
喧嘩なんて
しないですっ……」


「ワガママも
言わないですっ…」


波は戸惑った。

⏰:07/01/29 00:35 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#185 [ケまっきーx]
  

「あっ!!
ごめんなさい…
私意味不明……」

愛は涙目でうつ向く


「いや、ありがと!!
良い子だね愛ちゃん」

波は愛の頭を
優しく撫でた。


その様子を
要はじっと見ていた。

⏰:07/01/29 00:37 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#186 [ケまっきーx]
   

翌日、要は愛のいる
教室に向かった。


「あのさ・
木下って子いる?」

1年の教室は
ざわめき始めた。

「要先輩っ!!」

「やばっ!何で?」

コソコソ話が
耳につく。


「愛っ!!木下先輩!」

愛は立ち上がり
早歩きで向かった。


「はい…?」
愛は恐る恐る聞いた


「ちょっと来て?」

⏰:07/01/29 00:41 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#187 [ケまっきーx]
   

要は屋上へ続く
階段で止まった。


「あんたさ、
波の事いつから
知ってたんだよ…?」

愛はうつ向く。


「高校入ってから
すぐ知ってただろ?」

「だからあそこで
バイトしたんだろ??」


愛は何もはなさない


要は苛立ち始めた。

⏰:07/01/29 00:45 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#188 [ケまっきーx]
   

「あんた。
波が好きそうなタイプ
だけどね?
彼女いんだよ。
昨日分かったべ?
だから下手な真似
すんぢゃねーぞ?」


愛はひたすら
下を向いている。


「分かった?
今波幸せだから。
踏みにじらないで?」

「それだけ。
ぢゃあね。」


要は階段を降りた。

⏰:07/01/29 00:48 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#189 [ケまっきーx]
  

「………です。」


愛は呟やいた。


「は?何?」
要は振り返る。


「2番目でも…
良いんですっ……」


愛は涙を溢した。


「は?意味不明。」


愛は要を押し退けた


「話終わって無い」
要は愛を抱き寄せた


「言っても
分かんないの…?
ヤっちゃうよ?」

要は耳元で囁く。

⏰:07/01/29 00:53 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#190 [ケまっきーx]
  

「ゃッ……!」
愛は抵抗している。


要は舌うちをして
愛を壁に押し付けた


「あんたがしようと
してる事は
これと1緒。」


要は愛の首筋に
唇を這わせた。


愛の身体が
ビクンッと上下する

⏰:07/01/29 00:58 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#191 [ケまっきーx]
  

「うぁッ…---」
愛は涙を流して
最後まで抵抗した。


要は愛を見ようと
しなかった。


要の指が
中で動く度に
愛の身体は上下し
涙を流した。


「泣いてるくせに
濡れてますよ…?」

要は耳元で囁く。


愛の身体は上下する

⏰:07/01/29 01:02 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#192 [ケまっきーx]
   

事が終わり
震えている愛。


「俺の横にいれば
波が好きなだけ
見れるよ…?」


「どうする?」


愛は首を
縦にはふらなかった


「波先輩は好き。
でも…要先輩は
好きぢゃないですっ」

愛は要を睨んだ。


要は笑いを
こらえながら
「誰が
お前の事好きって
言いました?」

⏰:07/01/29 08:09 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#193 [なな]
【続き】がでちゃって読みづらいです数行短くしてもらえませんか???

いつもたのしみにしてます+゚

⏰:07/01/29 08:45 📱:P901iS 🆔:z/WwpR8I


#194 [ケまっきーx]
  

ななさんケ!
はいっ!
すいませんmm
いつも長くなって
しまってホホ
これからも
お願いしますx

⏰:07/01/29 08:53 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#195 [ケまっきーx]
  
「俺ね?
あんたみたいなタイプ
大嫌いなんだよね」


「だったら…--」


要は愛の口を
手で塞じた。


「でも、波を
救う為にボランティア。」

要はにっこり微笑んだ

⏰:07/01/29 08:57 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#196 [ケまっきーx]
   
「何してんの?」

声に反応して
要が振り返る。

愛の目から涙が溢れる
「要さーん。
アオカン?他でやってよ?
って…愛ちゃん?!」

⏰:07/01/29 09:30 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#197 [ゅぃ]
きゃぁー要さんたら愛ちゃん…ズルイΣ(-д-;)笑
波も爽やかそうで腹にはいろいろ溜め込んでるんですねぇ(*_*)
続きが気になってます★

まっきーも仲直りしてください(бω<)笑

⏰:07/01/29 11:25 📱:P902iS 🆔:mxxXJzfo


#198 [ケまっきーx]
ゆいちゃンス
ゆいちゃンわまさか
要ファンかなエ?笑
愛ちゃん…中々
やりますからねホ笑


はいありがとうx
これからも
読んでね~

⏰:07/01/29 13:16 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#199 [ケまっきーx]
  

愛は視線をそらし
涙を拭う。


「お前何した…?」


要は波を見て
「…ボランティア??」


「意味分かんねぇ」
波は要の
胸ぐらを掴んだ。

⏰:07/01/29 13:18 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#200 [ケまっきーx]
  
「満更でも無かった
みたいだけど?
何だっけ.愛ちゃん」
     
「泣いてんぢゃん
お前無理矢理…?」

   
「お前には関係無い
手離せよチビちゃん」

⏰:07/01/29 13:21 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


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