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#400 [can]
晃『一応バレないように
頑張ったんだけど…』
莉奈『…バレたの?』
晃『うん。
フラれちゃった〜』
莉奈『…そっか。
何かゴメンね』
晃『アハハッ!
何で謝ってんの?』
晃は明るい声だった。
:07/02/21 11:12 :SH901iC :☆☆☆
#401 [can]
莉奈『私があの時
電話しちゃったから…
彼女来てるって事
忘れてたの。ごめん』
晃『莉奈のせいじゃ
ないよ!?言ったじゃん。
マンネリっぽいって…
あっちも浮気してた
っぽいんだよね〜』
莉奈『え?そうなの?』
:07/02/21 11:13 :SH901iC :☆☆☆
#402 [can]
晃『うん。
締まり悪かった』
晃は微笑した。
莉奈『…変態』
私も笑ってしまった。
晃『…慰めてよ』
その声は悲しい声だった。
莉奈『…いいよ』
約束を交わしたものの
やっぱり忙しくて
会えずにいた。
:07/02/21 11:17 :SH901iC :☆☆☆
#403 [can]
仕事は楽しいけど
やっぱり疲れる。
今月は忙しいから
連勤が続く。
司に癒してもらい
剛に暇を潰してもらい
晃にドキドキ感をもらい
内藤に金をもらい
仕事に充実感をもらう。
:07/02/21 11:23 :SH901iC :☆☆☆
#404 [can]
どれか一つでも
欠けちゃうと
きっと私はダメになる。
人並みの人生じゃない
って事はわかってる。
だけど
自分が納得できてるから
それでいいんだよね。
:07/02/21 11:27 :SH901iC :☆☆☆
#405 [can]
―――
そんなある日
店が臨時休業になり
休みをもらった。
久しぶりに遊べる!
…だけど誰を誘う?
司?剛?晃?内藤?
悩めば悩むほど
どうでもよくなる。
結局、亜由美と
遊ぶ事にした。
:07/02/21 11:30 :SH901iC :☆☆☆
#406 [can]
化粧して服を着て髪を飾り
私達は出掛けた。
たくさん笑って
たくさん驚いて
たくさん歩いた。
夜もふけ寮に帰った。
充実した一日は
あっという間に
終わろうとしていた。
:07/02/21 11:33 :SH901iC :☆☆☆
#407 [can]
…お風呂行こっかな。
そう思った時
電話が鳴った。
画面には【剛】。
莉奈『もしもし』
剛『莉奈〜今平気?』
莉奈『うん。どしたの?』
剛『今から会おう』
莉奈『今から?』
:07/02/21 11:36 :SH901iC :☆☆☆
#408 [もゆ]
:07/02/21 11:50 :SH902iS :☆☆☆
#409 []
:07/02/21 11:53 :D902iS :☆☆☆
#410 [can]
:07/02/21 15:53 :SH901iC :☆☆☆
#411 [can]
剛『…すっげー
会いたいんだけど』
いつもと様子が違う。
莉奈『…少しだけなら。
明日も仕事なの』
剛『わかった…』
莉奈『どこに
行けばいいの?』
剛『今からコンビニに来て』
莉奈『わかった』
:07/02/21 15:54 :SH901iC :☆☆☆
#412 [can]
電話を切って
コンビニに急いだ。
コンビニが見えて来た。
駐車場には
車が一台止まっていた。
剛に電話をかける。
剛『はい』
莉奈『あの黒い車?』
剛『うん。今どこ?』
莉奈『後ろ』
:07/02/21 15:56 :SH901iC :☆☆☆
#413 [can]
すると
電話が切れて
運転席のドアが開き、
剛が降りて来た。
莉奈『剛!こっち』
剛は振り返り
私に気付いて手を振った。
私は小走りで駆け寄った。
剛『ごめんな…
急に呼び出しちゃって』
:07/02/21 15:58 :SH901iC :☆☆☆
#414 [can]
莉奈『…どうしたの?』
剛『とりあえず
車に乗ってよ。
中で話そう』
莉奈『え…うん』
剛『クスッ…何もしないから
大丈夫だよ』
鼻で笑った剛の笑顔には
安心させられた。
だから助手席に
乗り込んだ。
:07/02/21 16:00 :SH901iC :☆☆☆
#415 [can]
バタンッ―――
車の中は
静かな洋楽が流れていた。
莉奈『いい曲だね』
剛『だろ?こっち派だから
トランスとかマジ苦手』
莉奈『うん。わかる…』
剛『この曲の歌詞
和訳すると
悲しい子供の歌らしい』
:07/02/21 16:03 :SH901iC :☆☆☆
#416 [ゆうき]
こんにちは。
:07/02/21 16:04 :W41SA :☆☆☆
#417 [can]
そう言った剛の顔は
泣きそうな顔だった。
莉奈『悲しい子供?』
剛『親の愛ってものを
知らない子供が
やがて大きくなり
恋人に、
人を愛するって事を
初めて教えてもらった
って言う歌なんだよ』
莉奈『…』
:07/02/21 16:08 :SH901iC :☆☆☆
#418 [can]
:07/02/21 16:09 :SH901iC :☆☆☆
#419 [ゆうき]
きゃんすごいなあ
:07/02/21 16:10 :W41SA :☆☆☆
#420 [can]
剛『莉奈も
そうなれるといいな』
莉奈『…え?』
剛『ごめん。
俺さぁ初めて会った日から
莉奈の事知ってたんだ』
莉奈『…どういう事?』
剛の顔が見れない。
何で知ってるの?
