先生とあたし
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#151 [七瀬]
「あの、しおれた
スーツ着てる人」
「あ‥あの人か」
幸来は勢いよくドア
を開けお父さんに
近づく
その光景を見
微笑む沢口
ふたりは仲良く
沢口の車に歩いてく
それに気付いた
沢口は慌てて車から
出、お父さんに会釈する
:07/03/18 23:20 :P901iS :.1HkwXoc
#152 [七瀬]
誰かみてくれてる人
いるのかな?
:07/03/18 23:21 :P901iS :.1HkwXoc
#153 [七瀬]
「おはようございます」
元気にあいさつする
沢口にお父さんは一言
「君は‥幸来と
どういう関係で?」
「えと‥」
「後で説明するから
車にのって」
愛娘の幸来に言われ
お父さんは何も言わず
渋々沢口の車にのった
:07/03/18 23:24 :P901iS :.1HkwXoc
#154 [七瀬]
さすがに洋楽をかけず
しんとした車内
「お父さん‥
あたし結婚してるの」
「‥え?
どういうことや?」
するといきなり沢口は
車を止め後ろを
振り向いた
「沢口弘和です
幸来さんとは結婚して
2年目です
あいさつに行けなくて
すいません」
:07/03/18 23:27 :P901iS :.1HkwXoc
#155 [七瀬]
人に頭を下げるのが
嫌いなカズにしては
頑張ったね、と
幸来は思った
「説明しなさい、幸来」
「あたしお母さんが
亡くなった翌年
カズと結婚した
お母さんのことで
悩んでるとき支えて
くれて全部
受け入れてくれたのも
カズだった
で‥今」
:07/03/18 23:29 :P901iS :.1HkwXoc
#156 []
:07/03/18 23:30 :SH902i :ZA5/gxBE
#157 [七瀬]
「今?」
「あたしには子ども
がいる」
「そうやったんか‥
じゃあ前の男は?」
「あ‥単なる同級生
あたしが愛してるのは
後にも先にも
カズだけやから」
我ながらよくお父さんの
前で言ったなと思う
「沢口君‥こんな
幸来ですがよろしく
頼むな」
:07/03/18 23:32 :P901iS :.1HkwXoc
#158 [七瀬]
いつも見てくれてた
んですか?
ありがとうです
もぅ元気いっぱい
なんでバンバン更新
しますと言いたい
んですが友だちが
「そろそろ携帯返せ」
言うんで12時までしか
更新できませんが
頑張ります
:07/03/18 23:34 :P901iS :.1HkwXoc
#159 [七瀬]
「お父さんにこんな
なんか言われたないし」
車内に笑いが響く
「もぅすぐ着きますよ」
お父さんは黙り込む
凄く切ないんだね
今にも泣きだしそう
なのわかるよ
ふたりが会うのは
五年振りくらいかな‥
「着いたよ
俺ここにいようか?」
:07/03/18 23:37 :P901iS :.1HkwXoc
#160 [七瀬]
「あたしはどっちでも」
「そんなこと言わず
沢口君も来てな」
お父さんのその一言で
沢口は一緒に行く
ことになった
少し坂道を上ったとこ
にお母さんはいる
「もぅ少し、もぅ少し
‥ここだょ、お父さん」
お父さんはお母さんの
前でしゃがみこむ
:07/03/18 23:40 :P901iS :.1HkwXoc
#161 []
そーなんですかぁ
残念です
でも七瀬さんの出来る時でいいんで、無理しないで頑張ってくださいね
また更新楽しみに待ってます
:07/03/18 23:41 :SH902i :ZA5/gxBE
#162 [七瀬]
目を瞑り‥
あたしとカズも
目を瞑った
「やっと会えた‥
おまえに会うのは
ちゃんと仕事に
ついてからって
決めてたら、こんなに
遅くなってしまった
早く会いたかった
俺は今でも
おまえだけを愛してる」
お母さん‥
いい男捕まえたね
:07/03/18 23:43 :P901iS :.1HkwXoc
#163 [七瀬]
さん
ありがとうございます
そう言ってもらえて凄く気持ちが楽になります
なるべく早くたくさんの更新ができるように誠意を尽くします★
:07/03/18 23:44 :P901iS :.1HkwXoc
#164 [七瀬]
どうしようもない
男だったけど
「かなり遅れたけど
俺とおまえの
結婚指輪
本当はおまえの
その細い指に
通してあげたかった
んだけどな…ごめんな
来世では絶対に
おまえを幸せに
してみせるからさ」
:07/03/18 23:48 :P901iS :.1HkwXoc
#165 []
:07/03/18 23:50 :SH902i :ZA5/gxBE
#166 [七瀬]
「また来るからさ
また会いに来るな
指輪はなくならない
ように俺がふたつ
もってるよ
いつか俺がそっち
行ったら渡すからさ」
あたしとカズは
何も言わなかった
何も言えなかった
お父さんが立ち上がった
そのとき風が
勢いよく吹いた
:07/03/18 23:50 :P901iS :.1HkwXoc
#167 [七瀬]
「きっとお母さんが
ありがとう
って言ってるんだょ」
お父さんは何も
言わず体で風を
感じていた
「帰ろうか」
小さくなったお父さん
の背中を見て
あたしとカズも
