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#251 [can]
 
莉奈『え!?
耕ちゃんどうしたの?』

耕ちゃんは
私の話も聞かないで
腕を引っ張りながら
誘導するだけ。

ガチャッ―――

ついた先は屋上だった。

嫌な思い出の場所に
耕ちゃんに
連れて来られるなんて
想像もしなかった。

⏰:07/02/14 20:21 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#252 [can]
 
莉奈『寒い…』

風が強くて冷たくて…
耕ちゃんの顔も
いつもと違って
何だか少し恐かった。

耕ちゃん『座ろう』

耕ちゃんが指差した所…

こないだ女と
ヤッてた所だった。

⏰:07/02/14 20:49 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#253 [can]
 
莉奈『うん』

嫌だなんて
言える訳ないから
私は嫌々そこに座った。

耕ちゃん『莉奈』

莉奈『ん?どしたの?』

耕ちゃん『卒業やだよ』

急に耕ちゃんは
甘えて来た。

いつもと違う耕ちゃんに
戸惑いを隠せなかった。

⏰:07/02/14 20:58 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#254 [can]
 
莉奈『仕方ないよ』

耕ちゃん『寂しいな』

莉奈『高校行くの?』

耕ちゃん『うん』

莉奈『頑張ってね』

耕ちゃん『うん』

耕ちゃんは
本当に寂しそうだった。

切ない笑顔が
私の胸を締め付けた。

⏰:07/02/14 20:59 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#255 [can]
 
しばらく沈黙した。

その沈黙を破ったのは
耕ちゃんのマジな声の
言葉だった。

耕ちゃん『莉奈さぁ
何で俺の事避けんの?』

心臓がドキッとした。

何も言い返せない。

耕ちゃん『俺の事
嫌いになった?』

⏰:07/02/14 21:08 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#256 [can]
 
莉奈『違う…
嫌いなんかじゃないよ』

耕ちゃん『何か悪い事
したんなら
俺、謝るからさぁ…』

莉奈『何もないよ…
気にしないで』

気を使って言った
言葉なのに
耕ちゃんの機嫌を
悪くさせてしまった。

⏰:07/02/14 21:11 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#257 [can]
 
耕ちゃん『気になるから
こうやって呼び出して
話ししてんじゃん』

莉奈『…』

耕ちゃん『お前さぁ
俺の気持ちわかんない?』

莉奈『…え?』

耕ちゃん『鈍感!
俺ずっと莉奈の事
好きなんだよ』

⏰:07/02/14 21:12 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#258 [can]
 
突然の告白。

訳がわからない。

両想いのはずなのに
あまり嬉しくないのは
何でだろう?

莉奈『…本当に?』

耕ちゃん『うん。
気付かなかった?』

莉奈『うん』

耕ちゃん『結構マメに
メールとか電話したのに』

⏰:07/02/14 21:15 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#259 [can]
 
耕ちゃんは苦笑いした。

莉奈『ごめん』

耕ちゃん『アハハッ!
謝んなよ。俺の力不足』

耕ちゃんの笑顔は
目が笑っていなかった。

全く気付かなくて
…ごめんね。

⏰:07/02/14 21:17 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#260 [can]
 
耕ちゃん『莉奈は
俺の事好き?』

莉奈『…わかんない』

本当は好きなのに
なぜか素直になれない。

耕ちゃん『そっか』

また沈黙。

弱い自分が嫌い。

勇気を振り絞って
ゆっくり口を開いてみた。

⏰:07/02/14 21:20 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#261 [can]
 
莉奈『私…胸小さいよ?』

耕ちゃん『…え?』

耕ちゃんは
困りながら笑う。

莉奈『耕ちゃんは
胸が大きい女でないと
嫌なんでしょ?』

今思うと可愛い悩み。

純粋な恋も
悪くないなって思う。

⏰:07/02/14 21:24 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#262 [can]
 
何だか無償に泣けてきて
私は頬を濡らした。

耕ちゃん『莉奈?
泣いてんの?』

莉奈『泣いてない』

耕ちゃん『強がんな』

私の涙を耕ちゃんは
自分の制服の袖で
拭ってくれた。

⏰:07/02/14 21:28 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#263 [can]
 
莉奈『前に聞いたもん…
耕ちゃんと友達が
女は胸だって…
それ聞いて私…』

淡い恋をしていた私は
泣きながら耕ちゃんに
訴えた。

耕ちゃんは黙って
私の涙を拭いてくれた。

⏰:07/02/14 21:31 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#264 [can]
 
耕ちゃん『莉奈?
それはただの憧れじゃん。
女は胸なんか関係ないよ』

そう言った耕ちゃんの
無神経さに少し
腹が立った。

莉奈『…嘘つき』

耕ちゃん『え?』

莉奈『こないだ
ここでヤッてたじゃん』

⏰:07/02/14 21:37 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#265 [can]
 
我慢しきれず
ついつい言ってしまった。

耕ちゃん『何で
知ってんの?』

莉奈『そこにいたの』

私は壁の裏側を
指差した。

耕ちゃん『マジで?』

莉奈『胸の大きい人と
エッチしてたの見たよ!』

⏰:07/02/14 21:41 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#266 [can]
 
耕ちゃんは
バツの悪そうな顔で
自分の頭を
クシャクシャっとかいた。

耕ちゃん『そっか…
出てきてくれれば
良かったのに』

莉奈『無理だよ。
耕ちゃんに嫌われるって
思ったから』

⏰:07/02/14 21:50 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#267 [can]
 
耕ちゃん『…それって
どういう意味なの?』

ついつい口走った言葉は
好きを告げる言葉だとは
耕ちゃんに言われるまで
気付かなかった。

もう素直になろう…

莉奈『そのままの意味!
私も耕ちゃんが
好きなの!』

⏰:07/02/14 21:55 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#268 [can]
 
耕ちゃん『だったら
さっき何で
わからないって
言ったの?』

莉奈『そんな…
他の女とエッチしてて
好きって言われても
素直になれないよ』

耕ちゃん『…ごめん』

⏰:07/02/14 21:57 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#269 [can]
 
また口走ってしまった。

誰にでも股を広げる私に
そんな事言う権利ない。

莉奈『ごめん。
私だって軽い女なのに
生意気言って…
口走っちゃった』

耕ちゃん『別にいいよ』

⏰:07/02/14 22:00 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#270 [can]
 
自分の感情に
訳がわからなくなって
私は俯いて
大泣きしてしまった。

耕ちゃん『莉奈…
もう泣くなよぉ』

耕ちゃんは
私を抱きしめて
頭を撫でてくれた。

⏰:07/02/14 22:06 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#271 [can]
 
莉奈『何かもう…
訳わかんなくなって…
気持ちの整理できない…
ごめんなさい…』

耕ちゃん『ちょっと
落ち着きなよ…なぁ?』

耕ちゃんの腕の中で
しばらく泣きわめいた。

⏰:07/02/14 22:17 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#272 [can]
 
―――

気付くと私は
耕ちゃんとキスしてた。

お互い自然と求め合い
どちらともなく
キスをして…SEXした。

荒々しいSEXだけど
どこか優しくて
涙が止まらなかった。

⏰:07/02/14 22:24 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#273 [can]
 
好きな人とのSEXは
幸せで温かかった。

耕ちゃんは
何度も私の胸を
触ったり舐めたりしながら

『綺麗だよ』

『可愛いよ』

って言ってくれた。

⏰:07/02/14 22:28 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#274 [゚.++.゚]
更新されてる-ッ(・∀・)
ゃッたァ(′。・ω・。`)))嬉Uいなァ
主様これからも頑張ッてくださぃ(`・ω・´)

⏰:07/02/14 22:42 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#275 [can]
 
あんなに幸せで

あんなに激しくて

あんなに温かいSEXは

生まれて初めてだった。

乱暴なSEXなのに
どこか優しい
Sの耕ちゃんは
私の中でイッた。

初めての中出し。

耕ちゃんが
ある意味初めての人だよ。

⏰:07/02/14 22:42 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#276 [can]
 
>>274
ありがとうございます
私も嬉しいです
 

⏰:07/02/14 22:43 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#277 [can]
 
たった一度のSEX。

耕ちゃんと両想いだけど
付き合う事はなかった。

SEXをした後は
なぜか気まずい雰囲気は
全くなくて
自然に過ごせた。

そして
耕ちゃんは
卒業していった。

⏰:07/02/14 23:28 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#278 [ナツ]
おもしろいです
更新楽しみにしてまぁす

