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#421 [can]
:07/02/21 16:12 :SH901iC :☆☆☆
#422 [ゆうき]
きゃんさんなんさい?
:07/02/21 16:13 :W41SA :☆☆☆
#423 [can]
剛『俺の事覚えてない?』
莉奈『…え?』
剛『俺の顔よく見て』
剛は私の腕を掴んで
自分を見せようとした。
だけど…
見れない。
怖い。
心臓が痛い。
私は俯いたまま
過去をたどった。
:07/02/21 16:14 :SH901iC :☆☆☆
#424 [can]
:07/02/21 16:15 :SH901iC :☆☆☆
#425 [ゆうき]
きゃんさんとメールしたい
:07/02/21 16:16 :W41SA :☆☆☆
#426 [can]
剛『莉奈…
何で見てくんないの?』
莉奈『…怖い』
剛『…そっか。
じゃあ言葉で言うわ』
莉奈『…』
剛『耕太…って
覚えてるよな?』
あれだけ恐かったのに
その言葉で私は
顔をあげて剛を見た。
:07/02/21 16:19 :SH901iC :☆☆☆
#427 [can]
:07/02/21 16:19 :SH901iC :☆☆☆
#428 [can]
莉奈『…耕ちゃん?』
剛『そう。俺さぁ
耕太と同じクラスで
しかも莉奈と同じ施設』
莉奈『嘘…』
自分でも心臓が
尋常じゃない早さで
動いてるのがわかる。
だけど体が動かない。
驚きすぎると
固まっちゃうって
本当なんだね。
:07/02/21 16:23 :SH901iC :☆☆☆
#429 [can]
剛『驚きすぎ』
少し微笑んで
剛が頭を撫でた。
莉奈『…もしかして
つー君?』
剛『思い出してくれた?
…りーちゃん』
何でかな?
涙が出てきたよ。
:07/02/21 16:25 :SH901iC :☆☆☆
#430 [can]
剛『耕ちゃん耕ちゃん
って毎日俺に
ぼやいてたよね』
莉奈『…うん』
剛『そのたびに
俺は莉奈の頭撫でて
慰めてあげたよね』
莉奈『…うん』
剛『思い出してくれた?』
莉奈『うん!
忘れててごめん』
:07/02/21 16:27 :SH901iC :☆☆☆
#431 [can]
剛『別にいいよ。
思い出してくれたんなら』
剛は笑ってくれた。
莉奈『つー君…
整形した?』
剛『バカ!痩せたの!』
莉奈『だからか…
昔は丸かったのに』
剛『うっさいよ』
:07/02/21 16:29 :SH901iC :☆☆☆
#432 [can]
二人は笑い合った。
剛『ほら!泣くな!
化粧落ちますよ〜』
莉奈『だって…
ビックリしたのと
嬉しいので
混乱しちゃって…』
剛『…そっかそっか』
剛は自分の服の袖で
私の涙を拭いてくれた。
:07/02/21 16:34 :SH901iC :☆☆☆
#433 [can]
剛『莉奈は
相変わらずガリガリだな』
莉奈『つー君こそ…
昔はプニプニだったのに』
剛『それは
禁句ワードだよ』
莉奈『アハハッ』
昔みたいに笑える。
つー君の笑顔は安心する。
:07/02/21 16:37 :SH901iC :☆☆☆
#434 [can]
―――
莉奈が施設に入った時
剛はもう施設にいた。
莉奈は剛になついて
毎日一緒だった。
施設の園長先生は
兄妹みたいねって
いつも言ってくれた。
私が施設を出る時
剛は泣いてくれた。
:07/02/21 16:39 :SH901iC :☆☆☆
#435 [can]
中3だった剛。
私のために泣いてくれた。
そして
中学が一緒だと気付いた時
私は昔のように
剛に頼りっぱなしで
中学生活を送った。
剛に耕太の事を相談して
よく連絡は取っていた。
:07/02/21 16:42 :SH901iC :☆☆☆
#436 [can]
だけど
卒業してからは
連絡が取れなくて…
そして今
ようやく再び巡り逢えた。
生き別れたお兄ちゃん
とでも言っても
過言ではないくらい
私は嬉しかった。
痩せてかっこよくなった
つー君。
:07/02/21 16:43 :SH901iC :☆☆☆
#437 [can]
安心感で
いっぱいだよ。
莉奈『でもどうして
私を騙してたの?
つー君なら最初に
言ってくれればいいのに』
剛『それはただ
りーちゃんを試しただけ』
莉奈『もう!
それとその呼び方
恥ずかしいです』
:07/02/21 16:45 :SH901iC :☆☆☆
#438 [can]
剛『それを言うなら
つー君も恥ずかしい』
莉奈『つー君は
つー君じゃん』
剛『まぁいっか』
莉奈『うん!
