からっぽの心
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#223 [みぃ]


正直、誰かに話してどうにかなるんだれうか。

あたしの気持ちはあたしにか分からない。


どうせ、事務的な対処されるだけ。

それで、終わり。



――――コンコン・・・


「どうぞ。」

⏰:07/08/03 22:06 📱:SH903i 🆔:jzIdGWE.


#224 [みぃ]

声に応えるようにドアを開けると、
50代くらいの女の先生が笑顔で迎えてくれた。


「こんにちは、
 夢芽さん・・・ね?」

『あッ・・・はい。』

「そう。
 じゃあ、ここに座ってくれるかしら?」


言われるがままイスに座り、
先生と向き合う。

⏰:07/08/03 22:12 📱:SH903i 🆔:jzIdGWE.


#225 [みぃ]

診察室からは“病院”というものが全然感じられなくて、
“子どもの部屋”って感じ。

窓ガラスにはピンクや黄色のステンドグラス。


「眠れる?」

『えッ!?』


部屋を見渡していたあたしは、
先生の一言で現実へと戻される。

⏰:07/08/03 22:16 📱:SH903i 🆔:jzIdGWE.


#226 [みぃ]

「夜。
 見た感じ、快眠そうには見えないけど。」


―――あ・・・。くま。


『―――あんまり・・・。』


さっきまで頑なだった心も、
不思議と和らいでいた。


この部屋がそうさせるのか、先生の声がそうさせるのかは分かんないけど。

⏰:07/08/03 22:19 📱:SH903i 🆔:jzIdGWE.


#227 [みぃ]


「川口先生から全部聞いたわよ。
 ・・・大変だったわねぇ。」



別に同情して欲しかった訳じゃない。

ただ、先生の声が本当に心のこもった声で、

優しくて、

あたしを包んでくれてるみたいで・・・。


自然と涙がこぼれたの。

⏰:07/08/03 22:23 📱:SH903i 🆔:jzIdGWE.


#228 [みぃ]

 
『―――ごめんなさ・・・。』


急いで涙を拭おうとするあたしの手を、
先生の手が掴む。


「拭かなくていいよ。
 泣きたい時は泣けばいいの。」

『だって・・・。』

「我慢するから、そんな顔しなくちゃいけなくなるの。
 先生の前では我慢しなくていいから。」

⏰:07/08/08 02:35 📱:SH903i 🆔:hw/5GTf2


#229 [みぃ]
 

先生は小さい子をあやすみたいに、
あたしの頭を優しくなでる。


「先生しかいないから。
 夢芽ちゃんの思ってること、全部話して?」




それからの事は、
はっきりと覚えていない。


上手く説明できたか分かんないけど、全部話した。

⏰:07/08/08 02:38 📱:SH903i 🆔:hw/5GTf2


#230 [みぃ]

お姉ちゃんのこと

後悔

大原大志のこと

憎悪

豊のこと

不信感



先生はうんうん、って頷きながら、
ずっとあたしの手を握ってくれていた。

⏰:07/08/08 02:42 📱:SH903i 🆔:hw/5GTf2


#231 [みぃ]


その手が本当に温かくて・・・。


顔も覚えてない自分の母親の姿を重ねた。


あたしを捨てた親。


二度と顔も見たくないって、思ってた。



でも今、目の前の先生の温もりが、自然と母親の温もりと重なる。

⏰:07/08/08 02:45 📱:SH903i 🆔:hw/5GTf2


#232 [みぃ]

「あなたは一人ぼっちじゃないのよ?」


心の奥底で望んでいた言葉。

いつか、お姉ちゃんが言ってくれた言葉。


あたしが本当はずっと望んでいた言葉。



この先生、何であたしの考えてる事が分かるんだろう。

何で、あたしの欲しい言葉をくれるんだろう。

⏰:07/08/08 02:48 📱:SH903i 🆔:hw/5GTf2


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