⏰:07/02/14 23:35 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#279 [can]
 
>>278ありがとう
 

⏰:07/02/15 11:52 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#280 [can]
 
―――

内藤『莉奈…起きろ』

莉奈『…んんっ』

窓からは
朝日が差し込んでいた。

莉奈『あ…ごめんなさい。
私ったら熟睡
しちゃったみたい』

内藤『何か夢でも
見ていたの?』

⏰:07/02/15 11:54 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#281 [can]
 
莉奈『え?』

内藤『泣いてたよ』

目に手をあてると
微かに濡れていた。

莉奈『あ…本当だ。
泣いてたんだ』

内藤『どんな夢?』

莉奈『昔…
好きだった人の
夢見てたんです』

⏰:07/02/15 11:56 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#282 [can]
 
内藤『元カレかい?』

莉奈『いえ、その人とは
付き合ってないんです』

内藤『そう…片思いか』

莉奈『まぁ…』

説明するのが嫌で
両想いだった事は
言わなかった。

もう耕ちゃんの事
あまり思い出したくない。

⏰:07/02/15 11:58 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#283 [can]
 
内藤『それより
俺はもうすぐ会社に
行かないといけないんだ』

莉奈『あ!そうですよね。
私も帰らないと
仕事があるだろうし』

内藤『そろそろ出よう。
帰る支度して』

莉奈『はい』

⏰:07/02/15 11:59 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#284 [can]
 
私は服を着て
髪をとかし、
化粧を軽く直した。

しばらくして
ホテルをチェックアウトし、
私は家まで送って貰った。

お礼とキスを内藤にして
私は車を降りた。

⏰:07/02/15 12:04 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#285 [can]
 
ガチャッ―――

部屋に帰り
お風呂場に直行。

シャワーで汗を流した。

昨日の夢のような夜を
時々思い出したりして
私はお風呂を出た。

出ると同時に
インターホンが鳴った。

亜由美『莉奈開けて〜』

⏰:07/02/15 12:08 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#286 [can]
 
玄関の外から
亜由美の声が聞こえた。

莉奈は急いで
ドアの鍵を開けた。

ガチャッ―――

亜由美『朝帰り
お疲れ様〜』

莉奈『うん。おはよう』

亜由美『朝帰りの莉奈に
お荷物届いております』

⏰:07/02/15 12:12 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#287 [can]
 
少し不機嫌な亜由美は
私の腕を引っ張った。

莉奈『はぁ?』

莉奈は訳がわからないまま
亜由美の部屋に
連れて行かれた。

亜由美『これ!
昨日の真夜中に届いた』

莉奈『あ…忘れてた』

⏰:07/02/15 12:13 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#288 [can]
 
亜由美が指差す所には
昨日私が内藤に
買って貰った物の
袋や箱が並んでいた。

亜由美『買い過ぎ』

莉奈『あ〜…ごめんね』

亜由美『手伝うから
莉奈の部屋に
移動させよう!?』

莉奈『ありがと』

⏰:07/02/15 12:15 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#289 [can]
 
亜由美は
荷物が夜中に届いた上、
朝が早いから
余計に機嫌が
悪そうだった。

申し訳ない気持ちで
いっぱい。

私は急いで荷物を
自分の部屋に移動させた。

⏰:07/02/15 12:16 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#290 [can]
 
10分ぐらいで
荷物は全部私の部屋に
移動させる事ができた。

莉奈『本当ありがとう!
好きなの持ってって
いいよ』

亜由美『…マジ?』

莉奈『うん』

罪ほろぼしがしたくて
私は亜由美にそう言った。

⏰:07/02/15 12:19 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#291 [can]
 
亜由美は単純だから
急に機嫌が良くなった。

亜由美『バッグ欲しい』

亜由美『あ、靴も!』

亜由美『ピアスも可愛い』

次々に袋や箱を開けて
目を輝かせながら
物色する亜由美は
何だから子供みたいで
すごく笑えた。

⏰:07/02/15 12:21 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#292 [can]
 
30分ぐらい
一緒に見ていると
すっかり目が覚めたらしく
いつもの可愛い亜由美に
戻っていた。

亜由美『それにしても
内藤はすごいね〜』

莉奈『代償も大変だよ』

亜由美『あ〜…エッチ?』

莉奈『かなり激しいの』

⏰:07/02/15 12:23 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#293 [can]
 
亜由美『可哀相に…
でも内藤逃すと
絶対後悔するから
逃しちゃダメだよ!?』

莉奈『わかってるよ』

苦笑いして頷いた。

その後
しばらく話して
亜由美は鞄とピアスを持って
帰って行った。

⏰:07/02/15 12:25 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#294 [can]
 
―――

ボーイ『莉奈さん
おはようございます!
…あれ?
お疲れですか?
肌荒れてますよ』

出勤して早々
仲のいいボーイに
そう言われてしまった。

莉奈『マジ?
…今日朝帰りだったの』

⏰:07/02/15 12:27 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#295 [can]
 
ショックを受けながら
ボーイに説明した。

ボーイ『大変ですね。
お疲れ様です!』

ボーイは頭を下げた。

そして
いつものように
事務所に行って、
休憩室に行き
夏美さんに昨日の事を
話した。

⏰:07/02/15 12:29 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#296 [can]
 
夏美さんは
羨ましそうに話を
聞いていたけど
肌荒れしている私を
哀れんで見ていた。

何だかんだで
私はボーイに呼ばれて
和風のショーに向かう。

和風でよかった。

無理に笑顔を
作らなくて済む。

⏰:07/02/15 12:32 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#297 [あやな]
この小説大好きです

⏰:07/02/15 18:23 📱:SH902i 🆔:☆☆☆


#298 [can]
 
>>297ありがとう
私もあなたが大好きです
(笑)
 

⏰:07/02/15 21:07 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#299 [あやな]
ありがとうです

頑張って下さいねぇ
続きが気になる〜

⏰:07/02/15 23:36 📱:SH902i 🆔:☆☆☆


#300 [can]
 
>>299ありがとう
今日の夜には
書けるはずです
 

⏰:07/02/16 08:09 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#301 []
頑張って

⏰:07/02/16 19:15 📱:P902i 🆔:☆☆☆


#302 [あさ]
この小説好きだわ

⏰:07/02/16 22:00 📱:P902i 🆔:☆☆☆


#303 [can]
 
>>301
>>302
ありがとう
今から書くね

⏰:07/02/16 22:35 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#304 [can]
 
―――

何も変わらない
いつものショー。

それを終えて
舞台袖に行くと
あの子がいた。

莉奈『あ、久しぶり!』

自然と笑顔になった。

ボーイ『久しぶりです』

あの新人のボーイも
照れ臭そうに笑った。

⏰:07/02/16 22:44 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#305 [can]
 
莉奈『どう?慣れた?』

わざとらしく
肩をボーイに見せた。

ボーイ『いや…ちょっと…
まだ慣れてないんで…』

莉奈『アハハッ!あんた
可愛いね〜。名前は?』

ボーイ『司です』

⏰:07/02/16 22:45 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#306 [can]
 
莉奈『司か…まだ裸とか
慣れないの?』

司『はい。
莉奈サンとか特に…』

莉奈『アハハハハッ!
あんた面白いね〜
私の癒し係だわ』

⏰:07/02/16 22:49 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#307 [can]
 
司『え?癒し?』

焦っている司が
可愛かった。

魔法を使ったみたいに
思えた。

可愛い弟ができたみたいで
私は司といると
自然な笑顔を
浮かべる事もできた。

⏰:07/02/16 22:54 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#308 [can]
 
楽屋までの道のりが
楽しくて仕方ない。

司をからかうと
期待通りの反応で
照れている。

母性本能って言うのかな?

顔とは真逆なその
奥手な性格に
私は癒された。

⏰:07/02/16 22:55 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#309 [can]
 
―――

季節が変わった。

何も変わらない。

充実してると言ったら
嘘になる。

だけど充実してない
わけではない。

何とも言えない日々を
送っていた。

⏰:07/02/16 22:57 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#310 [can]
 
お蔭さまで
私は沢山のショーに
出させてもらっている。

亜由美も夏美さんも
私と同じで
ショーの登場回数も増えた。

だからと言って
忙しい訳でもなく
…本当、平凡な毎日。

⏰:07/02/16 22:58 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#311 [can]
 
ある日
テレビから流れる言葉に
頭を抱えた。

『あなたの夢は
何ですか?』

…夢?