てか…何で急に
暴露してくれる気に
なったの?』
:07/02/21 16:47 :SH901iC :☆☆☆
#439 [can]
剛『もぉ隠すのが
嫌になったから…
全部言おうと思って』
莉奈『そっか…
ありがとね。
何かすごく安心したし
会えてよかった!
すごい嬉しい!』
剛『俺も嬉しい。
…でもまだ全部
言ってないんだ』
:07/02/21 16:49 :SH901iC :☆☆☆
#440 [can]
莉奈『何?』
剛『莉奈の事
好きになっちゃった』
莉奈『…え』
剛『妹みたいだから
好きとかじゃなくて
女として好き』
莉奈『…え?…っと』
また混乱してきた。
頭が付いていかないよ。
:07/02/21 16:54 :SH901iC :☆☆☆
#441 [can]
剛の顔が近づいてきた。
私…つー君とキスするの?
…嫌だ。
莉奈『いや!』
そう言って
首を横に向けた。
剛『冗談だよ…ごめん』
頭をポンポンって
撫でてくれた。
:07/02/21 16:58 :SH901iC :☆☆☆
#442 [can]
莉奈『つー君が
私を好きだなんて
信じられないよ』
剛『俺も信じらんない。
いつの間にか
好きになってた』
莉奈『私はつー君の事
男としては見れない』
剛『…そっか』
莉奈『ごめんね』
:07/02/21 17:00 :SH901iC :☆☆☆
#443 [can]
剛『ん…でも俺は
諦めないから。
考え変わったら
いつでも連絡して』
莉奈『…うん。
じゃあ帰るね』
ドアを開けようとしたら
剛が私の髪の毛に
キスをした。
莉奈『つー君…』
:07/02/21 17:01 :SH901iC :☆☆☆
#444 [can]
剛の姿を見ると
切なくなった。
愛おしそうに
私の髪の毛にキスをする。
髪の毛から唇を離し
小さい声で呟いた。
剛『まじで好きだから…
また連絡してね』
私は頷いて車を出た。
:07/02/21 17:03 :SH901iC :☆☆☆
#445 [can]
―――
神様。
あなたは本当に
いるのであれば
私はあなたを恨みます。
タイミングが
悪すぎます。
私を苦しめないで。
:07/02/21 17:05 :SH901iC :☆☆☆
#446 [can]
―――
剛に告白された次の日
晃にも告白された。
…もう疲れた。
一気に皆が私を
好きになってくれた。
嬉しいけど辛いの。
皆失いたくない。
皆大切な人だから。
:07/02/21 17:07 :SH901iC :☆☆☆
#447 [can]
夏美『莉奈を
幸せにしてくれる人を
選びなよ』
莉奈『うん』
亜由美『耕ちゃんの時
みたいな気持ちには
誰にもならないの?』
莉奈『…わかんない』
女三人の緊急会議。
二人共
親身になってくれる。
:07/02/21 17:10 :SH901iC :☆☆☆
#448 [can]
ボーイ『莉奈さーん。
お願いしまーす』
莉奈『…はい』
もっと二人に
たくさん相談したいのに
仕事は待ってくれない。
私は楽屋に向かった。
司『お疲れ様です!』
何も知らない司は
いつもの笑顔で
接してくれる。
:07/02/21 17:13 :SH901iC :☆☆☆
#449 [can]
司に案内されて
楽屋に向かう。
司『それじゃ
また後で迎えに来ます』
…この笑顔に
いつも癒される。
莉奈『待って。
楽屋入ってって』
司『え?』
不思議そうな顔をした司を
私は無理矢理連れ込んだ。
:07/02/21 17:14 :SH901iC :☆☆☆
#450 [我輩は匿名である]
:07/02/21 21:53 :N902i :☆☆☆
#451 [can]
:07/02/21 22:51 :SH901iC :☆☆☆
#452 [can]
司『それじゃあ…
失礼します』
莉奈『うん』
司がペコペコしながら
楽屋に入って来た。
司『あの…
どうかしたんですか?』
莉奈『司…笑って』
司『え?』
莉奈『笑えってば』
:07/02/21 22:53 :SH901iC :☆☆☆
#453 [can]
さすがの司も
いきなりの言葉に
戸惑っていた。
莉奈『笑わないと
もぉ口聞かない』
司『えぇ!?』
莉奈『…嘘だよ』
司『なんだ…』
単純な司は
嬉しそうに笑ってくれた。
:07/02/21 22:55 :SH901iC :☆☆☆
#454 [can]
…その笑顔。
その汚れを知らない笑顔に
私は癒されるの。
莉奈『司さぁ
今日仕事終わったら暇?』
司『え?…あ、はい』
莉奈『じゃあ
コンビニで待ってて?
