先生とあたし
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#101 [七瀬]
こんなに幸せを
体中で実感
できるなんて
あたし今‥
きっと世界で
一番幸せだよ
何て言ったら
カズは笑って
言ったんだ
幸来が世界だったら
俺は宇宙一
幸せだよ、今
:07/03/14 23:45 :N702iD :fD4wDHl.
#102 [七瀬]
そんな子ども
みたいなカズが
可愛くて
可愛くて
あたし思わず
頭撫でちゃった
じゃあ無邪気に
怒ってさ
こんな幸せが
ずっとずーっと
続きますように
って空に
願ったのに
ねぇ?
:07/03/14 23:48 :N702iD :fD4wDHl.
#103 [七瀬]
ねぇ‥
何でなんだろ
今から海行く
約束して
あたしたちは
今からまた
さんにんで幸せ
なる予定なのに
また
また
また
嫌な予感が
してそれが
的中したんだ
携帯を見る
着信‥一件
:07/03/14 23:56 :N702iD :fD4wDHl.
#104 [七瀬]
「ちょっと待って
車止めて」
カズは近くの
コンビニの駐車場
で車を止めた
「どした?」
あたしは返事せず
電話をかけ直す
やだ‥
手が震える
「あ‥沢口さん
早く来て下さい」
:07/03/15 00:06 :N702iD :eW5BPDuA
#105 [七瀬]
明らかに
息荒い
慌ただしい
あたしは
「カズ早く
病院行って」
と叫んだ
幸来はまだまだ
気付いていない
生理がきてない
ことに
カズは車の
スピードをあげる
早く早く
と祈るばかりだった
:07/03/15 00:09 :N702iD :eW5BPDuA
#106 [ゆなていん]
:07/03/15 00:46 :N901iS :Nnct0wiQ
#107 [七瀬]
ゆなていん
来てくれたんだ
うまく書ける自信
ないけど
来てくれたから
あと少し更新
するねッ
:07/03/15 00:53 :N702iD :eW5BPDuA
#108 [七瀬]
「早く‥早く」
思わず口に出る
あたしは
焦っていた
やっぱり人間て
自分が一番
可愛いのかな
優が言ってた
ことばが頭を
駆け巡る
夜中だったこと
もありすでに
電気が消えていた
:07/03/15 00:56 :N702iD :eW5BPDuA
#109 [七瀬]
裏口から入る
しんと静まり
返っている
いつ来ても
夜の病院は
不気味だ
何て今はそんな
こと考える
ヒマもない
ふたりは優の
病室まで行った
優
誰もいない
どこにいるの?
:07/03/15 01:00 :N702iD :eW5BPDuA
#110 [七瀬]
ナースステーション
に向かおうとした
とき看護士さんに
すれ違った
「あ‥来てくれた」
ふたりは
へんな部屋に
連れていかれた
「優は?」
って何回も
聞くけど
何も答えて
けれない
:07/03/15 01:08 :N702iD :eW5BPDuA
#111 [まー汰]
:07/03/15 15:11 :F903i :PoUBD8Nw
#112 [我輩は匿名である]
あげ(ノ∀`)
:07/03/16 19:31 :P901i :5rgM7YcU
#113 [我輩は匿名である]
てかさぁ書いてほしいな
:07/03/17 09:22 :N901iC :R.ovm2W2
#114 [我輩は匿名である]
なんでかかないわけ
ペースがあるとおもうけどかいてくれない
てかなんかコメントくらいいれなよ
:07/03/17 23:23 :N902iS :BPQl5xHQ
#115 [ゆなていん]
そンなゆーなら自分で考えて書いてみろ
あ
人けなすコトしかできン人にわこのことばの意味も理解できんかあー