夢かぁ。

夢は…ない。

何の目標もない私。

今に満足している。

⏰:07/02/16 23:02 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#312 [can]
 
私には
悩む脳が無いのか…
考え事が嫌い。

何か壁にぶち当たると
私は決まって
亜由美か夏美サンか司に
相談する。

その日は
夏美サンに相談した。

莉奈『夏美サンは
夢ってあります?』

⏰:07/02/16 23:03 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#313 [can]
 
夏美サンの部屋に行くなり
私は問い掛けた。

夏美『はい?
いきなり何?』

莉奈『だから〜
夏美サンの将来の夢!』

夏美『何で聞きたいの?』

莉奈『私には
夢がないから…
皆はあるのかな?って』

⏰:07/02/16 23:04 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#314 [can]
 
夏美『…夢かぁ。
私はあるよ!
でも私の夢は叶わない
かもしれないけどね』

眉を下げて
苦笑いした夏美サン。

莉奈『え?』

夏美『恥ずかしいけど
私ね子供好きなの』

莉奈『子供?』

⏰:07/02/16 23:09 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#315 [can]
 
夏美『保育士とかに
なれたらな〜…なんて
淡い夢だけどね』

莉奈『…素敵ですね』

私は普通に感動した。

夏美『でも無理でしょ!
職歴はストリッパーだなんて』

莉奈『秘密にすれば
いいじゃないですか』

⏰:07/02/16 23:10 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#316 [can]
 
夏美『ん〜…そうだけど
いずれバレちゃいそうだし
…専門学校とか
この歳で通うのもって
感じじゃない?』

莉奈『そんな事ない!
大丈夫ですよ』

夏美『…そうかな?』

自信なさげに
夏美サンは呟く。

⏰:07/02/16 23:12 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#317 [can]
 
莉奈『夢があるって
素敵じゃないですか!
尊敬しますよ』

夏美『うん…ありがと。
でもこの仕事から
保育士なんかになるには
金銭感覚も急に
変えないといけない
だろうから、きっと
大変だよね』

⏰:07/02/16 23:14 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#318 [can]
 
莉奈『確かにそれは…
貯金してるんですか?』

夏美『してるよ。
学校に通うお金とか』

莉奈『ほんと夏美サンって
すごいですね〜』

夏美『莉奈も
自然と夢が見つかる日が
来るから焦らないで
今を楽しみなよ?』

⏰:07/02/16 23:15 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#319 [can]
 
そう言ってくれた
夏美サンは
すごく素敵だった。

キラキラと輝いてるみたい。

夏美サンのような
夢を持った人になりたい。

この日
そんな夢を抱いた。

⏰:07/02/16 23:16 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#320 [can]
 
きっと
こんな仕事は
偏見ばかりだろう。

だけど需要があるから
私達は成り立つ。

こんな仕事だから
保育士は無理。

…そんな訳ない。

誰にでもチャンスは
絶対にある。

それを夏美サンから
学んだ気がする。

⏰:07/02/16 23:18 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#321 [can]
 
―――

もぅ
夢とか希望とか
無理に考えない事にした。

亜由美もまだ夢は
無いって言ってたから。

何だか仲間がいて
余計に気が楽になった。

⏰:07/02/16 23:21 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#322 [can]
 
時間は過ぎてく。

また季節が変わろうと
していた。

亜由美『莉奈も
せっかくだし行かない?』

莉奈『ん〜…どうしよ』

亜由美『たまには
いいじゃんか!?』

莉奈『ん…』

亜由美の強引さには
勝てなかった。

⏰:07/02/17 09:24 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#323 [can]
 
莉奈『少しだけなら…』

亜由美『本当?』

亜由美は嬉しそうに
目を輝かせた。

莉奈『うん』

不安だったけど
私はコクッと頷いた。

亜由美『やったー!
ありがとう!
莉奈と行くなんて
何年ぶりだろ〜』

⏰:07/02/17 09:26 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#324 [can]
 
莉奈『風俗以来かな』

亜由美『そうだね〜。
よし!早く着替えよ』

莉奈『うん』

…本当に久しぶりだな。

二、三回しか
行った事がないもん。

どんな服を
着ればいいのか
わからないぐらい
久しぶり。

⏰:07/02/17 09:29 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#325 [can]
 
亜由美『ねえ莉奈?』

莉奈『ん?』

亜由美『せっかく行くって
決めてくれたのに
こんな事聞くの悪い
かもしれないけどさ…
何で行く気になったの?』

莉奈『ん〜…気分かな。
最近エッチしてないし』

⏰:07/02/17 09:34 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#326 [can]
 
そう。

…気分。

亜由美『そっか〜。
それでも嬉しいよ!
久しぶりに裕也クン
見てね?かなり男前に
なってるんだよ』

莉奈『裕也クンと
まだ繋がってたんだ』

亜由美『当たり前じゃん』

⏰:07/02/17 09:36 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#327 [can]
 
綺麗に着飾った亜由美は
可愛く笑った。

莉奈『アハハッ!
さすが亜由美だね』

亜由美の笑顔につられて
私も笑った。

そして
二人は出掛けた。

…久しぶりの
乱交パーティーに。

⏰:07/02/17 09:40 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#328 [can]
 
亜由美『ゴム買ってこ』

莉奈『うん』

二人はコンビニに寄った。

まだ少し乗り気じゃない
私をよそに亜由美は
鼻歌を歌いながら
コンドームを選んでいた。

亜由美『コレにしよ〜っと。
莉奈はどれにする?』

⏰:07/02/17 09:41 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#329 [我輩は匿名である]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-351

⏰:07/02/17 13:46 📱:W43H 🆔:☆☆☆


#330 [can]
 
>>329どうも
 

⏰:07/02/17 22:07 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#331 [can]
 
莉奈『私も亜由美と
同じのでいいや』

亜由美と同じコンドームを
手に取った。

莉奈『ジュースも〜』

楽しそうに
飲み物売り場の所に
歩いていく亜由美。

私はトボトボと
亜由美に付いて行く。

⏰:07/02/17 22:10 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#332 [can]
 
亜由美『あれ〜!?
奇遇だねー』

亜由美の声が聞こえた。

品物の棚が高くて
誰と話しているか
見えない。

ゆっくり足を進めて
角を曲がる。

飲み物が並ぶ冷蔵庫前に
亜由美と男の子が
話しているのが見えた。

⏰:07/02/17 22:15 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#333 [can]
 
『あ、莉奈さん!』

…え?

聞き慣れたあの声。

見慣れたあの顔。

莉奈『…司?』

⏰:07/02/17 22:21 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#334 [can]
 
司『こんばんは!』

初めて見る私服姿。

すごく驚いた。

いつもの制服と
全然違う雰囲気だから
別人にあったみたい。

だけど笑顔は
いつもの笑顔。

莉奈『奇遇だね…』

⏰:07/02/17 22:24 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#335 [can]
 
少し戸惑いながらも
話しかけた。

司『二人とも今から
お出かけですかー?
綺麗な服ですね』

亜由美『ちょっと
パーティーにね』

司『パーティー?
すごいな!』

亜由美『別にすごく
ないよ?乱パだもん』

⏰:07/02/17 22:27 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#336 [can]
 
莉奈『あ…』

司『らん…ぱ?』

司は意味がわからない
と言う顔をしている。

莉奈『違うの…えっと…』

いいわけしようと
思ったけど
すでに遅かった。

亜由美『乱交パーティー。
ほら!準備万端っしょ?』

⏰:07/02/17 22:30 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#337 [can]
 
そう言って亜由美は
手に持っていた
コンドームの箱を
司に見せ付けた。

司『あ…えっと…
楽しんでくださいね』

少し気まずそうに
笑った司。

亜由美『うん!』

⏰:07/02/17 22:32 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#338 [can]
 
亜由美はニコッと笑った後
ジュースを選び始めた。

司の方をチラッと見ると
目が合った。

反らす事ができなくて
数秒間は目が合ったまま。

乱パなんて
本当は行きたくないの。

そんな気持ちを
沈黙の会話として
伝えたかった。

⏰:07/02/17 22:34 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#339 [can]
 
司には
この気持ち届いたかな?

