からっぽの心
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#298 [みぃ]

汗が流れるのは
6月の蒸し暑さのせいじゃない。

頭がクラクラするのは
照りつける日差しのせいじゃない。



「・・・夢芽ちゃん。」


真っ白な頭の中に突然入ってきた大原の声に、
体がこわばる。

⏰:07/09/30 23:46 📱:SH903i 🆔:ImWtXexk


#299 [みぃ]

「今さら・・・何だよって思うかもしれないけど、
 ちゃんと話したい。」



話す?
何を?



「美優のこと、
 夢芽ちゃんの口から聞きたいんだ。」


あたしがあんたに?

⏰:07/09/30 23:49 📱:SH903i 🆔:ImWtXexk


#300 [みぃ]

『・・・・・・・・・・・・いや。』


やっとのことで絞り出した声は、
とても小さかったけど大原には届いたみたいだった。


一瞬、悲しそうな顔が浮かんでたから。



『――なんで・・・
 あんたなんかと話さなきゃなんないの・・・?』

⏰:07/10/07 18:53 📱:SH903i 🆔:iKYy846Y


#301 [みぃ]

『お姉ちゃんのこと殺したやつなんかと・・・。』

「夢芽ちゃんの中に誤解があるから。」


今度は真剣な表情できっぱりと言った。


『―――は・・・?』

「オレの事はどんなに恨んでくれても構わないけど、
 美優のこと誤解してるから。」

⏰:07/10/07 18:57 📱:SH903i 🆔:iKYy846Y


#302 [みぃ]


何言ってんの、こいつ。


『・・・はぁ?!
 お姉ちゃんのこと、あたしよりも知ったような言い方しないでよ!!』

「気に障ったならごめん。
 でも・・・。」

『うるさいッ!!
 あたしはあんたと話したくない!』

「夢芽ちゃ・・・」

『あんたなんか、大嫌いッ!!』

⏰:07/10/07 19:02 📱:SH903i 🆔:iKYy846Y


#303 [みぃ]







―――パンッ



音がしたと共に、左頬に痛みが走る。

⏰:07/10/07 19:09 📱:SH903i 🆔:iKYy846Y


#304 [みぃ]


「・・・逃げてんじゃないわよ!」


由美の声で、
やっと殴られたことに気付いた。


『―――いった・・・。』


一昨日カッターの刃で切れた傷の痛みと同じ場所。


痛みがシンクロする。

⏰:07/10/07 19:13 📱:SH903i 🆔:iKYy846Y


#305 [みぃ]

『――何すんだよ!
 あたしが何から逃げてるっつーの?!』


痛みの増す左頬を押さえながら由美を睨む。


「全部だよ!
 栗山さんが死んだことからも大志からも自分からも!!」

『―――逃げてねぇよ!
 アンタに何が分かんの?
 関係ないやつが人の事情に首突っ込んでくんじゃねぇよ!!』


そう言って由美の体を突き飛ばす。

⏰:07/10/08 22:56 📱:SH903i 🆔:jx76hIaE


#306 [みぃ]


みんなして土足で入ってこないでよ。


あたしの心の中に入ってこないで。




由美は一瞬フラついたけど、すぐに態勢を取り戻して、続ける。


「―――そうだよ。
 関係ないよ。
 でも、大志を傷つけるのは許さない!!」

⏰:07/10/08 22:59 📱:SH903i 🆔:jx76hIaE


#307 [みぃ]



その瞳は、真っ直ぐだった。


大原も豊も持ってるのに、
あたしは持ってない真っ直ぐな眼差し。

あたしはこの目に弱い。




今、気付いた。

この女、
大原のことが好きなんだ。

⏰:07/10/08 23:02 📱:SH903i 🆔:jx76hIaE


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