ぷ
ゴメンねー藁*゚
七瀬ふあLIと
:07/03/18 00:03 :N901iS :5F768FAU
#116 [七瀬]
更新できなくて
すいません‥
携帯壊れてしまって
来れませんでした
それと風邪引いて
しまって‥
今やっと回復したので
今日から更新させて
いただきます
:07/03/18 05:52 :SH700i :XA4N9yWk
#117 [七瀬]
上の七瀬です
壊れたから
友だちに借りました
:07/03/18 05:55 :SH700i :XA4N9yWk
#118 [我輩は匿名である]
115文章書くとき[は]を[わ]って書くほうが頭確実に弱いよね
:07/03/18 07:58 :N902iS :sVliuN62
#119 [七瀬]
あたしがいうのも
おかしいですが
メールの打ち方なんて
それぞれだと思います
出しゃばったこと
言ってすいません
少し更新させて
いただきます
:07/03/18 08:13 :SH700i :XA4N9yWk
#120 [七瀬]
:07/03/18 08:18 :SH700i :XA4N9yWk
#121 [七瀬]
優の身に何かあった
のは確実だった
薄ぐらい部屋に,
ふたりは入る
担当の先生が何か
言いたそうに
だけど何か
悲しげな顔をし
座っている
:07/03/18 08:23 :SH700i :XA4N9yWk
#122 [我輩は匿名である]
>>114>>118あのさーわざわざ叩かれにきたわけ?本当はこーゆー言葉よくないケド正直おまえバカだよ
「は」だよとか今「わ」使ッてるヤツたくさンいるし
主の気持ちわかッてやれよ
おまえ相当心狭いよ
:07/03/18 08:23 :P901i :T55BsC3E
#123 [七瀬]
「先生‥優に何か
あったんですか?」
不安を抑え切れず
幸来が口を開く
「まぁ,座って下さい」
沢口と幸来はソファー
に腰掛けた
手を繋いでいるふたり
大丈夫とふたりで
言い聞かせるように
:07/03/18 08:28 :SH700i :XA4N9yWk
#124 [七瀬]
匿名さん
ありがとうございます
:07/03/18 08:31 :SH700i :XA4N9yWk
#125 [七瀬]
何か妙な空気が流れる
緊張するよ
沢口と繋いでる手が
汗ばんでいる
震えている
:07/03/18 08:35 :SH700i :XA4N9yWk
#126 [七瀬]
泣いても泣いても
止まらない涙
とめどなく溢れてくる
何で優なの
何であたしじゃないの
沢口の胸板を叩きながら
泣き叫ぶ幸来
:07/03/18 08:37 :SH700i :XA4N9yWk
#127 [七瀬]
看護士さんに何を
言われても全く
耳に入ってこない
落ち着けよ、沢口の
一言でようやく
叩くのをやめた
先生が憎いんじゃない
何もできない自分が憎い
:07/03/18 08:40 :SH700i :XA4N9yWk
#128 [七瀬]
つい数分前
部屋からでてきた
幸来と沢口
先生のことばが
頭から離れない
優君は悪性のがんです
:07/03/18 08:42 :SH700i :XA4N9yWk
#129 [七瀬]
腫瘍ができてたん
だって‥腰に
だから痛がってたらしい
先生に直るんですか?
って聞いたら
黙って何も言わなかった
優に会いたい
少しでもそばにいたい
沢口も同じだろう
だけど「仕事行ってくる」
:07/03/18 08:53 :SH700i :XA4N9yWk
#130 [七瀬]
辛いにいつもいつも
笑顔で生徒に接してる
っていつか舞に聞いた
あたしは沢口を
見送り優の病室に
小走りで向かう
ベットの上で寝ている
あたしは携帯を取り出す
着信があった
‥お父さん??
