恋愛喫茶店
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#268 [向日葵]
横を見ると、そこは喫茶店前でドアを開けたマスターがいた。

世津「マスター…。」

マスター「こんな時間にどうなさったんです?」

グーにしていた手をパッパッと振ってマスターに向き直った。

世津「さ……散歩。ちょっと……。」

マスター「駄目ですよ。女の子が制服で夜出歩いては。」

世津「……女じゃなきゃ良かった。」

⏰:07/04/26 10:00 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#269 [向日葵]
マスター「……え?」

世津「どーせみんな世衣ばっかり!!私のことなんかそっち退けで、口にするのは世衣ばっかり!!世衣なんか嫌い!!大っ嫌い!!」

スカートを握り締めながら下を向いて叫んだ。

昼間と違って夜は静かで、叫んだ声が少し響いた。

世津「ハァッ……ハァッ……。」

違う嫌いじゃない。
羨ましいんだ。
誰からも愛されて、誰にでも必要とされて……。

⏰:07/04/26 10:04 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#270 [向日葵]
するとマスターは私に歩みよって、私の頬に手を添えた。

あんまり優しく触れるから、私はビクッとした。

顔をあげるとマスターの顔が近くにあって、改めて見るマスターの整った顔にドキッとした。

マスター「私は……世津さんが好きですよ?世衣さんだけじゃありません。貴方を…ちゃんと見てます。」

私は少し目を見開いた。

『……マスターは』

いつも一人一人を大切にしてくれる。

⏰:07/04/26 10:09 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#271 [向日葵]
見透かされた思いも、自分を知ってくれてるみたいでどこかでホッとしてた。

私を分かってくれる人が、一人でもいるって。

頬から暖かさが伝わる。
それが嬉し涙に代わる。

世津「…っ。マスターァッ。」

マスターは私の涙を胸ポケットに入っているハンカチで拭ってくれた。

マスター「さぁ。中に入って。世津さんが好きな甘いココアを入れますよ。」

その日2度目の喫茶店は、安らげる空間を広げていて、甘いココアは私の虚しい気持ちを落ち着けてくれた。

⏰:07/04/26 10:15 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#272 [向日葵]
マスターは私を家まで送ってくれた。
内緒で出てきた為、バレないように家に帰り、部屋に戻る。

『お風呂は朝に入ろう……。』

パジャマに着替えてベッドに入る。

そして喫茶店のことを思い返すと、なんだかキュウッと苦しくなった。

少しずつ、私の中でマスターの存在が大きくなってるみたい。

⏰:07/04/26 10:19 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#273 [向日葵]
<そして朝がやって来る。>

世津「おはよー。」

湖穂「?おはよー。」

不思議そうな顔をする湖穂に私は首を傾けた。

世津「何?どうかした?」

湖穂「むしろこっちが知りたい。どうしたの?珍しく機嫌いいじゃない。」

私はいつも世衣のおかげで教室にピリピリしながら入ってくる。
湖穂はだから「珍しい」と言ったのだ。

⏰:07/04/26 10:23 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#274 [向日葵]
世津「今日は世衣ほって来たからじゃない?」

湖穂「ふーん。」

そんなんじゃない。
世衣ほって来たのは確か。でも今日機嫌がいいのは、昨日のマスターのおかげだと思う。

そう考えると、また胸が苦しくなった気がした。

ヴ―ヴ―

ポケットに入れてる携帯が鳴る。

『ん?お母さん?』

⏰:07/04/26 10:28 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#275 [向日葵]
<お母さん>
今日、世衣休むらしいから、何か世衣にプリントとかあったら持って帰ってきてね

『世衣休むんだー。』

半分……いや全部私のせいかな。
でも世衣ばっかりに構ってなんかいられない。
とりあえず休みってことを頭に入れて、後は忘却の彼方へやることにした。

<帰り>

今日は世衣関係で悩まされることもなく、清々しく学校で過ごせた。

⏰:07/04/26 10:33 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#276 [向日葵]
『あれ?』

家の前に誰かいる。

あの恰好って……。

世津「マスター?」

するとマスターはこっちを見て、静かな笑顔で会釈した。

私も頭を下げながらマスターに近づく。

世津「どうかしました?」

マスター「昨日、お忘れものがあったんです。」

チャラ

差し出したのはストラップ。どうやら携帯から取れてしまったらしい。

⏰:07/04/26 10:36 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


#277 [向日葵]
世津「すいません!わざわざ!!」

マスター「いえ、では。」

世津「あ、あがってってください!!お茶入れますから」

マスター「いえしかし……。」

私はいつもマスターがしてくれるように家の門を開けた。

世津「昨日のお礼がしたいんです!」

半ば「入りやがれ」的に言う私。

⏰:07/04/26 10:42 📱:SO903i 🆔:2pPw5Sas


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