きみを送るA
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#276 [
]
「兄は僕が死んでから毎日、毎日、僕に謝り続けてるんだ。今でも…」
「でもきみはコウを憎んでへんねやろ?」
俺の問いに旬は
ニッコリ微笑んだ。
「憎んでないよ。僕は兄が大好きだから」
「じゃあ…コウに姿を見せたら…」
「見えないんだよ」
:07/05/15 10:11
:SH901iS
:☆☆☆
#277 [
]
「え?」
「兄には見えないんだよ」
「なんで…?」
「志乃さん聞いたでしょ?僕が死んだ時兄は僕が《どうして助けてくれなかったの?》って言ってたって」
「うん」
「それは既に兄が造った僕の幻影だ」
:07/05/15 10:13
:SH901iS
:☆☆☆
#278 [
]
つまり
コウは幻影の方を旬だと思い込み
本当の旬を拒んでいる?
「……………」
「志乃さんには難しい話だったかな?」
旬は俺を見てフフッと笑った。
こ…この兄弟…
二人して俺を馬鹿にしてんのか!?
:07/05/15 10:16
:SH901iS
:☆☆☆
#279 [
]
「わかりますー」
いや、ほんまは頭ん中がぐちゃぐちゃやけど。
「無理しないでね」
こ…こやつ…
話し方はコウとは少し違うが生きていたら間違いなくコウ2号だ。
「兄の部屋に移動しよう」
:07/05/15 18:24
:SH901iS
:☆☆☆
#280 [
]
「コウは?」
旬はチラリと時計を見て、まだ時間はあるから
と言った。
「なんの時間よ?」
「時がくればわかる」
…か……かっこ…
「この台詞かっこよすぎたかな」
かっこよすぎ!!
きみ小学生のままだよね?
:07/05/15 18:27
:SH901iS
:☆☆☆
#281 [
]
「行こう」
コウを残し、
俺と旬はコウの部屋に入った。
「部屋綺麗にしてんな〜」
「志乃さんの部屋とは大違いだよね」
やかましい
「これ、見てよ」
旬は机に置かれた教科書を差し出した。
:07/05/15 18:29
:SH901iS
:☆☆☆
#282 [
]
パラパラと教科書をめくる
「すげ〜なぁ〜足し書きだらけやん!」
「志乃さんちゃんと見てよ!見る点が違うよ」
「は〜?」
「よく見てよ、ほら」
旬は教科書のある部分を指した。
「…死…ね……?死ね!?死ねって書いてある!」
教科書にはうっすらと
《死ね》の文字があった
:07/05/15 18:33
:SH901iS
:☆☆☆
#283 [
]
「これが兄の受けたいじめ。まだ可愛い方だけど」
よく見ると教科書はしわだらけになっている。
色んなページにうっすら書かれた《死ね》の文字は
コウが必死に消したことを示している。
「…ガキのいじめやん」
「中学生はまだガキだよ」
きみは小学生のままやけど!!
:07/05/15 18:37
:SH901iS
:☆☆☆
#284 [
]
「学校でのいじめはひどかったよ。兄の給食だけ異物を入れられたり、ね。殴られたりもしょっちゅうあった」
「いじめの原因って何?」
「………………」
「………なに?」
:07/05/15 18:39
:SH901iS
:☆☆☆
#285 [
]
「兄の性格…」
「…ああ」
なっとくするけど
いじめられるくらいの性格ちゃうのにな…
「兄の性格は人とは違って異常だから」
きみとそっくりなんですけど。
:07/05/15 18:42
:SH901iS
:☆☆☆
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