:07/03/18 08:58 :SH700i :XA4N9yWk
#131 [七瀬]
夕方また更新させて
いただきます
勝手ばかりですいません
:07/03/18 09:04 :SH700i :XA4N9yWk
#132 [我輩は匿名である]
頑張ってね
:07/03/18 09:27 :N901iC :xes2Er/w
#133 [七瀬]
頑張らせていただきます
:07/03/18 16:22 :SH700i :XA4N9yWk
#134 [七瀬]
あたしは不振に思った
かけ直さなくちゃと
思い病室を出た
沢口と舞が前‥
ふたりの浮気を確信した
あの場所で携帯を
取り出しかけ直す幸来
緊張し汗ばむ手
「もしもし?」
お父さんの声だ
:07/03/18 16:31 :SH700i :XA4N9yWk
#135 [七瀬]
「どうしたの?」
じゃあさ,親父泣かせる
ようなこと言ってさ
「幸来が空いてる日
母さんのお墓
行かへんか?」
「え?」
「恥ずかしながら
父さんお墓どこにあるか
知らなくてな」
切なそうに言うから
あたしは空を見上げ
涙を堪えた
:07/03/18 16:36 :SH700i :XA4N9yWk
#136 [七瀬]
「いいよ‥じゃあ
今週の日曜日一緒に
行こうね」
あたしはそのとき
嘘ついたこと全部
話そうって決めた
もしかしたらお父さん
と出掛けるの初めて
かもしれない
あたしの記憶が
正しかったら
あたしは電話を切り終え
暫く画面を見ていた
:07/03/18 16:40 :SH700i :XA4N9yWk
#137 [七瀬]
あたしは我に返り
慌てて優のいる
病室に向かった
今頃舞と沢口は一緒に
いるんだって思ったら
何だか悔しかった
仕方ないことなんだけど
まだまだ子どもな
あたしは苛立つしか
なかったんだ
:07/03/18 16:45 :SH700i :XA4N9yWk
#138 [七瀬]
「明日少し出掛けるね」
洗濯物をたたみながら
沢口に話す幸来
金曜日の今日はいつも
より早めに帰って
来た沢口
幸来も今日だけは
と言う気持ちで
家に帰宅した
「どこに?」
「お母さんのとこ」
「そっか。ひとりでか?」
「違うよ。お父さんと」
:07/03/18 18:15 :SH700i :XA4N9yWk
#139 [七瀬]
カズは驚いた様子で
あたしを見た
無理もないだろう
あたしの口から
お父さんと聞くのは
初めてだから
連絡とってたのか?
何て聞くから見えっ張りなあたしはそうだよ,なんて言ってしまった
「俺も行っていいか?」
あたしは何も言わずに
うなづいた
:07/03/18 18:22 :SH700i :XA4N9yWk
#140 [我輩は匿名である]
あげ(・∀・)
:07/03/18 19:20 :P901i :T55BsC3E
#141 [七瀬]
何回も携帯変えて
すいません
使い方に慣れないので
少し友だちの
借りました
少し更新します
:07/03/18 19:49 :P901iS :.1HkwXoc
#142 [七瀬]
嫌と断っても絶対
着いてくることくらい
わかっていたから
沢口は喜んだのか
いきなりクローゼット
からスーツを
取り出してきた
お父さん沢口みたら
ビックリするよね
一応言っとくか…
:07/03/18 19:58 :P901iS :.1HkwXoc
#143 [七瀬]
「お父さんさ
知らないんよ
カズの存在も
優の存在も」
カズは下を向いたまま
何も言わなかった
「ごめん」
あたしはその場に
いれなくなって
脱衣所に行き
顔を何回も何回も
洗った
:07/03/18 20:08 :P901iS :.1HkwXoc
#144 [七瀬]
後ろに人の気配して
振り向いたら
カズがタオル持って
立ってた
「ありがと」
「化粧にじんで化けもん
みたいになっとる」
笑って言うカズに
つられてあたしも
笑った
もうすぐ明日‥だょ
:07/03/18 20:12 :P901iS :.1HkwXoc
#145 [七瀬]
いつもならあたしの
ほうが早く目覚める
のにあたしが
起きたころにはもぅ
沢口は着替えを
済ませていた
