きみを送るA
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#81 [
]
「意味わからんねんけど」
コウはたばこに火をつけ、一口吸って煙をはいた。
「そうですね…簡単に説明すると、最近人間の身体に乗り移る霊が多発しています。ただ移るだけならいいです…が、借り物の身体である事件を起こしているんです」
「ある事件て?」
「殺人…未遂を」
:07/04/29 13:45
:SH901iS
:☆☆☆
#82 [
]
「殺人未遂〜?」
「はい。つまり身体の持ち主に罪を犯させる、といった事です。殺人まではしません。なぜなら…」
「なぜなら?」
「襲われた被害者は皆右足がなくなっているんです。おかしいと思いませんか」
「おかしいけど…」
:07/04/29 13:50
:SH901iS
:☆☆☆
#83 [
]
「狙いは殺人よりも右足です。右足のない人間を増やしたいという考えでしょう。この事件の霊は。」
「なにしに?」
「おそらく…自分も亡くなった時に右足がなくなったんでしょう。同じ人間を増やしたいという幼稚な考えですね…」
:07/04/29 13:53
:SH901iS
:☆☆☆
#84 [
]
コウはカチカチと
あるサイトを開いた。
「こちらに被害者の写真が載っています。右足がなくなっているでしょう」
「ほ…ほんまや…」
写真は高校生くらいの男だった。右足がひざ上10センチくらいの所からなくなっている。
「…ひでぇ……」
:07/04/29 13:57
:SH901iS
:☆☆☆
#85 [
]
「霊は…自分では生きている人間を傷つける事はできない…そこで乗り移りを実行し、借り物の身体で人間を傷つける…」
コウはパソコンに目を向けたまま。表情はわからないが怒っているような口調だ
「今回はうまい事考えましたね、りえさん」
:07/04/29 14:02
:SH901iS
:☆☆☆
#86 [
]
りえ……?
って…、え………?
「え……コウ……?りえ……って……」
「はい、りえさんが犯人です」
り…えが……?
「はあ!?何意味わかんねー事言ってんだよ!!」
りえはコウに向かい怒鳴り散らした。
「なぜわからないんですか、自分のした事でしょう」
:07/04/30 01:44
:SH901iS
:☆☆☆
#87 [
]
「ちょ…ちょっと待て…。お前犯人の霊は亡くなったつったよな?りえは…」
「亡くなってますよ」
「は?」
「りえさんは亡くなってます」
「いや…でもりえは…」
「すでに亡くなってます」
:07/04/30 01:48
:SH901iS
:☆☆☆
#88 [
]
コウはくるりと振り返り、りえを眺めた。
「あたしは死んでねーよ」
りえはコウから目線をそらしながらボソッと言った。
「コウ…りえは…だって」
「なくした右足を探しているんでしょう?」
:07/04/30 01:51
:SH901iS
:☆☆☆
#89 [
]
コウの言葉にりえは目を見開いた。
「他人の右足を奪っても、あなたの右足の代わりにはなりませんよ」
「………………」
「…話が……」
話がわからん……。
じっと睨み合う二人の間で俺は一人うろたえていた。
「説明いりますか?」
めんどくさそうにコウが俺に向かって言った。
:07/04/30 02:07
:SH901iS
:☆☆☆
#90 [
]
「…頼む」
はぁーっとため息をつき、コウがパソコンに向き直った。
カチカチと何やら打ち込んでいる。
「この事件、最近有名ですけど志乃くんニュース全く見てないんですね」
………すみませんね!
:07/04/30 02:09
:SH901iS
:☆☆☆
#91 [
]
カチッという音と共に
パソコンの画面に
《右足切断呪い事件》
と書かれた文字が映った
「見ればわかりますが…」
コウは画面をじいっと見つめ、口を止めた。
「…どしたん?」
「説明するの面倒なので自分で読んで下さい」
説明いるか聞いたんお前ちゃうんかい!!
:07/04/30 02:14
:SH901iS
:☆☆☆
#92 [
]
俺は画面に書かれた説明文を見た。
「読めへん」
「なにが」
「文読めへん」
「…それは漢字がですか」
「……………」
「あなたは小学生ですか」
「……………」
「どの漢字が読めないんですか」
「全部」
「………………」
「全部読めへんの!!」
:07/04/30 02:27
:SH901iS
:☆☆☆
#93 [
]
「志乃くんつかぬ事をお聞きしますが…」
「なに」
「期末テストの順位は」
「ケツから三番目」
「……………」
「……………」
「…そうですか…僕は一番でした」
別に聞いてませんけど
:07/04/30 02:47
:SH901iS
:☆☆☆
#94 [
]
「まぁいいでしょう。志乃くんの頭が悪いのはよくわかりました」
別にわかってくれんくてもえーけど!!
「…あ、すみません…」
「別に謝らんくていい」
「いえ、髪形の事が悪いと言ったわけではありませんよ。能の方ですから」
わかっとるわい!!
:07/04/30 02:50
:SH901iS
:☆☆☆
#95 [
]
「お前しつこい」
「何がですか」
「髪形ネタ」
「し…志乃くん……!」
コウは目を見開き、あからさまにわざとらしく口をパクパクさせた。
「なんやねん」
「ネタとは…そこまで思いつめなくて大丈夫ですよ」
お前がそうさせてるんやろが!!
:07/04/30 02:52
:SH901iS
:☆☆☆
#96 [
]
「もう髪形の話はえーから説明して」
「なんのですか」
「事件についてやろ!」
「そうでしたね、忘れてました」
今日忘れすぎ。
「説明します。準備はいいかな?」
また笑っていいとも?
「……いいとも」
「では説明します」
:07/04/30 02:54
:SH901iS
:☆☆☆
#97 [あや]
:07/04/30 03:11
:SH903i
:Cb5ZOVxU
#98 [
]
あやさん