どうしてだろう。

司に知られるのが
嫌だった。

どうしてだろう。

司の事が好きだとか
そういうんじゃないのに
すごく嫌。

どうしてなのかな…

⏰:07/02/17 22:35 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#340 [can]
 
亜由美『莉奈は?』

亜由美の明るい声で
二人は目を反らした。

莉奈『え?あ…紅茶
取ってくれる?』

亜由美『は〜い』

亜由美にジュースを
取ってもらい
コンドームとジュースを
手に持ってレジに向かう。

⏰:07/02/17 22:37 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#341 [can]
 
亜由美『つかっちゃん!
私おごったげるから
持ってきなよ』

レジ近くで亜由美が
司に向かって叫んだ。

司『え?いいっすよ』

亜由美『早く持ってこい』

司『…いいんですか?
ありがとうございます』

⏰:07/02/17 22:39 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#342 [can]
 
司は亜由美の方に
近寄って行った。

ジュースやガムなどが
レジ台に置かれた。

亜由美が司の分を
支払う。

司『亜由美サン…
本当にいいんですか?』

亜由美『いいよ〜
今日は気分いいしね』

⏰:07/02/17 22:40 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#343 [can]
 
司『…パーティーだから
ですか!?』

亜由美『うん』

亜由美と司が
楽しそうに話していた。

そして私も亜由美も
支払いが終わって
店の外に出た。

⏰:07/02/17 22:43 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#344 [can]
 
司『それじゃあ
楽しんできて下さいね』

亜由美『うん!
つかっちゃんは原付き?』

司『はい。本当
おごっちゃってもらって
ありがとうございました』

亜由美『はいよ〜
気をつけてね』

⏰:07/02/17 22:48 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#345 [can]
 
莉奈『気をつけてね。
バイバイ』

亜由美『バイバイ』

司『お疲れ様です!
さようなら!』

司は原付きを乗って
去って行った。

莉奈『ハァ…』

溜め息がこぼれた。

亜由美『莉奈?』

莉奈『ん?』

⏰:07/02/17 22:52 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#346 [can]
 
亜由美はさっきまでの
明るい声じゃない。

亜由美『莉奈さぁ…
つかっちゃんの事
好きなの?』

心臓がドキッとした。

莉奈『え?何それ』

亜由美『好きなの?』

莉奈『好きなわけないよ』

⏰:07/02/17 22:57 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#347 [我輩は匿名である]
>>300-350

⏰:07/02/17 23:29 📱:D902i 🆔:☆☆☆


#348 [あさ]
最新されてる
頑張って(〇*>UO)b+*★

⏰:07/02/18 08:40 📱:P902i 🆔:☆☆☆


#349 [can]
 
>>347どうも
>>348頑張ります
 

⏰:07/02/18 12:34 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#350 [can]
 
亜由美『素直になれば?』

亜由美は真面目な顔を
している。

莉奈『何言ってんの?
亜由美らしくないよ!
早く行こう』

気持ちを掻き消す様に
私は亜由美の腕を
引っ張りながら
足を進めた。

⏰:07/02/18 12:38 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#351 [can]
 
亜由美『莉奈…』

亜由美は
複雑そうな顔をしている。

亜由美『つかっちゃんの事
好きだったんなら謝るよ。
ごめんね?
つかっちゃんの前で
乱パ行くって
騒いじゃって…ごめん』

⏰:07/02/18 12:41 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#352 [can]
 
莉奈『だから〜
好きじゃないの!!
謝らないでよ』

莉奈は笑った。

亜由美『…本当?』

莉奈『うん。
年上好きの私が司の事を
好きになると思う?』

亜由美『…そっか』

私が笑うと
亜由美も笑った。

⏰:07/02/18 12:43 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#353 [can]
 
私が弁解すると
亜由美は安心したように
また笑いながら
色んな話をしてくれた。

亜由美が
心配しているような事は
ないんだ。

私が司を
好きになるはずなんて
きっとないんだ。

⏰:07/02/18 12:45 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#354 [can]
 
私達は
パーティー会場に
足を早めた。

―――

♪〜…

トランス音が流れる会場。

昔来た時は
R&Bが流れていた会場
だったから
すごく印象が違って
びっくりした。

⏰:07/02/18 12:47 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#355 [can]
 
莉奈『うるさい…』

そう呟いたけど
誰も聞こえる訳がない。

ついつい
嫌な顔になってしまう。

亜由美に手を引かれて
音量がマシな所に
連れて行かれた。

⏰:07/02/18 12:49 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#356 [can]
 
亜由美『ここなら
声が聞こえるね』

そう言った亜由美は
叫ぶように話してた。

私はコクッっ頷いた。

亜由美『でもやっぱ
うるさいね〜!』

私はまた頷いた。

声を出す気にもならない。

⏰:07/02/18 12:50 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#357 [can]
 
私は鞄から携帯電話を
取り出した。

莉奈【何か雰囲気
変わったね】

そう画面に打って
亜由美に見せた。

亜由美も同じように
携帯電話に文字を
打ち始めた。

亜由美【ここ最近は
ずっとこうなんだよ】

⏰:07/02/18 12:51 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#358 [can]
 
莉奈【そっか。
昔の方が私は好きだった】

亜由美は
困ったように笑った。

亜由美【言うの
忘れてた。ごめんね】

莉奈【別にいいよ!
裕也クンは来てる?】

亜由美【まだみたい】

⏰:07/02/18 12:54 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#359 [can]
 
少しやり取りしていると
亜由美の携帯電話が
鳴った。

メールが来たらしく
亜由美は画面を
見つめて少し笑った。

そして画面を
私に向けた。

送信主は裕也からだった。

裕也【外出て来て】

⏰:07/02/18 22:29 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#360 [can]
 
亜由美に目を向けると
外に出ようと
指で示した。

私は頷き、
二人は店の外に出た。

外は寒かった。

中とは全く違う静けさ。

辺りを見渡すと
駐車場辺りに
人影が見えた。

莉奈『あれ裕也クン達?』

⏰:07/02/18 22:33 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#361 [can]
 
亜由美『あ!きっとそう。
友達と一緒だって
言ってたから
隣にいるのはたぶん
剛クンだよ』

莉奈『剛クン?
聞いた事ある名前だな』

亜由美『え?そうなの?
私も会うの初めてなんだ』

⏰:07/02/18 22:35 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#362 [can]
 
>>361訂正

×私も会うの
〇私は会うの

失礼しました〜

⏰:07/02/18 22:37 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#363 [can]
 
莉奈『わかんないけど…
とりあえず裕也クンの所に
行ってみよっか』

亜由美『うん』

さっきまでの
司へのモヤモヤした気持ちは
忘れていた。

昔からの友達に会う時の
ワクワクした気持ちに
占領されていたからかな。

⏰:07/02/18 22:38 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#364 [can]
 
裕也クンとは
寝た事はないけど
中身はいい子。

ノリもよくって
顔も整っている。

面食いの亜由美が
ハマるのも
訳ないなって思う。

亜由美『裕也クン!』

亜由美が呼ぶと
裕也クンと剛と言う男は
こっちに歩いてきた。

⏰:07/02/18 22:41 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#365 [can]
 
裕也『亜由美〜!
腹減った〜』

亜由美『は?いきなり?』

裕也『焼肉おごって』

亜由美『厚かましいな〜』

二人は笑い合いながら
楽しそうに話してる。

⏰:07/02/18 22:44 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#366 [can]
 
剛の方をチラッと見た。

剛は亜由美と裕也の
やり取りを
見て笑っていた。

裕也とは正反対。

落ち着いた雰囲気で
乱パなんて
参加しそうじゃないのに…

⏰:07/02/18 22:44 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#367 [can]
 
裕也『つーか!
莉奈チャン久しぶり〜』

莉奈『え?あ!
久しぶりだね』

裕也『珍しいね!』

莉奈『そういう気分
だったの〜』

裕也『アハハッ!
莉奈チャンみたいな奴
ここにもいるよ』

そう言って剛を指さした。

⏰:07/02/18 22:49 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#368 [can]
 
裕也『亜由美には
メールで言っただろ?』

亜由美『うん。
剛クンだよね!?』

剛『うん。よろしくね』

亜由美『よろしく〜』

莉奈『よろしくね』

紹介やちょっとした話が
終わって裕也クンが
店に戻ろうと言った。

⏰:07/02/18 22:51 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#369 [can]
 
そしてまた
あのうるさい店に入った。

急に
また機嫌が悪くなるのが
自分でもわかった。

…うるさい。

そんな時
手に持っていた
携帯電話が震えた。

画面を見ると
【司】の文字があった。

⏰:07/02/18 22:53 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#370 [can]
 
…何だろ?

