きみを送るA
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#610 []
「志乃…く…ん…」

コウが苦しそうな表情で俺の名前を呼ぶ。

「苦しいだろ?」

ニヤリと笑いながら
俺はコウの元へ歩み寄る

コウを見下ろしながら
俺は頭上にナイフをかかげた。

「苦しいなら、さっさと死ねよ」

⏰:07/06/08 01:29 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#611 []
コウに向かい
ナイフを勢いよく下ろした時だった。

「すみません…」

コウが涙を流し
弱々しく謝った。

その姿に
俺は手を止める。

「すみません…僕は…あなたを…助けられませんでした……」

⏰:07/06/08 01:31 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#612 []
弱々しく微笑むコウ。

「……あ………」

これは

あの日の夢だ。


俺の手からナイフが落ちる

「……俺…は………」

気付いた時には

血まみれのコウが倒れていた。

「…コ…ウ……?」

⏰:07/06/08 01:33 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#613 []
「コウ!!おい!コウ!」

コウの身体を軽くゆさぶると
コウは目を開け俺を見て微笑んだ。

「…大丈夫で…すか?」

何が…何が大丈夫ですか、だ。
大丈夫じゃないのはお前の方だろ。

「コウ…ッ……」

⏰:07/06/08 01:35 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#614 []
俺は携帯をとり
救急車を呼ぼうとした

「だめです…」

ダイヤルを押す俺の手を
コウは阻止した。

「なんで…っ!!」

「救急車を呼べば…あなたは捕まってしまいま…す」

⏰:07/06/08 01:37 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#615 []
「でも……」

「あなたが捕まれば…たくさんの方が悲しみ…ます」

「でも…!!」

話しているうちにも
コウの腹部からは
どんどん血がでている。

「僕は大丈夫ですから」

苦しそうにも微笑むコウはゆっくりと立ち上がった。

⏰:07/06/08 01:39 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#616 []
落ちているナイフを拾い、コウは部屋を出ていこうとドアノブに手をかけた。

「どこに行くんや!?」

「…自宅へ…。大丈夫ですから。ナイフも僕が処分します」

「だめや!!!」

俺はコウの腕を掴んだ。

「!!!!」

⏰:07/06/08 01:41 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#617 []
腕を掴んだ瞬間
俺の脳裏にコウの思考が流れた。

俺はコウの腕を振り払うと携帯をとり
素早く電話をかけた。

「救急車一台至急お願いします」

「志乃くん!?」

俺の行動に
コウは困惑した表情をみせた。

⏰:07/06/08 01:47 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#618 []
「なぜ…!?志乃くんが捕まってしまいます!」

焦ったようにコウが言う

「それでいい。俺がやった事やから。このはもゆうみちゃんも…俺が…」

俺の脳裏に流れたのは
自宅へ戻ったコウが
ナイフから俺の指紋を拭き取り自分の指紋をつけ
自殺に見せ掛けるというものだった。

⏰:07/06/08 01:52 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#619 []
「それに俺が普通に生活しても…周りに被害が及ぶ…だから俺は捕まった方がえーねん」

「でも志乃くんは…」

話の途中で
コウは倒れてしまった。

「コウ!!」

「……………」

「おい!!コウしっかりしろ!!コウ!!」

⏰:07/06/08 01:54 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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