すみませんテレビに夢中でした

少ししてからまた更新しますよ

ありがとうございます

めっちゃやる気でました

:07/04/30 03:16
:SH901iS
:☆☆☆
#99 [
]
「この事件…普通ならば単独犯として片付けられる事件です。右足だけを奪う、まぁ…言うなれば愉快犯ですね。ですが犯人は皆違う人物です。犯人同士の関わりもなく…普通の方から見れば奇妙な事件でしょう」
…普通に奇妙やな…
「ですからちまたの噂ではこのように呪い事件と称じられているんです」
:07/04/30 04:27
:SH901iS
:☆☆☆
#100 [
]
「………………」
なるほど。
まぁ確かに呪い、と考えるのが普通か。
「ですが呪いではありません。犯人はりえさんなんですから」
「でも言うたらりえも霊やから呪いの一種ちゃうん」
「…志乃くん……」
コウは俺の顔を見てため息をついた。
:07/04/30 04:29
:SH901iS
:☆☆☆
#101 [
]
「なんやねん」
「呪い、とはそもそも何かわかってますか」
「……………」
「わからないでしょう?」
「………………」
「わからなくて当然です。呪いなどありませんから」
あるゆーたりないゆーたりコウのやつ矛盾しすぎやし
:07/04/30 04:31
:SH901iS
:☆☆☆
#102 [
]
「でも俺らには霊が見えるから呪いとかない思うかもしらんけど、並の人間にはやっぱ呪いって思うんが普通ちゃうん?」
「…それは一理ありますが…まぁ、どうでもいいんです呪いとかは」
……意味不!!!
どーでもえーならその話するなや!
:07/04/30 04:33
:SH901iS
:☆☆☆
#103 [
]
「犯人はりえさんで間違いありません」
コウはりえをギロリと睨みつけた。
りえはバツが悪そうな顔をして俯いた。
「なんでりえが?」
「りえさんの事、志乃くんは何と聞いてますか」
「…身体が行方不明…」
コウは俺の答えを聞き、鼻で笑った。
「今回は行方不明ですか」
:07/04/30 04:37
:SH901iS
:☆☆☆
#104 [
]
…今回?
今回って…?
「おい、今回って」
「りえさんの行方不明なのは右足だけでしょう」
コウはりえに向かい、自分の右足をぷらぷらと揺らした。
「今回ってどーゆー意味」
「言葉の通りです」
:07/04/30 04:39
:SH901iS
:☆☆☆
#105 [
]
「…意味わからんけど…」
「先程、志乃くんは僕にりえさんと知り合いか、と尋ねましたね」
「………ああ…」
「知り合い…ではありませんが…りえさんの事は知っています」
「は?」
「りえさんも、僕を知っているでしょう」
コウは口の端を釣り上げながら言った。
:07/04/30 04:42
:SH901iS
:☆☆☆
#106 [
]
りえは目線を下に向けたままだった。
「コウ、どーゆー事?」
「僕の義父母を殺害したのはりえさんです」
……………は?
「え…………?」
:07/04/30 04:46
:SH901iS
:☆☆☆
#107 [我輩は匿名である]
毎日見てます!頑張って(=°ω°)ノ
:07/04/30 18:50
:SH903i
:1ZAomeJo
#108 [
ミルキー
]
:07/04/30 19:16
:N701i
:yGqX4AJM
#109 [
]
匿名さん