亜由美と裕也クンは
ホールに立って踊っている。

亜由美には何も言わず
少し複雑な気持ちで
私は店の外に出た。

また外の静けさに
驚かされる。

フゥと溜め息をつき、
私は電話に出た。

⏰:07/02/18 22:56 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#371 [can]
 
莉奈『はい』

司『パーティー中
ごめんなさい。
今、大丈夫ですか?』

莉奈『うん。店の外に
出て来たから』

司『すみません。
…どうですか?
楽しんでます?』

莉奈『トランスがうるさくて
疲れちゃうよ』

⏰:07/02/18 22:57 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#372 [can]
 
司『そうなんですか』

莉奈『うん。
…で、どうしたの?』

司『え!?あの…
えーっとですね』

…わかりやすいな。

焦りすぎだよ。

莉奈『まさか…
心配してくれてんの?』

⏰:07/02/18 22:59 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#373 [can]
 
自意識過剰な言葉を
無意識に言ってしまった。

司『え?』

司も驚いていたみたい。

莉奈『あ…別に』

撤回しようとしたけど
司は私の言葉を遮った。

司『そうです。
何か…すごく心配で』

⏰:07/02/18 23:01 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#374 [can]
 
莉奈『そっか…
ありがとね。
でも大丈夫だよ』

司『何かテンション低いし
笑顔引きつってたし…
体調悪いなら無理しないで
帰って下さいね!?』

莉奈『アハッ…うん』

司『それだけです。
じゃあまた…』

⏰:07/02/18 23:03 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#375 [can]
 
莉奈『ありがとね』

そして電話を切った。

司の言葉が嬉しかった。

一人でも
私の事を心配してくれる
男がいたなんて…

司の優しさが
すごく嬉しかった。

⏰:07/02/18 23:04 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#376 [can]
 
静かな店の外は
少し寒かった。

シーンっとした外に
急に低い声が響いた。

『電話終わった?』

びっくりして振り返ると
剛クンが地面に
腰を降ろしていた。

莉奈『剛クン…
びっくりした〜!』

⏰:07/02/18 23:06 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#377 [can]
 
剛『俺もトランス苦手なんだ』

莉奈『…盗み聞き?』

私は怒ったフリをした。

剛『アハハッ。ごめんね』

だけど剛には
笑って交わされた。

莉奈『別にいいけど…
剛クンも苦手なんだね』

⏰:07/02/18 23:08 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#378 [can]
 
剛『剛でいいよ。
莉奈って呼ぶからね』

莉奈『うん…わかった』

剛『隣座りなよ。
見下ろされてると
何か嫌だから』

莉奈『…自己中!』

そう言いながらも
私は剛の隣に座った。

⏰:07/02/18 23:10 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#379 [can]
 
剛『俺さぁ
普段こんな所に
滅多に来ないんだよ。
何かめんどくさいじゃん』

莉奈『私もだよ!?
今日はたまたま…
亜由美と裕也クンは
しょっちゅうらしいけど』

⏰:07/02/18 23:11 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#380 [can]
 
それからしばらく
話に華が咲いて
夢中に話した。

剛は一つ年上で
彼女はいないらしい。

私の仕事に対しては
偉いねって褒めてくれた。

剛はいい人だった。

⏰:07/02/18 23:13 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#381 [can]
 
♪〜…

携帯電話が鳴った。

亜由美からのメールだった。

亜由美【どこにいるの?】

莉奈『亜由美からだ。
そろそろ中戻ろう』

苦笑いすると剛も
苦笑いしながら頷いた。

⏰:07/02/18 23:15 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#382 [can]
 
私は立ち上がり
店に入ろうとした。

剛『待って!』

莉奈『ん?』

剛が私を呼び止めた。

剛『連絡先教えて?』

莉奈『あ…うん』

剛『今度二人で
会わない?』

莉奈『…いいよ』

⏰:07/02/18 23:16 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#383 [can]
 
そして
連絡先を交換した。

莉奈『入ろっか』

扉を開けようとする私に
剛は眉を下げて
笑いながらこう言った。

剛『帰るわ…
もうトランス無理だし…』

莉奈『え!?マジ?』

剛『悪いけど裕也に
言っといてくんない?』

⏰:07/02/18 23:18 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#384 [can]
 
莉奈『…うん』

剛『じゃあまたな!』

そう言って剛は
駐車場の方に
歩き去って行った。

私は仲間がいなくなった
気分で仕方なかった。

扉を開けて店に入る。

トランスに耳を壊されながら
亜由美のいる所に
戻った。

⏰:07/02/18 23:19 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#385 [can]
 
莉奈【ごめん。
外にいた。剛は帰った。
裕也クンに伝えて】

また携帯電話の画面での
会話が始まった。

亜由美【了解】

―――

しばらくして
亜由美が画面を
見せてきた。

⏰:07/02/18 23:29 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#386 [can]
 
亜由美【酒が回って
きたみたいだから
私と裕也クンは
部屋に向かうね】

部屋とはSEXをする為に
設けられている所。

莉奈【うん】

亜由美と裕也クンは
カップルみたいに
仲良く手を繋ぎながら
行ってしまった。

⏰:07/02/18 23:31 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#387 [can]
 
一人ぼっちになると
すぐに男が
近寄って来た。

ヤろう。

口の動きで
そう言ったのが
わかった。

首を横に振ると
男はすぐに
どこかに行った。

乱パなんて
そんなもんだよね。

⏰:07/02/18 23:33 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#388 [can]
 
…やっぱ無理だ。

耐え切れなくなって
私はまた店の外に
飛び出した。

この静けさには
心癒される。

…もう帰ろうかな。

亜由美には
悪いと思ったけど
先に帰る事にした。

⏰:07/02/18 23:34 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#389 [can]
 
そしてタクシーを拾い
寮に帰った。

莉奈『ハァ…』

ついつい溜め息が出た。

…亜由美はすごいよ。

あんな場所
やっぱり私には
合わなかった。

⏰:07/02/18 23:36 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#390 [can]
 
その日は
司と言う優しい年下と
剛と言う同じタイプの年上
二人に
胸が締め付けられた。

…恋?

違う。

ただ私と言う人間を
認めてくれついるような
嬉しさだと思う。

私は…
もう恋なんてしない。

⏰:07/02/18 23:37 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#391 [can]
 
翌朝に亜由美は
帰って来た。

先に帰った事については
少し怒られたけど
無理矢理だったかな?
ごめんね。
…と心配してくれた。

⏰:07/02/19 08:54 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#392 [我輩は匿名である]
上げますね
頑張って下さい

⏰:07/02/19 21:53 📱:SH902i 🆔:☆☆☆


#393 [can]
 
>>392ありがとう

ちょっと今日は
更新できません

明日も夜頃でないと
書けないかも

ごめんなさいね

また良ければ
感想とか下さい

⏰:07/02/19 23:03 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#394 [ナツ]
がんばってください
あげ

⏰:07/02/20 16:09 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#395 [can]
 
>>394ありがとう

遅くなったけど
今から書くね

⏰:07/02/21 10:55 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#396 [can]
 
―――

あの日から
また月日が流れた。

剛とは
たまに電話が来て
他愛もない会話をする。

遊びたいねって
剛は言うけど
お互い時間が合わない。

だからまだ
二人っきりで
会った事がなくて
微妙な距離なまま。

⏰:07/02/21 10:57 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#397 [can]
 
司は
乱パの次の日からも
普通に接してくれた。

だけど
私が少し意識して
最初はぎこちなかった。

でも司が和ませてくれて
今は前みたいに
意識する事もなく
接する事ができている。

やっぱりこれは
恋じゃないんだ。

⏰:07/02/21 10:59 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#398 [can]
 
そして
もう一人…

乱パの翌日、
電話を
かけてきた男がいた。

…晃だ。

キスマークを付けられて
怒りの電話をしようと
思ったら
訳のわからない対応されて
…あれっきりだった。

そんな晃から
電話があった。

⏰:07/02/21 11:08 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#399 [can]
 
晃『この前はごめんな』

莉奈『一体、何の
悪ふざけだったの?』

晃『近くに…
彼女がいたんだ』

莉奈『…あ!彼女!』

そう言えば
彼女が帰って来るって
言ってたっけ…

⏰:07/02/21 11:10 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#400 [can]
 
晃『一応バレないように
頑張ったんだけど…』

莉奈『…バレたの?』

晃『うん。
フラれちゃった〜』

莉奈『…そっか。
何かゴメンね』

晃『アハハッ!
何で謝ってんの?』

晃は明るい声だった。

⏰:07/02/21 11:12 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#401 [can]
 
莉奈『私があの時
電話しちゃったから…
彼女来てるって事
忘れてたの。ごめん』

晃『莉奈のせいじゃ
ないよ!?言ったじゃん。
マンネリっぽいって…
あっちも浮気してた
っぽいんだよね〜』

莉奈『え?そうなの?』

⏰:07/02/21 11:13 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#402 [can]
 
晃『うん。
締まり悪かった』

晃は微笑した。

莉奈『…変態』

私も笑ってしまった。

晃『…慰めてよ』

その声は悲しい声だった。

莉奈『…いいよ』

約束を交わしたものの
やっぱり忙しくて
会えずにいた。

⏰:07/02/21 11:17 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#403 [can]
 
仕事は楽しいけど
やっぱり疲れる。

今月は忙しいから
連勤が続く。

司に癒してもらい
剛に暇を潰してもらい
晃にドキドキ感をもらい
内藤に金をもらい
仕事に充実感をもらう。

⏰:07/02/21 11:23 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#404 [can]
 
どれか一つでも
欠けちゃうと
きっと私はダメになる。

人並みの人生じゃない
って事はわかってる。

だけど
自分が納得できてるから
それでいいんだよね。

⏰:07/02/21 11:27 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#405 [can]
 
―――

そんなある日
店が臨時休業になり
休みをもらった。

久しぶりに遊べる!

