恋愛喫茶店
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#358 [向日葵]
カランカラン

おはようございます。

今日は生憎の雨です。

マスター「今日は無理でしょうねぇ……。あ、いらっしゃいませ。こんな恋の話は如何ですか?」

⏰:07/04/30 11:04 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#359 [向日葵]
すべて過去になるなら

今なんて必要ないんじゃないかって思う時がある。

でも今がなければ

君を懐かしむことすら

無理なんだね……。


【Past】

⏰:07/04/30 11:06 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#360 [向日葵]
「ちょっと千鶴!」

後ろで私の友人、綾瀬 こなみ(あやせ こなみ) が私を呼ぶ。

私は伊村 千鶴(いみら ちづる)。今年で17。

千鶴「なに?」

こなみ「何じゃないわよ!次体育よ?!アンタドコ行く気?」

千鶴「面倒くさいから屋上に行く。」

口を開けて固まるこなみ。そんなのお構いなしな私は行く。

ちょっとしてから後ろから「千鶴ぅぅぅぅ!!!!!」と怒りの声が聞こえたが、私のベクトルはもう屋上にいってるので耳をすり抜けるだけだった。

⏰:07/04/30 11:17 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#361 [向日葵]
私の学校には屋上があって、鍵も空いてる為人がよく出入りする。

私はそんな屋上に足を運ぶ。

カチャ…キィ…

開けると同時に眩しい光が差し込む。

『まっぶしー。』

目を瞑りながらそんな事を思っていると

「千鶴ー!!」

と元気な声が聞こえた。
目を開けて目線を先にやると、金髪の学ランを少し着崩した男の子が座って手を振っていた。

⏰:07/04/30 11:29 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#362 [向日葵]
彼の名前は蒲谷 昂(かまたに こう)。同い年である。

私はこの人が好き。

――……

3ヶ月前……

いつものように私は屋上にいた。しかしそこには先客がいた。それが昂だった。

『……特等席が…。』

先客は気持ち良さそうにいびきをかいてお昼寝中。

『とりあえず座ろう。』

その時に私の影が彼の顔に写し出されたのに彼が気づき、彼は目を覚ました。

⏰:07/04/30 11:36 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#363 [向日葵]
昂「……ん…。」

起き上がって私の存在に気づく。
私は座る途中だったので、立ち膝のままで止まっていた。

彼は目を擦りながら私に話しかけた。

昂「んー…おはよー。君は何さん?」

千鶴「伊村 千鶴。貴方は?」

昂はピースをしてニカッと笑う。

昂「俺は蒲谷 昂!」

⏰:07/04/30 11:41 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#364 [向日葵]
『ふぅん……』

昂「千鶴ってどんな字?俺頭悪くてさぁっ(笑)あ、俺は昂とか蒲とか蒲っちとか呼ばれてるー!!まぁ昂だな昂!!」

いきなり一人でマシンガントーク。

私は少し引き気味だった。

『あ……ダメな人だこの人……。』

昂「千鶴!」

私は心の声を遮断して、昂に神経を集中さした。

昂「俺達の秘密基地な!!ココ!!」

⏰:07/04/30 11:48 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#365 [向日葵]
そのナリとは裏腹に少年の様な顔と発言、そして眩しい黄金(こがね)の髪。

無理と言う私の考えは簡単に覆えされ、ただ単純に好きだと思った。

―――……

そして今なのである。

私達は寝そべってどこまでも高く、どこまでも広い青い空を見上げるのが日課である。

この時間がとても好き。

昂「あったかいなぁー…。」

千鶴「そーだね…。」

⏰:07/04/30 11:53 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#366 [向日葵]
閑な空気に携帯の着信音が鳴り響く。

昂「あ、ゴメン俺だわ。」

起き上がり昂は電話に出る。電話の相手なら大抵予想がつく。
彼女からだ。

昂「未花?ウン俺。……自習なの?」

私も起き上がり、少し離れたところで昂の横顔を見つめる。

幸せそうな顔。
締め付けられる胸。

近クニイルノニ

ヒドク遠インダ……。

⏰:07/04/30 11:59 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#367 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・

