先生とあたし

かげからずっと見てました

ｼﾞｰ
頑張って下さいね('V`

)

藍夏さん

ありがとうございます

これからもよろしくお願いします

｢もうすぐ着くよー｣

｢本当ー？｣

はしゃぐ優を見ると
病気だなんて
わからないくらい

｢僕絶対像見る｣

｢優像スキだもんね｣

今日をいっぱい収める
ためにデジカメを
買った

思っちゃいけないの
わかってるけど
現実を見なきゃって

奇跡信じてるけど
‥もしもって
思っちゃって

その日あたしは
いろんな優を撮った

転けた優
アイス食べてる優

動物みてる優
椅子に座ってる優
ただ‥
夢中で撮った

夜になってあたしと
カズと優とお父さんは
一緒にねた

幸せすぎて涙した

優が寝るまで
ずっと昔話を話した

本当に忘れられない
一日だった

あたしには願いがある

あたしには願いがある

優はもう長くない

わかっている
受け入れようとしてる

だけど
だけど
せめて弟か妹を
見てほしい

優に抱いてほしい

｢あかちゃんもうすぐ
かな？｣

最近あたしが病院に
行くとかならず
お腹をさすってくれる

きっと優も気付いてる

もう長くないこと

｢早く逢いたいな‥｣

あたしのお腹は
少し膨らみを見せた

｢生｣と｢死｣の狭間
両方に直面する恐怖

泣いても泣いても
枯れない涙

不安で不安で
あたしは
逃げ出したかった

もうすぐあたしは
臨月を迎える‥

悪阻も辛かった

だけど今のほうが
比べものにならない
くらい辛い

｢もうすぐだな｣

カズは楽しみにしてる

あたしは毎日毎日
必死に生きていた

｢赤ちゃん｣
と毎日毎日話かける

動いてるのがわかる

生きてるんだ‥って

頑張ってるんだ‥って

あたしが元気をもらう

こどもたちに
あたしが勇気をもらう

笑顔を与えてくれる

ごめんね
優‥あかちゃん
頼りなくて
頼りないﾏﾏで