…キコエナイ歌声…
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#343 [三ッ葉
]
麻「あ……っそ。」
どうでも良いように言う。
詩音がただたんに美和の事を呼ぶだけでも
胸がしめつけられる。
悔しい。
格好わりぃけど
……………嫉妬。
麻「俺、行くわ。」
腰をさっと起こした。
詩「美和を捜しに?」
麻「………当たり前。」
:07/07/31 15:40
:N902i
:☆☆☆
#344 [三ッ葉
]
〜ミ ワ〜
小さな山の上にある墓地から見える空はすっかり暗くなっていた。
暗くて静かな空間には私のすすり泣く音しか聞こえない――…。
お母さんの代わりに
私がいなくなれば良かったのに――…
そしたら麻人に
迷惑かける事にならなかった……
こんなに辛い思いしなくて良かったのに――…。
:07/08/01 02:32
:N902i
:☆☆☆
#345 [三ッ葉
]
私の気持ちは底を知らない海の様に沈む一方……。
美「………ッ…」
目から大きな一粒の
涙がこぼれ落ちた。
麻人、お母さん……
私は傍にいない方が良かったね。
恐い…恐いよ。
私の傍にいることで
麻人もいつかいなくなってしまうかもしれない。
体が小刻みに震える
:07/08/01 02:37
:N902i
:☆☆☆
#346 [三ッ葉
]
フワッ
美「……ッ…!?」
そんな冷えた体が急に暖かい何かに包まれた。
麻「………ッ美和。
どんだけ捜したと思ってんだよ。
捜してもいっこも携帯つながんねぇし、まじ心臓止まりそうになった――…」
振り向く前に声がして気付く。
後ろからきつく抱き締めたのは、麻人。
少し怒った声混じりの声が、耳に入った途端
涙腺が切れたように自然と涙が溢れだした。
:07/08/01 02:46
:N902i
:☆☆☆
#347 [三ッ葉
]
麻「…ハッ……ずっと傍にいてやるから…って言っただろ?俺の前からいなくなんなよ。……てか、
傍にいたいんだよ、お前の。」
荒い息をかきわけながら麻人が喋る。
麻人はいつも私を捜し出してくれるね。
どんな時も走ってきてくれるね。
麻人……あなたは
優しすぎるんだよ?
スッ
麻人がしゃがみこんでいる私の体から離れて、静かに立ち上がった。
そして
片手をそっと墓石に置いた。
:07/08/01 02:55
:N902i
:☆☆☆
#348 [三ッ葉
]
しばらくの間、沈黙がつのる。
突然、墓石に触れている麻人の手から薄白い光が体全体に広がっていく。
その光景に驚くばかりであった。
……麻人?
心配になり、麻人の手をぎゅっと力を込めて掴んだ。
その時――…
麻「……わ」
麻人の唇が小さく動く。
:07/08/01 02:59
:N902i
:☆☆☆
#349 [三ッ葉
]
麻「……み…わ」
麻人が私の名を呼ぶ。
…………ッ!?
私は思わず息を飲んだ。
だって
麻人の傍に紛れもなくお母さんが立っているから。
でもそれは薄白くて、
きっと幻影なんだ――…
"お…お母さん?"
:07/08/03 14:58
:N902i
:☆☆☆
#350 [三ッ葉
]
麻「美和……もぅ泣かないで――…」
麻人の声がお母さんの声に染まっていく。
麻人が私の隣にしゃがみこむのと同時に、お母さんの幻影も同じように動く。
涙がこぼれる。
"本当にお母さんなの?"
私はくしゃくしゃな顔を見せながら、問い掛けた。
お母さんは優しく目を細めて頷いた。
:07/08/03 15:03
:N902i
:☆☆☆
#351 [三ッ葉
]
"ご…ごめんなさいっ"
私は深く頭を下げた。
冷たいコンクリート面に涙が落ちてシミをつくった。
麻「美和、顔をあげて?
もぅ謝らなくていいの――…」
私は首を数回横に振った。
すると
麻人の手によって顔があがる。
:07/08/03 15:07
:N902i
:☆☆☆
#352 [三ッ葉
]
麻「あのね、お母さんは美和の事恨んだりなんかしてない。
むしろ嬉しかったの。
大事な美和をしっかりと守れたんだもの――…。
もし美和が死んじゃってたら、お母さん生きていられない――…」
お母さんの言葉一つ一つが胸にしみ込んでいく。
"お母さん、本当にごめんなさい……。"
私は謝る事しかできない。
お母さんの幻影が私の頬に手を添えて、人差し指を目下に滑らせ、涙を拭った。
:07/08/03 15:15
:N902i
:☆☆☆
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