走ってついていった
お父さん‥
泣いてたからね
:07/03/18 23:53 :P901iS :.1HkwXoc
#168 [七瀬]
「お父さん時間ある?」
車に乗り調子に乗った
カズは洋楽をかける
「あるけど、何や?」
お父さんの薬指には
指輪が光っている
「つれて行きたい
とこがあるんょ」
「あぁ‥」
カズはあたしが行き先
を言う前に
わかった、と言った
:07/03/18 23:55 :P901iS :.1HkwXoc
#169 [七瀬]
「ここなんょ‥」
あたしが指差す先は
優のいる病院
「病院か?」
「うん‥そぅ
着いてきてほしい」
黙ってうなずく父
あたしとカズの
少し後ろを歩く父
お父さんは何も聞かず
あたしたちに着いてくる
「ここだよ‥」
:07/03/18 23:58 :P901iS :.1HkwXoc
#170 [七瀬]
お父さんはドアから
少しだけ顔を出す
「‥おまえの子か?」
「そうだよ
優しいの字で優
って言うんだぁ」
お父さんは一歩、一歩
近づく
優はおじいちゃんに
気付いたのか
黙ったまま固まっていた
だけどおじいちゃん
ってことは知らない
:07/03/19 00:01 :P901iS :RUx5LEuM
#171 [七瀬]
さん
携帯返すんでまた
明日更新します
よかったらまた
読んでください
頑張りますよー笑
:07/03/19 00:02 :P901iS :RUx5LEuM
#172 [あかね]
優かわいそう
更新頑張ってください
:07/03/19 00:03 :N901iC :NxagA9Fw
#173 [あや]
頑張ッて下さい!
:07/03/19 21:26 :W42K :OqJMeWFE
#174 [七瀬]
ありがとうございます
:07/03/19 23:30 :SH700i :yajgyaC.
#175 [七瀬]
「‥誰?」
戸惑いながら優は聞く
「優のおじいちゃん」
笑いながら話す父
「僕のおじいちゃん?
本当におじいちゃん?」
幸来は頷く
大きく大きく頷く
「おじいちゃん
僕に会いに来て
くれてありがとう」
幸来はその言葉を
聞き誰にもわからない
ように涙を流した
:07/03/19 23:34 :SH700i :yajgyaC.
#176 [七瀬]
「はい、ハンカチ」
カズだけはわかっていた
「ありがとう」
やっぱり‥カズは凄いや
「ねぇ、僕いつになったら
外出れるの?
おじいちゃんとままと
ぱぱとどこか
いきたいよ‥」
行きたいよね
ずっと病室とか
つまらないよね
:07/03/19 23:41 :SH700i :yajgyaC.
#177 [七瀬]
「先生に聞いてみよっか」
「うん」
円満の笑みを見せる優
優が入院して
もうすぐ半年だね
一歩も外出てないもんね
ままとぱぱだけずるい
言ったこと一度も
なかったね
過去を振り返る癖
止めなくっちゃ
:07/03/19 23:44 :SH700i :yajgyaC.
#178 [七瀬]
「優君今日の様子は
どうかなぁ?」
看護士さんが来た
優はそわそわしてる
あ、聞いてほしいんだね
「先生優外出できます
かね?」
一度外出許可を
もらったが結局
最終的に許可が
おりなかった
「そうですね
担当医呼んできますね」
:07/03/19 23:48 :SH700i :yajgyaC.
#179 [七瀬]
「優‥許可おりると
いいな」
おじいちゃんが優しく
頭をなでる
「優君体は元気かな?」
担当医の永井先生が来た
少し歳のいった優しい
おじいちゃんみたいな
人だ
「先生、僕お外行きたい」
「そうだね
注射も薬も優君
頑張ってるもんね」
:07/03/19 23:52 :SH700i :yajgyaC.
#180 [七瀬]
「僕死んじゃう
んでしょ?
だったら好きなこと
いっぱいしたいよ」
優‥幸来はその場に
いれなくなり病室を出た
優‥がそんなこと
考えてたの知らなかった
ごめんね
何回言っても足りない
ごめんごめんごめん
:07/03/19 23:55 :SH700i :yajgyaC.
#181 [七瀬]
「優君は死なないから
先生が約束する」
ゆびきりをする
優と先生
「先生やっぱり僕
外に出たいです」
「先生無理
なんですかね?」
横からおじいちゃん
も割って入る
「もう少し様子を
診てみましょう」
:07/03/20 01:10 :SH700i :hKZVBRSA
#182 [七瀬]
「先生はいっつもそうだ
結局僕はずっとここに
いるんだね」
優は頬を膨らます
「優、先生困ってる」
カズは優を止めた
「いいんですよ」
先生は優しく笑う
くしゃっとなる顔
ホントにいい先生だ
「じゃあ先生はまた
来るからね」
:07/03/20 01:13 :SH700i :hKZVBRSA
#183 [七瀬]
「優誕生日何が
ほしい?」
いつか聞いたら
優は笑って言った
「何もいらないから
ぱばとままに
幸せになってほしい」
「ママは優のママで
幸せだよ
世界で一番幸せかも
しれないね」
って言ったら
「じゃあ僕は世界で
一番幸せなママから
産まれたからもっと
幸せだよ」
:07/03/20 01:17 :SH700i :hKZVBRSA
#184 [七瀬]
「またパパとママの
子どもでいい?」
「ママ泣かないで?