…だけど誰を誘う?

司?剛?晃?内藤?

悩めば悩むほど
どうでもよくなる。

結局、亜由美と
遊ぶ事にした。

⏰:07/02/21 11:30 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#406 [can]
 
化粧して服を着て髪を飾り
私達は出掛けた。

たくさん笑って
たくさん驚いて
たくさん歩いた。

夜もふけ寮に帰った。

充実した一日は
あっという間に
終わろうとしていた。

⏰:07/02/21 11:33 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#407 [can]
 
…お風呂行こっかな。

そう思った時
電話が鳴った。

画面には【剛】。

莉奈『もしもし』

剛『莉奈〜今平気?』

莉奈『うん。どしたの?』

剛『今から会おう』

莉奈『今から?』

⏰:07/02/21 11:36 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#408 [もゆ]
>>350-500

⏰:07/02/21 11:50 📱:SH902iS 🆔:☆☆☆


#409 []
>>1-250
>>251-500

⏰:07/02/21 11:53 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#410 [can]
 
>>408
>>409
どうもです

⏰:07/02/21 15:53 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#411 [can]
 
剛『…すっげー
会いたいんだけど』

いつもと様子が違う。

莉奈『…少しだけなら。
明日も仕事なの』

剛『わかった…』

莉奈『どこに
行けばいいの?』

剛『今からコンビニに来て』

莉奈『わかった』

⏰:07/02/21 15:54 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#412 [can]
 
電話を切って
コンビニに急いだ。

コンビニが見えて来た。

駐車場には
車が一台止まっていた。

剛に電話をかける。

剛『はい』

莉奈『あの黒い車?』

剛『うん。今どこ?』

莉奈『後ろ』

⏰:07/02/21 15:56 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#413 [can]
 
すると
電話が切れて
運転席のドアが開き、
剛が降りて来た。

莉奈『剛!こっち』

剛は振り返り
私に気付いて手を振った。

私は小走りで駆け寄った。

剛『ごめんな…
急に呼び出しちゃって』

⏰:07/02/21 15:58 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#414 [can]
 
莉奈『…どうしたの?』

剛『とりあえず
車に乗ってよ。
中で話そう』

莉奈『え…うん』

剛『クスッ…何もしないから
大丈夫だよ』

鼻で笑った剛の笑顔には
安心させられた。

だから助手席に
乗り込んだ。

⏰:07/02/21 16:00 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#415 [can]
 
バタンッ―――

車の中は
静かな洋楽が流れていた。

莉奈『いい曲だね』

剛『だろ?こっち派だから
トランスとかマジ苦手』

莉奈『うん。わかる…』

剛『この曲の歌詞
和訳すると
悲しい子供の歌らしい』

⏰:07/02/21 16:03 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#416 [ゆうき]
こんにちは。

⏰:07/02/21 16:04 📱:W41SA 🆔:☆☆☆


#417 [can]
 
そう言った剛の顔は
泣きそうな顔だった。

莉奈『悲しい子供?』

剛『親の愛ってものを
知らない子供が
やがて大きくなり
恋人に、
人を愛するって事を
初めて教えてもらった
って言う歌なんだよ』

莉奈『…』

⏰:07/02/21 16:08 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#418 [can]
 
>>416こんにちは

⏰:07/02/21 16:09 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#419 [ゆうき]
きゃんすごいなあ

⏰:07/02/21 16:10 📱:W41SA 🆔:☆☆☆


#420 [can]
 
剛『莉奈も
そうなれるといいな』

莉奈『…え?』

剛『ごめん。
俺さぁ初めて会った日から
莉奈の事知ってたんだ』

莉奈『…どういう事?』

剛の顔が見れない。

何で知ってるの?

心臓が早く波打つ。

⏰:07/02/21 16:11 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#421 [can]
 
>>419ありがとう
恐縮です

⏰:07/02/21 16:12 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#422 [ゆうき]
きゃんさんなんさい?

⏰:07/02/21 16:13 📱:W41SA 🆔:☆☆☆


#423 [can]
 
剛『俺の事覚えてない?』

莉奈『…え?』

剛『俺の顔よく見て』

剛は私の腕を掴んで
自分を見せようとした。

だけど…

見れない。

怖い。

心臓が痛い。

私は俯いたまま
過去をたどった。

⏰:07/02/21 16:14 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#424 [can]
 
>>422秘密です
でもまだ未成年です

⏰:07/02/21 16:15 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#425 [ゆうき]
きゃんさんとメールしたい

⏰:07/02/21 16:16 📱:W41SA 🆔:☆☆☆


#426 [can]
 
剛『莉奈…
何で見てくんないの?』

莉奈『…怖い』

剛『…そっか。
じゃあ言葉で言うわ』

莉奈『…』

剛『耕太…って
覚えてるよな?』

あれだけ恐かったのに
その言葉で私は
顔をあげて剛を見た。

⏰:07/02/21 16:19 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#427 [can]
 
>>425無理です
ごめんなさい

⏰:07/02/21 16:19 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#428 [can]
 
莉奈『…耕ちゃん?』

剛『そう。俺さぁ
耕太と同じクラスで
しかも莉奈と同じ施設』

莉奈『嘘…』

自分でも心臓が
尋常じゃない早さで
動いてるのがわかる。

だけど体が動かない。

驚きすぎると
固まっちゃうって
本当なんだね。

⏰:07/02/21 16:23 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#429 [can]
 
剛『驚きすぎ』

少し微笑んで
剛が頭を撫でた。

莉奈『…もしかして
つー君?』

剛『思い出してくれた?
…りーちゃん』

何でかな?

涙が出てきたよ。

⏰:07/02/21 16:25 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#430 [can]
 
剛『耕ちゃん耕ちゃん
って毎日俺に
ぼやいてたよね』

莉奈『…うん』

剛『そのたびに
俺は莉奈の頭撫でて
慰めてあげたよね』

莉奈『…うん』

剛『思い出してくれた?』

莉奈『うん!
忘れててごめん』

⏰:07/02/21 16:27 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#431 [can]
 
剛『別にいいよ。
思い出してくれたんなら』

剛は笑ってくれた。

莉奈『つー君…
整形した?』

剛『バカ!痩せたの!』

莉奈『だからか…
昔は丸かったのに』

剛『うっさいよ』

⏰:07/02/21 16:29 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#432 [can]
 
二人は笑い合った。

剛『ほら!泣くな!
化粧落ちますよ〜』

莉奈『だって…
ビックリしたのと
嬉しいので
混乱しちゃって…』

剛『…そっかそっか』

剛は自分の服の袖で
私の涙を拭いてくれた。

⏰:07/02/21 16:34 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#433 [can]
 
剛『莉奈は
相変わらずガリガリだな』

莉奈『つー君こそ…
昔はプニプニだったのに』

剛『それは
禁句ワードだよ』

莉奈『アハハッ』

昔みたいに笑える。

つー君の笑顔は安心する。

⏰:07/02/21 16:37 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#434 [can]
 
―――

莉奈が施設に入った時
剛はもう施設にいた。

莉奈は剛になついて
毎日一緒だった。

施設の園長先生は
兄妹みたいねって
いつも言ってくれた。

私が施設を出る時
剛は泣いてくれた。

⏰:07/02/21 16:39 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#435 [can]
 