話あるんだ』
司『わかりました』
:07/02/21 22:56 :SH901iC :☆☆☆
#455 [can]
戸惑いながらも
微笑む司が好き。
…恋じゃないよ?
でも…
この気持ちが
恋じゃないなら
一体何なんだろう?
司に会えるのが
嬉しい。
仕事だって
いつも以上に頑張れる。
:07/02/21 22:58 :SH901iC :☆☆☆
#456 [can]
―――
莉奈『お待たせ』
司『いえ』
仕事も終わり
私はコンビニに来ていた。
すでに司は
待っていた。
莉奈『今日も原付き?』
司『はい。毎日です』
私服の司を見るのは
2度目。
すごく心がキュッとなる。
:07/02/21 22:59 :SH901iC :☆☆☆
#457 [can]
:07/02/21 23:00 :SH901iC :☆☆☆
#458 []
:07/02/22 02:17 :SH901iC :☆☆☆
#459 []
:07/02/22 02:18 :SH901iC :☆☆☆
#460 []
お疲れ様です
更新楽しみに待ってますね
応援してます(∀`)
:07/02/22 10:09 :D902i :☆☆☆
#461 [can]
:07/02/22 12:22 :SH901iC :☆☆☆
#462 [can]
莉奈『近くの
ファミレスでも
行こっか』
司『はい』
近くと言っても
15分程歩かないと
行けない距離。
司は原付きの
エンジンをかけて
笑顔で言った。
司『後ろ乗って下さい』
:07/02/22 12:24 :SH901iC :☆☆☆
#463 [can]
莉奈『…え?』
司『原付き押して歩くの
って結構キツいんっすよ』
莉奈『そうなんだ…』
司『だから乗って下さい』
莉奈『え…でも』
司『見つかったら
見つかった時の事!』
莉奈『…うん』
:07/02/22 12:25 :SH901iC :☆☆☆
#464 [can]
もし警察に見つかると
もちろん捕まる。
私なんかのせいで
司に迷惑かけたくないのに
司は
笑顔で受け止めてくれる。
原付きの後ろに乗るなんて
何年ぶりだろう…
すごくドキドキする。
:07/02/22 12:27 :SH901iC :☆☆☆
#465 [can]
司『はい』
そう言って
私の頭にヘルメットを乗せた。
莉奈『え?二つあるの?』
司『ないですよ〜
俺なら大丈夫だから』
莉奈『本当に?』
司『はい…じゃあ
ちゃんとつかまってて
下さいね〜
飛ばしますよ〜』
:07/02/22 12:28 :SH901iC :☆☆☆
#466 [can]
そして原付きが
走り出した。
このドキドキ感や
風の冷たさ、
なびく髪の毛。
そして
司の背中の温もり。
何だか…ニヤけちゃうよ。
ブレーキをかけるたびに
司にコツンっとぶつかる。
司は決まって
『落ちないでね』
って言う。
:07/02/22 12:31 :SH901iC :☆☆☆
#467 [can]
15分はあっという間で
すぐに到着した。
もっと遠くの
ファミレスにしたら
よかったな〜…なんて
思ったりもした。
それほど司と居る事が
楽しくて嬉しかった。
:07/02/22 12:32 :SH901iC :☆☆☆
#468 [can]
店員『いらっしゃいませ。
何名様ですか?』
莉奈『二人』
店員『おタバコは?』
司『吸います』
…ん?
店員『それでは
こちらの席どうぞ』
テーブルについて
私は真っ先に
司に問い掛けた。
:07/02/22 12:34 :SH901iC :☆☆☆
#469 [can]
莉奈『司って
タバコ吸うんだね』
司『あ〜はい。
中1からヤバイぐらい
ヘビースモーカーです』
そうやって笑う司…
タバコは似合わないのに。
莉奈『私も中2ぐらいから
吸い出しちゃって…
なかなか辞めれないよね』
:07/02/22 12:35 :SH901iC :☆☆☆
#470 [can]
司『わかります。
俺も何度か辞めようと
したんだけど…』
莉奈『女の子で
タバコってさぁ
…イメージ悪いよね?』
司『まぁ人それぞれ
ですからね。俺は
気にしませんけどね』
:07/02/22 12:38 :SH901iC :☆☆☆
#471 [can]
莉奈『そっか…
あ、何食べる?
私おごるよ』
司『え?いいですよ』
莉奈『私が誘ったんだから
私がおごるのは
当たり前じゃんか』
司『それじゃあ
お言葉に甘えて…
たくさん
頼んでいいですか?』
:07/02/22 12:40 :SH901iC :☆☆☆
#472 [can]
…反則だよ。
そんな無邪気な笑顔は
私に見せちゃだめ。
胸が苦しくなる。
莉奈『もちろん!