僕の幸せ全部
あげるから
そのかわり
ママの涙全部僕に
ちょうだいね」
「パパ今度遊びに
行きたいな
どこでもいいよ
病院の中は嫌だな」
:07/03/20 01:23 :SH700i :hKZVBRSA
#185 [七瀬]
「パパママ泣かせたら
僕がママ奪うから」
「大人になったら‥
またこどもになって
一からやり直す」
‥
優のことばを思い返す
痛い‥痛い
何この吐き気と目眩
「トイレ行かなきゃ」
:07/03/20 01:26 :SH700i :hKZVBRSA
#186 [七瀬]
この吐き気前にも
あったような‥
最近生理終わったの
いつだったっけ‥
「もしかして妊娠?」
:07/03/20 01:27 :SH700i :hKZVBRSA
#187 [我輩は匿名である]
あげー(・∀・)
:07/03/20 10:15 :P901i :zDC9sZsM
#188 [七瀬]
:07/03/21 11:06 :SH700i :bG39ogKc
#189 [七瀬]
更新させていただきます
:07/03/21 20:37 :SH700i :bG39ogKc
#190 [七瀬]
:07/03/21 20:38 :SH700i :bG39ogKc
#191 [七瀬]
まさかそんな
はずないよね‥
でも最近食欲が
あんまりなかった‥
考えれば考えるほど
妊娠‥?
「どうかされました?」
看護士さんに
声をかけられ幸来は
はっと我に返った
「あ‥いえ」
:07/03/21 20:42 :SH700i :bG39ogKc
#192 [七瀬]
「ぼーっとしてたから」
「ははは‥あの先生」
「では失礼しますね」
「はい」
幸来はとりあえず
沢口に話すことにした
「ちょっと」
お父さんは優と
遊んでるようだった
「うん?」
「あたし妊娠したかも」
「‥はぁ?」
:07/03/21 20:47 :SH700i :bG39ogKc
#193 [七瀬]
沢口の声が病棟に
響き渡る
「うるさいよ」
あたしが注意する
「パパここ病院だよ」
優にまで注意され
カズは頭があがらない
ようだった
「ごめん」
で‥とあたしの話を
聞きたがっている
ようだった
:07/03/21 20:55 :SH700i :bG39ogKc
#194 [七瀬]
「いや、あたしの予想
だからわかんないけど
たぶんしてる」
「そうか…
正直今は優のことが
あるから素直に
喜べないな‥
嬉しいけど‥」
離婚しなくて良かった
でも‥ひとつだけ
気になることがある
:07/03/21 21:01 :P901iS :9Hp.Mk9A
#195 [七瀬]
「おまえ‥あいつと
関係もってないよな?」
「あいつ?」
「田渕だよ‥
もってたらおまえ」
その先は言わなくても
わかっていた
だからあたしは
「もってないよ」
と言うしかなかった
:07/03/21 21:04 :P901iS :9Hp.Mk9A
#196 [七瀬]
本当は一度ある
人生の中では二度ある
高校生と大人に
なってから‥
だけど幸来はそれを
過去として消そう
としていた
「ならいいんだけど」
「まだ断定はできない
から病院行くよ」
:07/03/21 21:06 :P901iS :9Hp.Mk9A
#197 [七瀬]
「俺も行こうか?」
「ひとりで行ける」
「そっか」
「うん、明日にでも
行くから」
ふたりは優のいる
病室に行く
:07/03/21 21:11 :P901iS :9Hp.Mk9A
#198 [七瀬]
「ままおじいちゃんと
今度動物園行く
約束したんだー
ね、おじいちゃん?」
「そーだな
行こうな、優」
お父さんは本当に
変わってくれたんだ
って思った
お母さん見てますか?