「幸来やっと起きたな」
「気合い入れすぎ」
カズは似合わない
スーツにワックスで
髪の毛をたてている
:07/03/18 20:25 :P901iS :.1HkwXoc
#146 [七瀬]
「もぅ三十路に
なるおっさんが
調子に乗って」
「そのおっさんに
惚れたんは幸来やか」
「髪の毛触るで」
「ごめんって
この髪型にするんに
かなり早起き
してんから」
朝から騒がしい我が家
ふたりだけなのに
いつもバタバタしてさ
:07/03/18 20:33 :P901iS :.1HkwXoc
#147 [七瀬]
でも‥だから
たまにふと思う
優がいたら‥
ここに優がいたら
どんなんだろう
とか
「おぃ、遅れるでな」
カズに呼ばれ慌てて
用意を始める
少しいつもより
薄めの化粧
露出の少ない服
「いつもと何か
違うな」
:07/03/18 20:47 :P901iS :.1HkwXoc
#148 [七瀬]
「そんなことないよ」
口では言ってるけど
自分でも違うくらい
わかってるょ
「行こっか」
沢口に言われ
ふたりは出掛ける
眩しい‥
いつもより太陽が
眩しく目をあけること
ができないくらい
「のれよ」
とカズがドアを
開けてくれる
:07/03/18 20:57 :P901iS :.1HkwXoc
#149 [七瀬]
舞にしてたみたいに
車の中は相変わらず
香水の匂い
「どこに行く?」
「駅」
「りょーかい」
ふたりは黙り込み
洋楽を流す
これが主流だ
「着いたよ?幸来」
いつの間にか
寝てしまってたようだ
:07/03/18 23:15 :P901iS :.1HkwXoc
#150 [七瀬]
「親父さんいる?」
カズに聞かれ
駅あたりを見渡す幸来
「‥あ、いたよ」
「え?どこどこ?」
子どもみたいに
無邪気にはしゃぎ
窓からくびを出す
スーツ来て髪の毛
キメキメのもうすぐ
三十路になる
おっさんが‥
:07/03/18 23:17 :P901iS :.1HkwXoc
#151 [七瀬]
「あの、しおれた
スーツ着てる人」
「あ‥あの人か」
幸来は勢いよくドア
を開けお父さんに
近づく
その光景を見
微笑む沢口
ふたりは仲良く
沢口の車に歩いてく
それに気付いた
沢口は慌てて車から
出、お父さんに会釈する
:07/03/18 23:20 :P901iS :.1HkwXoc
#152 [七瀬]
誰かみてくれてる人
いるのかな?
:07/03/18 23:21 :P901iS :.1HkwXoc
#153 [七瀬]
「おはようございます」
元気にあいさつする
沢口にお父さんは一言
「君は‥幸来と
どういう関係で?」
「えと‥」
「後で説明するから
車にのって」
愛娘の幸来に言われ
お父さんは何も言わず
渋々沢口の車にのった
:07/03/18 23:24 :P901iS :.1HkwXoc
#154 [七瀬]
さすがに洋楽をかけず
しんとした車内
「お父さん‥
あたし結婚してるの」
「‥え?
どういうことや?」
するといきなり沢口は
車を止め後ろを
振り向いた
「沢口弘和です
幸来さんとは結婚して
2年目です
あいさつに行けなくて
すいません」
:07/03/18 23:27 :P901iS :.1HkwXoc
#155 [七瀬]
人に頭を下げるのが
嫌いなカズにしては
頑張ったね、と
幸来は思った
「説明しなさい、幸来」
「あたしお母さんが
亡くなった翌年
カズと結婚した
お母さんのことで
悩んでるとき支えて
くれて全部
受け入れてくれたのも
カズだった
で‥今」
:07/03/18 23:29 :P901iS :.1HkwXoc
#156 []
:07/03/18 23:30 :SH902i :ZA5/gxBE
#157 [七瀬]
「今?」
「あたしには子ども
がいる」
「そうやったんか‥
じゃあ前の男は?」
「あ‥単なる同級生
あたしが愛してるのは
後にも先にも
カズだけやから」
我ながらよくお父さんの
前で言ったなと思う
「沢口君‥こんな
幸来ですがよろしく
頼むな」
:07/03/18 23:32 :P901iS :.1HkwXoc
#158 [七瀬]
いつも見てくれてた
んですか?