食い盛りだもんね』
司『やった〜
ありがとうございます』
幼稚園児みたいに
無邪気に笑う司。
:07/02/22 12:42 :SH901iC :☆☆☆
#473 [can]
店員がオーダーを
取りに来て
司は三品ぐらい
頼んでいた。
司『俺は以上で!
莉奈さんは?』
莉奈『私はグラタンと
アイスティー下さい』
店員『かしこまりました』
:07/02/22 12:44 :SH901iC :☆☆☆
#474 [can]
しばらくして
料理が届く。
司は美味しそうに食べる。
司『それより話って?』
莉奈『あ…うん。
あのね?相談なんだけど』
司『俺でよければ
全部聞きますよ』
私はその言葉に頼って
司に全て話した。
:07/02/22 12:47 :SH901iC :☆☆☆
#475 [can]
亜由美にも
なかなか言えなかった事も
司になら言える。
知らない間に
私は司の事
すごく信頼してたんだ。
司は食べる手を止めて
呆然と聞いていた。
たまに相槌をくれて
真剣な目で
私を見てくれる。
:07/02/22 12:48 :SH901iC :☆☆☆
#476 [can]
莉奈『…どうしたらいいか
自分でもわかんないの。
晃も剛もすごく
私の事理解してくれてて
二人共大事なの』
司『俺だって…
莉奈さんの理解者です』
莉奈『わかってるよ。
だから司に相談
してるの』
:07/02/22 12:50 :SH901iC :☆☆☆
#477 [can]
司『そういう意味じゃ
なくって、
俺も莉奈さんの事
好きですよ』
莉奈『…え?』
司『悩み事増やすようで
悪いけど俺だって
莉奈さんが好きです』
司のそんな顔
見た事ないよ。
:07/02/22 12:51 :SH901iC :☆☆☆
#478 [can]
いつの笑顔とは
また違う魅力がある
真剣な顔。
莉奈『…冗談でしょ?』
司『本気です。
例え莉奈さんが
剛さんか晃さんの
どっちかを選んでも
俺は莉奈さんが
幸せならいいです』
:07/02/22 12:53 :SH901iC :☆☆☆
#479 [can]
そんな事言わないで。
視界がぼんやりと
潤んでいく。
涙が溢れそうだよ。
莉奈『よく考えるから
返事は待ってね』
剛にも晃にも言った言葉。
本当は
考えれば考える程
辛くなるから
あまり考えたくない。
:07/02/22 12:55 :SH901iC :☆☆☆
#480 [.勍]{ナオ}[。∠゚笑[◆Tak1HcGUW6]
頑張ってイ
:07/02/22 12:55 :auTS3A :☆☆☆
#481 [can]
―――
剛の告白
晃の告白
司の告白
どうすればいい?
皆大切。
前みたいに
体だけの関係じゃ
ダメなの?
私はそれで十分
心が満たされたよ?
…どうしていいのか
わかんないよ。
:07/02/22 12:56 :SH901iC :☆☆☆
#482 [can]
:07/02/22 12:57 :SH901iC :☆☆☆
#483 [can]
あなたならどうする?
:07/02/22 13:00 :SH901iC :☆☆☆
#484 [can]
小さい頃から
兄妹のように育って
私の事
1番知ってくれてる人。
私を1番
ドキドキさせてくれて
彼女と別れてまで
私を好きだと
言ってくれる人。
年下だけど
頼りがいがあって
笑顔が素敵で
すごく癒してくれる人。
:07/02/22 13:02 :SH901iC :☆☆☆
#485 [can]
三人が
一つになればいいのに。
:07/02/22 13:03 :SH901iC :☆☆☆
#486 [can]
私はね
【愛】を知らないの。
愛されてるって言う物が
どんなものかわからない。
耕太を好きになった時も
【愛】を知りたくて
人を好きになりたくて
少し
無理矢理だったのかも。
:07/02/22 13:05 :SH901iC :☆☆☆
#487 [can]
誰も傷つけたくない。
私は傷ついてもいい。
亜由美や夏美サン、
晃、剛、そして司。
みんな大事なの。
傷つけたくないの。
だからごめん。
…私の気持ちわかってね?
:07/02/22 13:07 :SH901iC :☆☆☆
#488 [can]
―――
ある朝
莉奈は消えた。
莉奈の部屋は
いつもと変わらない
可愛らしい部屋。
だけど莉奈はいない。
変わりに紙が一枚
机にあっただけ。
:07/02/22 13:09 :SH901iC :☆☆☆
#489 [can]
皆の事
すごく大事だから。
:07/02/22 13:09 :SH901iC :☆☆☆
#490 [can]
たくさんの意味のこもった
その紙は
亜由美が持っている。
亜由美は
裏切られた気持ちより
莉奈の気持ちに
気付いてあげられなかった
気持ちの方が強かった。
:07/02/22 13:11 :SH901iC :☆☆☆
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