:07/03/21 21:13 :P901iS :9Hp.Mk9A
#199 [七瀬]
次の日少し雨が
降っていた
カズは仕事へ
お父さんは夜勤らしく
優のとこに行って
くれるようだった
あたしは産婦人科
へ行く支度をした
ジーパンにパーカー
傘をさし駅まで向う
:07/03/21 21:27 :P901iS :9Hp.Mk9A
#200 [七瀬]
いつもは車だから
歩きは疲れる
電車に乗り幸来は
眠っていた
仮眠にすぎないが
かなり熟睡する
ことができた
最寄り駅で降り
タクシーで病院まで
向った
:07/03/21 21:35 :P901iS :9Hp.Mk9A
#201 [七瀬]
優を産んで以来も
あり少し緊張する
「1960円になります」
幸来は2000円を
出しおつりをもらう
病院の前で深呼吸
ゆっくりドアを開ける
懐かしいピンクを
基調とした院内
:07/03/21 21:42 :P901iS :9Hp.Mk9A
#202 [七瀬]
診察券を入れる
名前を呼ばれるまで
幸来は雑誌を見ていた
こんなにゆっくり
雑誌を見るのは
久々だな‥
少しして名前を
呼ばれた
「沢口幸来さん」
幸来は雑誌を片付る
:07/03/21 21:47 :P901iS :9Hp.Mk9A
#203 [七瀬]
「失礼します」
「あら、久々ね」
あたしが優を
身籠ってたとき
ずっと診てもらってた
宮原先生だった
「あ、先生
久しぶりです」
あたしは思わず
テンションが上がった
:07/03/21 21:53 :P901iS :9Hp.Mk9A
#204 [我輩は匿名である]
あげ(・∀・)
:07/03/21 21:58 :P901i :lrAOjoN6
#205 [七瀬]
あげありがとう
ございます
:07/03/21 22:59 :P901iS :9Hp.Mk9A
#206 [七瀬]
「元気してた?」
「微妙ですね
色々ありまして」
あたしは宮原先生に
離婚寸前になったこと
優ががんになったこと
父との再会
全部話した
宮原先生は何も
言わずうなずいて
聞いてくれた
:07/03/21 23:02 :P901iS :9Hp.Mk9A
#207 [七瀬]
「ずっと幸来ちゃんに
会いたかったのよ
話してくれて
ありがとう
辛かったよね
でも無駄にならない
と思うから」
宮原先生は自分の
話もしてくれた
離婚していて今
娘さんふたりと
生活していること
:07/03/21 23:12 :P901iS :9Hp.Mk9A
#208 [七瀬]
そしてここだけの
話よ、と言い
今付き合ってる人が
いること
先生が可愛く思えた
先生と話てる間に
時間がすぎ
「あ‥診察っ」
と先生はあたしを
診察台に乗せた
あたしは先生
の慌てた様子を見て
笑ってしまった
:07/03/21 23:19 :P901iS :9Hp.Mk9A
#209 [七瀬]
「恥ずかしい」
と言い
先生は医者の顔に
切り替えた
あたしは緊張し
ながら台に乗る
「‥あ、いますよ
あかちゃん」
と先生は見せて
くれた
「これが心臓で
ドキドキ動いてます」
:07/03/21 23:25 :P901iS :9Hp.Mk9A
#210 [七瀬]
「うわぁ‥赤ちゃん」
あたしは自然に
涙を流した
「良かったね
産むんだよね?」
あたしは小さく頷く
「どうしたの?」
あたしは間を置き
「どっちの子か
わからない」
と話した
:07/03/21 23:27 :P901iS :9Hp.Mk9A
#211 [七瀬]
「あ‥そっかぁ
あたしは何とも
言えないからよく
考えて後日旦那さん
といらっしゃい
ちゃんとよく
考えるのよ」
「わかりました」
「あたしで良ければ
話相手なるから」
と先生は携帯番号を
教えてくださった
:07/03/21 23:31 :P901iS :9Hp.Mk9A
#212 [七瀬]
帰り道ひとりで
思い返す
どっちかわからない
だけど
あたしは産みたい
それだけ
絶対産むんだ
何があっても…
携帯を取出し
カズに電話をかける
「もしもし?」
:07/03/21 23:32 :P901iS :9Hp.Mk9A
#213 [七瀬]
「‥してた」
「ごめん‥
聞こえねぇ」
「妊娠‥してた」
「まじ?」
「うん‥大マジ」
「良かったな」
「後日来てって
言われたから
連れてってね」
「あぁ‥
じゃあ授業始まる
から切るな」
:07/03/22 00:27 :P901iS :661jFfS.
#214 [七瀬]
優もお兄ちゃんに
なるんだね
幸来は電車に乗り
優のいる病院に
向った
「はぁ」
とまた一寝入りする
雨はすっかり
止んでいるようだ
刺激のない毎日
だけど今日は
少し違う
:07/03/22 00:31 :P901iS :661jFfS.
#215 [七瀬]
幸来はお腹を
さすり
一歩一歩歩き
はじめた
「頑張るぞー」
と空に向って
手を伸ばす
「ゆーうー?」
病室に入り優を呼ぶ
優がいなかった
お父さんと散歩に
行ったようだ
:07/03/22 00:41 :P901iS :661jFfS.
#216 [七瀬]
「優楽しかったな」
お父さんと優の
笑い声が聞こえる
「優ーお父さんー」
幸来は無邪気に
優に抱きつく
「きついよ、まま」
「ごめんね」
「どした?
いいことあったんか?」
お父さんに聞かれ
幸来はピースサイン
:07/03/22 00:45 :P901iS :661jFfS.
#217 [七瀬]
「優がお兄ちゃん
になります」
もう悩んでられない
どっちかわかんなく
ても
あたしの大事な
子どもには
変わりないんだから
結局自分が
一番可愛いんだ
優に言われた
気がした
:07/03/22 00:52 :P901iS :661jFfS.
#218 [七瀬]
あたしはカズとの子
って思うから
心の中で叫ぶ
「良かったな」
「僕お兄ちゃん
なるんだー」
みんな‥
喜んでくれてるよね?
自惚れじゃ
ないよね?
