きみを送る
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#281 []
「…………」

「…つっこんで下さいよ」

つっこむ以前に…

「ありえへんやろ」

「それはわかりません」

「わかります」

「…まぁ、冗談ですが」

ほなゆーな!

⏰:07/04/01 00:47 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#282 []
「見て下さい、さきさんの顔を」

俺は目を細めてさきを見る。が

「表情まで見えへん」

「志乃くん目、悪いんですか?」

俺から見えるさきは、
後ろ姿だけ。

見えるはずねーやろ!

⏰:07/04/01 00:50 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#283 []
「間違いない、彼女、恋をしてます」

「誰に」

「…わかりませんが」

コウはちらりと俺を見て

「まぁ、志乃くんが妥当でしょう」

と言った。

……マジかい

⏰:07/04/01 00:52 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#284 []
「てか、ただ単に化粧品のポスター見てるだけやん」

「さきさん今まで化粧に興味を持っていましたか?」

「…わからん」

「わかって下さい」

「持ってへんのちゃう!」

「…やはり」

興味持とうがどーでもえーやろ!

⏰:07/04/01 00:54 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#285 []
「女性が急に化粧に興味を持つ、ということは、恋です。恋以外の何でもありません」

…ほんまかい。

「なぜ言い切れる」

コウは俺の言葉にニヤリとした。

「志乃くんより、僕の方が女性について詳しいですから」

⏰:07/04/01 00:57 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#286 []
こいつ…
俺が童貞やからって…

って……ん?

「…コウ」

「はい」

「お前…何が詳しいんや」

「ですから女性について」

「女性の何を」

「身体も心も」

…身体も…?

身体!!??

⏰:07/04/01 01:26 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#287 []
……まさか……

まさか…
まさか…

信じたくない…

「僕は経験済みですよ、志乃くんと違って」

コウは口の端をつりあげた

経験済みーー!?
うそだ
うそだ

って…

《志乃くんと違って》

今俺を馬鹿にしたか?

⏰:07/04/01 01:29 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#288 []
「いつ!?」

「いつでもいいでしょう」

「誰と!!」

「答える必要ありません」

「なぜ!!」

「…………」

はあ〜、とコウは溜め息をついた。

「あなたは子供ですか。だからいつまでたっても童貞なんですよ」

……人が気にしてる事を!

⏰:07/04/01 01:33 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#289 []
「それに…」

コウは勝ち誇ったような笑みで俺を見た。

…ゾクリ

「僕は結構モテます」

はーーーー!?
あーりーえーねーー!!

「なぜわかる」

「毎日僕を見て女性達がひそひそ話してますから」

それは悪口ゆーとんねん!

⏰:07/04/01 01:37 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#290 []
コウ…お前は
とてつもなくポジティブ精神なんやな、うらやましいよ。

「…お前がうらやましい」

「志乃くんも、僕程まではいきませんがモテてますよ、大丈夫です」

…それって……

「志乃くんを見てひそひそ話してる子達もいますし」

俺も悪口ゆわれてるー!!

⏰:07/04/01 01:39 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#291 []
聞かなきゃよかった…と
俺は思った。

聞きたくなかった…

俺はコウみたく
ポジティブにはなれなかった。

…気が重い…

「学校行きたくない…」

「わがまま言わないで下さい。行きますよ」

コウに腕を掴まれ、
俺達は学校へ向かった。

⏰:07/04/01 01:41 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#292 []
「またですか…」

玄関に入り、
げたばこを開いて
コウが呆れたように呟いた

「どしたん?」

コウは自分のげたばこを指さした。

俺は目線をコウのげたばこに向けた。

「はーーー!?」

⏰:07/04/01 01:44 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#293 []
げたばこの中には
たくさんの手紙

中にはプレゼントらしき物体まである。

「なんやねんコレ…いやがらせか?」

いやがらせだよな?
頼む、俺にこれ以上ショックを受けさせないでくれ

「何言ってるんですか、ラブレターですよ」

……ショック……

「ま、いつもの事ですが」

⏰:07/04/01 01:46 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#294 []
いつもの事…?

「お前いつもこんないやがらせ受けてんのか?」

俺はいやがらせだと
自分に言い聞かせてみた。

「ですからいやがらせではありません」

いやがらせ以外のなんやねん!!

