恋愛喫茶店
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#481 [向日葵]
世津「いったいなー。噛んだじゃんか。アンタらだって彼氏ぐらいいるでしょーが。」
「うっとおしい奴見ると嫌気さすじゃない?」
『自己中も甚だしいな。』
私はとりあえず負ける気はしなかった。
気は強い方なので、ここにいる奴全員を蹴散らす元気ぐらいはある。
世津「知ってる?そーゆーのヒガミって言うの。」
笑いながら言ってやったら、図星を突かれた何人かが私を蹴ってきた。
:07/05/07 00:29
:SO903i
:ig2tmRBQ
#482 [向日葵]
「アンタみたいな奴、あんなカッコイイ人が本気で相手してると思ってんのかよ!!」
『……』
そんなの私にはわからない。でもマスターがくれた暖かさとか、優しさとか、抱きしめてくれた力強さとか……
それはきっと嘘なんかじゃない。
マスターのことなんて、まだ3分の1以下くらいしかきっと知らない。
でも私は知っていきたい。
だって……
大好きなんだもん!!
:07/05/07 00:33
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#483 [向日葵]
世津「私が相手されてないんなら、アンタらなんか眼中にも無いよ!!」
女子軍団の怒りに触れた。
「超ウゼェ!!ふざけてんじゃねぇよ!!」
複数の女子が殴りかかってきた。
仕方ない。我慢してたけど……反撃開始!!
――――と思ったら。
ガラッ!!!
マスター「おや。皆様お揃いのご様子で。」
世津「マ、マスター!!」
:07/05/07 00:38
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#484 [向日葵]
女子軍団はバツが悪そうに少し身を引く。
マスター「綺麗どころがお集まりになりまして…。大変失礼します。」
執事さんがやるような礼をして、マスターは私に目を向ける。
私はと言うと蹴られたせいで制服に足跡が付いてたり、髪の毛を掴まれたりしたせいでグシャグシャになっていた。
その姿を見たマスターは、笑顔なのにどこか怒っていて周りには冷たい空気が流れていた。
マスター「世津さん。行きましょうか。」
世津「え?あ、ハイ…。」
:07/05/07 00:46
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#485 [向日葵]
差し延べられた手を半ば呆然として握る。
そして教室を出て行く時にマスターが一言。
マスター「名前。健輔なんて嘘ですよ。」
ピシャン
…………
「「エェェェェェ!!!!」」
中に入る女子は大騒ぎ。
一方の私もびっくり。
世津「え?マスター…?」
マスター「……どこか、空いてる教室はありませんか?」
そう言ったマスターはいつもの優しいマスターに戻っていた。
:07/05/07 00:53
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#486 [向日葵]
――――……
階の一番端にある空き教室に私達は入った。
女子軍団が乗り込んできてはダメなので、一応鍵を閉める。
ガチャン
『…ちょっと待って……。』
男女が密室に2人…。それってかなりヤバくない?!
マスター「世津さん」
世津「はいぃぃぃぃっ!!」
意識しすぎて突然のマスターの呼びかけに飛び上がる私。
マスター「どうぞこちらへ。制服をキレイにします。」
:07/05/07 00:58
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#487 [向日葵]
マスターはズボンのポケットからハンカチを取り出し、パッパッと足跡を払ってくれた。
少し汚れているけれど、大分マシになった。
そしてグシャグシャになった髪の毛をほどく。
世津「あ、マスターいいです!そのままで!!」
マスター「じゃあ。手櫛で失礼します。」
マスターの細くて長い指が私の髪の間を通る。
なんだかドキドキして、ゾクッとした。
マスター「キレイな髪をなさってますね……。」
:07/05/07 01:03
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#488 [向日葵]
世津「や、あの…っ」
マスター「私の母もそうでした。」
『えっ……』
髪の毛をキレイにし終ったマスターは私の後ろに立ったまま話始めた。
マスター「私は、両親に捨てられたんです。9つの時に……」
世津「……っ!」
マスターはそれから弧児院で育てられ、喫茶店の元マスターに育てられたんだと言う。元マスターは2年前に亡くなり、今はマスターが継いでいる。
:07/05/07 01:10
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#489 [向日葵]
マスター「私を育ててくれた父は、それは優しく、愛情を持って接してくれました。……でも名前で呼ばれることはありませんでした。」
世津「どー…して?」
私は振り向いた。
するとマスターは穏やかな、だけど寂しそうな顔をしていた。
マスター「私が、名前を教えなかったんです。いえ知っていたでしょう。でも私は自分の名前が嫌いで偽りの名前を言いました。それが……健輔なんです。」
世津「口からでまかせじゃなかったんですね……。」
私はクスッと笑った。
マスターも少し笑顔になった。
:07/05/07 01:16
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#490 [向日葵]
マスター「世津さん。私の名前を呼んでくれませんか?」
世津「え……?」
マスター「貴方に呼ばれたら好きになれそうなんです。」
私は少し考えた。
それはマスターが私に心を預けてる様な気がした。
ならば私もマスターに心を渡そう。
世津「マスター。私は貴方が好きです。お名前を聞いてもいいですか…?」
マスターは少し目を見開いて、直ぐに暖かい笑みを溢した。
:07/05/07 01:20
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