「そうや幸来
さっき先生が来てな
外出許可が下りたそうだ」
:07/03/22 00:57 :P901iS :661jFfS.
#219 [七瀬]
「本当に?
やったー」
今日は何か
幸せな一日だな‥
「僕動物園行きたい」
「行こーね」
「来週の土日
何てどうや?」
「来週‥?
いいよ、決まり」
あたしはカズに
メールをした
:07/03/22 01:11 :P901iS :661jFfS.
#220 [七瀬]
授業をやっている
のか返事は
なかなか来ない
返事が来たのは
もう日が暮れる
ころだった
あたし以上に
彼のほうが
喜んでいた
今から病院に
来るらしい
あたしは帰ろうと
思ったが
待つことにした
:07/03/22 01:18 :P901iS :661jFfS.
#221 [七瀬]
お父さんは仕事に
行くからと
帰り今あたしは
優とふたりきりだ
「ねぇ?まま」
「僕もう少し
生きてもいいよね?」
「え?」
「神様は僕が嫌い
だから意地悪する
んだよね
どうやったら
スキになってもらえるかな?」
:07/03/22 01:23 :P901iS :661jFfS.
#222 [七瀬]
「違うんよ、優
神様は優がスキで
スキすぎるから
壁を与えるの
その壁は乗り越え
られない人には
与えられないの
神様は優なら
乗り越えられる
って思うから
試練を与えるの」
:07/03/22 01:26 :P901iS :661jFfS.
#223 [七瀬]
優は頷く
「それから優
我慢せんでええんよ
いい子を作らなくて
いいんよ
ママもパパも
おじいちゃんも
優を嫌いにならないから
だからいっぱい
甘えていいんよ」
優は突然泣きだした
:07/03/22 01:30 :P901iS :661jFfS.
#224 [七瀬]
あたしは何も言わず
優を抱き締めた
優の涙みるの
久しぶりだな‥
「ごめん
遅くなって」
息を切らしながら
カズは入ってきた
「どうしたんや?」
とカズは驚いた様子で
あたしに聞いてきた
:07/03/22 01:34 :P901iS :661jFfS.
#225 [七瀬]
「秘密だよー
ねぇ優?」
「うん、秘密」
「うわっ
ふたりともひでーな」
とカズは幸来と優の
髪の毛をぐちゃぐちゃ
とした
さんにんで笑う
当たり前なのに
凄い嬉しい
いつまでもこんな日
が続きますように
:07/03/22 01:48 :P901iS :661jFfS.
#226 [七瀬]
「来週動物園
行くんだってさ」
「そうなんか?
行こうなー」
楽しみやね
とさんにんで
他愛のない会話
をしていた
「今日どうする?」
「帰らないで」
優の発言にカズは
ビックリしていた
:07/03/22 01:59 :P901iS :661jFfS.
#227 [七瀬]
「優寂しいの?」
あたしが笑って
聞くと
優はうんと頷いた
カズはそんな優を見て
「じゃあ泊まろうか」
と言いあたしたち
さんにんは
消灯時間まで笑い
が耐えなかった
幸せ‥
:07/03/22 02:33 :P901iS :661jFfS.
#228 [我輩は匿名である]
あげ(゚∀゚)
:07/03/22 13:10 :P901i :BfOdh7i6
#229 [つやか]
頑張って
:07/03/23 23:01 :SH902i :ZlvDjZ56
#230 [七瀬]
匿名さん・つやかさん
ありがとう
ございましす(・∀・)
:07/03/24 07:31 :SH700i :HTVuqfVk
#231 [七瀬]
こんな幸せがずっと
ずーっとずっと
続きますように‥
星降る夜にお願いした
優が退院したら
一緒にいっぱい遊びに
行ってお兄さんらしく
するのかな‥
っていつも考えてた
:07/03/24 07:34 :SH700i :HTVuqfVk
#232 [七瀬]
優が寝るまで右手を
あたしが左手をカズが
ずっと握ってた
細い腕を見るたび
辛くなるけど
優はあたしたちが辛い
って思うほうが辛い
って言ってたから
あたしは辛くない
って言い聞かせてる
「おやすみ」
:07/03/24 07:38 :SH700i :HTVuqfVk
#233 [七瀬]
「明日はいよいよ
外に出れるんだね」
優が笑顔で話す
「そうだね」
ってあたしもつられて
笑顔になる
あたしとカズと
お父さんは一週間ほど
前から家を片付けたり
どこの動物園に行くか
決めていた
:07/03/24 07:42 :SH700i :HTVuqfVk
#234 [七瀬]
おもちゃを買ったり
お菓子を買ったり
毎日優に生かされて
いるみたいだった
優の容態も少しだけ
良くなったそうだ
その日の夜も
あたしは病院で
一夜を過ごした
優とふたり手を繋ぎ
一緒に寝た
あたしはそっと優の
おでこにキスをした
:07/03/24 07:47 :SH700i :HTVuqfVk
#235 [我輩は匿名である]
あげ(・∀・)
:07/03/24 11:36 :P901i :YmLJ0yZk
#236 [七瀬]
ありがとうございます
:07/03/24 12:00 :SH700i :HTVuqfVk
#237 [七瀬]
優が愛しくて
仕方なかった
朝あたしより先に
優が目を覚ましていた
「ママおはよう」
と笑顔で言われ早く
動物園に行きたく
なった
「おはよう」
「パパとおじいちゃん
まだかな?」
「ママ電話してこよか?」
:07/03/24 12:03 :SH700i :HTVuqfVk
#238 [七瀬]
「いーよ」
「何で?」
「もうすぐ来るもん
足音がする」
「優わかるの?