「もてすぎるのもつらいですよ」

俺を見下したように
コウは笑った。

⏰:07/04/01 01:50 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#295 []
…むかつく……

俺は空っぽの自分のげたばこを眺めた。

「志乃くんにはないんですか、ラブレター」

………やかましい。

「今日はないみたい」

強がる俺。

「いつもでしょう?」

鼻で笑いながら
たくさんのラブレターをかばんにつめながらコウが言った。

⏰:07/04/01 01:53 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#296 []
「志乃おはよう!」

イライラしている俺に
天使のような声が響いた。

「幸子…」

「元気ないん?」

「…別に」

俺は幸子がおれば充分や!

「幸子さんおはようございます」

「え?あ、神谷くんおはよ〜!」

「今日もかわいいですね」

馴れ馴れしく幸子に話し掛けるな!!

⏰:07/04/01 01:58 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#297 []
「幸子と話すな」

「なぜです」

「なぜでも」

「…やきもちですか」

…やきもちですけど!

「男のやきもちはみっともないです」

やかましい!!

「え〜!志乃がやきもちとかめっちゃ嬉しい〜!」

幸子。お前は天使や!

⏰:07/04/01 02:00 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#298 []
「志乃くん愛されてますね」

うらやましいやろ!

「僕も恋人がほしくなりました」

「コウならすぐできるやろ。なんせモテますから」

イヤミたっぷりに言ってやった。

「僕は自分から好きにならないと付き合いませんから」

……あっそ。

⏰:07/04/01 02:04 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#299 []
「…神谷先輩彼女ほしいんや〜」

俺達の背後から
かわいらしい
アニメのような声が聞こえた。

「…………」

誰だ!!?

「おはようございます!神谷先輩!柏木先輩!幸子先輩!」

……いや、誰ですか

⏰:07/04/01 02:09 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#300 []
「…誰ですかあなた」

コウがその女をまじまじと見る。

「一年の美奈子って言います!神谷先輩の彼女に立候補しちゃいま〜す!」

……うぜ〜…
なんだこの女…
まじうぜえ。

コウをちらっと見ると
目をまんまるにして
固まって(いるように)見えた。

⏰:07/04/01 02:12 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#301 []
「神谷先輩〜?そんな見つめないで下さい!照れてまいます!!」

……うざい!!

幸子を見ると
幸子も固まっているようだ

「……そうですか。では見ません」

コウが淡々と言い、美奈子に背を向けた。

「待って下さい〜!照れるけど、見てほしいな〜なんちゃって!」

…コウもうざいが
こいつもうざい……
お似合いでは!?

⏰:07/04/01 02:15 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#302 []
「コウよかったな〜彼女候補ができて」

俺はコウに向かってイヤミったらしく笑いながら言った。

コウは不機嫌さを全て顔に出し、俺をギロリと睨んだ

「僕のタイプではありませんので」

「お似合いやん」

⏰:07/04/01 02:19 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#303 []
「志乃くん」

「なに〜?」

「殴りますよ」

「…………」

「志乃くん」

「……すまん」

情けねー俺!!

「わかればいいんですよ、わかれば」

「神谷先輩かっこい〜!」

うざい女(名前なんだっけ?)は、
コウの腕にくっついた。

⏰:07/04/01 02:21 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#304 []
「…離れて下さい」

「え〜??」

「歩きにくいです」

「歩きやすいですよぉ」

「離して下さい」

コウは女の腕を振り払おうとした。

「きゃあ!!!」

突然その女が悲鳴を上げた

⏰:07/04/01 02:23 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#305 []
「!?」

「コウ!何したん!?」

「…何も」

「何したんや!!」

「何もしてません」

美奈子(名前思い出した)はしゃがみ込んでいる。

「美奈子さん、どうされました?」

コウはめんどくさそうに美奈子の肩を掴んだ。

⏰:07/04/01 02:26 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#306 []
美奈子は顔を上げ、
コウを潤んだ瞳で見つめた

…かわいくねーから。

「なぜ泣いてるんです」

「……びっくりして…」

「何がですか」

「急に神谷先輩に突き飛ばされたような…」

「僕にですか?」

コウは一瞬考えるような表情をした。

「振り払おうとしましたが、その前にあなたから離れましたよ」

⏰:07/04/01 02:30 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#307 []
「………」

美奈子は何も答えずに
しゃくり上げて泣いている

……ほっとくわけに
いかへんよな〜…
めんどくせーけど…って


「おいコウ」

「なんです?」

「どこに行く」

「教室へ。そろそろチャイム鳴りますよ」

…こいつ…人並みの感情がないんか!?