ありがとうです
もぅ元気いっぱい
なんでバンバン更新
しますと言いたい
んですが友だちが
「そろそろ携帯返せ」
言うんで12時までしか
更新できませんが
頑張ります
:07/03/18 23:34 :P901iS :.1HkwXoc
#159 [七瀬]
「お父さんにこんな
なんか言われたないし」
車内に笑いが響く
「もぅすぐ着きますよ」
お父さんは黙り込む
凄く切ないんだね
今にも泣きだしそう
なのわかるよ
ふたりが会うのは
五年振りくらいかな‥
「着いたよ
俺ここにいようか?」
:07/03/18 23:37 :P901iS :.1HkwXoc
#160 [七瀬]
「あたしはどっちでも」
「そんなこと言わず
沢口君も来てな」
お父さんのその一言で
沢口は一緒に行く
ことになった
少し坂道を上ったとこ
にお母さんはいる
「もぅ少し、もぅ少し
‥ここだょ、お父さん」
お父さんはお母さんの
前でしゃがみこむ
:07/03/18 23:40 :P901iS :.1HkwXoc
#161 []
そーなんですかぁ
残念です
でも七瀬さんの出来る時でいいんで、無理しないで頑張ってくださいね
また更新楽しみに待ってます
:07/03/18 23:41 :SH902i :ZA5/gxBE
#162 [七瀬]
目を瞑り‥
あたしとカズも
目を瞑った
「やっと会えた‥
おまえに会うのは
ちゃんと仕事に
ついてからって
決めてたら、こんなに
遅くなってしまった
早く会いたかった
俺は今でも
おまえだけを愛してる」
お母さん‥
いい男捕まえたね
:07/03/18 23:43 :P901iS :.1HkwXoc
#163 [七瀬]
さん
ありがとうございます
そう言ってもらえて凄く気持ちが楽になります
なるべく早くたくさんの更新ができるように誠意を尽くします★
:07/03/18 23:44 :P901iS :.1HkwXoc
#164 [七瀬]
どうしようもない
男だったけど
「かなり遅れたけど
俺とおまえの
結婚指輪
本当はおまえの
その細い指に
通してあげたかった
んだけどな…ごめんな
来世では絶対に
おまえを幸せに
してみせるからさ」
:07/03/18 23:48 :P901iS :.1HkwXoc
#165 []
:07/03/18 23:50 :SH902i :ZA5/gxBE
#166 [七瀬]
「また来るからさ
また会いに来るな
指輪はなくならない
ように俺がふたつ
もってるよ
いつか俺がそっち
行ったら渡すからさ」
あたしとカズは
何も言わなかった
何も言えなかった
お父さんが立ち上がった
そのとき風が
勢いよく吹いた
:07/03/18 23:50 :P901iS :.1HkwXoc
#167 [七瀬]
「きっとお母さんが
ありがとう
って言ってるんだょ」
お父さんは何も
言わず体で風を
感じていた
「帰ろうか」
小さくなったお父さん
の背中を見て
あたしとカズも
走ってついていった
お父さん‥
泣いてたからね
:07/03/18 23:53 :P901iS :.1HkwXoc
#168 [七瀬]
「お父さん時間ある?」
車に乗り調子に乗った
カズは洋楽をかける
「あるけど、何や?」
お父さんの薬指には
指輪が光っている
「つれて行きたい
とこがあるんょ」
「あぁ‥」
カズはあたしが行き先
を言う前に
わかった、と言った
:07/03/18 23:55 :P901iS :.1HkwXoc
#169 [七瀬]
「ここなんょ‥」
あたしが指差す先は
優のいる病院
「病院か?」
「うん‥そぅ
着いてきてほしい」
黙ってうなずく父
あたしとカズの
少し後ろを歩く父
お父さんは何も聞かず
あたしたちに着いてくる
「ここだよ‥」
:07/03/18 23:58 :P901iS :.1HkwXoc
#170 [七瀬]
お父さんはドアから
少しだけ顔を出す
「‥おまえの子か?」
「そうだよ
優しいの字で優
って言うんだぁ」
お父さんは一歩、一歩
近づく
優はおじいちゃんに
気付いたのか
黙ったまま固まっていた
だけどおじいちゃん
ってことは知らない
:07/03/19 00:01 :P901iS :RUx5LEuM
#171 [七瀬]
さん
携帯返すんでまた
明日更新します
よかったらまた
読んでください
頑張りますよー笑
:07/03/19 00:02 :P901iS :RUx5LEuM
#172 [あかね]
優かわいそう
更新頑張ってください
:07/03/19 00:03 :N901iC :NxagA9Fw
#173 [あや]
頑張ッて下さい!
:07/03/19 21:26 :W42K :OqJMeWFE
#174 [七瀬]
ありがとうございます
:07/03/19 23:30 :SH700i :yajgyaC.
