からっぽの心
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#31 [みぃ]

『―――えッ。』


突然話しかけられて、
びっくりした。


『4月・・・4日。』


もう一週間もないんだ。


「そっかー。
 もうすぐだね!
 高校は楽しいよー!」


山口先生がふふっと笑う。

⏰:07/03/30 15:17 📱:SH902i 🆔:SnHULqKE


#32 [みぃ]

「そうだ。それに勉強も難しくなんぞー?」


男子部屋の先生も後に続く。

食堂の空気が一瞬軽くなった。


・・・楽しいこと?

そんなことあんの?


お姉ちゃんがいて・・・。

それが最低条件でしょ?


もう人と関わることが面倒で仕方ないんだ。

⏰:07/03/30 15:20 📱:SH902i 🆔:SnHULqKE


#33 [みぃ]

部屋に戻って、
壁に飾られた真新しい制服を見つめる。

この制服を着たお姉ちゃんの姿が目に浮かぶ。


あたしが4月から通う城北高校は、
お姉ちゃんが1年間通っていた高校。


同じ高校に行きたくて、
必死に勉強した。

⏰:07/03/31 21:14 📱:SH902i 🆔:MbbLTstk


#34 [みぃ]

お姉ちゃんと

“絶対に一緒の制服着て、プリクラ撮りに行こ!”

って約束してた。

もう、それも叶わないんだね。


お姉ちゃんのバカ。

もっと伝えたいこと、
たくさんあったのに。


何で死んじゃったの。

⏰:07/03/31 21:22 📱:SH902i 🆔:MbbLTstk


#35 [みぃ]

――――---・・・


「じゃ、気をつけてね!」


4月4日。

とうとう高校の入学式。


施設の玄関で山口先生に見送られ、
高校へ向かう。


「夢芽!待てよ!」


男子の棟から出て来たのは同い年の大杉 豊(オオスギ ユタカ)

⏰:07/03/31 21:27 📱:SH902i 🆔:MbbLTstk


#36 [みぃ]

施設の中で城北高校へ入るのはあたし達2人だけ。


『何で豊と一緒に行かなきゃなんないの。』

「んな寂しいこと言うなって!あ、バス来た。」


高校には施設の近くから出てるバス一本で行ける。

結構難しい学校だから、
うちの施設から受かったのはお姉ちゃんが久しぶりなんだって。


つまり、豊も頭良い組。

⏰:07/03/31 21:38 📱:SH902i 🆔:MbbLTstk


#37 [みぃ]

バスに乗り、椅子に座ると、
豊が隣に座った。


『・・・豊。』

「あ゙ー!
 緊張すんな!なッ?!」


あたしの言葉に耳を貸さずに豊は話す。


『・・・はぁ。』


ため息が出る。

豊のことは嫌いじゃないけど、人と関わることが面倒なの。

豊は、あたしの作る壁を平気で壊すから。

⏰:07/03/31 21:44 📱:SH902i 🆔:MbbLTstk


#38 [みぃ]

「なぁ!
 おまえ、もらった?」

『え?あぁ・・・うん。』


そう言って鞄から携帯を取り出す。

うちの施設では、
高校生になれば希望者は携帯を持たせてもらえる。


「貸して!」


豊はあたしの手から素早く携帯を奪うと、
何やら操作し始めた。

⏰:07/04/01 19:39 📱:SH902i 🆔:c9xADsic


#39 [みぃ]

『・・・ちょ、何してんの。』


取り返そうとして手を伸ばすあたしから身をかわし、
操作を続ける。


『・・・豊、怒るよ。』

「よっしゃ!
 できた!はい。」


携帯を差し出す豊。

⏰:07/04/01 19:42 📱:SH902i 🆔:c9xADsic


#40 [みぃ]

『・・・何したの?』


受け取りながら尋ねる。


「おまえの番号登録するついでに、
 オレの番号も登録しといたぁ!」


豊は笑顔で自慢げに言う。


『勝手に触んないでよ。
 もー・・・。』


窓にもたれながら初めての携帯をいじる。

⏰:07/04/01 19:45 📱:SH902i 🆔:c9xADsic


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