こなみ「ラブラブー♪」

『別にそんなのじゃない。』

授業が終わったので私は教室に戻った。

こなみ「ってかアンタ授業大丈夫なの?あんまりサボるとヤバいよ?」

千鶴「大丈夫。こなみとは違って(強調)学年10位内にはいるし。」

こなみ「はっ倒されたいのかアンタは…っ」

そして話はまた昂の方へ。

こなみ「もうフラレるの確定してんなら告った方がスッキリするじゃない。」

『…………。』

⏰:07/04/30 12:06 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#368 [向日葵]
千鶴「こなみっておせっかいね…。」

こなみ『ムキィ――!!!!』

・・・・・・・・・・・・・

私はまた屋上にいた。
温かい光に身を包まれてぼんなりと考える。

こなみ[フラレるの確定なら……。]

それって何の意味があるんだろう……。
ただの自己満足なんじゃないの?

そんな事言って関係が壊れてしまうのなら今の関係の方がよっぽど楽だ。

⏰:07/04/30 12:11 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#369 [向日葵]
#############
キリます

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2116/

⏰:07/04/30 12:12 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#370 [奈津歩]
あげー

⏰:07/04/30 19:55 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#371 [向日葵]
奈津歩ちゃん
いつもあげ&コメありがとねー

⏰:07/04/30 22:06 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#372 [向日葵]
ううん。違う。

ホントは逃げてるだけなの……。

昂「ちーずーるっ!」

昂が私の頭の方から昂が満面の笑みで私を覗き込んだ。

私の胸はそれだけで高鳴る。逆光ぐあいが余計にドキドキした。

⏰:07/04/30 22:18 📱:SO903i 🆔:cSgoZygA


#373 [向日葵]
そういえば……

私は起き上がり昂に向き直る。

千鶴「最近よく屋上に来るね。」

言った瞬間笑顔の昂は固まり、そして暗い陰を落とした。

昂「ケンカ…してばっかでさ……。彼氏の自信無くなってきちゃって……。」


悲しそうな彼が嫌で、そっと彼の腕に触れた。

すると昂は私の手をギュッと握る。

――――ドキッ

⏰:07/05/01 00:37 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#374 [向日葵]
千鶴「こ……」

昂「千鶴が……彼女だったら良かった……。」

その言葉を聞いて、私の見ている世界は色を無くした。

「なろうか?」と言いたい。貴方が望むなら。
貴方が私を欲するなら。


……でも

千鶴「そんなの……嘘でも言わないで……。」

本気じゃないんでしょ?

⏰:07/05/01 00:40 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#375 [向日葵]
千鶴「そんな言葉やすやすと口にしないでよっ!」

半ベソをかきながら私は叫んでその場を去った。

走る。走る。

周りの景色があっと言う間に変わり、遂に自分の家にまでたどり着いた。

自分の部屋に行って乱暴にドアを閉める。

バター…ン……

ドアにもたれ、ズリズリと座り込み、体育座りをして腕に顔を埋めた。

千鶴「ハァッハァッ…ハァッハァッ…」

⏰:07/05/01 00:47 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#376 [向日葵]
悔しい……悔しい……

どうしてもっと早く出会えなかった……?

私ならあんな顔絶対にさせない。
でもあんな顔をするのは…………それだけ彼女が好きだから……。

―――……

翌日。

先生「じゃあ訳をー……。」

1時間目は古典。
私はダルくていつもサボる。

⏰:07/05/01 00:52 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#377 [向日葵]
先生「伊村ー…っているわけないかぁ……。」

千鶴「ハイ。」

先生「おぉうっ!いたのか!!」

だけど私はサボらなかった。だってもう屋上には行けない。

なんで?っと聞かれたら少し困る。

だって足が行こうとしてくれないんだもの。

私は訳を終え、椅子に座る。頬杖をついて外を見る。今日は雨だ。どっちにしろ屋上には行けない。

⏰:07/05/01 00:57 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#378 [向日葵]
でも雨の日でも階段の一番上にたまって喋っていた。

