あなたの願望叶えます
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#614 [ぱいん]

嫌がられるかと
思ったが
意外にも叶羽は
俺のからだを
抱きしめ返してきた。

震える小さな肩を
抱きながら
俺は叶羽を
愛おしく思った。

⏰:08/01/10 22:34 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#615 [ぱいん]

加奈子と結婚して以来
誰かにこんな
感情を抱いたのは
初めてだった。

「………て」

俺の腕の中で
叶羽が小さく言った。

「えっ?」
「忘れさせて」

⏰:08/01/10 22:36 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#616 [ぱいん]

叶羽の言葉に
俺は何も
考えられなくなった。

夢中で叶羽の
服を脱がし
からだ中を愛撫した。

狭い車内では
うまく動けなかったが
それが逆に
叶羽と俺のからだを
密着させた。

⏰:08/01/10 22:39 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#617 [ぱいん]

叶羽のからだが
十分に濡れたことを
確認してから
俺は叶羽の中に入った。

すぐには動かず
叶羽の顔を見つめ
何度もキスした。

いい歳をして
キスだけで
イきそうだった。

⏰:08/01/10 22:41 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#618 [ぱいん]

腰を動かすと
叶羽が舌を絡めながら
甘い吐息を吐いた。

優しく抱いて
やりたいのに
出来なかった。

あの甘い声を聞き
小さな乳房に触れ
この中に入った奴が
いると思うと
怒りが収まらず
腰の動きは
早くなる一方だった。

⏰:08/01/10 22:47 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#619 [ぱいん]

優しく出来ないかわりに
俺は叶羽のからだを
抱きしめながら果てた。

「何で俺なの?」

俺は頭に浮かんだ
疑問を口にした。

「俺も叶羽に
 酷いことしたのに…」

⏰:08/01/10 22:52 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#620 [ぱいん]

それどころか
今の叶羽の状況は
明らかに俺のせいだ。

「あなたは…
 優しかったから」

叶羽の言葉に
耳を疑った。

「優しい?俺が?」

⏰:08/01/10 22:55 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#621 [ぱいん]

叶羽は小さく微笑み

「この前もハンカチ
 貸してくれた」

と言った。

泣いていた叶羽に
ハンカチを
渡したことなど
叶羽に言われるまで
忘れていた。

⏰:08/01/10 22:57 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#622 [ぱいん]

思い出すのはいつも
どんな風に
叶羽が感じたかと
泣き顔ばかりだった。

「いじめられてるんです
 あたし…」

「えっ?」

「先生も見てるだけだし
 誰も助けてくれない」

⏰:08/01/10 22:59 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#623 [ぱいん]

叶羽は言った。

「あたしに優しくして
 くれたのはあなただけ」

だと。

俺はもう一度
叶羽に誓った。

「俺が守ってやる」

⏰:08/01/10 23:02 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#624 [ぱいん]

叶羽を駅まで送り
家に帰ると
加奈子の姿がなかった。

子供部屋を覗くと
子供たちは二人とも
よく眠っている。

不思議に思いながら
寝室へ行くと
俺の部屋から
明かりが漏れていた。

⏰:08/01/10 23:11 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#625 [ぱいん]

ドアを開けると
加奈子が床に
テレビの前で
座り込んでいた。

画面に映っているのは
俺と叶羽だった。

隠していたはずの
痴漢した時のビデオを
加奈子は見ていた。

⏰:08/01/10 23:14 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#626 [ぱいん]

「これ…
 あなたよね…?」

俺に背を向けたまま
加奈子は言った。

俺は無言で
ビデオを止めた。

虚ろな目で
俺の行動を追っていた
加奈子が突然
喚き始めた。

⏰:08/01/10 23:18 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#627 [ぱいん]

「何かの間違いよね?
 あたなはこんなこと
 痴漢なんて
 しないわよね?」

俺の胸ぐらを掴み
泣きわめく
加奈子を見ても
めんどくさいという
感情しか湧かなかった。

⏰:08/01/10 23:21 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#628 [ぱいん]

加奈子の手を
振り払うと
そのまま家を出た。

行くあてもなく
車を走らせ
目についた満喫に入り
あのサイトを開いた。

記載された番号を
メモすると
車に戻り電話をかけた。

⏰:08/01/10 23:24 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#629 [ぱいん]

「金さえ出せば
 何でもできるのか?」

俺は聞いた。

「こちらに被害が
 及ばない範囲でしたら」

相手は言葉を濁した。

⏰:08/01/10 23:26 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#630 [ぱいん]

遠回しに聞いても
仕方ないので
俺は言った。

「殺人の補助は
 できるのか?」

一瞬相手が
躊躇ったのがわかった。

「一度こちらに来て
 話をしましょう」

⏰:08/01/10 23:28 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#631 [ぱいん]

相手に言われるまま
俺は指定された
マンションに向かった。

部屋のチャイムを
鳴らすと
すぐに男が出てきた。

「どうぞ」

言われるまま
中に入った俺は
室内の異様な雰囲気に
言葉を失った。

⏰:08/01/10 23:31 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#632 [ぱいん]

何だか息苦しい
感じがするのは
窓がないからだろう。

「話の続きですが…」

男は立ったまま
話始めた。

部屋にはベッドが
一つだけ置いてあるが
座りたいと思えず
俺も立っていた。

⏰:08/01/10 23:33 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#633 [ぱいん]

「この部屋は
 監禁用に私どもが
 借りている部屋です」

男は落ち着いた声で
説明を続ける。

「相手を拉致し
 この部屋に
 つれてくることは
 可能です」

⏰:08/01/10 23:37 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#634 [ぱいん]

「わかっている。
 直接手を下すのは俺だ」

「問題はその後です」

「そうだな…」

「そこでこれを
 使って頂ければ
 後の処理も
 こちらでやります」

⏰:08/01/10 23:40 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#635 [ぱいん]

そう言って
そばにあった紙袋から
男が取り出したのは
コンクリートでできた
煉瓦だった。

どこにでもある
灰色の煉瓦。

「殴るのは一度。
 後頭部にして下さい」

⏰:08/01/10 23:42 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#636 [ぱいん]

「転けて頭を打った
 事故死にでも
 見せかけるつもりか?」

「その通りです。
 あなたは頭がいい」

誉められても
嬉しくはなかった。

「このタイプの煉瓦が
 置いてある場所は
 すでに調べが
 ついてあります」

⏰:08/01/10 23:45 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#637 [ぱいん]

まるで前にも
同じやり方で
殺人の補助をしたような
口振りだった。

「もちろん
 生死の確認は
 きちんとやります」

俺は息を飲んだ。

⏰:08/01/10 23:47 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


#638 [ぱいん]

後は俺が
決断を下すだけだ。

万が一
捕まるようなことに
なっても
どうせ俺には
帰る家もない。

俺はその場で
依頼を決めた。

⏰:08/01/10 23:51 📱:D905i 🆔:jEKkaVJA


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