きみを送るA
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#241 []
部屋のドアを開け、
俺は愕然とした。

「…コウ…?」

「……………」

「おい!!コウ!!コウやめろ!!!」

俺はオレンジジュースのコップを手から落とした。

コウは

「コウ!!やめろ!!」

コウは窓から飛び降りようとしているところだった。

⏰:07/05/11 04:46 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#242 [シン]
ガンバレ

⏰:07/05/11 05:01 📱:P701iD 🆔:/T2k2fXE


#243 []
シンさん
ありがとうございます

これからこっちのトピに書き込まれてもお返事書かないことにします
小説だけを書くことにします読みやすくするためですのですみません
コメントなどは
>>2
の感想板にください

⏰:07/05/13 02:43 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#244 []
「コウ!!!」

俺は必死でコウの身体を引き寄せた。

「コウ!!やめろ!!」

「離して下さい」

コウは俺の腕を振り払おうとした。

「やめろ!!」

俺はコウの頬をバチンと叩いた。

⏰:07/05/13 03:02 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#245 []
「……………」

「………コウ……」

コウは頬を押さえフラフラと床に座り込んだ。

「……僕は…何を…?」

「え?」

「…………僕は……」

コウは両手で頭を押さえ、俯いた。

「志乃くん…すみません」

⏰:07/05/13 03:04 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#246 []
「志乃くん…本当に……すみません……」

コウの足元には
涙がポタッと落ちた。

俺はコウのそばにしゃがみコウの肩を組んだ。

「大丈夫、大丈夫やで」

「………すみません…」

いつものコウとは違い、弱々しく涙するコウの肩を
俺はずっと抱き寄せた。

「大丈夫やから、な?」

⏰:07/05/13 03:07 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#247 []
しばらくコウの肩を抱いていると、
ふいにコウが顔をあげ俺の顔を覗き込んだ。

「ん?」

「…すみませんでした」

「いや…大丈夫か?」

「はい…」

俺はコウの肩から腕をおろし、大きく伸びをした。

「何も聞かないんですね」

⏰:07/05/13 03:32 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#248 []
「え?」

「僕がなぜ飛び降りようとしたのか、志乃くんは聞かないんですね」

「……………」

黙って俯いていると
コウはフッと笑った。

「旬がいるんですよ」

⏰:07/05/13 03:34 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#249 []
コウは窓の外を指しながら言った。

「ずっと…僕を見ているんですよ」

俺は窓の外を眺めた。

「…え……?」

窓の外には
青白い顔の少年がふわりと浮いてこっちを見ていた

「あの子が…?」

⏰:07/05/13 03:36 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#250 []
「志乃くん見えるんですか?」

コウは驚いた表情で俺を見た。

「…見える…今見えた」

「………なぜ…」

コウは俺と旬を交互に見ながら目を見開いている。

「…あ!さっきお前の手に触れたからちゃう?」

「…いえ……見えるはずはないんです……」

⏰:07/05/13 03:38 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#251 []
「でも見える…」

「………なぜ…」

俺はその少年から目がそらせなかった。
少年も俺をじっと見ている

「……………?」

俺は窓に手を置き、
身をのりだした。

⏰:07/05/14 01:18 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#252 []
「志乃くん何してるんですか!」

今度はコウが俺の肩を掴んだ。

「死ぬ気ですか」

「いや…違う……」

俺はコウの腕をやんわりと振り払い、再び身を乗り出す。

《…………………》

え?何?何て言ってるんや?

少年は俺に向かい、何かを言いたそうに口を動かした

⏰:07/05/14 01:20 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#253 [我輩は匿名である]
今日はもう書かないの

⏰:07/05/14 01:42 📱:SH903i 🆔:n5jMIq4E


#254 []
《………………》

「何?何て言うてるん?」

《………………で》

「?聞こえへん」

俺は更に身を乗り出した

「志乃くん!!」

コウは俺の腹に腕をまわした。

「志乃くん落ちてしまいますよ!」

俺はあと少しで窓から落ちるところだった。

⏰:07/05/14 02:56 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#255 []
「あ…わりー……」