ありがとうございます

とてもうれしいです

ミルキーさん

アンカーありがとうございます

:07/05/01 04:19
:SH901iS
:☆☆☆
#110 [
]
今 なんて?
「僕の義父母が殺害されたと、いいましたよね」
「……え……あ…ああ」
「犯人はりえさんです」
「…………は?」
意味がわからんねんけど
「志乃くん、どの辺から説明してほしいですか」
「…最初から」
:07/05/01 04:23
:SH901iS
:☆☆☆
#111 [
]
「………最初とは」
「最初から全部」
コウは首をかしげたが、
いいでしょう、と言い
右手の親指を噛んだ。
「200X年、世界は核の炎につつまれました」
「は」
「人類は滅びたかに思えました。しかし…」
:07/05/01 04:29
:SH901iS
:☆☆☆
#112 [
]
「ちょ…何の話してん」
「僕の好きな」
「北斗の拳の話か」
「はい」
「なんで今その話を」
「最初から、と言いましたから」
「誰が北斗の最初からを聞きましたか」
「北斗の拳の最初からの話を言ってるわけではありません」
:07/05/01 04:31
:SH901iS
:☆☆☆
#113 [
]
「ほな何」
「僕の生い立ちの話を」
200X年とか明らかに北斗の拳の話やろ!!
「生い立ちとか飛ばして」
「なぜ」
「今必要ないやろ」
「……………」
「北斗の拳も必要ないし」
:07/05/01 04:33
:SH901iS
:☆☆☆
#114 [
]
「……………」
「りえの話から聞かせて」
「本当にいいんですか」
お前が説明するゆーたんちゃうんけ!!
「えーから早く」
「志乃くん…」
コウは再度パソコンに向き直り、俯いた。
「北斗の拳は、のちのちこの話に重要なんですよ」
:07/05/01 04:37
:SH901iS
:☆☆☆
#115 [
]
「……………」
北斗の拳が重要なコウの…いや、りえの過去って…
なに?
「ほな好きに説明して」
「僕は…北斗の拳が大好きな普通の小学生でした」
「……………」
「……………」
え!?今!?
今のとこが重要なん!?
:07/05/01 04:40
:SH901iS
:☆☆☆
#116 [
]
「僕はその日も普通に北斗の拳を見てました。アニメで」
アニメで、とか別につけ加えんでえーから。
「僕の部屋は、義父母のいる部屋からは少し離れた場所にあったので、義父母の話し声も、いつもは全く聞こえていませんでした」
「……………」
:07/05/01 04:43
:SH901iS
:☆☆☆
#117 [
]
「しかし、その日だけは違ったんです」
「なにが」
「義父母の部屋から、話声が聞こえてきました」
……てか
もう北斗の話終わったん?
「義父母が大声で話していたわけではないんです。本当に、普通の会話が聞こえてきたんです」
:07/05/01 04:46
:SH901iS
:☆☆☆
#118 [
]
「この日から…ぼくは…」
?
「なんやねん」
コウは親指をくわえたまま黙り込んだ。
:07/05/01 13:48
:SH901iS
:☆☆☆
#119 [
]
「すみません志乃くん、僕少しパニックになっていました」
いつ!?
全くいつものお前と同じやったけど!
「……………」
「りえさんの話をするはずがいつの間にか僕の話にかわってしまってました」
それも気になるけど…
コウの話より北斗の話に変わってましたが
:07/05/01 13:50
:SH901iS
:☆☆☆
#120 [
]
「すみません」
「いや、えーから」
「では話しま……動くな!!!!」
「!??」
急にコウがでかい声を出し、俺はビクッと飛び上がった。
「な…なんや…ねん」
「りえさん逃げないで下さいね」
横目で睨むコウの視線を追うと、りえが窓へ向かっている途中だった。
:07/05/01 13:56
:SH901iS
:☆☆☆
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