心臓が早く波打つ。
:07/02/21 16:11 :SH901iC :☆☆☆
#421 [can]
:07/02/21 16:12 :SH901iC :☆☆☆
#422 [ゆうき]
きゃんさんなんさい?
:07/02/21 16:13 :W41SA :☆☆☆
#423 [can]
剛『俺の事覚えてない?』
莉奈『…え?』
剛『俺の顔よく見て』
剛は私の腕を掴んで
自分を見せようとした。
だけど…
見れない。
怖い。
心臓が痛い。
私は俯いたまま
過去をたどった。
:07/02/21 16:14 :SH901iC :☆☆☆
#424 [can]
:07/02/21 16:15 :SH901iC :☆☆☆
#425 [ゆうき]
きゃんさんとメールしたい
:07/02/21 16:16 :W41SA :☆☆☆
#426 [can]
剛『莉奈…
何で見てくんないの?』
莉奈『…怖い』
剛『…そっか。
じゃあ言葉で言うわ』
莉奈『…』
剛『耕太…って
覚えてるよな?』
あれだけ恐かったのに
その言葉で私は
顔をあげて剛を見た。
:07/02/21 16:19 :SH901iC :☆☆☆
#427 [can]
:07/02/21 16:19 :SH901iC :☆☆☆
#428 [can]
莉奈『…耕ちゃん?』
剛『そう。俺さぁ
耕太と同じクラスで
しかも莉奈と同じ施設』
莉奈『嘘…』
自分でも心臓が
尋常じゃない早さで
動いてるのがわかる。
だけど体が動かない。
驚きすぎると
固まっちゃうって
本当なんだね。
:07/02/21 16:23 :SH901iC :☆☆☆
#429 [can]
剛『驚きすぎ』
少し微笑んで
剛が頭を撫でた。
莉奈『…もしかして
つー君?』
剛『思い出してくれた?
…りーちゃん』
何でかな?
涙が出てきたよ。
:07/02/21 16:25 :SH901iC :☆☆☆
#430 [can]
剛『耕ちゃん耕ちゃん
って毎日俺に
ぼやいてたよね』
莉奈『…うん』
剛『そのたびに
俺は莉奈の頭撫でて
慰めてあげたよね』
莉奈『…うん』
剛『思い出してくれた?』
莉奈『うん!
忘れててごめん』
:07/02/21 16:27 :SH901iC :☆☆☆
#431 [can]
剛『別にいいよ。
思い出してくれたんなら』
剛は笑ってくれた。
莉奈『つー君…
整形した?』
剛『バカ!痩せたの!』
莉奈『だからか…
昔は丸かったのに』
剛『うっさいよ』
:07/02/21 16:29 :SH901iC :☆☆☆
#432 [can]
二人は笑い合った。
剛『ほら!泣くな!
化粧落ちますよ〜』
莉奈『だって…
ビックリしたのと
嬉しいので
混乱しちゃって…』
剛『…そっかそっか』
剛は自分の服の袖で
私の涙を拭いてくれた。
:07/02/21 16:34 :SH901iC :☆☆☆
#433 [can]
剛『莉奈は
相変わらずガリガリだな』
莉奈『つー君こそ…
昔はプニプニだったのに』
剛『それは
禁句ワードだよ』
莉奈『アハハッ』
昔みたいに笑える。
つー君の笑顔は安心する。
:07/02/21 16:37 :SH901iC :☆☆☆
#434 [can]
―――
莉奈が施設に入った時
剛はもう施設にいた。
莉奈は剛になついて
毎日一緒だった。
施設の園長先生は
兄妹みたいねって
いつも言ってくれた。
私が施設を出る時
剛は泣いてくれた。
:07/02/21 16:39 :SH901iC :☆☆☆
#435 [can]
中3だった剛。
私のために泣いてくれた。
そして
中学が一緒だと気付いた時
私は昔のように
剛に頼りっぱなしで
中学生活を送った。
剛に耕太の事を相談して
よく連絡は取っていた。
:07/02/21 16:42 :SH901iC :☆☆☆
#436 [can]
だけど
卒業してからは
連絡が取れなくて…
そして今
ようやく再び巡り逢えた。
生き別れたお兄ちゃん
とでも言っても
過言ではないくらい
私は嬉しかった。
痩せてかっこよくなった
つー君。
:07/02/21 16:43 :SH901iC :☆☆☆
#437 [can]
安心感で
いっぱいだよ。
莉奈『でもどうして
私を騙してたの?