「いえ…」

「コウ、あの子何か言うてへんか?」

俺は少年に目を向けた。

「…旬が…ですか?僕には何も聞こえませんが」

コウは窓から離れ、ソファーに座り込んだ。

「そうか…俺には……あの子が何かを伝えたそうに見えるんやけど…」

⏰:07/05/14 03:00 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#256 []
「志乃くんを殺そうとしているんですよ、きっと」

コウはソファーの上に両足を立て、親指の爪をガリガリと噛みながら呟いた。

「僕も…いずれは彼に殺されます」

「でも………」

なぜだ?
俺にはこの少年がそんな事をするとは思えない。

⏰:07/05/14 03:02 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#257 []
旬と呼ばれる少年は

コウが時折見せる
少し悲しげに微笑む、
それに似た表情をしている

「…この子…旬君は俺に…何か言いたいんや…」

俺は少し身を乗り出し、
今度は落ちないようにしっかりと窓枠を握った。

⏰:07/05/14 03:07 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#258 []
コウは一瞬ソファーから立ち上がろうとしたが
すぐにやめ、目を伏せた。

「…旬君…」

俺は少年に向かい手を差し延べた。

少年は俺をじいっと見つめすうっと俺に近づいてきた

「何を言いたい?旬君、言ってみ………え?おい、やめ………うわぁぁあ!!」

⏰:07/05/14 03:10 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#259 []
「志乃くん!!」

俺……

「志乃くん!?」

コウ……?

「志乃くんしっかり!!」

コウの声が頭の奥から聞こえる。

「大丈夫ですか!?」

大丈夫…大丈夫やけど…
声がでない…
わりぃ…動けねー…

記憶が薄れる途中、
男の子の声が聞こえた。

「僕の記憶をあげる」

⏰:07/05/14 03:16 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#260 []
【第19章 記憶】

僕の……?

記憶を……あげる……?


目を覚ました俺は
ある一軒家の中にいた。

「ここは…コウの…?」

そこは、コウの家だった。

⏰:07/05/14 03:22 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#261 []
「コウ………?」

俺は部屋の中を歩いた。

コウはいない。

「どうなってんねや…」

俺は階段を上がり、
部屋の一つ一つを見た

「…ここは……」

俺はあるドアの前で足を止めた。
ドアにはプレートがかかっている。そこに書かれた名前は

《しゅん》

⏰:07/05/14 03:25 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#262 []
俺はドアを開けた。

《ガチャ…》

「コウ!!」

部屋の中にはコウが立って驚いた表情でドアを見た

「………コウ……」

俺が立っているドアを目を丸くして見つめ、しばらくしてからコウはフッと笑った。

「…旬……ですか?」

⏰:07/05/14 03:27 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#263 []
「え……?」

コウはドアから目をそらし、部屋にある机を撫でながら呟いた。

「旬……僕を憎んでますよね……」

「おい、コウ?」

俺の呼びかけも聞こえないのか、コウは俯いたまま小さな声で言った。

「すみません…すみません……旬……」

⏰:07/05/14 03:33 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#264 []
「コウ!!」

俺はコウの肩を掴もうと手を延ばした。

「うわっ!!」

………?
なにこれ……?

俺の身体はコウをすりぬけ俺は床に倒れ込んだ。

「…なんや?」

俺は自分の両手を見る。

「…透けてる……?」

⏰:07/05/14 03:35 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#265 []
俺は窓ガラスを見た。

ない……

俺が……ガラスにうつっていない……

どうなってる……?

俺が窓ガラスを見ながら呆然としていた時、背後から声が聞こえた。

「兄は…」

「!?」

俺はびっくりして声の主を振り返る。

⏰:07/05/14 03:37 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#266 []
「…きみは……」

背後には
あの時の少年

旬の姿があった。

「兄はずっと僕の幻影に怯えてるんだ」

「……幻影?」

俺の問いに、旬はコクリと頷いた。

「兄に僕の姿が見えるわけないんだ。僕は特殊能力があるから兄に僕の姿を見せない事ができる。でも…」

⏰:07/05/14 03:41 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#267 []
旬は口を止め、コウをじっと見つめた。

「旬…すみません……」

コウは
旬がいる場所とは全く真逆の場所を見つめ、涙を流している。

「兄は《僕》という幻影を自ら造りだして苦しんでいる。兄を憎んでる《僕》っていう幻影をね」

⏰:07/05/14 03:45 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#268 []
「…じゃあ……コウはきみの事…」

