からっぽの心
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#382 [みぃ]

吐き捨てる様に言って施設の門をくぐる。



喧嘩がしたい訳じゃないのに。

こんなことが言いたいんじゃないのに。


なんで上手くいかないの。




「オレは夢芽が好きなのに。」

⏰:07/12/21 20:17 📱:SH903i 🆔:4ZPSdW3c


#383 [みぃ]





『―――――え?』



豊の言った言葉の意味を考え直して振り返った時、
豊の足は既に男子棟の方角へと向いていた。


『―――まって、豊!
 今、なんて・・・』

「夢芽ぇーーー!!」

⏰:07/12/23 02:07 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#384 [みぃ]

あたしの問いかけは、
突然響き渡った大声によってかき消された。

声のした方向を見ると、
男子棟の二階に加山先生の姿が見えた。


「あんた!
 授業も出ないで学校に何しに行ってたの!!」

『・・・げ。』


そういえば、授業サボったこと忘れてた。

⏰:07/12/23 02:10 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#385 [みぃ]


「荷物置いて着替えたら、
 すぐ職員室来なさい!」

「あーあ、お説教。」


鼻で軽く笑うと、
豊は男子棟の中へと消えていった。


『――――ゆたっ・・・』

「ゆーーーめーーー!!」

⏰:07/12/23 02:13 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#386 [みぃ]

豊の後ろ姿を追いたいあたしの意志を、
加山先生のハスキーな怒鳴り声が遮る。



その時、
見上げた加山先生越しに、
星が顔を出し始めた夕空が映った。



あぁ・・・。

空なんて見たの、
いつぶりだろう・・・。

⏰:07/12/23 02:17 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#387 [みぃ]

首を上に向けると、
こんなにたくさんの光が見えるのに。


そんな簡単なことなのに。

たったそれだけのことなのに。


あたしはずっとこの光から目を反らしてた。


でも、その間にも、
こうやって光を届けてくれてたんだよね。

⏰:07/12/23 02:19 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#388 [みぃ]


久しぶりに見た空は

絵の具のケースにある何色かの色を混ぜても
きっと造れない複雑な色で


でも、優しくて


どこか懐かしくて




すごくキレイで

⏰:07/12/23 23:20 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#389 [みぃ]

この暗闇を晴らして

早くあの青を見たい


そう思った。


明日が待ち遠しく思える日なんて、
もう来ないと思ってた。



でも

今はこんなにも


早くあの鮮明な青空に会いたい。

⏰:07/12/23 23:24 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#390 [みぃ]












――――――------・・・


⏰:07/12/23 23:25 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


#391 [みぃ]


市街から少し離れた場所へ向かうバスの本数は少なく、
バス停の待合室で、
止む気配のない雨を見つめていた。


予想外の雨は100円ショップで買ったビニール傘では対処しきれずに、
ジャケットの肩は湿ってしまっている。


やっと三月の終わりに咲いた桜だというのに、
この雨で大方散ってしまった。

⏰:07/12/23 23:30 📱:SH903i 🆔:F9LNNOLU


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