#175 [七瀬]
「‥誰?」
戸惑いながら優は聞く
「優のおじいちゃん」
笑いながら話す父
「僕のおじいちゃん?
本当におじいちゃん?」
幸来は頷く
大きく大きく頷く
「おじいちゃん
僕に会いに来て
くれてありがとう」
幸来はその言葉を
聞き誰にもわからない
ように涙を流した
:07/03/19 23:34 :SH700i :yajgyaC.
#176 [七瀬]
「はい、ハンカチ」
カズだけはわかっていた
「ありがとう」
やっぱり‥カズは凄いや
「ねぇ、僕いつになったら
外出れるの?
おじいちゃんとままと
ぱぱとどこか
いきたいよ‥」
行きたいよね
ずっと病室とか
つまらないよね
:07/03/19 23:41 :SH700i :yajgyaC.
#177 [七瀬]
「先生に聞いてみよっか」
「うん」
円満の笑みを見せる優
優が入院して
もうすぐ半年だね
一歩も外出てないもんね
ままとぱぱだけずるい
言ったこと一度も
なかったね
過去を振り返る癖
止めなくっちゃ
:07/03/19 23:44 :SH700i :yajgyaC.
#178 [七瀬]
「優君今日の様子は
どうかなぁ?」
看護士さんが来た
優はそわそわしてる
あ、聞いてほしいんだね
「先生優外出できます
かね?」
一度外出許可を
もらったが結局
最終的に許可が
おりなかった
「そうですね
担当医呼んできますね」
:07/03/19 23:48 :SH700i :yajgyaC.
#179 [七瀬]
「優‥許可おりると
いいな」
おじいちゃんが優しく
頭をなでる
「優君体は元気かな?」
担当医の永井先生が来た
少し歳のいった優しい
おじいちゃんみたいな
人だ
「先生、僕お外行きたい」
「そうだね
注射も薬も優君
頑張ってるもんね」
:07/03/19 23:52 :SH700i :yajgyaC.
#180 [七瀬]
「僕死んじゃう
んでしょ?
だったら好きなこと
いっぱいしたいよ」
優‥幸来はその場に
いれなくなり病室を出た
優‥がそんなこと
考えてたの知らなかった
ごめんね
何回言っても足りない
ごめんごめんごめん
:07/03/19 23:55 :SH700i :yajgyaC.
#181 [七瀬]
「優君は死なないから
先生が約束する」
ゆびきりをする
優と先生
「先生やっぱり僕
外に出たいです」
「先生無理
なんですかね?」
横からおじいちゃん
も割って入る
「もう少し様子を
診てみましょう」
:07/03/20 01:10 :SH700i :hKZVBRSA
#182 [七瀬]
「先生はいっつもそうだ
結局僕はずっとここに
いるんだね」
優は頬を膨らます
「優、先生困ってる」
カズは優を止めた
「いいんですよ」
先生は優しく笑う
くしゃっとなる顔
ホントにいい先生だ
「じゃあ先生はまた
来るからね」
:07/03/20 01:13 :SH700i :hKZVBRSA
#183 [七瀬]
「優誕生日何が
ほしい?」
いつか聞いたら
優は笑って言った
「何もいらないから
ぱばとままに
幸せになってほしい」
「ママは優のママで
幸せだよ
世界で一番幸せかも
しれないね」
って言ったら
「じゃあ僕は世界で
一番幸せなママから
産まれたからもっと
幸せだよ」
:07/03/20 01:17 :SH700i :hKZVBRSA
#184 [七瀬]
「またパパとママの
子どもでいい?」
「ママ泣かないで?