足音なんて
みんな同じでしょ」
「ずっとベットの上に
いたらわかる
ようになった」
「遅れてごめん」
と息を切らした
カズとお父さんが
入って来た
:07/03/24 12:21 :SH700i :HTVuqfVk
#239 [まな]
:07/03/24 18:18 :W41CA :EtyeCPuQ
#240 [まな]
:07/03/24 22:45 :W41CA :EtyeCPuQ
#241 [まな]
:07/03/24 23:00 :W41CA :EtyeCPuQ
#242 [七瀬]
すいませんm(._.)m
風邪でダウンしてて
更新が遅れます
本当にすいません
早く回復させます
:07/03/25 18:35 :SH700i :AxI2K4HM
#243 [つやか]
お大事にね
:07/03/26 11:00 :SH902i :jub5sOjo
#244 [我輩は匿名である]
頑張ー
:07/03/26 12:21 :P901i :wKFZTrok
#245 [七瀬]
やっと熱も下がり
復活しました
咳はまだ止まり
ませんが
今から更新します
遅くなって
すいません
:07/03/27 14:34 :SH700i :.em4ZebA
#246 [七瀬]
「遅いー」
とすねる優
「ごめんな」
ひら謝りのカズと
お父さん
あたしはそんな
さんにんを見て
笑っていた
「ママ笑わないでよ」
「ごめんね」
「ママだから許す」
病室内に響き渡る
笑い声
「早く行こうよ」
:07/03/27 14:45 :SH700i :.em4ZebA
#247 [七瀬]
「行こうか」
とお父さんの一言で
カズは優を抱き上げ
ナースステーションに向かった
「久々の外だぁ」
優は笑いはしゃいでいる
今日は快晴で
雲ひとつない空だった
:07/03/27 14:51 :SH700i :.em4ZebA
#248 [七瀬]
あたしたちを乗せた
車がはしりだす
カズがいつもより
慎重に運転してるのが
よくわかった
優はずっと窓を
見ている
「どうしたの?」
あたしが聞くと
「もう見れない
かもしれないから」
:07/03/27 14:57 :SH700i :.em4ZebA
#249 [我輩は匿名である]
あげ(・∀・)
復活おめれと
:07/03/27 16:14 :P901i :/EjBqzTc
#250 [七瀬]
:07/03/27 20:34 :SH700i :.em4ZebA
#251 [七瀬]
「退院したらまた
こようね」
言葉がこれしか
見つからなかった
せっかくの今日なのに
「まぁまぁ今日は
楽しもうな」
お父さんの一言で
場の雰囲気が少し
良くなった
:07/03/27 20:41 :SH700i :.em4ZebA
#252 [七瀬]
「ごめんね
僕のせいで」
「きにしないのー」
とあたしは優の
髪をくしゃくしゃ
とした
優は歯を見せながら
笑った
「優は笑うとパパ
に本当似てるね」
「パパかっこいいから
良かったな優」
:07/03/27 20:48 :SH700i :.em4ZebA
#253 [七瀬]
「自分で言ったら
終わりだねー」
指摘するあたし
自分で言わなきゃ
確かにカズは
かっこいいかも
しれないけど
言おうと思ったけど
調子にのりから止めた
:07/03/27 20:51 :SH700i :.em4ZebA
#254 [藍夏]
かげからずっと見てました
ジー
頑張って下さいね('V`
)
:07/03/28 11:42 :SH902i :7lZ.bpok
#255 [七瀬]
藍夏さん
ありがとうございます
これからもよろしくお願いします
:07/03/29 03:06 :P901iS :CHYMcEEE
#256 [七瀬]
「もうすぐ着くよー」
「本当ー?」
はしゃぐ優を見ると
病気だなんて
わからないくらい
「僕絶対像見る」
「優像スキだもんね」
今日をいっぱい収める
ためにデジカメを
買った
:07/03/29 03:10 :P901iS :CHYMcEEE
#257 [七瀬]
思っちゃいけないの
わかってるけど
現実を見なきゃって
奇跡信じてるけど
‥もしもって
思っちゃって
その日あたしは
いろんな優を撮った
転けた優
アイス食べてる優
:07/03/29 03:16 :P901iS :CHYMcEEE
#258 [七瀬]
動物みてる優
椅子に座ってる優
ただ‥
夢中で撮った
夜になってあたしと
カズと優とお父さんは
一緒にねた
幸せすぎて涙した
優が寝るまで
ずっと昔話を話した
本当に忘れられない
一日だった
:07/03/29 03:19 :P901iS :CHYMcEEE
#259 [七瀬]
あたしには願いがある
あたしには願いがある
優はもう長くない
わかっている
受け入れようとしてる
だけど
だけど
せめて弟か妹を
見てほしい
優に抱いてほしい
:07/03/29 03:23 :P901iS :CHYMcEEE
