--君にあげる。--
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#121 [まきやま]
   
「…--さん。
岸上達也さーん。」


…わっ!!。
たっちゃんと
同姓同名だ。


似てたら
面白いのになー…
おっさんだったり
してね…--


ぐるぐると
辺りを見回す。


私は目を見開いた。

⏰:07/04/09 02:27 📱:W42S 🆔:☆☆☆


#122 [まきやま]
  

「は〜い…。」

キャップを脱いで
ゆっくり返事をする

長く伸びた黒髪。

前髪をうざったそう
にいじって

看護婦と何やら
話しをしている。

トロンとした目は
いつもと違って
深刻そうで…

「…たっちゃん」

私はその場に
立ち尽くしていた。

⏰:07/04/09 02:30 📱:W42S 🆔:☆☆☆


#123 [まきやま]
今私の目の前に

…脳神経外科の
外来のロビーで

あんなにも
会いたかった人に
出会えた。

でも.何でかな?

いつもと違って
冷や汗が出るよ。

ちらっと
こちらを見る。

「美嘉っ…!!!!!」

⏰:07/04/09 02:32 📱:W42S 🆔:☆☆☆


#124 [まきやま]
トロンとした目に
動揺が映る。

「何でここに…?」

キャップを被り
こちらに足を進める

「美嘉こそ…何で」

「…散歩してた。」

とっさに前髪を
ぐしゃっといじる。

⏰:07/04/09 02:35 📱:W42S 🆔:☆☆☆


#125 [まきやま]
   

「そっかそっか…」

長い沈黙の後.
たっちゃんは言った

「…今日の朝。
ごめんね?約束。」

「…うん。」

今は約束とか
どうでも良いんだ。

「…たっちゃん。
何でここにっ…--」

「分かった。話す
こっち来て?」

いつものトロさが
嘘みたいに
美嘉の手を引く。

⏰:07/04/09 02:38 📱:W42S 🆔:☆☆☆


#126 [まきやま]
外の雨が強くなり
雷の音が一瞬
辺りに響いた。

病室の前で
たっちゃんは
立ち止まった。

左手には
ボストンバックが
握られている。

「たっちゃん?」

恐る恐る
達也を見上げる。

⏰:07/04/09 02:41 📱:W42S 🆔:☆☆☆


#127 [まきやま]
「入って?」

美嘉の手をぐいっと
引いて扉を閉めた。

達也は電気を付けて

ボストンバックから
洋服.歯ブラシ.
雑誌.携帯などを
取り出し始める

美嘉はその場に
立ち尽くしていた。

何が何だか
全く分かんないよ。

⏰:07/04/09 02:44 📱:W42S 🆔:☆☆☆


#128 [まきやま]
「俺ね?今日から…
入院すんの。」

小さく笑って
ベットに座る。

「え…??」

美嘉は戸惑って
困惑する。

「病気なんだ。
脳みその。
美嘉ぐらいの年から」

美嘉はその場から
動かない。

⏰:07/04/09 02:47 📱:W42S 🆔:☆☆☆


#129 [まきやま]
部屋には雨の音が
響いている。

達也は上着を脱いで
ハンガーにかける。

「…嘘でしょ?
そんな冗談…--」

「俺も最初は
冗談かと思った〜」

言葉を遮って
たっちゃんは続ける

「…でもね?
もう駄目なんだ。
……使えなくなって
きちゃってるしね」

⏰:07/04/09 12:54 📱:W42S 🆔:☆☆☆


#130 [まきやま]
「使えなく…?」

たっちゃんは
自分の右手を
じっと見つめてる。

ん…?
このシーン…
見覚えがあるっ…。


「あっ…!!!」

昨日…
ココア溢した時だ。


…そういえばその後
鉛筆も落としてた。

『今日はよく
落とすなあー…』

昨日のたっちゃんの
言葉を思い出す。

⏰:07/04/09 13:00 📱:W42S 🆔:☆☆☆


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