僕の幸せ全部
あげるから
そのかわり
ママの涙全部僕に
ちょうだいね」
「パパ今度遊びに
行きたいな
どこでもいいよ
病院の中は嫌だな」
:07/03/20 01:23 :SH700i :hKZVBRSA
#185 [七瀬]
「パパママ泣かせたら
僕がママ奪うから」
「大人になったら‥
またこどもになって
一からやり直す」
‥
優のことばを思い返す
痛い‥痛い
何この吐き気と目眩
「トイレ行かなきゃ」
:07/03/20 01:26 :SH700i :hKZVBRSA
#186 [七瀬]
この吐き気前にも
あったような‥
最近生理終わったの
いつだったっけ‥
「もしかして妊娠?」
:07/03/20 01:27 :SH700i :hKZVBRSA
#187 [我輩は匿名である]
あげー(・∀・)
:07/03/20 10:15 :P901i :zDC9sZsM
#188 [七瀬]
:07/03/21 11:06 :SH700i :bG39ogKc
#189 [七瀬]
更新させていただきます
:07/03/21 20:37 :SH700i :bG39ogKc
#190 [七瀬]
:07/03/21 20:38 :SH700i :bG39ogKc
#191 [七瀬]
まさかそんな
はずないよね‥
でも最近食欲が
あんまりなかった‥
考えれば考えるほど
妊娠‥?
「どうかされました?」
看護士さんに
声をかけられ幸来は
はっと我に返った
「あ‥いえ」
:07/03/21 20:42 :SH700i :bG39ogKc
#192 [七瀬]
「ぼーっとしてたから」
「ははは‥あの先生」
「では失礼しますね」
「はい」
幸来はとりあえず
沢口に話すことにした
「ちょっと」
お父さんは優と
遊んでるようだった
「うん?」
「あたし妊娠したかも」
「‥はぁ?」
:07/03/21 20:47 :SH700i :bG39ogKc
#193 [七瀬]
沢口の声が病棟に
響き渡る
「うるさいよ」
あたしが注意する
「パパここ病院だよ」
優にまで注意され
カズは頭があがらない
ようだった
「ごめん」
で‥とあたしの話を
聞きたがっている
ようだった
:07/03/21 20:55 :SH700i :bG39ogKc
#194 [七瀬]
「いや、あたしの予想
だからわかんないけど
たぶんしてる」
「そうか…
正直今は優のことが
あるから素直に
喜べないな‥
嬉しいけど‥」
離婚しなくて良かった
でも‥ひとつだけ
気になることがある
:07/03/21 21:01 :P901iS :9Hp.Mk9A
#195 [七瀬]
「おまえ‥あいつと
関係もってないよな?」
「あいつ?」
「田渕だよ‥
もってたらおまえ」
その先は言わなくても
わかっていた
だからあたしは
「もってないよ」
と言うしかなかった
:07/03/21 21:04 :P901iS :9Hp.Mk9A
#196 [七瀬]
本当は一度ある
人生の中では二度ある
高校生と大人に
なってから‥
だけど幸来はそれを
過去として消そう
としていた
「ならいいんだけど」
「まだ断定はできない
から病院行くよ」
:07/03/21 21:06 :P901iS :9Hp.Mk9A
#197 [七瀬]
「俺も行こうか?」
「ひとりで行ける」
「そっか」
「うん、明日にでも
行くから」
ふたりは優のいる
病室に行く
:07/03/21 21:11 :P901iS :9Hp.Mk9A
#198 [七瀬]
「ままおじいちゃんと
今度動物園行く
約束したんだー
ね、おじいちゃん?」
「そーだな
行こうな、優」
お父さんは本当に
変わってくれたんだ
って思った
お母さん見てますか?
:07/03/21 21:13 :P901iS :9Hp.Mk9A
#199 [七瀬]
次の日少し雨が
降っていた
カズは仕事へ
お父さんは夜勤らしく
優のとこに行って
くれるようだった
あたしは産婦人科
へ行く支度をした
ジーパンにパーカー
傘をさし駅まで向う
:07/03/21 21:27 :P901iS :9Hp.Mk9A
#200 [七瀬]
いつもは車だから
歩きは疲れる
電車に乗り幸来は
眠っていた
仮眠にすぎないが
かなり熟睡する
ことができた
最寄り駅で降り
タクシーで病院まで
向った
:07/03/21 21:35 :P901iS :9Hp.Mk9A
#201 [七瀬]
優を産んで以来も
あり少し緊張する
「1960円になります」
幸来は2000円を
出しおつりをもらう
病院の前で深呼吸
ゆっくりドアを開ける
懐かしいピンクを
基調とした院内
:07/03/21 21:42 :P901iS :9Hp.Mk9A
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