中3だった剛。

私のために泣いてくれた。

そして
中学が一緒だと気付いた時
私は昔のように
剛に頼りっぱなしで
中学生活を送った。

剛に耕太の事を相談して
よく連絡は取っていた。

⏰:07/02/21 16:42 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#436 [can]
 
だけど
卒業してからは
連絡が取れなくて…

そして今
ようやく再び巡り逢えた。

生き別れたお兄ちゃん
とでも言っても
過言ではないくらい
私は嬉しかった。

痩せてかっこよくなった
つー君。

⏰:07/02/21 16:43 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#437 [can]
 
安心感で
いっぱいだよ。

莉奈『でもどうして
私を騙してたの?
つー君なら最初に
言ってくれればいいのに』

剛『それはただ
りーちゃんを試しただけ』

莉奈『もう!
それとその呼び方
恥ずかしいです』

⏰:07/02/21 16:45 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#438 [can]
 
剛『それを言うなら
つー君も恥ずかしい』

莉奈『つー君は
つー君じゃん』

剛『まぁいっか』

莉奈『うん!
てか…何で急に
暴露してくれる気に
なったの?』

⏰:07/02/21 16:47 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#439 [can]
 
剛『もぉ隠すのが
嫌になったから…
全部言おうと思って』

莉奈『そっか…
ありがとね。
何かすごく安心したし
会えてよかった!
すごい嬉しい!』

剛『俺も嬉しい。
…でもまだ全部
言ってないんだ』

⏰:07/02/21 16:49 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#440 [can]
 
莉奈『何?』

剛『莉奈の事
好きになっちゃった』

莉奈『…え』

剛『妹みたいだから
好きとかじゃなくて
女として好き』

莉奈『…え?…っと』

また混乱してきた。

頭が付いていかないよ。

⏰:07/02/21 16:54 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#441 [can]
 
剛の顔が近づいてきた。

私…つー君とキスするの?

…嫌だ。

莉奈『いや!』

そう言って
首を横に向けた。

剛『冗談だよ…ごめん』

頭をポンポンって
撫でてくれた。

⏰:07/02/21 16:58 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#442 [can]
 
莉奈『つー君が
私を好きだなんて
信じられないよ』

剛『俺も信じらんない。
いつの間にか
好きになってた』

莉奈『私はつー君の事
男としては見れない』

剛『…そっか』

莉奈『ごめんね』

⏰:07/02/21 17:00 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#443 [can]
 
剛『ん…でも俺は
諦めないから。
考え変わったら
いつでも連絡して』

莉奈『…うん。
じゃあ帰るね』

ドアを開けようとしたら
剛が私の髪の毛に
キスをした。

莉奈『つー君…』

⏰:07/02/21 17:01 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#444 [can]
 
剛の姿を見ると
切なくなった。

愛おしそうに
私の髪の毛にキスをする。

髪の毛から唇を離し
小さい声で呟いた。

剛『まじで好きだから…
また連絡してね』

私は頷いて車を出た。

⏰:07/02/21 17:03 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#445 [can]
 
―――


神様。

あなたは本当に
いるのであれば
私はあなたを恨みます。

タイミングが
悪すぎます。

私を苦しめないで。

⏰:07/02/21 17:05 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#446 [can]
 
―――

剛に告白された次の日
晃にも告白された。

…もう疲れた。

一気に皆が私を
好きになってくれた。

嬉しいけど辛いの。

皆失いたくない。

皆大切な人だから。

⏰:07/02/21 17:07 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#447 [can]
 
夏美『莉奈を
幸せにしてくれる人を
選びなよ』

莉奈『うん』

亜由美『耕ちゃんの時
みたいな気持ちには
誰にもならないの?』

莉奈『…わかんない』

女三人の緊急会議。

二人共
親身になってくれる。

⏰:07/02/21 17:10 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#448 [can]
 
ボーイ『莉奈さーん。
お願いしまーす』

莉奈『…はい』

もっと二人に
たくさん相談したいのに
仕事は待ってくれない。

私は楽屋に向かった。

司『お疲れ様です!』

何も知らない司は
いつもの笑顔で
接してくれる。

⏰:07/02/21 17:13 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#449 [can]
 
司に案内されて
楽屋に向かう。

司『それじゃ
また後で迎えに来ます』

…この笑顔に
いつも癒される。

莉奈『待って。
楽屋入ってって』

司『え?』

不思議そうな顔をした司を
私は無理矢理連れ込んだ。

⏰:07/02/21 17:14 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#450 [我輩は匿名である]
>>400-450

⏰:07/02/21 21:53 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#451 [can]
 
>>450ありがとう

⏰:07/02/21 22:51 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#452 [can]
 
司『それじゃあ…
失礼します』

莉奈『うん』

司がペコペコしながら
楽屋に入って来た。

司『あの…
どうかしたんですか?』

莉奈『司…笑って』

司『え?』

莉奈『笑えってば』

⏰:07/02/21 22:53 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#453 [can]
 
さすがの司も
いきなりの言葉に
戸惑っていた。

莉奈『笑わないと
もぉ口聞かない』

司『えぇ!?』

莉奈『…嘘だよ』

司『なんだ…』

単純な司は
嬉しそうに笑ってくれた。

⏰:07/02/21 22:55 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#454 [can]
 
…その笑顔。

その汚れを知らない笑顔に
私は癒されるの。

莉奈『司さぁ
今日仕事終わったら暇?』

司『え?…あ、はい』

莉奈『じゃあ
コンビニで待ってて?
話あるんだ』

司『わかりました』

⏰:07/02/21 22:56 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#455 [can]
 
戸惑いながらも
微笑む司が好き。

…恋じゃないよ?

でも…
この気持ちが
恋じゃないなら
一体何なんだろう?

司に会えるのが
嬉しい。

仕事だって
いつも以上に頑張れる。

⏰:07/02/21 22:58 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#456 [can]
 
―――

莉奈『お待たせ』

司『いえ』

仕事も終わり
私はコンビニに来ていた。

すでに司は
待っていた。

莉奈『今日も原付き?』

司『はい。毎日です』

私服の司を見るのは
2度目。

すごく心がキュッとなる。

⏰:07/02/21 22:59 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#457 [can]
 
>>456
ミスったぁ
かなりショック

⏰:07/02/21 23:00 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#458 []
>>300
>>400

⏰:07/02/22 02:17 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#459 []
>>300-500

⏰:07/02/22 02:18 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#460 []

お疲れ様です
更新楽しみに待ってますね
応援してます(∀`)

⏰:07/02/22 10:09 📱:D902i 🆔:☆☆☆


#461 [can]
 
>>458
>>459
>>460
どうもありがとう

⏰:07/02/22 12:22 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#462 [can]
 
莉奈『近くの
ファミレスでも
行こっか』

司『はい』

近くと言っても
15分程歩かないと
行けない距離。

司は原付きの
エンジンをかけて
笑顔で言った。

司『後ろ乗って下さい』

⏰:07/02/22 12:24 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#463 [can]
 
莉奈『…え?』

司『原付き押して歩くの
って結構キツいんっすよ』

莉奈『そうなんだ…』

司『だから乗って下さい』

莉奈『え…でも』

司『見つかったら
見つかった時の事!』

莉奈『…うん』

⏰:07/02/22 12:25 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#464 [can]
 
もし警察に見つかると
もちろん捕まる。

私なんかのせいで
司に迷惑かけたくないのに
司は
笑顔で受け止めてくれる。

原付きの後ろに乗るなんて
何年ぶりだろう…

すごくドキドキする。

⏰:07/02/22 12:27 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#465 [can]
 
司『はい』

そう言って
私の頭にヘルメットを乗せた。

莉奈『え?二つあるの?』

司『ないですよ〜
俺なら大丈夫だから』

莉奈『本当に?』

司『はい…じゃあ
ちゃんとつかまってて
下さいね〜
飛ばしますよ〜』

⏰:07/02/22 12:28 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#466 [can]
 
そして原付きが
走り出した。

このドキドキ感や
風の冷たさ、
なびく髪の毛。

そして
司の背中の温もり。

何だか…ニヤけちゃうよ。

ブレーキをかけるたびに
司にコツンっとぶつかる。

司は決まって
『落ちないでね』
って言う。

⏰:07/02/22 12:31 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#467 [can]
 
15分はあっという間で
すぐに到着した。

もっと遠くの
ファミレスにしたら
よかったな〜…なんて
思ったりもした。

それほど司と居る事が
楽しくて嬉しかった。

⏰:07/02/22 12:32 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#468 [can]
 
店員『いらっしゃいませ。
何名様ですか?』

莉奈『二人』

店員『おタバコは?』

司『吸います』

…ん?