#260 [七瀬]
「あかちゃんもうすぐ
かな?」
最近あたしが病院に
行くとかならず
お腹をさすってくれる
きっと優も気付いてる
もう長くないこと
「早く逢いたいな‥」
あたしのお腹は
少し膨らみを見せた
:07/03/29 03:25 :P901iS :CHYMcEEE
#261 [七瀬]
「生」と「死」の狭間
両方に直面する恐怖
泣いても泣いても
枯れない涙
不安で不安で
あたしは
逃げ出したかった
もうすぐあたしは
臨月を迎える‥
:07/03/29 03:30 :P901iS :CHYMcEEE
#262 [七瀬]
悪阻も辛かった
だけど今のほうが
比べものにならない
くらい辛い
「もうすぐだな」
カズは楽しみにしてる
あたしは毎日毎日
必死に生きていた
「赤ちゃん」
と毎日毎日話かける
:07/03/29 03:32 :P901iS :CHYMcEEE
#263 [七瀬]
動いてるのがわかる
生きてるんだ‥って
頑張ってるんだ‥って
あたしが元気をもらう
こどもたちに
あたしが勇気をもらう
笑顔を与えてくれる
ごめんね
優‥あかちゃん
頼りなくて
頼りないママで
:07/03/29 03:35 :P901iS :CHYMcEEE
#264 [七瀬]
ママ頑張るからね
あたしはお母さんの
子だよ
こんなんで
くじけたらお母さんに
怒られる
笑われる
頑張るから
負けないから
あたしは絶対負けない
:07/03/29 03:37 :P901iS :CHYMcEEE
#265 [我輩は匿名である]
あげ(・∀・)
:07/03/30 14:51 :P901i :s.QNv48A
#266 [我輩は匿名である]
話が全然進まないね
:07/03/31 00:04 :SH902i :XQsmTH/c
#267 [サチ]
今‥ぶっ通しで読みました。切なくて切なくて本気で泣きました。幸せな形でぉゎる事を願ってます
がんばてくださいね
!
:07/03/31 04:01 :P901i :jafG3wpI
#268 [七瀬]
:07/04/01 05:10 :SH700i :Pt2XPGQE
#269 [七瀬]
:07/04/01 05:25 :SH700i :Pt2XPGQE
#270 [七瀬]
臨月を迎えてから
さらに体が
しんどくなった
優のこともカズに
任せることが
多くなった
カズは大変だった
と思う
あたし以上に
「ママ体大丈夫?」
「優体大丈夫?」
:07/04/01 05:31 :SH700i :Pt2XPGQE
#271 [七瀬]
あたしと優の
会話はこれだけ
「ママ元気な
赤ちゃん産んでね」
あたしは出産が
近付くにつれ
恐かった
もし…カズの子じゃ
なかったら‥
どうしよう
だけど逃げない
:07/04/01 05:39 :SH700i :Pt2XPGQE
#272 [七瀬]
とうとう陣痛がきた
懐かしい痛み‥
なんていってられない
痛い…痛い
「カズ‥陣痛きたよ」
カズは産婦人科まで
連れて行ってくれた
「仕事ごめんね‥」
「いーって
仕事よりおまえが大事」
:07/04/01 05:45 :SH700i :Pt2XPGQE
#273 [七瀬]
あたしは行ってすぐ
出産した
「元気な赤ちゃん
生まれましたよ」
助産婦さんに言われ
肩の力がぬけた
ように涙を流した
「あ‥あたしの
赤ちゃんだぁ」
あたしは嬉しくて
涙が止まらなかった
:07/04/01 05:52 :SH700i :Pt2XPGQE
#274 [七瀬]
カズはずっと
待っていてくれた
「生まれましたよ」
助産婦さんが言うと
カズも涙を流したそうだ
あたしは朝の9時
10分元気な男の子
を出産した
「カズもう名前
決めてあるの?」
:07/04/01 05:59 :SH700i :Pt2XPGQE
#275 [七瀬]
「決まってるよ」
「何?カズ男とか
じゃないよね?」
「違う…違う
勇‥勇ましい
って書いて勇」
「そんなん名前
一緒になるやん」
「だから読み方を
変えるんだよ」
「何にするの?」
:07/04/01 06:10 :SH700i :Pt2XPGQE
#276 [七瀬]
「"はる"とかさ‥」
「あ‥なるほどね
あたしは"よう"
が良かったの」
「漢字は?」
「太陽の陽とか」
「さすがに勇を
ようと読むのは
きついかな‥」
:07/04/01 06:19 :SH700i :Pt2XPGQE
#277 [七瀬]
「幸来ー」
お父さんがあたしを呼ぶ
「来てくれたんだ」
「当たり前じゃないか
俺の可愛い可愛い
孫を見に来たんだよ」
「あっちの部屋で
寝てるから
あ…ねぇ?」
「何や?」
:07/04/01 06:29 :SH700i :Pt2XPGQE
#278 [七瀬]
「今日ってお母さんの
誕生日だよね?」
「そーだな‥」
「お母さんの
生まれ変わりかな?」
「かもしれんな‥」
「お父さんはさ…」
「ん?」
「お母さんを愛してた?」
