あなたの願望叶えます
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#648 [ぱいん]

「嫌だったの…
 あいつに触られるの。
 だから…」

「わかったから。
 落ち着いて」

「…嫌だった」

「うん」

「あなた以外の人に
 触れられるのが」

⏰:08/01/11 04:56 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#649 [ぱいん]

俺は思わず
からだを離し
叶羽の顔を見た。

「抵抗したけど
 ダメだった。
 ごめんなさい…」

「謝まらなくていい。
 叶羽が悪いんじゃない」

俺はさっきよりも強く
叶羽を抱きしめた。

⏰:08/01/11 04:59 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#650 [ぱいん]

悪いのはあいつだ。

俺は自分の
したことも忘れ
怒りに震えた。

「あたしのこと
 嫌いになった?」

「なってないよ」

「怒った?」

⏰:08/01/11 05:02 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#651 [ぱいん]

「怒ってないよ」

俺が答えると
叶羽はからだを離し
俺の顔を見つめて

「でもすごく
 恐い顔してる」

と笑った。

⏰:08/01/11 05:04 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#652 [ぱいん]

その日は
何もしなかった。

痣だらけの
叶羽を抱く気に
なれなかった。

嫌いになったから
じゃない。

むしろ俺は
叶羽を愛していた。

⏰:08/01/11 05:06 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#653 [ぱいん]

帰りぎわに
叶羽が俺に言った。

「名前…
 聞いてもいい?」

その時になって
叶羽が俺の名前を
知らないことに
気づいた。

「圭太」

俺は答えた。

⏰:08/01/11 05:09 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#654 [ぱいん]

それを聞き叶羽は

「やっと携帯に
 あなたの名前を
 登録できる」

と、笑った。

「今まで何て
 登録してたの?」

俺が聞くと
叶羽はもう一度笑い

⏰:08/01/11 05:11 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#655 [ぱいん]

「内緒」

と、子供みたいな
顔をした。

和やかな時間は
すぐに過ぎ
俺はまた一人になった。

指定された時間まで
24時間を切っていた。

⏰:08/01/11 05:13 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#656 [ぱいん]

次の日の夜
再びあのマンションに
足を踏み入れた俺は
ベッドに横たわる
男の姿を見た。

「薬を使ったので
 あと一時間は
 目を覚ましません」

この間の男が言った。

⏰:08/01/11 05:20 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


#657 [ぱいん]

「終わったら
 連絡して下さい」

「あぁ」

「それからこれ
 頼まれていた物です」

そう言うと男は
ビニールに入った
携帯を取り出した。

⏰:08/01/11 05:21 📱:D905i 🆔:HJjw9UJk


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