店員『それでは
こちらの席どうぞ』

テーブルについて
私は真っ先に
司に問い掛けた。

⏰:07/02/22 12:34 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#469 [can]
 
莉奈『司って
タバコ吸うんだね』

司『あ〜はい。
中1からヤバイぐらい
ヘビースモーカーです』

そうやって笑う司…
タバコは似合わないのに。

莉奈『私も中2ぐらいから
吸い出しちゃって…
なかなか辞めれないよね』

⏰:07/02/22 12:35 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#470 [can]
 
司『わかります。
俺も何度か辞めようと
したんだけど…』

莉奈『女の子で
タバコってさぁ
…イメージ悪いよね?』

司『まぁ人それぞれ
ですからね。俺は
気にしませんけどね』

⏰:07/02/22 12:38 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#471 [can]
 
莉奈『そっか…
あ、何食べる?
私おごるよ』

司『え?いいですよ』

莉奈『私が誘ったんだから
私がおごるのは
当たり前じゃんか』

司『それじゃあ
お言葉に甘えて…
たくさん
頼んでいいですか?』

⏰:07/02/22 12:40 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#472 [can]
 
…反則だよ。

そんな無邪気な笑顔は
私に見せちゃだめ。

胸が苦しくなる。

莉奈『もちろん!
食い盛りだもんね』

司『やった〜
ありがとうございます』

幼稚園児みたいに
無邪気に笑う司。

⏰:07/02/22 12:42 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#473 [can]
 
店員がオーダーを
取りに来て
司は三品ぐらい
頼んでいた。

司『俺は以上で!
莉奈さんは?』

莉奈『私はグラタンと
アイスティー下さい』

店員『かしこまりました』

⏰:07/02/22 12:44 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#474 [can]
 
しばらくして
料理が届く。

司は美味しそうに食べる。

司『それより話って?』

莉奈『あ…うん。
あのね?相談なんだけど』

司『俺でよければ
全部聞きますよ』

私はその言葉に頼って
司に全て話した。

⏰:07/02/22 12:47 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#475 [can]
 
亜由美にも
なかなか言えなかった事も
司になら言える。

知らない間に
私は司の事
すごく信頼してたんだ。

司は食べる手を止めて
呆然と聞いていた。

たまに相槌をくれて
真剣な目で
私を見てくれる。

⏰:07/02/22 12:48 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#476 [can]
 
莉奈『…どうしたらいいか
自分でもわかんないの。
晃も剛もすごく
私の事理解してくれてて
二人共大事なの』

司『俺だって…
莉奈さんの理解者です』

莉奈『わかってるよ。
だから司に相談
してるの』

⏰:07/02/22 12:50 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#477 [can]
 
司『そういう意味じゃ
なくって、
俺も莉奈さんの事
好きですよ』

莉奈『…え?』

司『悩み事増やすようで
悪いけど俺だって
莉奈さんが好きです』

司のそんな顔
見た事ないよ。

⏰:07/02/22 12:51 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#478 [can]
 
いつの笑顔とは
また違う魅力がある
真剣な顔。

莉奈『…冗談でしょ?』

司『本気です。
例え莉奈さんが
剛さんか晃さんの
どっちかを選んでも
俺は莉奈さんが
幸せならいいです』

⏰:07/02/22 12:53 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#479 [can]
 
そんな事言わないで。

視界がぼんやりと
潤んでいく。

涙が溢れそうだよ。

莉奈『よく考えるから
返事は待ってね』

剛にも晃にも言った言葉。

本当は
考えれば考える程
辛くなるから
あまり考えたくない。

⏰:07/02/22 12:55 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#480 [.勍]{ナオ}[。∠゚笑[◆Tak1HcGUW6]
頑張ってイ

⏰:07/02/22 12:55 📱:auTS3A 🆔:☆☆☆


#481 [can]
 
―――

剛の告白

晃の告白

司の告白

どうすればいい?

皆大切。

前みたいに
体だけの関係じゃ
ダメなの?

私はそれで十分
心が満たされたよ?

…どうしていいのか
わかんないよ。

⏰:07/02/22 12:56 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#482 [can]
 
>>480ありがとう

⏰:07/02/22 12:57 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#483 [can]
 
あなたならどうする?

⏰:07/02/22 13:00 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#484 [can]
 
小さい頃から
兄妹のように育って
私の事
1番知ってくれてる人。

私を1番
ドキドキさせてくれて
彼女と別れてまで
私を好きだと
言ってくれる人。

年下だけど
頼りがいがあって
笑顔が素敵で
すごく癒してくれる人。

⏰:07/02/22 13:02 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#485 [can]
 
三人が
一つになればいいのに。

⏰:07/02/22 13:03 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#486 [can]
 
私はね
【愛】を知らないの。

愛されてるって言う物が
どんなものかわからない。

耕太を好きになった時も
【愛】を知りたくて
人を好きになりたくて
少し
無理矢理だったのかも。

⏰:07/02/22 13:05 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#487 [can]
 
誰も傷つけたくない。

私は傷ついてもいい。

亜由美や夏美サン、
晃、剛、そして司。

みんな大事なの。

傷つけたくないの。

だからごめん。

…私の気持ちわかってね?

⏰:07/02/22 13:07 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#488 [can]
 
―――

ある朝
莉奈は消えた。

莉奈の部屋は
いつもと変わらない
可愛らしい部屋。

だけど莉奈はいない。

変わりに紙が一枚
机にあっただけ。

⏰:07/02/22 13:09 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#489 [can]
 
皆の事
すごく大事だから。
 

⏰:07/02/22 13:09 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#490 [can]
 
たくさんの意味のこもった
その紙は
亜由美が持っている。

亜由美は
裏切られた気持ちより
莉奈の気持ちに
気付いてあげられなかった
気持ちの方が強かった。

⏰:07/02/22 13:11 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#491 [can]
 
―――

数年後。

亜由美は裕也と
街にくりだしていた。

付き合う事はない二人。

でも恋人みたいに
仲がよかった。

二人は
交差点で信号待ちを
している時、
同じ信号待ちしていた
一人の男が
電話相手にこう言った。

⏰:07/02/22 13:13 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#492 [can]
 
男『おぉ!りな!
最近連絡くれないから
心配だったんだよ〜…
え?そうなの?
じゃあまた飛行機乗って
そっち行くわ』

亜由美『…りな?』

隣にいた亜由美は
その言葉に反応し
男を見た。

⏰:07/02/22 13:15 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#493 [can]
 
裕也『亜由美〜
青だぞ。行こう』

亜由美は
男に話し掛けようとしたが
裕也に手を引っ張っられ
男は人込みの中に消えた。

⏰:07/02/22 13:18 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#494 [can]
 
そう。

その男は内藤。

電話の相手は…

内藤『今どんな仕事
してんだよ!?』

『ゆっくりと脱いで
じらして脱いで
いやらしく脱ぐ店!
それが私の仕事』

―――END―――

⏰:07/02/22 13:19 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#495 [リエ]
お疲れ様でしたぁ
すっごく面白かったですッ
ストーリーもしっかりしてて、読みやすかったです
ほんとにお疲れ様でした
2作目とか書かないんですか
もし、書くなら頑張って下さいねッ(`・・´)

⏰:07/02/22 14:35 📱:F901iC 🆔:☆☆☆


#496 [我輩は匿名である]
>>450-500

⏰:07/02/22 16:55 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#497 [Emi]
いつもいつもドキドキして読んでました
とてもリアルでした
感動しました。最後は胸が痛かったけど…
すごくおもしろかったです

⏰:07/02/22 16:57 📱:D702i 🆔:☆☆☆


#498 [can]
 
>>495
ありがとう
二作目書こうか
考え中なんだ〜

何かリクありますか?
(笑)

>>496どうも

>>497ありがとう
そう言われると
頑張った甲斐あるカモ
(笑)

⏰:07/02/22 17:01 📱:SH901iC 🆔:☆☆☆


#499 [まぁ]
お疲れ様でした(*′ω`)ここ最近、この小説に気付き釘づけでした
読みやすくてとてもよかったです

⏰:07/02/22 17:18 📱:SH902i 🆔:☆☆☆


#500 [華]
しちゃって残念だけどメッチャ楽しかったですコレカラも応援してるので頑張って下さいッ

⏰:07/02/22 17:31 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


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