:07/04/01 06:43 :SH700i :Pt2XPGQE
#279 [匿名]
:07/04/01 09:49 :P901i :naUxvBZw
#280 [匿名チャン]
あげN
:07/04/01 20:58 :W42K :.TDFIdWk
#281 [我輩は匿名である]
あげー(・∀・)
:07/04/02 00:31 :P901i :zrYKRhq6
#282 [つやか]
この小説すごく
好きです〜
:07/04/03 01:23 :SH902i :mnZhws9A
#283 [我輩は匿名である]
まだ?はよ書けや
:07/04/05 22:47 :SH902i :dllJmLSE
#284 [お客さん]
あげます
:07/04/06 01:11 :SH903i :49zRIVJA
#285 [七瀬]
放置状態になって
しまってすいません
今日の夜からまた
書かせてもらいます
:07/04/06 07:34 :SH700i :TfSB5SA6
#286 [七瀬]
今から更新させて
もらいます
:07/04/06 21:15 :SH700i :TfSB5SA6
#287 [七瀬]
:07/04/06 21:17 :SH700i :TfSB5SA6
#288 [七瀬]
「あぁ‥愛してた
誰よりもな‥」
あたしは最近よく
お母さんの夢を見る‥
前みたいに悲しい顔
じゃなくて笑ってる
「そうなんだ‥」
:07/04/06 21:21 :SH700i :TfSB5SA6
#289 [七瀬]
お父さんは何も言わず
部屋からでていった
「はぁ‥」
ひとりになったあたしは
溜め息を大きくはいた
目をつむってたら
知らぬ間に寝てしまった
「‥幸来‥」
「‥うわぁ‥
知らん間に寝てた」
:07/04/06 21:26 :SH700i :TfSB5SA6
#290 [七瀬]
そこにいたのは
舞と田渕だった‥
「かなり寝てたやん」
舞が笑って話す
ふたりの薬指には
銀の指輪が光っていた
悔しかったから
聞かなかったのに‥
田渕が切り出した
:07/04/06 21:37 :SH700i :TfSB5SA6
#291 [七瀬]
「‥幸来‥やった」
「‥良かったじゃん」
あたしの強がり
気付けよ‥
「‥幸せになれよ」
あたしが涙を隠し
精一杯のことば‥
「おまえなら‥いい
お母さんなるな」
:07/04/06 21:53 :SH700i :TfSB5SA6
#292 [七瀬]
頭を優しく撫でる田渕
「‥ありがとう」
また惹かれそうに
なる気持ち押さえる
のに必死だった‥
‥舞は幸せ者だよ
「幸来‥今日沢口先生
は来てないの?」
:07/04/06 22:05 :SH700i :TfSB5SA6
#293 [七瀬]
「…今日は来てないよ
もうすぐ来るん
じゃないかな?…」
舞‥まだすきなの?
顔にでてるよ…
田渕も気付いてる
んだね‥
顔にでてるもん…
あぁ…あたしだけ
じゃないんだね‥
:07/04/06 22:13 :SH700i :TfSB5SA6
#294 [七瀬]
田渕も舞もみんな
複雑なんだね‥
…あぁ‥カズは
幸せ者だなぁ…
「ごめん…幸来」
息を切らしながら
カズが入って来た
"‥あっ"あたしたち
みんな口を揃えて言う
:07/04/06 22:20 :SH700i :TfSB5SA6
#295 [七瀬]
タイミング悪すぎ…
「田渕に舞‥
わざわざ
来てくれたんか?」
ふたりは頷く…
ふたりの指を見て
カズは笑って
おめでとう
って言った‥
舞は悲しそうに
ありがとう
って言った…
:07/04/06 23:01 :SH700i :TfSB5SA6
#296 [☆+゚]
幸来って何て読むの?
:07/04/06 23:06 :N902i :Zjg70B5U
#297 [七瀬]
☆+゚さん
わかりにくくて
ごめんなさい
"ゆき"って
読みます
:07/04/06 23:09 :SH700i :TfSB5SA6
#298 [七瀬]
「おまえらが
くっつくなんか
俺嬉しいなあ…」
カズがやけに変だ
あたしはその場では
あえて黙っていた
「…俺らそろそろ
行こうか?」
「そだね…また来るね」
「絶対また来てね」
:07/04/06 23:17 :SH700i :TfSB5SA6
#299 [七瀬]
一応‥言わなくっちゃね
「またねー」
と田渕と舞は
帰って行った
「さて…カズ‥
何かあったでしょ?」
「ん?どういうことや?」
「またまたぁ‥」
:07/04/06 23:34 :SH700i :TfSB5SA6
#300 [七瀬]
「女の香水の匂い
がするけど?」
「嘘やろ?」
焦りを隠せていないカズ
「本間、本間…」
「ごめんなぁ‥」
「まじかい
匂いなんかしてないよ」
「うわ…おまえ最悪」
:07/04/06 23:46 :SH700i :TfSB5SA6
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