⏰:07/04/01 02:33 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#308 []
「この女は…?」

「興味ありません」

…いやいやいや。

泣いてますけどこの人。

「志乃くん、早く教室行かないと遅刻にされてしまいますよ」

飄々と、コウは階段を上がって行った。

…この女…どうしようか

⏰:07/04/01 02:35 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#309 []
その場に取り残された
俺と幸子は黙って
美奈子を見ていた。

しばらくして
美奈子は立ち上がった

「…大丈夫…?」

幸子が美奈子を心配そうな表情で見る。

幸子はなんて優しいんや!俺は幸子を平成のナイチンゲールと心の中で呼んだ。

⏰:07/04/01 02:56 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#310 []
「志乃……」

………ん?

こいつ……今、俺を呼び捨てにしたか?

美奈子は俺を見つめている

「うそみた〜い!」

………?
なんだこいつ

美奈子は自分の両手を
ニコニコしながら
じいっと見ている。

「成功したんだ〜!!」

…成功?
こいつやばい
頭いかれてる。

⏰:07/04/01 02:59 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#311 []
俺は美奈子から離れた。

幸子は不思議そうな顔で
美奈子を見ていた。

「志乃?どこ行くの?」

…こいつまた呼び捨てしやがった!!

「……はあ?」

「あたしだよ!あたし!」

美奈子はニコニコしながら俺に近づいてくる。

あたしだよと言われても…美奈子という事は
さっき聞きましたけど?

⏰:07/04/01 03:04 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#312 []
幸子は困惑気味な表情で
俺と美奈子を交互に見ている。

「さきだよ〜!!」

……は?

さき……?

さきって……

「さきぃ!!??」

俺はびっくりしすぎて
思わずでけー声で叫んでしまった。

「乗り移り成功したの!」

⏰:07/04/01 03:06 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#313 []
いや…待て
待て待て待てや。

「落ち着けよさき…いや…美奈子…いやさき…いや」

「志乃が落ち着いてよ!」

俺は頭が混乱していた。

「さき…?ってなに?」

幸子が俺の顔を覗き込む。

⏰:07/04/01 03:08 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#314 []
失敗しました
さきは志乃を志乃くんって呼んでたはずなのに
呼び捨てにしてしまいました
このまま呼び捨てでいきます

⏰:07/04/01 03:10 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#315 []
「いや…何も…」

俺はパニック状態だが、
幸子の前では男らしくありたいので
落ち着いた風を装った。

「とりあえず教室行くか」

「あたしは〜?」

「…一年の教室やろ?」

俺はさき(美奈子)を睨み、幸子と階段を上がった。

⏰:07/04/01 03:12 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#316 []
「志乃?さきって何?」

階段を上っている最中も
幸子は俺に聞いてきた。

「…さぁ」

「浮気…じゃないよね?」

「ちゃうよ!!」

「…じゃあいいけど…」

浮気なんてしません!
あなた一筋ですから!!

俺は幸子とわかれ、
教室へ入った。

⏰:07/04/01 03:15 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#317 []
「志乃くんギリギリ間に合いましたね」

コウは平然と教科書を見ていた。

「さきや」

「…はい?」

「美奈子はさきや」

「…………」

「さきは美奈子や」

「意味わかりませんけど」
「さきに美奈子が…美奈子がさきに…さきが…」
「志乃くん落ち着きなさい」

⏰:07/04/01 03:17 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#318 []
「さきが…」

「さきさんがなにか?」

「美奈子がさきに…」

「はい」

「乗り移ったって…」

「さきさんが、美奈子さんに乗り移ったんですね」

「そんな事を言うてたよーな、言うてたよーな」

「言ってたんですね」

⏰:07/04/01 03:20 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#319 []
「なぜ乗り移ったと?」

「成功したから…」

「…………」

「成功したって…」

「そんな事は聞いてません。乗り移った意味を聞いているんです」

俺がしるか!!

「…知らん」

「……ふむ」

コウはパタンと教科書を閉じ、席を立った。

⏰:07/04/01 03:23 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#320 []
「どこ行くん?」

「さきさんに会いに」

「さき…って…?」

「美奈子さんに乗り移ってるさきさんに会いにです。いい加減落ち着きなさい」

落ち着けるかっちゅーの!

⏰:07/04/01 03:24 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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