笑い声が響いたりして、お互いに「シーッ」と言い合う。

シャーペンを握る力が増す。

あぁ。貴方と過ごす50分はとても早いのに、授業ってこんなにも遅くて




つまらないのね……。

―――……

今日は1日が長かった。
先生達には授業出る度に驚かれて、感涙された。

⏰:07/05/01 01:02 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#379 [向日葵]
こなみ「千鶴。今日どっか寄ってく?」

千鶴「うーん……。」

上の空で考えながら、私は靴箱を開ける。

すると靴の上に小さな紙が乗っていた。

『何…?コレ。』

カサッ

中の文字を見て驚く。

昂だ。

<屋上に来て欲しい。待ってる。昂>

千鶴「何を言ってるの…?」

⏰:07/05/01 01:07 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#380 [向日葵]
外は土砂降り。
しかも今更会うなんて出来ない。

バンッ

こなみの傘を開く音にびくりとする。

こなみ「千鶴ー?行くよー。」

千鶴「…あっ。……ウン


紙をクシャッとして近くのゴミ箱に捨てた。

『いいの。私はもう……会わないから……。』

私は傘をさし、こなみと一緒に灰色の空の下を歩いて行った。

⏰:07/05/01 01:12 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#381 [向日葵]
次の日も次の日も、そのまた次の日も、私が屋上に足を運ぶことはなかった。
そしてその間も雨は降り続いた。

でもかわらないことは
毎日入ってある紙切れ。

そしてまた今日も入ってる。内容はやっぱり屋上に来て欲しいとのことだった。

嫌だ。私は絶対……っ

そう思った時だった。

こなみ「キャ――――!!!!」

いきなり叫ぶこなみの元に駆けつけたら、こなみは空を仰いで目を輝かせていた。

⏰:07/05/01 01:18 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#382 [向日葵]
千鶴「どうし……。っ!!」

私もこなみと同じ角度に目線をやった。

するとそこには空に大きく虹が現れていた。

その瞬間弾かれた様に私は駆け出した。

こなみ「?!千鶴?!」

昂。ごめんなさい。

私、屋上に行く勇気出せなかった。

だって次会う時は




きっとフラレるんだって思ってたから。

⏰:07/05/01 01:23 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#383 [向日葵]
ガチャ!

ドアを開けるとこちらに気づいた昂が振り返る。

千鶴「ハァッハァッ……。」

ドアノブを持ったまま私は息を整えようとした。

昂「千鶴……。あの千鶴」
千鶴「昂」

昂の言葉を遮るように私は名前を呼んだ。
大分息も整ってきた。

昂は私を黙って見つめる。

私は心の中で決意した。

真っ直ぐ昂を見る。

⏰:07/05/01 01:28 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#384 [向日葵]
千鶴「私……昂が好き!…………でした。」

過去にしよう。
また来る季節に君を思い出せるように。

千鶴「彼女と仲良くね…。」

にっこり笑ってそれだけを告げ、帰ろうとした。

昂「――っ俺!」

何か言おうとする昂の方を見る。
昂はどこか怪我して痛そうな表情をしていた。

昂「俺、ここで出会って友達になったのが……千鶴で良かった…っ!」

⏰:07/05/01 01:32 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#385 [向日葵]
なんで……そんな嬉しいこと……。

千鶴「ホントに……ホントにそう思ってくれる…っ?」

目から熱い雫が次々と伝う。

私は貴方を好きなだけで、本当に幸せだった。

すると昂は優しく私を抱き締めた。

昂「ありがとう…千鶴。……ありがとう。」

千鶴「……っ。私も…。ありがとう……っ!!」

⏰:07/05/01 01:36 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#386 [向日葵]
雨の匂いが少しした。

君の腕、君の声、君の笑顔。ずっと忘れない。

この屋上で君と出会い、

君が好き…………







…………でした。

⏰:07/05/01 01:38 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


#387 [向日葵]
【Past】

Fin

⏰:07/05/01 01:38 📱:SO903i 🆔:3tapwN/A


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