「本当の僕は見えてないよ。兄には偽物の…幻影の僕が見えてるんだよ」

旬は俯きながら
悲しそうな表情をした。

やっぱり…

「きみはコウを憎んでへんねやな…」

「……………」

⏰:07/05/15 03:30 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#269 []
旬はコウをじいっと見つめた。

俺も視線をコウに向ける

「……………?」

あれ?
なんかこのコウ…

「…幼い……?」

「僕の記憶をあげるって言ったでしょ?今あなたが見てるのは僕の記憶。兄の中学時代なんだよ」

「……中学時代……」

「そう…兄が一番苦しんでいた時期…」

⏰:07/05/15 03:33 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#270 []
「…コウが………」

苦しんでいた時期……

俺の知らないコウの

過去………

「志乃さん…」

ふいに旬が俺の名を呼んだ

「…なに……?」

「志乃さんは、いじめにあった事ある?」

⏰:07/05/15 03:37 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#271 []
いじめ………

「いや…ない……」

「……………」

まさか

「もしかして…」

「うん。兄はいじめにあってた。中学生の時にね」

⏰:07/05/15 03:39 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#272 []
「そんな………」

俺は言葉を失った。

コウの過去が
これほどまで悲惨だとは思っていなかった。

両親に捨てられ
弟も助けられず
義父母も殺害され
そのうえいじめだと…?

「志乃さん知ってた?兄が一度自殺未遂をした事を」

⏰:07/05/15 03:42 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#273 []
自殺未遂…

「コウ…が……?」

「やっぱり知らないんだね。兄は中学の頃、自殺未遂をした。手首を切ったんだ。その傷見た事ない?」

「…いや……」

⏰:07/05/15 03:45 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#274 []
そんな傷…
見た事ない…。
原因は…自殺未遂の原因…

「原因は?」

俺の問いに
旬は眉間にしわを寄せた。そして一言、悔しそうに
本当に悔しそうな表情で言った。

「僕の幻影」

⏰:07/05/15 03:47 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#275 []
「…え……」

「もちろん僕には本当の原因はわかんないよ。僕は兄じゃないからね」

こーゆー言い方は
コウに似てるな。

「原因は色々とあったと思うよ。いじめだとか、父母の事だとか。でもね…」

旬は唇をキュッと結んだ

「でも…?」

「手首を切る直前に兄は言った。《旬、僕が死ねば許してくれますか》って」

⏰:07/05/15 03:50 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#276 []
「兄は僕が死んでから毎日、毎日、僕に謝り続けてるんだ。今でも…」

「でもきみはコウを憎んでへんねやろ?」

俺の問いに旬は
ニッコリ微笑んだ。

「憎んでないよ。僕は兄が大好きだから」

「じゃあ…コウに姿を見せたら…」

「見えないんだよ」

⏰:07/05/15 10:11 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#277 []
「え?」

「兄には見えないんだよ」

「なんで…?」

「志乃さん聞いたでしょ?僕が死んだ時兄は僕が《どうして助けてくれなかったの?》って言ってたって」

「うん」

「それは既に兄が造った僕の幻影だ」

⏰:07/05/15 10:13 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#278 []
つまり

コウは幻影の方を旬だと思い込み

本当の旬を拒んでいる?

「……………」

「志乃さんには難しい話だったかな?」

旬は俺を見てフフッと笑った。

こ…この兄弟…

二人して俺を馬鹿にしてんのか!?

⏰:07/05/15 10:16 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#279 []
「わかりますー」

いや、ほんまは頭ん中がぐちゃぐちゃやけど。

「無理しないでね」

こ…こやつ…

話し方はコウとは少し違うが生きていたら間違いなくコウ2号だ。

「兄の部屋に移動しよう」

⏰:07/05/15 18:24 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#280 []
「コウは?」

旬はチラリと時計を見て、まだ時間はあるから
と言った。

「なんの時間よ?」

「時がくればわかる」

…か……かっこ…

「この台詞かっこよすぎたかな」

かっこよすぎ!!
きみ小学生のままだよね?

⏰:07/05/15 18:27 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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