つー君なら最初に
言ってくれればいいのに』
剛『それはただ
りーちゃんを試しただけ』
莉奈『もう!
それとその呼び方
恥ずかしいです』
:07/02/21 16:45 :SH901iC :☆☆☆
#438 [can]
剛『それを言うなら
つー君も恥ずかしい』
莉奈『つー君は
つー君じゃん』
剛『まぁいっか』
莉奈『うん!
てか…何で急に
暴露してくれる気に
なったの?』
:07/02/21 16:47 :SH901iC :☆☆☆
#439 [can]
剛『もぉ隠すのが
嫌になったから…
全部言おうと思って』
莉奈『そっか…
ありがとね。
何かすごく安心したし
会えてよかった!
すごい嬉しい!』
剛『俺も嬉しい。
…でもまだ全部
言ってないんだ』
:07/02/21 16:49 :SH901iC :☆☆☆
#440 [can]
莉奈『何?』
剛『莉奈の事
好きになっちゃった』
莉奈『…え』
剛『妹みたいだから
好きとかじゃなくて
女として好き』
莉奈『…え?…っと』
また混乱してきた。
頭が付いていかないよ。
:07/02/21 16:54 :SH901iC :☆☆☆
#441 [can]
剛の顔が近づいてきた。
私…つー君とキスするの?
…嫌だ。
莉奈『いや!』
そう言って
首を横に向けた。
剛『冗談だよ…ごめん』
頭をポンポンって
撫でてくれた。
:07/02/21 16:58 :SH901iC :☆☆☆
#442 [can]
莉奈『つー君が
私を好きだなんて
信じられないよ』
剛『俺も信じらんない。
いつの間にか
好きになってた』
莉奈『私はつー君の事
男としては見れない』
剛『…そっか』
莉奈『ごめんね』
:07/02/21 17:00 :SH901iC :☆☆☆
#443 [can]
剛『ん…でも俺は
諦めないから。
考え変わったら
いつでも連絡して』
莉奈『…うん。
じゃあ帰るね』
ドアを開けようとしたら
剛が私の髪の毛に
キスをした。
莉奈『つー君…』
:07/02/21 17:01 :SH901iC :☆☆☆
#444 [can]
剛の姿を見ると
切なくなった。
愛おしそうに
私の髪の毛にキスをする。
髪の毛から唇を離し
小さい声で呟いた。
剛『まじで好きだから…
また連絡してね』
私は頷いて車を出た。
:07/02/21 17:03 :SH901iC :☆☆☆
#445 [can]
―――
神様。
あなたは本当に
いるのであれば
私はあなたを恨みます。
タイミングが
悪すぎます。
私を苦しめないで。
:07/02/21 17:05 :SH901iC :☆☆☆
#446 [can]
―――
剛に告白された次の日
晃にも告白された。
…もう疲れた。
一気に皆が私を
好きになってくれた。
嬉しいけど辛いの。
皆失いたくない。
皆大切な人だから。
:07/02/21 17:07 :SH901iC :☆☆☆
#447 [can]
夏美『莉奈を
幸せにしてくれる人を
選びなよ』
莉奈『うん』
亜由美『耕ちゃんの時
みたいな気持ちには
誰にもならないの?』
莉奈『…わかんない』
女三人の緊急会議。
二人共
親身になってくれる。
:07/02/21 17:10 :SH901iC :☆☆☆
#448 [can]
ボーイ『莉奈さーん。
お願いしまーす』
莉奈『…はい』
もっと二人に
たくさん相談したいのに
仕事は待ってくれない。
私は楽屋に向かった。
司『お疲れ様です!』
何も知らない司は
いつもの笑顔で
接してくれる。
:07/02/21 17:13 :SH901iC :☆☆☆
#449 [can]
司に案内されて
楽屋に向かう。
司『それじゃ
また後で迎えに来ます』
…この笑顔に
いつも癒される。
莉奈『待って。
楽屋入ってって』
司『え?』
不思議そうな顔をした司を
私は無理矢理連れ込んだ。
:07/02/21 17:14 :SH901iC :☆☆☆
#450 [我輩は匿名である]
:07/02/21 21:53 :N902i :☆☆☆
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